TRANSFORMERS Blue_Archive   作:H2O(hojo)

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さぁみんな待たせたぜ!!今始まる、シャーレ奪還作戦チェケラ!!


WAR WAR!STOP IT

心の隅に住み着く邪悪な野望 見失いかけたすぐそこに希望

 

どんな流れこれでどれも何も勝利へのカギ握る今日も

 

 

 

 

 

ヴァルキューレ第3分校

 

「えっ?まってまって!先生の指揮がすごいのは知ってるけどさ…今の私たちだけじゃPMCの相手は無理だよ」

 

「負傷者もいますし、それに…」

 

ドンッ!!

 

「こっちだ!いたぞ!」

 

「わわっ、見つかっちゃったじゃん!」

 

「こ、交戦を始めます!」

 

指揮を始めると言った先生に、フブキとキリノは信じられないといった顔をする。そしてカイザーPMCは遂に彼女たちの元へとたどり着いてしまい、なし崩し的に戦闘が始めるのであった。

 

 

 

 

 

ズダダダダダダダダダダダ!!タァン!!タァン!!

 

「はぁ…はぁ…なんとかなりましたね」

 

「先生の指揮はすごいけど、頭数も支援も補給品も圧倒的に不利だってば!援軍呼ぼうよ!」

 

「だが、今D.U.全域の通信網はシャットダウンしている…。ここでバリケードをロボットモードで出撃させるのも今後のことを考えて避けたい。くっ…かくなる上は、全員で…少し休んだから、私はまだ動ける。ここから出るぞ!」

 

先生の指揮によってとりあえず目の前のPMCを処理した一同だが、フブキはこれだけの人数だけでは脱出できないので援軍を呼ぼうと訴える。だがD.U.全域は現在カイザーの手によって通信網がシャットダウンしているため連絡は取れず、バリケードの参戦も避けたいのが現状であった。結局一同はこの場から出るのを目標に行動を開始した。

 

 

 

 

 

ヴァルキューレ第3校舎・3階

 

「こっちです!」

 

“アロナ、他の生徒と連絡取れたりしない?”

 

「難しいです…通信網のシャットダウンは、サンクトゥムタワーから出された命令なので…。でも、このスーパーアロナがサンクトゥムタワーに劣るはずがありません!」

 

ピピッ!!ピピピッ!!

 

「うっ!!ぐぬぬぬ…。はぁ、はぁ…ダメです。物理的に近い場所ならまだ、なんとかなりそうですが…この状況では…ううう…」

 

先生たちはカイザーPMCを撃退しつつ校舎からの脱出を試みる。先生は一度アロナに他の生徒との連絡を取れるか尋ねるが、アロナの力をもってしてもサンクトゥムタワーの力を越えることは難しいようである。

 

ピッ!!

 

「あっ!繋がった!」

 

ピピピッ!!

 

「1秒だけでも、どうか…!!どうか…!!」

 

ピッ!!

 

「…はぁ、切れちゃいました。一番近くにいる人になら、なんとか届いたかもしれません…。お役に立てず、すみません…」

 

“ううん、それで十分だよ。ありがとう。とても助かったよ、アロナ”

 

「そ、そうなんですか…?」

 

それでもアロナの頑張りのお陰で、どうにか近くにいる人に1秒だけ通信が繋げられたようである。そのことをアロナは謝罪したが、先生は頑張ってくれたアロナに感謝し、それで十分だと言った。

 

ザッザッザッ…

 

「たったた大変です…!こ、こっちにも…!!」

 

「す、すごい数…」

 

「ここまでか…」

 

「速やかに投降しろ。投降しないのであれば、掃射する」

 

ようやく誰かに通信が繋がった先生たちであったが、カイザーPMCの数には敵わず通路を囲まれてしまう。その数を見てヴァルキューレの一同は投降を覚悟した。

 

ブゥゥゥゥゥゥゥゥン…

 

「…なんだこれは。ドローン?」

 

“ドローン稼働中。小隊は爆発に注意を”

 

キィィィィィィィィィィィン!!

 

「ぐ、ぐはっっ!?な、何だ…!?」

 

「どりゃあぁぁぁーーーー!!!」

 

ドカァァァァァン!!!パリィン!!バリバリィ!!

 

だがその時である。突如カイザーPMCの前にドローンが現れ閃光弾が炸裂し、彼らの視界を塞ぐ。そして、廊下の窓をけ破って、外から誰かが突入してきたのである。

 

ズダダダダダダダダダダダ!!ドカァァァァァン!!

 

「この煙幕弾は痛いだろう?RABBIT2、現場に到着!」

 

「RABBIT1、先生と要人を確保。RABBIT3、敵ターゲットの位置を確認してください」

 

「な、何だお前たちは!?」

 

"RABBIT3、受信完了!今ポインターで座標を送る。RABBIT4、敵指揮官から処理お願い!"

 

「全部隊、一斉…」

 

パァン!!バタン…

 

「タンゴー、ダウン…み、みんな大丈夫?」

 

窮地の先生たちを救ったのは、RABBIT小隊の面々であった。彼女たちはその強力な武装で、カイザーPMCを次々と倒していき先生たちを助けていた。

 

「いたぞ!!こっちだ!!」

 

「まったく…次から次へと…!!」

 

ドカァァァァァァァァン!!

 

「おぉ~と、画面の前の読者さぁん?誰かお忘れじゃないですかぁ?」

 

「だ、誰だお前らは…!!」

 

囲んでいたカイザーPMCを倒したRABBIT小隊だったが、爆発の騒ぎを見た仲間たちが駆け付ける。だが新たな援軍に際し、再び爆発が発生しカイザーPMCの攻撃を阻む。

 

「どうも~初めましてだね、カイザーPMCの皆さん。オイラはラットル。よろしくねぇ」

 

「チータスジャン!!名前だけでも覚えて帰って欲しいジャン」

 

「ライノックスなんダナ。今回はバックアップじゃなくて、前線で戦うんダナ」

 

「そして、私がサイバトロンのリーダー、コンボイだ!!」

 

“RABBIT小隊にサイバトロンのみんな!!来てくれたんだ!ありがとう!”

 

彼らの道を阻むのはRABBIT小隊と共に子ウサギ公園にてキャンプ生活を続けている、サイバトロンの面々であった。RABBIT小隊とサイバトロンの登場に、先生は大喜びである。

 

「勘違いするな。別に、先生が助けを求めたから来たわけではない」

 

“そうそう。先生から連絡があったから、食後の運動がてらに寄っただけ”

 

「そんな事言ってる割には大急ぎでここまで来てたジャン?」

 

「いい加減ツンデレ辞めたら?流石にもう賞味期限切れでしょ」

 

「「うるさいよ!!」」

 

大喜びする先生に対し、モエとサキは先生が助けを求めたからここに来たわけではなく、あくまで食後の運動がてらに寄っただけだと答える。しかし、アロナからの通信からRABBIT小隊の参戦までの時間を考えると、急いでここまで助けに来たのは明白である。

 

「RABBIT小隊。先生の救助要請を確認し、参上いたしました」

 

「へぇ~ここで援軍だなんて、先生もやるじゃん♪」

 

「SRTとサイバトロンの方々がご一緒してくださるのなら、もう怖いもの無しです!」

 

ウウゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

 

“ここから逃げられると思うな!”

 

ミヤコは先生を囲むカイザーPMCを蹴散らして、彼にRABBIT小隊の参上を報告する。RABBIT小隊とサイバトロンの参戦に生活安全局の2人は湧き上がっていた。だが目の前のカイザーPMCを倒しても、彼らはどんどん兵力を投入していきついにはヘリまで呼び出すまでに至った。

 

「ヘリまで動員しているのですか…それにこの兵力は…?先生、一体何があったのですか?」

 

「どうせ、いつもみたいに変なトラブルに巻き込まれたんだろ」

 

“ふふっ…まーた何かやらかしたの?危険なにおいがするなぁ…くひひっ”

 

「元気だせよ、先生!人気者は辛いものジャン」

 

ヘリまで動員するカイザーを見て、ミヤコは先生の身に何があったのかを尋ねる。その状況にサキとモエは変なトラブルに巻き込まれたと予想し、チータスは彼の人気ぶりを慰めるのであった。

 

「…そうですね。先生のことですし、妙に納得しました」

 

「う、うん…先生のことだもんね…」

 

“そう言われるとちょっと傷つくなぁ…”

 

「ハハハ…君が生徒たちのために頑張っている証拠さ」

 

ミヤコとミユはサキとミユが言う変なトラブルに巻き込まれたという予想に妙に納得し、先生はそれに少し傷ついていた。傷ついた先生を見て、コンボイは生徒たちのために頑張った証だと励ましていた。

 

「…カンナ局長」

 

「RABBIT小隊…」

 

「この間は、お世話になりました。またお会いできてよかったです」

 

「…今は戒厳令で行政の兵は動かせないのでは…」

 

「生憎、我々と彼女たちは今公園で野宿中だ。SRT特殊学園が閉鎖されている以上彼女たちは武器を持った一般人でしかない。それに幸運なことに我々はご先祖様たちと違って乗り物にトランスフォームするわけではないのでな。検問も受けることは無い」

 

ミヤコはカンナを見つけると、彼女との再会を喜ぶ。カンナは戒厳令で行政の兵が動けないことに疑問を感じるが、RABBIT小隊は現状武器を持った一般人であるため今回の救出作戦が実現できたとコンボイは語る。

 

“戒厳令?一部のサイトが接続できないと思ったら、そういうことだったんだ”

 

「機械が故障したと思ってちょっと焦ったんダナ」

 

「し、知らなくても仕方ないだろ。なんたって、誰からも聞いてないからな!」

 

“連絡をくれるのは先生だけですし…”

 

「もしかしてオイラたち相当な世間知らずなのでは?」

 

公園で野宿をしているRABBIT小隊は今の今まで戒厳令が公布されていることも知らなかったようである。そのことに対して憐みの視線を感じたサキは誰からも聞いてないからしょうがないと弁明するのであった。

 

「まずここを抜けて、先生と局長を安全な場所まで護衛します。RABBIT小隊、戦闘準備」

 

「ラジャー」

 

「う、うん…私も準備できた」

 

“はぁ、はぁ…火力支援、準備完了。これで…もっと派手な花火が撃てる”

 

気を取り直して、ミヤコはRABBIT小隊に先生とカンナたちを護衛するよう指示を出す。他のメンバーも準備万端のようで、任務の遂行に全力を尽くせる状態であった。

 

「申し訳ありませんが、生活安全局のヴァルキューレの方々も、一旦こちらの指示に従っていただければと思います」

 

「はい、分かりました!」

 

「ま、この間世話になったし。いいよ」

 

「では、交戦を開始します」

 

さらにミヤコは生活安全局の2人も自分の指示に従うよう促すと、彼女たちはRABBIT小隊のこれまでの実力を知っているため快く応じる。これによりRABBIT小隊は交戦の体勢へと入った。

 

「コンボイ」 「チータス」 「ラットル」 「ライノックス」

 

「「「「変ッ身!!!!」」」」

 

ギゴガゴゴ!!

 

「さぁ、我々が相手になってやるぞ、カイザーPMC!!」

 

「掛かってくるジャン!!」 「ぶっ潰してやんよー!!」

 

「コラコラ…正義の味方にあるまじき発言は止めるんダナ」

 

サイバトロンたちもミヤコたちが戦闘体勢に入ったと同時に、ビーストモードからロボットモードへとトランスフォームして戦闘の準備をする。チータスとラットルが不適切な発言をするのを聞いたライノックスは、それを止めさせようとするのであった。

 

「ダナダナダナダナダナダナ!!」

 

ズダダダダダダダダダダダ!!

 

「うわっ!!」 「ぐわぁぁ!!」

 

「RABBIT2、コンボイ、私と一緒に前進してください!」

 

「ラジャー」 「了解だ」

 

パァン!!ズドォン!!ズダダダダ!!

 

「こ、後退だ!!」 「何なんだあの変な生き物は!!」

 

ライノックスは両腕をマシンガンに変形して、カイザーPMCを蹴散らしていく。そして崩れたPMCを叩くべく、ミヤコはサキとコンボイに指示を出して前進する。カイザーPMCはその苛烈な攻撃に、後退せざるを得なかった。

 

“よし、脱出しよう!!”

 

 

 

 

 

ヴァルキューレ第3分校・裏門

 

「では私たちはヘリで離脱しますので、後ほど子ウサギ公園で」

 

“うん、助かったよ。ありがとう”

 

「先生、ではこちらに…」

 

“う、うん…”

 

第3分校にいるPMCを蹴散らした彼女たちは、ようやく裏門へとたどり着く。RABBIT小隊はヘリに乗って子ウサギ公園に帰るようで、一度先生と別れることとなる。先生とヴァルキューレ所属の3人はカンナが手配したバリケードに乗ってこの場を脱出するようである。

 

“まさか…君に乗るハメになろうとは…”

 

「嫌ならここから歩いて逃げたっていいんだぜ、先生」

 

“そっちこそ襲い掛かってこないでね…”

 

「現状お前が死ぬと俺たちも困るからそんなことしねぇよ」

 

先生は自分がキヴォトスに来て最初に襲われたバリケードに乗車することを、不思議に感じていた。先生はバリケードが前みたいに襲ってこないか警戒するが、先生がいなくなるとディセプティコンも困るのでそんなことはしないと答えた。

 

“サイバトロンのみんなはどうするの?”

 

「私はライノックスに乗って子ウサギ公園に向かう」

 

「ライノックスの上に乗ってるコンボイにオイラが乗る」

 

「俺は足速いから普通に走って帰るジャン」

 

“ご機嫌な絵面だね…”

 

先生はバリケードのことは置いておいて、コンボイたちがどのように移動するのか気になり、彼らに移動方法について尋ねる。彼らはライノックスの上にコンボイが乗り、その上にラットルが乗るというブレーメンの音楽隊方式で移動するようだ。なお、チータスは普通に走って帰るようである。

 

「では、子ウサギ公園へと向かいましょう」

 

 

 

 

 

子ウサギ公園

 

「…そうだったのですね。先生も巻き込まれて、拉致されていた、と。カンナ局長がいなかったら、本当に危ないところでしたね」

 

「あの狂犬が、先生を助けるために自分を犠牲にするなんて…にわかには信じられないな」

 

「すごい怪我です…」

 

「とりあえずテントで寝かせてるけど、休んだら勝手に起きるんじゃない?ヴァルキューレの公安局長だし。きっと大丈夫だよ」

 

「今はお互いの情報を共有して、状況を把握した方がよさそうですね。何が起きているのか、何をすべきか…現状の整理が必要です」

 

ミヤコたちは先生から事の発端を聞くと、カンナが先生を助けたことが信じられないと言った風な反応を見せる。彼女たちはとりあえずカンナをテントに寝かせ、お互いに情報を把握することにした。

 

シッテムの箱の中

 

「現在、D.U.は戒厳令が発動されたため、すべての通信・物流・移動が禁じられました。行政関連もシャットダウンされた状態です。D.U.外部に通じる全ての通信が遮断されているため、他学園の自治区などからの支援も難しく、室長たちの行方も分かりません…」

 

“そっか…”

 

「カイザーが公布した戒厳令を取り消すには、彼らから行政制御権を取り戻さなくてはなりません。しかし、連邦生徒会の行政官は現在、不信任決議案が議決され、行政権限を喪失しています!これを解消するには、不信任決議案に同意した6人の室長が意見を撤回するか、投票を行って、再信任可決をしなくてはならず…ですがこれも、戒厳令のせいで不可能…問題が堂々巡りしている状態です!」

 

子ウサギ公園

 

「つまり、今の連邦生徒会は何の役にも立たないってことね」

 

「あいつらが役に立ったことなんてあったか?」

 

アロナは先生に現在のD.U.と連邦生徒会が置かれた状況と、それを解消する方法を伝える。だが戒厳令と不信任決議案が同時に出ているこの状況では問題が堂々巡りしており、正攻法での解決は難しいようである。

 

「ですが、一企業に行政権限を奪われるなんて…SRT特殊学園が維持されていれば、最悪の事態は避けられたはず…」

 

「過ぎたことをあれこれ文句言っても仕方あるまい。今はどうやって行政制御権を取り戻すか考えるんだ」

 

「でもどうすりゃいいんだよ?」

 

「僕たちの力でどうにかできればいいんだけど…こういう政治的なことはさっぱりでよく分かんないダナ」

 

「さっきから言ってることが全ッ然理解できない!!ワケわかんないジャン」

 

事態の全容を聞かされたミヤコは、SRTが閉鎖されていなければこのような事態にはならなかったと嘆く。それにコンボイは過ぎたことは仕方ないとし、行政制御権を取り戻す方法を考えるよう促すが、サイバトロンに政治をまともにできる人間などいないため、みな頭を悩ませていた。

 

シッテムの箱の中

 

“残された方法は…”

 

「あとはもう、サンクトゥムタワーの行政制御権を掌握している場所に突撃し、物理的に阻止するしかありません!」

 

“行政制御権を掌握している場所…?”

 

「…シャーレです!」

 

“シャーレ…?”

 

「はい、正確にはシャーレ地下、“クラフトチェンバー”です!」

 

先生が行政制御権を掌握する方法を考えていると、アロナは最後の方法であるサンクトゥムタワーの行政制御権を掌握している場所の物理的な占領を提案する。だが先生は行政制御権を掌握している場所を知らないようで、アロナはシャーレの地下にある“クラフトチェンバー”のある場所だと答えた。

 

「“クラフトチェンバー”は、連邦生徒会長が残した、物質生成器。本来、シッテムの箱の管理者だけが接続できるのですが…。とある方法で、カイザーコーポレーションは認証を回避し、クラフトチェンバーを起動しました。それによってサンクトゥムタワーを掌握したみたいで…!」

 

“何か裏技みたいなものがあるのかな…?”

 

「それと関連しているのかは分かりませんが、カイザーはリン行政官を拉致し、シャーレに幽閉しているようです」

 

“リンがシャーレに…”

 

「はい、リンさんは今シャーレ内に閉じ込められています!幸い、怪我は無いようですが…」

 

アロナはカイザーコーポレーションが何らかの方法でクラフトチェンバーにアクセスし、サンクトゥムタワーを掌握したことを先生に伝える。そしてリンがシャーレ内部に幽閉されていることも話した。

 

子ウサギ公園

 

「…理解しました。つまり、PMCに掌握されているシャーレを奪還するのですね」

 

「ここにいる私たちだけで、やるの…?」

 

「特殊部隊の子ウサギが4人、軟弱警察官が2人、手負いの狂犬が1匹、サーカスの動物共が4匹、そんで最後に俺だな」

 

「だが他の自治区と連絡が取れない以上、我々でどうにかするしかあるまい…」

 

「ちょうどいい。いつかシャーレをブッ飛ばしたいと思ってたところだったんだ」

 

先生の説明を聞いたミヤコはシャーレをPMCから奪還することを了承する。ミユはここにいる人物だけでシャーレを奪還できるか心配するが、コンボイはやるしかないと答えた。

 

「分かりました!本官も、頑張ります!」

 

「はぁ…というか、そう簡単にいかないんじゃない~?相手はキヴォトス屈指の大企業、カイザーだよ?バカじゃないんだから、私たちが来ることだって想定しているだろうし…」

 

 

 

 

 

シャーレ・玄関

 

「…カイザーSOFをお呼びしろ」

 

「と、特殊部隊員を、ですか?」

 

「ああ。先生がこっちに向かっている。あの者なら、今どこを攻撃すべきかを誰よりも熟知しているだろう。だから備えなくては」

 

やる気満々のキリノに対し、フブキはカイザーは自分たちがシャーレを奪還しに来ることを想定して対策しているのではと考えていた。そしてフブキの予想通り、カイザージェネラルは部下にカイザーの特殊部隊であるSOFを呼び出すよう命じていた。

 

「本来はあの“狐”用だったが…仕方ない。カイザーPMCの決戦部隊という最高の切り札を、今ここで使おうじゃないか。トランスフォーマーを締め出した今、我々に敵う者など存在しないのだからな。急げ!!」

 

「は、はい!」

 

「私は、油断して失敗するようなバカとは違うからな」

 

ジェネラルは先生たちを返り討ちにすべく、SOFをシャーレへと招集するのであった。

 

 

 

 

 

子ウサギ公園

 

「うう…幽閉された行政官を助け出して、カイザーの陰謀も阻止…わ、私に、できるのかな…?」

 

「こうなったらシャーレの前でサーカスやるジャン?」

 

「じゃあオイラ玉乗りで」

 

「俺の冗談を真に受けるな」

 

「そうですよ!!キヴォトスの平和が、私たちの手にかかっているんです!自覚を持ってください!!」

 

カイザーも先生の襲撃を備えているだろうと聞いたミユは、はたまた不安に襲われる。チータスとラットルはバリケードの言う通りサーカスでもやるかと提案するが、当然バリケードとキリノに怒られてしまった。

 

「…PMCごときが。うちはキヴォトスのトップエリートが集まったSRT特殊学園だぞ」

 

「まぁ、私たちは実戦経験も無い、新入生ですが…」

 

「学園も無くなっちゃし…」 「野宿中だし…」

 

「まぁまぁ…我々も元はと言えばエネルゴンを調査する調査員で軍人では無いからな」

 

「真っ当な軍人は俺だけというわけか」

 

一方サキのほうはPMC如きが自分たちSRTに敵うはずがないと余裕の態度である。しかし彼女たちは今は公園で野宿しているだけの強力な武器を持つ一般人である。さらにはサイバトロンも軍人とは言い難い経歴であり、軍人と呼べるのはバリケード1人だけの状況である。

 

「教科書も持ってなくて、ヴァルキューレのを借りてるけど」

 

「で、でも!本官はヴァルキューレのBD好きですよ!何の問題もなく、学習できてます!」

 

「そうじゃなくて、在庫もあるし、いくらでもあげられるっていう話」

 

「要らなくなったBDはデータを削除してリサイクルしてるんダナ」

 

「〇曜ロードショーとか取っとくのに便利だよな~」

 

そしてどうやらRABBIT小隊はヴァルキューレの教材で勉強しているようで、フブキはそれを揶揄う。ライノックス曰く使わなくなったBDはデータを削除し、テレビ放映の映画などをダビングしているようだ。

 

“よし。RABBIT小隊、生活安全局、サイバトロン、バリケード…始めようか”

 

「ミヤコ、作戦名を決めてくれ」

 

「そ、そうですね…ではこれより、シャーレ奪還の“パセリ作戦”を…」

 

「待って、なんでパセリなの。どういうこと?もっとカッコいいやつ無いの?」

 

「えっ、その…ウサギが好きな食べ物なので…」

 

先生がみんなをまとめて作戦を開始しようとすると、サキがリーダーであるミヤコに作戦名を決めるよう促す。ミヤコは今回の作戦をパセリ作戦と名付けたが、フブキには不評のようであった。

 

「なるほど、それならニンジンの方が可愛くありませんか?ニンジン作戦!」

 

「それは前使っちゃって…」

 

「じゃあ、ドーナッツ作戦は?グレーズド・ドーナッツ作戦!」

 

「先週〇曜ロードショーで見た映画見たいジャン」

 

「もうバナナ作戦で良いんじゃないのかぁ!?」

 

ならばとキリノはニンジン作戦を提案するが、それは一度使っていたため却下される。フブキはドーナッツ作戦を提案するが、チータスに映画見たいだと言われる。そしてコンボイは負けじとばかりに自分の好物であるバナナを提案し始めた。

 

「もう何でもいいからさっさと決めろ!!作戦名を決めるだけで日が暮れるわ!!」

 

「…“シャーレ奪還作戦”にします」

 

「なぁ~んだ、つまんないの」

 

「うるさいですね…」

 

“よし、行こう!!”

 

作戦名を話し合っている一同にしびれを切らしたバリケードはさっさと決めと促すと、ミヤコは“シャーレ奪還作戦”という安直な作戦名を口にする。それをラットルにつまらないと言われ、ミヤコは拗ねていた。

 

シッテムの箱

 

“先生…どうか気を付けてください…。今回は、なんだかいつもと違う気配を感じます…」

 

“違う気配…?”

 

「私が目撃した、不吉な流星と謎の声…あれは一体何だったのでしょう…?」

 

 

 

 

 

D.U.市街地

 

ブロロロロロロ…!!

 

“敵の巡航戦車、中隊規模を確認!攻撃用ヘリからバリケードまで、徹底的に準備してるよ…”

 

「ちっ、抜かりないな…」

 

「正面突破は難しそう…ミヤコちゃん、どうしよう?」

 

「…もうちょっと、支援があれば…」

 

シャーレを奪還すべく出撃したRABBIT小隊たちは、D.U.の市街地に辿りつく。だが、シャーレまでの道はカイザーPMCによって占拠されており、戦車やヘリなどが動員され正面突破は難しそうであった。

 

ピピピッ!!ピピッ!!

 

「ん?この信号は…?」

 

ザッザッザッザッ…

 

「見つけたぞ!こっちだ!」

 

「連絡を受けて参りました、先生!私たちも力になります!」

 

「公安局のみなさん…!」

 

「あれ~?いつもなら、自分から絶対動かない公安局の生徒が…」

 

一同がここをどう突破しようか考えていると、ヴァルキューレの制服と装備を持った集団が彼女たちの前に現れる。同じヴァルキューレであるキリノとフブキは彼女たちがヴァルキューレの公安局の生徒たちだと気づいたようで、公安局の登場に驚いていた。

 

“ヴァルキューレが来てくれたんだ!”

 

「いくら待っても命令が与えられず、ソワソワしながら待機していたのですが、偶然子ウサギタウン付近で局長と先生の姿を目撃しまして!私たちも、可能な限りお手伝いします、先生!」

 

「フンッ、これで多少はやりやすくなったな」

 

「ミヤコ、これなら…」

 

「…はい、いけそうですね」

 

公安局の生徒たちは戒厳令の中待機していたようだが、先生とカンナが子ウサギ公園にいるのを見かけて彼らを助けるために馳せ参じたのである。公安局の参戦にバリケードとRABBIT小隊たちは、勝利を確信するのであった。

 

「では先生、指示をお願いします」

 

“指示はミヤコがお願い、私はそれを補助するね”

 

「…はい、ありがとうございます」

 

「頼んだぞ、ミヤコ」

 

「では、皆さん。今からD.U.の戒厳令を解除し、カイザーグループの陰謀を阻止するための…“シャーレ奪還作戦”を開始します!」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

さぁ、戦いだ!!

 

 

 

 

 

「PMCは我々が相手をしますので、サイバトロンの皆さんとバリケードは戦車とヘリの相手をお願いします」

 

「了解!!」 「ラジャー」

 

「全軍突撃!!」

 

「「「「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」」」」

 

ズダダダダダダダダダダダ!!

 

ミヤコはカイザーPMC兵を自分たちで相手し、ヘリや戦車といった重量級の兵器をトランスフォーマーたちで相手するよう指示する。一同はミヤコの号令と共にカイザーPMCが占拠する市街地に突撃を開始した。

 

ズダダダダダダダダダダダ!!

 

「来たぞ!!」 「迎え撃てー!!」

 

ズダァン!!ドォン!!ボカァン!!

 

「ぐわぁ!!」 「くそぉ!!」 「やられる!!」

 

ドカァァァァァァァァン!!

 

「クソッ!!公安局まで出てくるとはな!!」

 

「シャーレには入れさせんぞ!!」

 

RABBIT小隊たちに会敵したカイザーPMCは、その兵力を持ってシャーレ奪還の道を阻む。どうやら彼らは、ヴァルキューレの公安局が参戦するとは想定していなかったようである。

 

ズダダダダダ!!タァン!!タァン!!

 

「戦車だ!!戦車を出せ!!ヘリもだ!!」

 

「了解!!」

 

ガタガタガタガタガタガタ!!

 

「戦車が前進してきたな。ライノックス前に出るぞ!」

 

「了解なんダナ!!」

 

予想外の兵力の参戦によりカイザーPMCの歩兵たちは押され始めていた。それにしびれを切らした指揮官は戦車を前進させ、彼女たちを一網打尽にしようとする。それを見たコンボイはライノックスと共に戦車の前に立つのであった。

 

「てぇー!!」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥ…!!

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ャキィン!!ドカァァァァァァァァン!!

 

「あの野郎、戦車の弾をぶった切りやがった…!!」

 

「てりゃあああああ!!」 「ダナァァァァァァァ!!」

 

ガシャァァァァァァァァァン!!

 

「ば、バカなッ!?戦車をペシャンコになってやがる…」

 

コンボイはまず彼に向けて放たれた戦車の砲撃を、ブレードで叩き割る。その直後ライノックスと共に戦車に走り自慢のパワーで戦車をペシャンコにして、カイザーPMCに恐怖を与えていた。

 

「撃つべし!!撃つべし!!」

 

ピュン!!ピュン!!

 

「もぉ~全然当たんないじゃんかよぉ~」

 

ブロロロロロロ…ズダダダダダ!!

 

「うわっ!!反撃してきたジャン!?」

 

「オイラたちはコンボイたちと違って頑丈じゃないから、当たったらまずいよ!!」

 

一方ヘリを任されたチータスとラットルであったが、ヘリの操縦者が巧みに攻撃を避けるため手こずっていた。さらには機銃掃射によって反撃され、装甲の薄い彼らはピンチに陥っていた。

 

ギゴガゴゴ!!

 

「ヘリ風情に何を手こずっているのだ、お前たちは」

 

「「バリケード!!」」

 

ブゥン!!ブゥン!!ブゥン!!ブゥン!!

 

「それっ!!」

 

ガシャァァァァァァァァァン!!

 

「ワァオ」 「すげぇジャン」

 

2人がヘリに手こずっているのを見かねたバリケードは、トランスフォームしてモーニングスターを振り回す。そしてバリケードは見事ヘリにモーニングスターを叩きつけ、撃墜させるのであった。

 

「さぁ、シャーレの建物へと進みましょう」

 

「「「「「ラジャー!!」」」」」

 

 

 

 

 

シャーレ前

 

タァン!!タァン!!タァン!!ドカァァァァァン!!

 

「撤退、撤退だ!」

 

「建物内部に撤退して再整備だ!」

 

シャーレ1階・エンジェル24

 

「1階のコンビニ、確保しました!」

 

「あっ、以前“廃棄品”を持って行ってくださった方々ですよね?助けに来てくれたんですね!」

 

シャーレの建物の前にまで迫られたカイザーPMCは、一時撤退の判断をし建物内での体勢立て直しを図る。1階のコンビニを占拠するとそこでバイトしているソラが現れ、助けてくれたミヤコに感謝を述べた。

 

「ここはいつも物騒な事件ばかりなので…隠れ方ばっか上手くなってく気がします。もう慣れっこ、ですけど…」

 

「…それは災難でしたね」

 

「あ!そうだ。廃棄弁当いりますか?今回も大量に余ってしまってて」

 

「…ありがとうございます。後で、是非」

 

 

 

 

 

シャーレ入口

 

「よし、入口もクリア!」

 

「助けていただいて、ありがとうございます。公安局のみなさん」

 

“というか、ルールを破って私たちの手助けをして本当に大丈夫なの?「ルールを守れない警察だ」って、犯罪者にバカにされるんじゃない?”

 

「あはは…”RABBIT小隊“にこんな事を言われるのは不本意ではありますが…」

 

「問題ありません。カンナ局長のお力になれるのなら」

 

シャーレの1階を抑えたRABBIT小隊は、ここまでついて来てくれた公安局の生徒たちにお礼を言う。ルールを破ってまで助けに来てくれた彼女たちをモエはある意味心配するが、彼女たちはカンナの力になれるのなら本望と答えた。

 

「後続の連中は俺たちで相手する。どうせ俺は建物の中には入れんしな」

 

「みなさん、ありがとうございます」

 

公安局の生徒とバリケードはここで後続のカイザーPMC兵の相手をすることになり、RABBIT小隊とはお別れとなった。

 

 

 

 

 

「では、私たちは今からシャーレの建物に突入します。ここからは2つの任務を同時に遂行しなくてはなりません」

 

「クラフトチェンバーとやらの奪還と、七神リン行政官の救出だな」

 

“でも…行政官がどこにいるのか全然分からないんだよ?人質の位置を把握せずに開始するのはちょっと…安全の保証が難しいと思うんだけど”

 

ピッ!!

 

“それはこっちに任せて”

 

公安局の生徒たちと別れ、ミヤコたちはシャーレの奪還に向けて再度任務内容の確認を行う。モエはリンの居場所が分からないことを懸念するが、そこに誰か他の人間の声が入ってきた。

 

「だ…誰…?」

 

「誰だ!!お前!!」 「誰だぁっ!!お前!!」

 

“わ、私たちは連邦生徒会です”

 

“モモカ、アユム!無事だったんだ!”

 

いきなりの知らない人物の登場にミユは警戒し、チータスとラットルは誰だと叫ぶ。声の主はモモカとアユムであり、2人は自分たちのことを連邦生徒会と名乗り、一同を安心させる。

 

サンクトゥムタワー・地下通信センター

 

「うん。ここはサンクトゥムタワーの地下通信センター。監視の目を避けてここまで来るの、ほんと大変だったよ。サボる時に使ってた、通風孔がここで役に立つとはね!あははっ!」

 

「モモカちゃん…」

 

「どうにか通信ログを復旧して、リン先輩の位置を突き止めたよ。シャーレ居住区の北部、今は使われていない3番目の部屋。そこに先輩はいる」

 

「先生…どうか、リン先輩を…」

 

“うん、任せて”

 

シャーレ奪還まで、あと一歩




シャーレ奪還作戦編はカルバノグ1.5章感があるよね。
ビースト戦士の強みは小さいので室内戦が可能なこと。これが映画版のプライマルだったら絶対無理。だからルート分けてビーストウォーズを本ルートにしました。
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