東方外来録 博麗の神主の幻想入り 作:ロッド
博麗神社の境内で開かれていた夏祭りが終わって、夜に差し掛かる時。霊夢は妖怪避けの結界を消した。この夜の時間は妖怪達の時間となるためだ。
「魔理沙はいるの?」
「折角の宴会なんだぜ。不参加はないぜ!」
「………正直、僕も…妖怪相手なら気が楽だよ。余り良くないけど。」
霊夢は苦笑しつつ、宴会用に開発していた結界を敷地内全体に張った。この結界は泥酔状態で、敷地内から出さないようにする結界だ。
「霊夢の結界は何でもありだな。」
「出来ることしかできないよ。そろそろ、来るから手伝ってよ…魔理沙。」
完全な夜の時間帯になり、博麗神社には妖怪や妖精が集まってきて宴会が開かれていた。主に、妖怪や妖精のストレスを発散させるために、開かれた宴会だが。
妖怪のストレスは、人間を長期間襲わなかったり、食べなかったら発生するもの。定期的に宴会を開いて、ストレスを発散させる。
(宴会だけで、妖怪の精神が落ち着くわけがない。妖怪用料理も作らないといけない。)
結界から何かの肉を取り出すと、細かく刻んで他の野菜と一緒に炒めている。霊夢はこの妖怪用料理に、人間避けの術を施した。
料理を妖怪達に出して「他の料理も持ってくるから待ってね。」と言って、戻ろうとする。たが、レミリアから休むように言われた。
「霊夢は少しは休みなさい。ご飯は食べてるの?」
「昼間から夏祭りがあったから、それで食べたよ。」
「人間の催しね…」
霊夢は何かを察したのか。少し考えた後で「すぐは無理だけど、妖怪参加で祭り開く?人里の住人は余り呼べないけど…」レミリアに提案する。
「………良いの?」
「屋台などは、僕と魔理沙だけだと無理だよ。文姉ちゃんの知り合いで、人手とか無理かな?」
料理を食べていた文は「そうですね。開発好きの河童がいますが、どうですか?多少、機械も使いますが…」その意見に霊夢は賛成した。
「文姉ちゃん。この予算で大丈夫か…聞いてきてくれないかな?」
予算を書いた紙を見せる霊夢。それを見た文は「霊夢君!?流石にこれは…」と言いずらそうにしている文に「安かったの?河童に頼むからわからないけど…」と、霊夢が言ったら。
「高いですよ!?しかも、やりすぎです。何ですか…50万って!河童の種族は、そこまで欲は無いですよ!」
「河童の相場なんてわからないから。」
霊夢の困った表情に、文は仕方ないと思った。正規金額の上乗せした額を教える。
「相手は河童だよね?その金額で大丈夫なら、河童に依頼するけど。」
「問題無いですよ。」
「それと、余り機械を使わないでね。博麗神社は博麗大結界の中心部に当たるから。それも、影響して効力が弱まるよ。」
「ちゃんと、伝えておきますよ。」
霊夢は残りの妖怪用料理を仕上げるために、台所に戻ると開始する。
(後、あの肉はどれくらい…残ってたかな……ギリギリかな。紫に外から調達してもらうのは…悪いし。多すぎたら、結界に影響する。)
霊夢はナイフを取り出すと、指に傷を入れた。吸血鬼用と書かれた料理に血を混ぜる。
(…………これで完成かな。)
完成した料理にも、人間避けの術を施した。料理を持って境内に出る。
「残りの料理完成したよ。この料理はレミリア達ね。こっちの料理は、皆で食べてよ。」
「霊夢。私には?」
「別にあるよ。」
宴会料理を作り終えたため、縁側でお茶を飲んでゆっくりする。隙間から紫が出現すると「悪いわね…霊夢。アレをやらせて。」と呟いて謝罪した。
「妖怪がいなくなったら…幻想郷は崩壊しちゃうからね。掟を破る妖怪には、容赦しないけど。」
「今日は休みなさい。私が、皆の話し相手になるわ。」
「任せたよ…紫。」
霊夢は部屋に戻るのだった。