ヤンデレな モンストキャラに 愛されて   作:Jack11@ハーメルン

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pixivに投稿したやつです。
ガンダムコラボですが、30連+αでキラヤマトが3体来ました。

そんなにいらないです。
まあ…今回の超究極で使えるといいな。


クラスのマドンナなガブリエルは貴方に愛を注ぎたい。

やっほ〜〇〇君、待たせちゃいましたね」

「別に待ってねえよ、委員会忙しいって聞いたし。それに手紙で呼び出されたなら仕方ないだろ」

 

放課後、西陽の差し掛かった教室に緑色の髪が揺れる。彼女は俺よりも成績がずっと良くスタイルもいい。人は彼女を見て【マドンナ】【高嶺の花】と言う。そんな俺がこうやって親しげに話せるのは、小学校時代の仲が良かった同級生だったから、ってのもあるが。

 

その快活で柔らかな雰囲気が男子からは人気らしい。保健委員に入ってから…まあ、入る前から告白なんかの色ついた話題は何度も耳にした。

 

「んじゃ、帰るか」

「そうしましょうか」

 

ーー好きな人がいるから、付き合えません。

ガブリエルが告白を断る時に、毎回使う言葉。それを言った次の日には毎回俺の席に告白したやつがくるのがある意味一種のお約束みたいになっていた。

 

「そういや、ガブリエルって誰が好きなんだ?」

「ふぇ?突然どうしたの?」

「いや、今回も何時もの文句で断ったんだろ?明日俺の席のとこに来るだろうし」

「…そうですね、少し見せたい景色があるのでついて来てくれますか?」

「んお?いいぞ」

 

ガブリエルから寄り道しようなんて初めて言われたから、少し面くらってしまう。そのまま、腕を引っ張られるようにして正門を出た。

 

ーーーーーーー

 

「おい、ここって…」

「…懐かしいですよね、昔はよくここで日が落ちるまで遊んでいましたっけ」

 

そこは、ベンチと丈の合わなくなったブランコくらいしかない公園。だけど、凄く思い出が詰まっている空間でもあった。

 

「秘密基地、今どうなってるんだろうな」

「この身長だと、もう入るので精一杯かも」

そう言われて、2人で笑い合う。

 

学校帰り、親が仕事で家に居ても暇だとほっつき歩いたこの場所で、ガブリエルと出会った。

あの時の、明るくてみんなを照らす天使のような笑顔は、今も頭に残っている。

 

 

「私、この景色が好きなんです。〇〇君と、何回も何回も見た、この景色が」

ここから見える海に、夕日が反射してキラキラ光る。カラスが鳴いて、夜の訪れを教える5時のチャイムが鳴った。

 

「〇〇君、貴方がずっと、ずっと好きでした

 

 

………ずっと、貴方から言ってくれるのを待ってたんですよ?」

 

「そっ、か…ありがとうガブリエル。俺で良ければ…絶対に幸せにするよ」

「…はい!よろしくお願いします、〇〇君♪」

 

懐かしい光景は、セピア色になった昔の記憶と酷似していた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

……懐かしい夢を見た。

 

あの公園にあった、大きな木。ガブリエルが、楽しそうにその木に足を掛けて登っていく。

幼かった私は、それを興味と恐怖が混ざったような瞳で見ていた…ような、気がする。

 

 

そして最後に、木を掴もうとした手は、滑って落ちた。

 

その後の行動は、よく覚えてない。気づいた時には救急車と俺とガブリエルの両親が来ていた。

 

 

『ガブリエルにこんな事させないで!危ないでしょ!?』

 

ガブリエルの親に言われたそのセリフが、今も頭から離れない。

 

ーーーー

 

 

「いたっ…」

「〇〇君、大丈夫ですか?」

『あ、あぁ、大丈夫…っ!』

 

やってしまった。昨日あまり眠れなかったせいもあり、その結果大きく膝を擦りむいてしまった。

「先生、〇〇君を保健室に連れて行ってきます」

【ああ、頼んだぞガブリエル】

 

「〇〇君、歩けそう?」

「大丈夫、っ…歩けるよ」

 

傷がジンジンと痛む。血が出ないように手で抑えると、手に血がついて体勢的にも歩きずらい。

「…ハンカチで縛っておこっか。あと少しだから頑張って」

「ちょっ、それはいいって…」

 

そんな静止の声も聞かず、慣れた手つきでハンカチを膝に巻かれてしまい、解くことも出来ずに保健室へと向かった。

 

 

「ちょっと染みるかも、大丈夫?」

「…まあ、このくらいなら」

テキパキとガーゼに消毒液を垂らして応急処置をしてくれる。

先ほどまで止血していたハンカチは血の赤に染まり、なんだかとても申し訳なかった。

「にしても、ハンカチはごめんな…今度弁償するよ」

「気にしなくていいですよ〇〇君。っと、動けそう?」

…まだ少しズキズキするが瘡蓋が出来るまでの辛抱、ただ時間的にも残りの体育は見学になりそうだ。

「…少し休んでからいくよ」

「そうですね、なら私もここにいようかな…恋人として、色々話したいですし」

 

ガブリエルが恋人になった。それを、もう一度現実であると理解する。俺は、昔から一緒に遊んでくれるガブリエルが好きだった。

「そういえば、昨日懐かしい夢を見たんだ。ほら、ガブリエルが木から落ちちゃった時なんだけど」

「ふふっ、懐かしいですね」

 

「うん、それでガブリエルのお母さん達なんだけど…俺、本当に大丈夫かな?」

問題は、娘を怪我させた(と勘違い)して以来、関わっていない母親だ。なんせ娘を怪我させたくないからと別の中学校に通わせるほどなのだから。

 

 

「…きっと大丈夫ですよ。その時は、しっかり2人でお話ししますから」

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

「ふふっ、やった、やった♪」

気分上々に家に帰って、私は部屋に着いたと同時にベッドに飛び込んだ。

 

親?そんなもの、今の私にはもう関係ない。

一人暮らしになったアパートで、寝室に立てかけたあのときの写真を撫でる。

 

『そっ、か…ありがとうガブリエル。俺で良ければ…絶対に幸せにするよ』

昨日録音された音声を、もう一度聴き直す。彼からの告白。甘美な響きが、心の中に染み込んでいく。

 

ジップロックに、血のついたハンカチを入れて、棚に。

〇〇君のなくしたはずの鉛筆、〇〇君がくれたクッキーの包み紙、〇〇君が授業で書いてくれたお手紙、〇〇君の声で作った色んな音声に〇〇君が水着に着替えてる時の写真。幼い頃の彼の寝顔が、私に優しく笑い掛けていた。

 

ここが私のお気に入りの部屋だった。だって、〇〇君をずっと感じていられるから。

 

す〜〜…は〜〜…♡

「んふふ…すっごい濃い血の匂いがする…♡」

匂いが漏れないように、ジップロックの口をしっかりと閉めた。

 

 

 

「にしても、懐かしいなぁ…あの公園で、木に登って…」

 

あのとき、私は木に登ることに夢中になっていた。

「ちょっ、危ないよガブリエル!」

…私は〇〇君と居たときは本当の自分でいられた。両親の仲が良かったこともあって、〇〇君とだけは遊ぶ機会がたくさんあった。

 

「え〜?へいきだよ!ほ…らっ!こーんな高いところ…も」

 

ーー白百合の天使、神意の伝道者よ。

 

「へ…?」

 

木の幹が、少し光ったように見えて。

「あ……」

 

驚いて、手を離してしまった。

 

ーーそなたが、受胎告知を…

 

 

 

「…さて、ご飯でも食べようかな♪」

体内に沸る力を隠すように、昨日作り置きで冷凍したカレーを温めた。

 

 

ーーーーーーー

 

 

今日の授業は体感的に早く終わった。

保健委員の活動もないため、〇〇君の部活が終わるまで私は教室に残っていた。

 

 

しかし。

 

(…遅いですね)

約束の時間を10分は過ぎている。いつも〇〇君は遅れる事なくやって来るから、流石におかしい。考えていても始まらないと私は席から立ち上がって廊下に出ようとし……

 

「…え」

〇〇君の横に、誰かがいる。知らない人。腕を組もうとして、〇〇君はやめてってポーズをしてるのに、いいじゃんいいじゃん、なんて。

 

 

 

 

なんであの女は〇〇君の隣にいるの?私の方が〇〇君の事を知ってる。私の方が〇〇君を愛してる。私の方が性格も、スタイルも、何もかも私の方が彼に相応しいのに。

 

許せない

許せない許せない

許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない……っ!!!

 

 

なんで〇〇君が他の女と喋ってるの?なんで〇〇君はもっとしっかり拒絶しないの?なんでキッパリと断ってこないの?私より馬の骨も知らない女の方が大切なの?なんで?なんで?なんで?

 

 

心の中で、ドロっとした欲望が蕩けだす。

 

ねえ、〇〇君。なんで私だけを見てくれないの?なんであんな女を見るの?

私だけを見てよ。お願いだから、そんな女に綺麗な瞳を向けないで。その瞳は、私にだけ見せてくれればいいの。

 

「…ごめんね、ちょっとお話しがあるから、〇〇君を借りてくね」

 

ーー欲望を練り込んで、心の奥にある闇を乗せて。

 その女は、そそくさとその場を去っていった。

 

 

(…これじゃ、ダメ)

明日になったらまた来るだろう。だから、これじゃ…また、〇〇君の瞳によくないものが映る。

「ガブリエル…って待たせてたか?」

「ね、今度…旅行に行きたいな」

 

そうだ。それなら連れて行ってしまえばいい。きっと、今なら。

 

「あ〜…遠出してデートもいいな、それでどこ行きたい?」

「白百合の見える花畑がみたいな」

…あの空間で、2人で一生白百合を見る姿。妄想を想像と言動で上塗りして、形を組み上げて。

 

 

 

「ん〜…3連休とかか…それまでに課題終わらせないと…な…?」

彼が見たのはオパールのようなオレンジの瞳ではなく、燻んだ茶色に近い色だったかもしれない。

「…じゃあ、今から行こっか♡」

 

 

背中が、痛い。ナニカが、押し出てくる。それと同調するように、神から与えられた力が増幅していく。

 

 

薄緑色のグラデーション。気高き天使の3対の羽で、〇〇君の頭を撫でて、囁く。

「私以外に目を向けた罰です…愛の逃避行、ですよ♡」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「おはようございます〇〇君♪よく眠れました?」

白百合の咲き誇る小さな庭園で、2人で寝れるような大きなベッドの上で、大きくなったお腹を割れモノのように丁寧にさする。

 

「ほら、また動きましたよ…〇〇君も、触ってみてください?元気な男の子が生まれますよ、きっと…名前は、一緒に考えましょうか」

羽で、彼を包み込むようにして。二つのぬくもりに包まれている私は、間違いなく世界で1番幸せだろう。

 

 

受胎告知。天使ガブリエルに与えられた使命。聖母マリアがイエスを確かに生んだように、私も安全に、そして確実に出産することが出来る。

 

「…ほんと、ここの景色はすごいですよね」

この小屋を囲うように咲き誇る白百合は、全てが全て違った表情を見せた。

別れを惜しむもの。枯れぬ運命に悲嘆するもの、歓喜するもの。人々の願いを聞き、他の神に告げ口をするもの。

 

何処からか吹いた風が心地よさそうに百合の花を揺らした。

 

 

「あれから1年とちょっと…貴方は、私を受け入れてくれた」

「私、貴方とこんなに綺麗な白百合が見れて嬉しかったですよ」

 

地下に繋がれた彼の姿は見たくなかった。でも、そうでもしないと彼は私を受け入れてくれないと思ったから。

 

「これからも、絶対に離れないでくださいね?この子のためにも」

 

 

 

 

 

 

……そうだ。

〇〇を信用してない訳じゃないけど……釘を打っておかなきゃ。

 

 

 

 

「もし誰かに現を抜かすのなら…天使の力で、百合のスティレットで…その者に裁きを与えましょう…ふふっ、冗談だと思いますか?」

 

「さて、行きましょうか…久しぶりの現世へ」

この子のためにも、しばらくは病院の方で出産まで過ごさなきゃいけない。

ーーつまり、私が〇〇君に立ち会えない時間が生まれるということ。

 

「そうだ、これを持っていてくださいね?そうすれば、何処にいても会えますし…何をしても、わかりますから」

白百合のブローチを、胸ポケットに取り付けて。

 

 

「ちゃんと、病院には来てくださいね、待ってるから」

 

私は、彼の手を引いた。

 

 

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