東方外来録 博麗の神主の幻想入り 作:ロッド
あれから数日後。博麗神社の境内を掃除している霊夢と縁側で、お茶を飲んでいる文がいた。博麗神社に来た理由だが、新聞ができたようで持ってきたのだ。
新聞を渡された霊夢は「正確に人里外の情報まで書かれてる…」と目を見開いている。
「私は【風を操る程度の能力】を持っていますので、誰よりも早く飛べますよ!新聞に掲載する記事は、自分で探しますから。」
「この新聞は、人里に配らないの?」
「情報を正確に記事にしているだけで、飽きられてしまって…」
「嘘を記事にするよりは、全然…うーん。」
文々。新聞の持ち味は、嘘偽りがない情報が記事になっていること。それ以外にも、妖怪なので寝る必要がないのか、早く新聞が人の手に届けられている。だが、飽きられているのが現状だ。
(幻想郷に娯楽は少ないし…でも、未知な技術が入り込むと結界の効力が弱まる。外の世界の技術は禁忌に触れる。)
「どうしたら、人気になるかな?」
「霊夢君?人里に妖怪は、ダメでは?」
「暗黙の了解だよ。妖怪だとバレないで、人里の人間に悪さをしなければ、僕は動かない。」
霊夢は人間の味方であるが、人間同士の争いことには基本動かない。見て見ぬ振りはしないが、余計な介入だけは、しないようにしている。
「守護者だとしても、僕は人間同士で起こした異変には介入はしないよ。出来るだけね…」
「人里に結界を張ったのは、どうなんですか?」
「幻想郷存続に必要だから…悪意のある妖怪を入れない対策だよ。」
そう言って立ち上がった霊夢は、昼食の準備を始める。文に「昼食食べていく?」と質問した。
「頂きますが、鶏肉はちょっと…」
「心配しなくても大丈夫。普段…魚か野菜だから。」
台所に行った霊夢は、昼食の準備を始めた。縁側で待つことにした文は、メモ帳を取り出して筆を進めていく。
(どうしましょうかね。情報以外のネタを探さなくては……)
人里の廃墟になった倉庫に、住人の一部の男達が集まって、武器の手入れをしていた。槍、弓、刀の武器が集められている。その男達の中心にいる人物はリーダーのようで、皆に指示を出している。
「お頭…出来る限りの武器を集めてきました。」
「御苦労だな。準備が完了したら…作戦を開始しろ。」
「ですが、お頭…あの妖怪賢者が黙ってないんじゃあ…」
「なら、冬にやれば良いだろ。あの賢者は冬には冬眠するらしい……そうだよな。」
リーダーの男が、黒の小さな球体のペンダントを身に付けている少女に、話し掛けている。少女のは、闇のオーラを出しつつ小さく頷いた。
「あの妖怪賢者…八雲紫は、冬には冬眠する。冬眠中は活動ができない。」
「俺達の狙いは、人里にいる妖怪を追放して、俺達人間だけの自由を手に入れる。」
「人里の支配者は俺達人間だ。妖怪を入れるなど…持ってのほかだ!」
男達の企みを聞きながら、笑みを浮かべている少女は、黒の瞳を鋭くさせた。
「さあ…貴方達の願いを成就するために、力を振るいなさい。」
「人里を俺達の手で、拡大させる。」
「冬になったら、開始するよ。【人間の反乱異変】を………ね。」
少女は笑いながら、その場から姿を消した。