東方外来録 博麗の神主の幻想入り    作:ロッド

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紅魔館での晩餐が終わると、客室に案内された。小鈴も泊まりになるが、親には博麗神社に泊まることを伝えているため、一応問題ない。

 

「結構広い…」

 

「今夜はこの部屋に泊まりなさい。明日の朝9時までに、起きておくように」

 

「わかった。」

 

咲夜は部屋から出ていくと、扉を閉めて施錠する。ベットに座って、右腕に巻いている包帯に触れると、黒いオーラが漂ってきた。

 

「……………」

 

無言で、巻いている包帯を取ると、右腕は黒く染まっていたのだ。封印する際の代償である。ゆっくりと時間をかけて、レイの寿命を削っていく。

 

(…封印は前の幻想郷の時に、成功してる。僕が死ねば、封印されている奴を消滅できる。)

 

包帯を巻き直すと、更に結界を重ねてから、封印を施していく。暫くして、封印を終える。

 

(本当なら…あの崩壊で、死ぬはずだったんだけどな…生かされちゃった。)

 

溜め息をして、気分転換に客室を出ていき、紅魔館の屋上に出ると、満月を眺めている。すると、霊夢が出てきて、何をしていたのか聞いてきた。

 

「眠れないから、満月を見てたんだ。」

 

「ふーん。確かに、綺麗な満月よね。この幻想郷に慣れた?」

 

「……………まだかな。」

 

少し、間があったが霊夢には怪しまれていないようだ。眠たいのか、欠伸をしている霊夢は、客室に戻るようだ。

 

「レイはどうする?」

 

「もう少しだけ…満月を見てる。霊夢は先に戻りなよ。」

 

月の光と夜の暗さで、レイの表情は余り見えないが、霊夢は違和感を少し感じたが、客室に戻っていった。いなくなったのを確認すると、4本の霊力の針を刺して、結界を構築する。

 

(念のために、仕掛けておくかな。)

 

結界が消えると、作業を終了した。客室に戻るレイは厨房にいる妖精メイドに水を頼んだ。

 

「はいどうぞ。」

 

一気に水を飲んだレイは、眠気が完全に覚めたようだ。グラスを妖精メイドに返すと、客室に戻っていった。

 

 

 

 

翌朝、レイが目を覚ましたのは、8時30分。真夜中に満月を見ていたのが、原因のようだ。眠気が覚めていないが、寝間着から紅白の袴に着替えた。

 

(さて、残りの服は結界で、収納して…)

 

着替えを終えたレイ。すると、客室扉からノック音が聞こえてきた。咲夜が入ってくると、朝食の準備が出来たため、食堂に来るようにとのことだ。

 

 

 

食堂に到着したレイは、既に来ていた小鈴と霊夢に声をかけて、席に座った。妖精メイドが朝食を運んでくる。献立は…焼き魚、豆腐の味噌汁、白米、納豆、とろろ昆布の献立である。

 

「納豆は久し振りに食べるよ。レミリアさんの好物なのかな?」

 

「お嬢様は納豆が大好物なのよ。妹様は苦手だけど…」

 

納豆をかき混ぜると、咲夜の話を聞いて苦笑いしているレイ。

 

「苦手の人もいるからね。でも、吸血鬼は…鬼だよね?納豆は平気なんだ?」

 

「その代わり、炒った豆を投げられるのはダメなのよ。食べるのは別らしいわ。」

 

「……………レミリアさんは?」

 

朝食の時間なのだが、レミリアは食堂に来ていないようだ。妖精メイドの話だと、フランを起こしに行ったのだと聞いた。

 

「咲夜。ご飯おかわりいい?」

 

「良いわよ。納豆も、おかわりできるけど…」

 

「良いの?なら、お願い。」

 

霊夢は納豆と白米のおかわりを貰うと、納豆をかき混ぜる。小鈴は納豆を残して、食べ終えたようだ。

 

「レイ君…納豆あげる。」

 

「ありがとう。」(小鈴は納豆が苦手なのか。違いがあるね。)

 

暫くして、霊夢とレイは朝食を食べ終えると、咲夜から食後の飲み物を聞いてきた。

 

「コーヒーとお茶。どっちにする?」

 

「私はお茶で、あったら抹茶で…」

 

「霊夢さんと同じで…」

 

「僕はコーヒーをお願いします。さとうとミルクは無し。」

 

「わかったわ。準備してくるわね。」

 

咲夜は厨房に向かい、準備してくる。レイのコーヒーの選択に、霊夢と小鈴が驚いていた。

 

「レイは苦いの飲めるの!?」

 

「抹茶は苦くないの?」

 

「別物だわ。」

 

「コーヒーの香りが苦手で…レイ君は大丈夫なの?」

 

「普通に大丈夫。」

 

レイは欠伸をすると、咲夜からコーヒーを出されたので、平気そうに飲んでいる。

 

(苦手な人もいるよね。)

 

のんびりとコーヒーを飲みながら、ゆっくりするのだった。

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