TRANSFORMERS Blue_Archive 作:H2O(hojo)
そして最初にトランスフォーマーをテレビで見た時の曲であり、自分が一番好きな曲です。
なお一番最初に観たトランスフォーマーは映画1作目を映画館で。途中でトイレ行って帰った時にはメガトロンが死んでいた。
夏休みに父親に連れて行ってもらったと思うけど、自分からこの映画が観たいって言ったかは覚えてない。
それから十数年、私は子供の時に観たこの映画とブルアカというゲームのクロス小説を書いています。
冒頭のやつはオサレポエムか何かだと思ってください。
TRANSFORMERS EVO.
1年前 アビドス高校
「はぁ…はぁ…」
「いやぁ、ちょっと乱暴だったかなぁ…」
「ホシノ先輩…」
「でも、下手に加減したらこっちがやられる可能性だってあったからねぇ~。この子、かなり強かったし」
「・・・」
今から1年ほど前、アビドス高校の生徒がホシノとノノミしかいなかった頃、突如シロコはボロボロの姿で現れた。彼女はホシノに襲い掛かろうとして返り討ちにあい、駐輪場に倒れていた。
「でもおかしいなぁ。こんな子がいたなんて…おじさん全然知らなかったよ。お名前は?」
「…シロコ。砂狼シロコ」
「へぇ…シロコちゃんっていうんだ。それで、シロコちゃんはここで何をしてたんだい?」
「・・・」
「ここさ、廃墟に見えるけど…一応アビドス分校、いやアビドス本校なんだよ」
突然現れたシロコを見て、ホシノはアビドスにこんな子はいなかったと驚く。さらにここに何をしに来たか尋ねるも、シロコは何も答えなかった。
「その制服…初めて見ました」
「ね。それに、そんな薄着じゃ寒いよ」
タッタッタッ…
「えっと、シロコちゃんはどこの学園?」
「…分からない」
「…?」
「気づいたら、ここにいた。名前以外…分からない…」
ホシノだけではなくノノミもシロコの制服を見たこと無いようで、ホシノは再びシロコにどこの学園の所属か尋ねる。だがシロコは分からないと答えた。シロコは自分がどこの何者なのかを答えないのではなく、答えられないのである。
「そ、それって…もしかして記憶喪失!?最近流行ってるっていうアレ?おじさん、そういうのはちょっと疎いんだよな~」
「では…シロコちゃんは、名前以外何も分からない、と…?通っている学園も、電話番号も、メールアドレスも…?」
「うん」
「・・・」 「・・・」
シロコが名前以外覚えていないというのを聞いて、ホシノは驚愕していた。ノノミに名前以外は何も分からないのかと確認されると、シロコは首を縦に振った。
「ほ、ホシノ先輩、どうしましょう?」
「ん~困ったねぇ」
「・・・」
「とりあえず…なか入ろっか、シロコちゃん」
「えっ!?い、一緒に行くんですか?」
自分は記憶喪失だとシロコに言われたため、ノノミは困ってホシノに判断をゆだねる。ホシノはとりあえず、シロコをアビドス分校の中に入れることにした。
「これ、巻いておきな~」
「マフラー…?」
「うん。無いよりはいいかなって。どう?ちょっとはマシになったでしょ?」
「…うん。あったかい」
シロコがいつも巻いているマフラーは、元々ホシノの物であり、この時彼女から巻いてもらったのである。
そして現在
「・・・」
「先輩…」
「シロコちゃんを探そう。嫌な予感がする」
「ですが…」
ホシノはシロコに会った時のことを思いだし、嫌な予感がしていた。だがノノミはそんなホシノのことが心配で止めようとしていた。
「おじさん、ちょっとシャーレの呼び出しはパスするね。ノノミちゃんは先に行ってて」
「シロコちゃんがどこにいるのか、まだ分かっていませんよね。先輩1人で、一体どうやって探すんですか?」
「・・・」
「彼女の時とは違うんですよ?シロコちゃんは遭難したわけじゃないんです」
「…同じだよ」
そんなノノミの心配をよそに、ホシノはシロコを探そうとアビドスを出ようとする。だが、ノノミもそこは譲らず、ホシノ1人でようやって彼女を探すのかと問うと、ホシノは黙ってしまった。
「今は…違いますよ」
「…!!」
ガラッ!!
「いた!先輩たち、ここで何してるのよ!!」
「ホシノ先輩…一緒に、先生に会いに行きましょう」
「…みんな」
ホシノは自分の先輩が遭難した時と同じだと答えるが、ノノミは今は違うと答える。そして2人の前に後輩のセリカとアヤネが現れ、アヤネは先生に会いに行こうとホシノに述べる。
「先生が、きっと助けてくれますから」
「…ホシノ先輩」
「・・・。…そうだね。先生が、助けてくれるよね…きっと…いつもみたいに。だから、大丈夫だよね…そうだよね…?」
「「・・・」」
「…はい、きっと大丈夫です!」
ゲヘナ学園
「・・・」
「委員長、これは…」
「空が赤く染まっている…」
「何なのだこれは…?」
風紀委員会のヒナとアコは、シャッターとドロップキックを引き連れながらキヴォトスの赤く染まった空を見ていた。トランスフォーマーであるシャッターとドロップキックでさえも、この状況には戸惑っていた。
ミレニアムサイエンススクール
「ノア、リオ会長の行方はまだ分からないのよね…?」
「はい…」
「…そう」
「…ここは私に任せて、ユウカちゃんは先に行っててください」
「…ありがとう。頼んだわ!」
ミレニアムサイエンススクールではセミナーの会長であるリオが失踪した今、この非常事態にどう動くべきかをユウカとノアで話し合っていた。ノアはユウカが先生の元へ向かいたいという気持ちを汲み取り、彼女をシャーレへと向かわせるのであった。
トリニティ総合学園
「急ぎの用件とお伺いしたのですが…なるほど、皆さまお集りのようで」
「ハナコさん…」 「・・・」 「お久しぶりです、ハナコさん」
「セイアちゃんからお話は伝わっているかとは思いますが…これからは、私たちも動かなくてはなりません。それぞれの所属する派閥は違えど、同じトリニティの生徒同士手を取り合えると、私は信じております」
「あぁ、その通りだハナコ。共に力を合わせてこの苦難を乗り越えよう」
ティーパーティーのテラスに来たハナコは、ナギサ、サクラコ、ミネの3人が自分を何のためにここに呼びだしたのかを一瞬で理解する。そして今回は派閥は違えど協力して事にあたるべきだと述べ、ロディマスもそれに同意した。
ブラックマーケット
「こ、こっちの掃除は全部終わりました!」
「あははっ!にしても変な空~」
「あー…俺グリムロック。こんなの初めて。興奮する」
「こ、こら!!こんな場所で暴れるのは止めてちょうだい!!」
ブラックマーケットでいつものように仕事をしていた便利屋68も、空が赤く染まったことに気付き始める。アルはグリムロックが赤い空を見て興奮して暴れ出そうとしているのを、必死に抑えていた。
ピロン!!
「あれ…せ、先生からです…!」
「え?どうしたんだろ?」
「…はぁ」
「…そう。また私たちの出番のようね」
そして彼女たちの元にも、先生からのメッセージが届く。便利屋68は世界を救うために、動き出すのであった。
D.U.大型ビジョン
「緊急速報です!!現在、D.U.で怪奇現象が発生しております!これは…突如として出現した巨大な塔が落下…サンクトゥムタワーに激突しました!!」
「未曾有の大災害に、D.U.の行政が現在麻痺しております!先ほど発令された戒厳令との関係は明らかになっていないものの…」
シャーレの屋上
「クックックッ…」
“…黒服”
「お見苦しい姿で失礼します、先生。…ゲマトリアは壊滅しました」
“・・・!?”
「“色彩”が、遂に到来してしまったのです」
シャーレの屋上に突如現れた黒服は、先生と対峙する。彼は先生にゲマトリアの壊滅と色彩の到来を知らせる。
「この表現は少し適切ではないですね。正しくは“侵略してきた”とでも申しましょうか」
“一体、何が起きている?”
「“色彩”が到来し…狼の神がソレと接触したのです」
“ソレ…?”
「恐怖の領域へと反転した彼女は、命ある全てのものを、あの世へと導く死の神“アヌビス”となり…自身の本質が赴くままに…この世界に終焉をもたらすことでしょう」
一度“色彩”が到来と述べた黒服だったが、“侵略”という言葉に言い直した。そして“色彩”が例の砂狼シロコのような人物と接触したため、この世界は終焉すると先生に告げた。
「“色彩”はそれを理解していた。故に、この地に辿り着いて、まず最初に彼女の“崇高”を確保したのです。正確には、“色彩”の忠実なる部下の“テラーコン”ですが…」
“・・・”
「“色彩”は意志も欲望も目的も無い不可解な観念であると…そう解釈していたのですが。この行動においては、明確な“意志”と“計画性”を感じます。やはり、ベアトリーチェが述べていたように…“色彩”、いや“ユニクロン”には明確に意志が存在するようですね」
“やはり…ユニクロンが来たんだね。このキヴォトスに”
「“色彩”は、キヴォトスのありとあらゆる神秘と恐怖、そして崇高の概念を吸収し、捕食しようとしています…」
どうやら砂狼シロコのような人物はユニクロンの忠実なる配下テラーコンの手によってキヴォトスに現れたようで、“色彩”に意志が存在しないと考えていた黒服は考えを改めた。そしてユニクロンは先生の知る通り、キヴォトスの全てを吸収すべく捕食しようというのである。
「そして…キヴォトスに出現した6つの塔は…“サンクトゥムタワー”の一種といえるでしょう。それも、反転した」
“アレが…サンクトゥムタワー?”
「アレは太古の昔、まだこの世界に記録が残されるよりも前…当時存在していた原始的な神秘…“名もなき神”が築き上げた技術の1つ。アレが“色彩”の光を世界中に伝播させ、キヴォトスに存在する全ての神秘を恐怖へと反転させることでしょう。…あの、狼の神のように」
“なら、私たちはそれを食い止めるだけだよ”
さらに突然キヴォトス中に現れた6つの超高濃度エネルギー体は、サンクトゥムタワーの一種だったようである。そしてその目的は、“色彩”の光を世界中に伝播させてキヴォトス全ての神秘を恐怖へと反転させることである。
「“終焉をもたらす神”を使って“色彩”がゲマトリアを襲撃した理由…それは、ゲマトリアが所持している“秘儀”と“検証結果”を奪うためだったのでしょう。デカグラマトンのパス、複製の秘儀、“聖徒の交わり”、ライブラリー・オブ・ロア…名もなき神の力に、無名の守護者の能力…。さらにはテラーコン、堕ちたプライム、偉大なる先代プライム、人造の機神、アリウスの怪物、これら全てを手にした“色彩の嚮導者”は…」
“「色彩の嚮導者」?”
「ええ。“色彩”の意志を代弁する存在であり、計画を遂行する実行者…ある意味テラーコンと同族と言っても差し支えないでしょう。しかし、嚮導者は金属生命体ではありません。…その名を“プレナパテス”。これから、ヤツと対面する事となるでしょう」
砂狼シロコのような人物がゲマトリアの基地を襲撃した理由は、彼らが持つ実験結果を奪うためであった。ゲマトリアがキヴォトスの神秘を解析するために集めた様々な力、そしてこのキヴォトスを脅かし仲間たちを苦しめた、トランスフォーマーたちのデータも奪い取ったのである。そしてその命令を下したのは色彩の嚮導者プレナパテスと呼ばれる存在であり、金属生命体ではないがユニクロンに従う存在であると黒服は答えた。
D.U.大型ビジョン
「現在、キヴォトス全域で通信障害が発生しています!各学園から避難指示が出てもおかしくない状況ですが…タワーの正体が明らかになっていない現状では…」
「あっ!今速報が入りました!連邦生徒会が緊急声明を発表するとのことです…」
「え?誤報?それでは一体誰が…」
「ああっと!緊急速報です!!D.U.各地で正体不明の兵が現われました!こ、これは一体!?」
「都市一帯を無差別に攻撃しているとのことで…こ、この襲撃は何を意味しているのでしょうか!?一体、D.U.で何が起こっているというのでしょう!」
サンクトゥムタワーの一種がキヴォトス各地に現れた後、キヴォトス全域で通信障害が発生する。さらにはD.U.全域に謎の兵隊まで現れ、都市一帯を無差別に攻撃し始めた。
「ああっ、は、はい…!今しがた連邦生徒会からの緊急声明が…いえ、訂正いたします。“シャーレ”からの声明です!シャーレからの緊急声明が到着しました!!い、今、読み上げます…!」
「…各自治区の生徒は、黒い塔の付近に近寄らず、すぐに避難してください」
シャーレの屋上
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…!!
“あれは…?”
「なるほど、彼が一番乗りというわけですか…。いやはや、先生も随分と彼に好かれたものですね」
ドシィィィィィン!!
「キヴォトの危機と、シャーレの緊急声明を聞いて馳せ参じた。私はオプティマス・プライム。オートボットのリーダーだ」
“オプティマス!!”
「君のガードマンであるビーや君を慕う生徒たちには申し訳ないが、一番乗りは譲れなくてね。こうやって飛んで来たというわけさ」
シャーレから緊急声明が出されてすぐ、シャーレの屋上に現れたのはオートボットのリーダーであるオプティマス・プライムであった。彼は飛行機体であるジェットファイアを背負い、一目散に駆け付けたのである。
「それに、先ほどウルトラマグナスから連絡をもらってな。このキヴォトスから約8億8600万km離れた場所に突如、正体不明の天体が現れ、こちらに向かって来ているとのことだ」
“それって、まさか…”
「あぁ、ユニクロンだ。遂にヤツが姿を現した。これが最大望遠で捉えたヤツの真の姿だ」
ブォォォォォォォン…
“これが…ユニクロンの姿!!”
「クックックッ…これが色彩の真の姿ですか…。何とおぞましく、そして美しい」
そしてオートボットたちは謎の天体がキヴォトスの近くに現れたことをキャッチし、それがユニクロンだと特定する。さらにはオートボットの技術でその姿を捉えたようで、オプティマスはそれをホログラムによって映し出した。ユニクロンはサイバトロン星と同じく金属で構成されており、金色の輪を携えて、中心には6つの牙のようなものとクレーターが存在していた。
“ここからは
「…一つ、忠告しましょう。そのカードを乱用すれば…あなたは私たちと同じ結末を迎える事になりますよ、先生。クックックッ…」
先生はD.U.に現れた謎の兵たちを倒すべく、大人のカードを取り出す。黒服はそのカードを乱用すれば、自分たちと同じ結末を辿ると忠告するが、先生とオプティマスは構わず兵の討伐に向かうのであった。
シャーレ・オフィス
「・・・」
「各自治区から、続々と生徒が集まってきて…まもなくこちらに到着する予定です…」
「…先輩さぁ、連邦生徒会じゃなくてシャーレに居て大丈夫なの~?」
「…サンクトゥムタワーが破壊され、代行である私は不信任状態ですから。連邦生徒会は瓦解したも同然。他の室長を招集したところで、動いてくれるとは到底思えません。今は、“シャーレ”が唯一の希望なのです」
D.U.に現れた謎の兵の討伐に向かった先生とオプティマスを、リンたち連邦生徒会のメンバーは見送る。モモカはリンがシャーレにいることを心配するが、サンクトゥムタワーが破壊されているのと不信任状態であるため、どこに居ようと関係ないとリンは思っていた。
「…そう。分かってたけどさぁ…後片付けが大変かもよ」
「…そうですね。ですが…それは、この件が全て解決してから考える事です。モモカ、アユム。その時まで、よろしくお願いしますね」
「は、はい…!こ、こちらこそ…」
「う、なんかこれ、余計な事に首突っ込んじゃったような…。ま、でもリン先輩がそう言うのなら、ついていくよ。どこまでも、ね」
シャーレに留まると言ったリンに対しモモカは、これが終わった後の事後処理の心配をする。それにリンはそれはこの件が解決してから考えることだとし、モモカとアユムにそれまでよろしく頼むとお願いするのであった。
それからしばらくして
ガチャ…
「・・・」
「ん、誰?」
「…鬼方カヨコさん」
「一番乗りか…まあ、いいけど。先に行っとくけど…私は専門家じゃないし、あまり役に立てないと思う」
「…あなたを呼んだのは、連邦生徒会ではなくシャーレの先生です」
「知ってる。だから来た」
先生の招集を受け最初にシャーレに辿り着いたのは、便利屋68のカヨコであった。カヨコは専門家じゃないと言うが、リンは彼女を呼んだのは自分ではなく先生であり、先生が必要としているから呼んだのだと答えた。
ガチャ!!
「来たわよ、代行!これは私たちの方で現状を分析したレポート。大した量じゃないけど…」
「ゲヘナ風紀委員会所属、天雨アコです。シャーレの要請に応じるべく、ただいま到着しました」
「ユウカさん、アコさん」
「ところで、先生はどちらに?」
「先生は現在、D.U.を守るべくオプティマス・プライムと共に行動しております。まもなく帰還されるかと」
次に現れたのはセミナーのユウカと風紀委員会のアコであった。ユウカは先生の姿が見当たらないためその所在を尋ねると、リンはD.U.に現れた謎の兵を倒すためにオプティマスと行動していると答えた。
「いま忙しいんだ、先生…」
「って、先生はカヨコさんまで呼んでいたんですか…!?」
「…まあ、そういうこと」
「はぁ…」
先生が席を外していると聞き、カヨコは彼が今忙しいということを理解する。アコはカヨコの声を聞いて、先生が彼女のことを呼んでいたことに驚いていた。
「なるほど…この方々と手と手を取り合う事になるのですね♡」
「ん…?浦和ハナコ…?」
「ふふっ、お久しぶりですユウカさん」
「アビドス高等学校代表、奥空アヤネです。先生の要請を受け、ただいまシャーレに到着しました!」
次に現れたのは補習授業部のハナコと、対策委員会のアヤネである。ハナコを見てユウカが顔を顰めたのは、晄輪大祭にて行われた彼女のやらかしが原因である。
「あら、奥空さん…」
「あっ、あはは…ハナコさんもいらしたんですね…お元気でしたか?その、」
「ええ、アヤネさん…事情は伺っております。必ず、シロコさんを見つけ出しましょう。私も微力ながらお力添えします」
「はい…ありがとうございます」
そしてその晄輪大祭でのハナコのやらかしの一番の被害者であるアヤネは、この場に彼女がいることに少し怖がっていた。だがハナコがシロコが居なくなったことを心配してくれたため、彼女たちの心の距離は少し縮まるのであった。
「悲しんでいるだけでは、何も変わらないですから…今は、とにかく行動しなくちゃ…」
「…そうですね。私のお友達も、似たようなお話をよくしていました。アヤネさんは、強い方ですね…私よりも、ずっと」
「…い、いえ。その…私は…」
「もっと自身を持ってください。大丈夫、あなたは強い方です」
「・・・」
アヤネはシロコの行方が心配になるなか勇気を出して、先生のためにシャーレへと赴いたのである。その意志を汲んだハナコは、アヤネのことを強い方だと評し励ますのであった。
「えーっと、先生は今、D.U.全域に出現した正体不明の兵を相手にオプティマスと一緒に交戦中だよ。そろそろ片付くみたい。一旦、こっちに戻ってくるって~」
「分かりました。先生が到着次第、すぐに会議室へ向かいましょう」
D.U.地区
「ふぅん!!」
ガシィィィィン!!
「さて、これでここいらの敵はあらかた片付いたな」
“リンちゃんたちも待ってるみたいだし、一度シャーレに戻ろう”
「そうだな。これからのことを話さねば」
D.U.に現れた敵を2人で片付けた先生とオプティマスは、シャーレに生徒たちがやって来たことを聞いて一度シャーレに戻ろうとしていた。
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン…!!
“あれは…?”
「やれやれ…通信で連絡すればいいだろうに、まさか直接やって来るとはな」
ドォォォォォォォォォォォン!!
「プラァァァァイム!!」
「メガトロン!!」
先生とオプティマスがシャーレに帰ろうとしていると、空からエイリアンジェットが彼らに向かって飛んでくる。そしてそのジェットは空中でトランスフォームすると、地面に飛び降りメガトロンとなった。
「こんなところで何をしているんだメガトロン?私は今からこの事態を解決するために、先生と共にシャーレへ向かう。残念だがお前の相手をしている暇はない」
「黙れ!!貴様らだけに俺の惑星を任せていられるか!!」
“別に君のキヴォトスじゃないでしょ…”
「五月蠅い!!話の腰を折るんじゃない!!ともかく貴様らだけに任せていてはユニクロンに喰われてしまうのでな。全くもって不本意だがこの俺様が手を貸してやるぞ」
やって来たメガトロンに対し、オプティマスはお前の相手をしている暇はないと冷たくあしらう。だがメガトロンは先生とオートボットたちだけに任せていてはキヴォトスはユニクロンに喰われるといって、上から目線で協力を申し出るのであった。
“時間がもったいないから、さっさとシャーレへ向かおう”
「「トランスフォーム!!」」
ギゴガゴゴ!!
シャーレ
「皆さまお手元の資料をご覧ください。こちらが作戦計画書となります」
「これほどの資料を、いつの間に…」
「ご自身も大変だったでしょうに…本当にお疲れ様でした、リン行政官」
「今はリンで大丈夫です。行政官としての権限は停止されておりますので」
「ああ、そうでしたね…失礼しました」
シャーレに集まった一同は此度の異常事態への作戦を詰めるべく会議室へと向かう。既に作戦計画書はリンによって作成されており、アヤネはその仕事の速さに驚く。そしてハナコはその苦労を労うのであった。
「連邦生徒会長代行の権限は停止され、例の塔によってサンクトゥムタワーは崩壊…。さらにはキヴォトスに近づく謎の惑星…そして、今動けるのはシャーレだけ。なるほど…」
「連邦生徒会はサンクトゥムタワーに頼り過ぎなんじゃないの?ノア、今から報告書を送るから確認しておいてちょうだい。あと…」
「わ、私たち対策委員会が入手した情報と相違ないか、確認します!」
アコとユウカは作戦計画書を見て、内容を理解する。ユウカに至ってはすぐさまノアに電話で指示を出していた。
シャーレ・会議室
「結論から申し上げますと、あの塔を2週間以内に破壊しなくてはなりません」
「・・・」
「現在、キヴォトスに出現した6つの塔。それらを今から“虚妄のサンクトゥム”と命名します」
「えーっと、つまり。あれは偽物のサンクトゥムタワーって事?まぁ、それならこの空の色も超高濃度エネルギー体のことも納得がいくけど…」
会議室についてリンは開口一番、この作戦の目標を一同に発表する。ユニクロンによって生み出された“虚妄のサンクトゥム”を2週間以内に破壊することが、今回の作戦の目的である。
「これを…2週間以内に破壊する、と…?」
「はい、そうです」
「こちらは、セイアちゃん…いえ、ティーパーティーとシスターフッドが協力し、古書館から発見したデータです。今まで、ティーパーティーとシスターフッドが力を合わせるだなんて、想像すらできなかったのですが…これも先生のお陰ですね」
“此れは預言ではなく…私自身が体験したものであるがゆえに、断言しよう。今起きている忌まわしい変化…其れは、前々から噂されていた通り、「色彩」否、「ユニクロン」が我々の世界に足を踏み入れたが故に引き起こされた現象だ”
“「色彩」に関しては、シスターフッドが所有している古書にも記録があります。あれは…人々を「狂気」に陥れる光です”
ハナコはトリニティの代表として、ティーパーティーとシスターフッドが協力して集めたデータを皆に開示する。セイアはこの現象をユニクロンの物であると断定し、サクラコもユニクロンが色彩と呼ばれていた昔の記録を古書堂から探し出していた。
「“色彩…?狂気に、陥る…?いったい何の話?ユニクロンは惑星サイズの超大型機械生命体であって、そういう”狂気“とかは関係ないんじゃないの…?」
“ユウカちゃん、信じがたいのは分かりますが…これらは全て事実です”
「ノア?」
“今、エンジニア部が例のタワーを分析してくれていまして…そこから人の精神を錯乱させる信号を感知しました”
トリニティからの報告を聞いて、ユウカは自分たちが知らされていたユニクロンと情報が違うことに戸惑っていた。しかし、ミレニアムにいるノアはエンジニア部の解析の結果、トリニティの情報は全て事実であると答えた。
エンジニア部・部室
「どうやら、この光に触れると、人格と意識に変化が起こるようだね。これは私たちもトランスフォーマーも同じようだ。一種の精神攻撃とハッキングのようだけど…」
「だが、説明できん事が多いな。もっとデータが欲しいところだ」
「うん。私たちの持ってる装置では、信頼度は10%未満。あくまで仮説でしかない」
「それで、ヴェリタスにもデータ解析をお願いしたんですが、それでも全然足りませんね」
エンジニア部はサンクトゥムタワーの一部を入手し、解析を進めていた。しかしエンジニア部やキューやホイルジャックの頭脳をもってしても、信頼度はたったの10%未満という有様であった。そのため同じミレニアムのヴェリタスに解析を頼んだようだが、それでもまだ足りないようである。
「これはまだ仮説の段階だけど…あの塔から感じるエネルギー…このままいけば、約300時間後に臨界点に到達するよ」
「このまま放っておけば…最終的にはキヴォトス全域にアレが広がるというわけだ。まぁヤツにとっては、ただの第一段階だろうがな」
「カフェインが…足りない…」
「このエネルゴンジュース要るか?エネルギーダァァァァァァァァ!!」
「要らない。というか飲みすぎでテンションおかしくなってない?」
ヴェリタスでは副部長のチヒロを含めた部員たちが、死んだ目になりながら解析をしていた。サウンドウェーブはこのままでは約300時間後にサンクトゥムタワーから出ている光がキヴォトス中を覆い尽くすと述べた。
シャーレ
“これは…以前、私が先生に告げた予知夢そのものだ。天から巨大な塔が飛来し、虚空が緋色が染められ…不吉な塔は、まるで悲鳴を上げるように鳴動し…この世界を少しずつ削り取って…そうして、世界の破片を「何か」に被せていった”
(終末の予言…?そっか…そう…まあ、トリニティにもありそうだよね)
「・・・」
「約300時間…つまり、2週間後に“色彩”がキヴォトス全域に広がるのだとしたら、早期決戦をしなければなりませんね。どっちみち“ユニクロン”への対処はその後でしかできないでしょう」
セイアは会議室にいる一同に、自分が先生に告げた予知夢を語る。ゲヘナ所属のカヨコとアコはその予言に何か思うところがあるようだが、今は語るべきではないと黙っていた。
“削られた世界の欠片が嵐のように吹き荒れる中で、黒い光が天から舞い降りて…世界が終焉に傾いていく…。そうして…キヴォトスのすべてが崩壊し…塵一つ残さずに、すべてが虚無へと消える”
“それが恐らくユニクロンのことを指しているのだろう。ヤツはキヴォトスの全てを喰らい、塵一つ残らず虚無へと消すつもりだ”
“チッ、まったくもって不愉快だが、そこの小さい狐の言う通りだな。あのベアトリーチェとかいう女め、余計な事を”
“いや、むしろ不本意だが感謝すべきだ。ヤツを倒すためにわざわざサイバトロン星に戻る手間が省けた”
“みんな、お待たせ”
セイアが予知夢の続きを話していると、先生とオプティマスとメガトロンがシャーレに帰還する。メガトロンはキヴォトスにユニクロンを呼び寄せたベアトリーチェを批判するが、オプティマスは移動する手間が省けたと、不本意ながら彼女に感謝していた。
“それと、「色彩」に触れてしまった人を元に戻す方法も探さなきゃね”
“…そうだな。私が口にできる事は殆ど無い…然し、或いは彼女なら…百鬼夜行の大預言者、クズノハ。彼女を探すべきかもしれない”
“にゃはは~、クズノハ、ですか?”
“・・・”
先生はセイアに色彩に触れた人を元に戻す方法を探そうと述べると、彼女は夢の中で出会ったクズノハの名前を出す。すると百鬼夜行の代表であるニヤがいきなり会話に割り込んできて、セイアを驚かせた。
“いやぁ~ここでその名を聞くとは思わなかったというか。ふむ…おおよそ状況は理解できました。カホが「連邦生徒会が、クズノハの事で話があるそうです」と言っていたのは、このことだったんですね。ふむむ…。まあ、こちらは後ほど、2人で話しましょ、先生♪ちょ~っと込み入った事情があるのですが…なにやら重要そうですし…ま、なんとかしてみましょう”
“ありがとう、ニヤ”
“にゃはは、ではでは~”
ニヤは同じく百鬼夜行陰陽部のカホからクズノハの件について聞いていたようで、ここでようやく何故その話をしてきたのかを理解する。そして、クズノハの件について、先生と後で話すことを約束し、音声をミュートにするのであった。
「まとめますと、“虚妄のサンクトゥム”はこのままでは約2週間後に臨界点到達の見込みとなります」
「そうなったら…」
「ユニクロンが襲来する前に世界は終焉を迎える…すべてが終わりですね」
「それを防ぐために、“虚妄のサンクトゥム”を破壊する…まぁなんとも、シンプルな話ですね」
「そう…2週間以内に、ね」
リンは改めて虚妄のサンクトゥムの制限時間を明示し、2週間以内に解決しなければ世界は終焉を迎えることを一同は再確認する。この事態を解決するには2週間以内に虚妄のサンクトゥムを全て破壊しなければならないのである。
「“虚妄のサンクトゥム”は、計6か所存在します。アビドス砂漠、D.U.近郊の遊園地、ミレニアム郊外の閉鎖地域、トリニティとゲヘナの境界付近、ミレニアム近郊の新しい都市…そして、D.U.の中心地点」
「この中ですと、D.U.のエネルギー体が一番大きいので、まずは他の5つを破壊してからD.U.の塔を処理した方が良いかと…」
“でしたら良かったのですが…そう簡単なお話でもないみたいですよ”
「ヒマリ先輩…!?」
虚妄のサンクトゥムは超高濃度エネルギー体が出現していた場所と同じく計6つあり、アユムはまずD.U.以外の他5つを破壊することを提案する。だがそこに待ったをかける人物がいた。ミレニアムの叡智、明星ヒマリである。
“ふふふっ、ええ…ミレニアムの超天才病弱美少女ハッカー、満を持しての登場です♪”
「…天才?」 「病弱美少女…?」
“ほら、アンタのその意味不明な述べ口上で皆引いてるわよ”
“エリータ!?” “貴様か…”
“あら、オプティマスにメガトロンじゃない?さすがにこの異常時に喧嘩をしないくらいには成長したのね”
ヒマリは初対面の相手だろうと構わず、いつもの述べ口上を述べ一同を困惑させる。さらにヒマリと同じ場所にいるエリータワンも現れ、オプティマスとメガトロンはそれぞれ気まずい反応をしていた。
特異現象捜査部・部室
「私たちは、ビッグシスターが残したデータを利用して”虚妄のサンクトゥム“にアクセスを試みたのですが…”虚妄のサンクトゥム“を防衛している存在に阻まれました。…通常の戦力では到底太刀打ちできないようなものに」
「トキ、データ収集はもう大丈夫。無理せず撤収して」
“ぐっ…!ですが…”
「アンタそのままじゃ死ぬわよ?」
“わ、分かりました…”
ヒマリ率いる特異現象捜査部は、虚妄のサンクトゥムの解析のため柱に近づこうとしていた。しかし、柱を守る防衛システムに阻まれ、トキは撤収せざるを得なかった。
シャーレ会議室
“そして、面白いことに…”虚妄のサンクトゥム“を守っている存在…あれらは今までキヴォトスに出現した、奇怪な現象の全てが凝縮されているのです。デカグラマトンの予言者、トリニティの複製、そして先日ミレニアムの廃墟で観測された「Divi:Sion」”
「「「「「・・・」」」」」
“そう…
デカグラマトン3番目の預言者「ビナー」
スランピアに複製されたアミューズドール「シロ&クロ」
「聖徒の交わり」「ヒエロニムス」
デカグラマトン4番目の預言者「ケセド」
デカグラマトン8番目の預言者「ホド」“
“それだけじゃないわ。
堕ちたプライムのザ・フォールン
偉大なる先代のセンチネル
アリウスの怪物インフェルノカス
テラーコンのバトルトラップとナイトバード
人造機神ガルヴァトロン
…私たちの宿敵の姿も出てきた”
“なるほど…そういう事なんだね”
“…先生は彼らをご存じなのですね”
ヒマリは虚妄のサンクトゥムを防衛する存在が、今までキヴォトスに現れた奇怪な存在たちを再現したものだと語る。さらにはトランスフォーマーたちに立ちふさがった強敵たちも同じく再現されていると、エリータは語った。
“…それぞれの守護者を倒さなければ、「虚妄のサンクトゥム」を破壊する事はできません”
“フンッ、何てことはない。要は各地の守護者共を倒せば終わる話だ”
“そういう事だな。時間があまりない。さっさと準備して倒してしまおう。そうしなければユニクロンにすら辿り着けん”
「6つのエリアの同時攻撃…連合作戦を想定して動きましょう」
虚妄のサンクトゥムを破壊するには、それを守る守護者を倒さなければならない。とはいえ歴戦の戦士であるオプティマスとメガトロンにとっては、それも“その程度”のことであった。
「みんな一旦落ち着いてよ~。やる気があるのは分かったけどさ~ちょっと話聞いて?」
“何か懸念があるのかね?”
「この作戦を進行するなら、各自治区の市民や生徒の避難先の確保、それと同時に自治区の治安維持もしなきゃいけなくなるんだよ。ゲヘナ、百鬼夜行、レッドウィンター、山海経、トリニティ、D.U.各地から襲撃の報告が寄せられてるからね。敵は守護者だけじゃないって事」
“それについてはご心配なく”
守護者討伐とタワーの破壊の話を進めていく一同に対し、モモカは一度待ったをかける。敵が現れたのはタワーの周りだけではなく、各自治区にも差し向けられており、それらも対処しなければならないのである。だがそんな折、会議にご心配なくというナギサの声が入る。
トリニティ
「各自治区の治安維持は私たちが対応いたします。これこそが本来、私たちの務めですので。異論はありませんよね、ミカさん、セイアさん?」
「あははっ♪ま、そんな感じで任せちゃってよ☆今回はちゃーんと大人しく、ナギちゃんとセイアちゃんが言う通りに動くからさ。トリニティの方は心配しないで。もちろん…先生が助けに来てくれるなら、それはそれで嬉しいんだけどね♪私たちだけでも何とかなるよ。…だから任せて、先生」
「ああ。未来はもう見えないが…皆が手を取り合う事が肝要というのは承知しているよ」
「えぇ、我々にお任せを」
ナギサはトリニティの治安維持は自分たちで対応すると、先生たちに宣言する。ミカもセイアもナギサの言うことに賛同し、皆で力を合わせてトリニティも守ると一同に示して見せた。
ゲヘナ学園
「ゲヘナ自治区の防衛は私たちに任せてくれ」
「私たち風紀委員が、責任も持って生徒の避難と護衛を担当します」
「私たちも加勢します」
「救急医学部…!」
「その方が、風紀委員長も安心して作戦に取り組めると思いますので」
ゲヘナでは風紀委員会のイオリとチナツが、治安維持のための準備を進めていた。さらにそこに救急医学部のセナまで協力を申し出るのであった。
「メガトロン様、ディセプティコン一同でゲヘナ学園を守護いたします」
「メガトロン様にユニクロンの討伐に注力していただきますよう、全力を尽くします」
“うむ。頼んだぞ”
「「ははぁー」」
ゲヘナにいるシャッターとドロップキックはメガトロンにゲヘナを守ることを命じられていた。流石にメガトロンの命ともあってか、2人とも真剣な眼差しであった。
レッドウィンター連邦学園
「分かりました。では、私たちも準備いたします」
「レッドウィンターの同志の事は、私たちに任せろ!」
「こんな雪深い場所にまで来るとは、物好きな連中だぜ」
「それ、ここに居る俺らが言えたことか?」
レッドウィンター事務局のトモエとマリナも会議での話を聞いて、自治区防衛の準備を始めていた。レッドウィンターにいるボーンクラッシャーとブリッツウィングも、彼女たちによって動員されるのであった。
百鬼夜行連合学院
「百鬼夜行自治区は、私たちにお任せを」
「うん。任せて、先生~」
「修行部もいるよ~」
「先生、ここは私にお任せを」
“あぁ、頼んだぞドリフト”
百鬼夜行連合学院の防衛は、陰陽部の指揮の下行われる。修行部やドリフトなどを動員して防衛を、避難誘導はお祭り運営委員会の担当である。
「みんなの避難と救護は、私たちお祭り運営委員会が担当します!」
「はい!ちょうど社長が借りている建物もありますから!」
「シルバーボルト、パタパタと飛び回って頑張るデース」
「デース!!」
ウミカ曰くお祭り運営委員会は百鬼夜行各地にシズコが建物を借りているようで、そこを避難所にするようである。シルバーボルトとフィーナは久しぶりの仕事とあって、気合が入っていた。
山海経高級中学校
「ここはぼく様たちに任せるのだ!」
「ええ。梅花園の子供たちや市民、生徒さんは私たちが責任をもって保護します」
「はい…!私も頑張ります!」
「避難場所は食料が足りなくなったら、私たち玄武商会に言ってね。こんな状況だもの玄龍門も黙ってないよ。キサキも何かしらしてくれるでしょ!」
「邪魔者の掃除はレックガーに任せるネ」
山海経では錬丹術研究部のサヤと梅花園のココナとシュンが住民の避難を任されていた。自治区防衛には玄武商会や玄龍門が動くようである。
D.U.自治区
「D.U.エリアの避難は本官たちに任せてください!」
「ま、ここはヴァルキューレの出番だよね」
「ああ、動かせる戦力は全て動員している」
「バリケードよ、今回は最重要人物である先生を奪還するという大手柄だったそうだな?」
「あぁ、アマチュアばかりで大変だったが、何とか作戦を成功に持っていけた」
D.U.エリアではヴァルキューレ警察学校の生徒たちが待機していた。バリケードは親友であるブラックアウトと共にD.U.防衛の任に就いた。
ミレニアムサイエンススクール
「ミレニアムも問題ありません。ビッグシスターは、常に不測の事態に備えていました。それこそ、偏執的と言えるほどに。いつ来るか分からない危機に備えて要塞都市を作り上げるほどの彼女の執念は、玉に瑕でもありましたが…ふふっ、役に立つ時もあるのですね」
「あの娘が各地に作っていたシェルターを確保したわ。ミレニアムはこれで問題ない」
「こっちは心配ないよ、司令官。もし何かあったら僕が何とかするから」
“あぁ、期待しているぞマックス”
ミレニアムはリオが秘密裏に建造していたエリドゥやシェルターを避難場所にすると、ヒマリは述べる。そしてマックスもミレニアムのために戦う気概を見せ、オプティマスに期待していると言葉をかけられるのであった。
シャーレ
「…大方、まとまりましたね。私たちの目標は、キヴォトスに到来した6つの塔“虚妄のサンクトゥム”を破壊すること…同時に、各自治区の避難や防衛作戦を遂行する事です。全ての作戦は“シャーレ”の先生を中心に展開します。全自治区の防衛及び避難状況の把握。そしてサンクトゥムの攻略…全て先生の方で確認していただかなくてはなりません。大丈夫でしょうか?」
“うん、大丈夫。いけるよ”
“はっ、辛かった俺が代わってやらんこともないぞ?”
“先生、我々も何かあったときのためにここにいる、安心して指揮に集中してくれて構わない”
各自治区防衛の話がまとまった後、リンは最後の確認として此度の作戦の概要を話す。そしてそれらの指揮は全て先生が執ることとなる。
「で、ではみなさん…時計をキヴォトス標準時にご設定いただけますでしょうか?」
ピピピッ…
「“虚妄のサンクトゥム”、最終臨界点までの予想時間は、残り14日と23時間59分59秒…」
「これが私たちに残された時間ってことだね」
「は、はい。よろしくお願いします…この時間で…作戦を立て、攻略を終えねばなりません…」
“ユニクロンがこちらに来ようと来まいと、キヴォトスが「色彩」の光に覆われればどっちみち我らは滅ぶ…”
アユムは一同に時計をキヴォトスの標準時に設定するよう促し、カウントダウンを開始する。このカウントダウンが終了した時点でユニクロンとキヴォトスの距離に関係無く、キヴォトスは滅亡するのである。
「分かりました。それでは…これより“虚妄のサンクトゥム”攻略作戦を始めます」
虚妄のサンクトゥム攻略戦、スタート
その後
「先生、少々お時間よろしいでしょうか?」
「…ご依頼があった件のご報告です」
“ニヤ、カホ”
「こちら、トリニティのセイア様にも繋いでいただければと…」
作戦会議が終わった後、ニヤとカホが百鬼夜行からクズノハのことで通信を繋げてきた。ニヤの要望通り、セイアを交えて彼女について話をするようである。
“クズノハの行方は…手がかりは見つかったのか?”
「にゃはは。ちょ~っと、皆さんの前でお話するのは気が引ける話題でしてね~。はぁ…クズノハの行方を探せだなんて…もう驚きましたよ」
「結論から申し上げますと、クズノハという名の生徒は、この百鬼夜行に存在した事がありません」
“存在したことが無い…?”
“やはり、か…想定はしていたが”
セイアはクズノハの行方が見つかったのかと期待するが、ニヤとカホは彼女は百鬼夜行に存在したことが無いと答える。その事実に先生は驚いていたが、セイアは想定通りといいつつもがっかりしていた。
「生徒名簿に登録された記録がありません。ですが…大預言者クズノハという存在はいるといいますか…いた、といいますか~」
“…どういうことだ?”
「“クズノハ”は…都市伝説のような生徒でして~。百鬼夜行の一部の生徒が、会ったことがあると口にするものの、実態がないのですね」
“・・・!”
「ええ…まさか、百鬼夜行以外の生徒がその名を口にするとは思わなかったほどに…」
クズノハという生徒は生徒名簿に登録されていないものの、一部の生徒の間では彼女と会ったという証言があるようである。だがそれは百鬼夜行の生徒の話であり、ニヤはセイアからその名前が出ることに驚いていた。
「…一点だけ、クズノハの記録が残っています。古今東西の民話や伝承が記録されている奇談集に、わずかな記載があるだけなので…信憑性は決して高くないですが…」
“構わない、どんな内容なんだ?”
「遠い昔、まだ“百鬼夜行連合学院”が、連合ではなく、各々が自治区を持ち互いに憎しみ合っていた戦乱の時代。大預言者“クズノハ”が“百花繚乱”を設立し、百鬼夜行の紛争を調停したという逸話です」
“「百花繚乱」…?ああ、百鬼夜行の均衡を保つために作られた組織、「百花繚乱紛争調停委員会」…調停者、か”
「にゃはは。流石はトリニティのお嬢様、よくご存じで…」
だがそんな中一点だけクズノハに関する記録があるとカホは言い、彼女はクズノハのことが書かれてある昔話について説明する。どうやら彼女は百鬼夜行を纏めて、“百花繚乱”という組織を設立した偉人のようである。
「ええ、百花繚乱はそんな集団…調停者、均衡者といいますか…」
「たしかに、クズノハに会ったと主張する者は…みな“百花繚乱”の歴代委員長でした。今もなお、百花繚乱の委員長は、クズノハと通じる権利を持っており、彼女から指示を受けている…などの噂もありますが…」
「百花繚乱だけが、クズノハの存在を信じているのです。いえ、もしかすると…彼女たちしか、クズノハと会う事ができないのかもしれませんね…いずれにせよ、都市伝説レベルの噂話でしかありませんが」
「…私は、代々“百花繚乱”に語り継がれている伝承なのだと考えておりました」
「目に見えない、秘密のお友達的な?」
セイアの言う通り百鬼夜行における百花繚乱は、調停者であり均衡者である。そしてクズノハを目撃したという証言をする者はみな、百花繚乱の歴代委員長なのである。
「…ま、私たちが真実を知ることはないやろうね。問題となることも無いがゆえに、禁じる必要も無い」
“…百花繚乱の委員長から聞くしか無い、か”
「んー、それも難しいといいますか~…色々事情がありましてね」
「ええ…“百花繚乱”は廃部になる予定ですので」
“…っ!!”
この状況にセイアは百花繚乱の委員長に話を聞こうとするが、ニヤはそれは難しいと答える。何故なら百花繚乱はこれから廃部になる予定だと、カホは述べセイアは驚く。
「ん?いやいや、まだ公的には廃部になっとらんよ~?」
「近いうちにそうなります…委員長と副委員長と連絡が取れないのですから」
“・・・”
「委員会の活動が停止してからかなり経ちます。残された委員の意欲も低下し、辞めたいと声を上げる生徒もいるとのことですので。あの2人に何があったのか気になるところですが…誰も行方を知らないようで…百花繚乱はその実態把握が難しい集団ですので…申し訳ありません」
どうやら百花繚乱は委員長と副委員長の所在が不明のため、活動していないようである。2人の失踪から時が経ち、残された委員の意欲も低下しているため陰陽部は廃部にしようとしているのである。
「そうねぇ。百花繚乱の窮状が明るみに出たら、魑魅一座がどう出ることやら…一応秘密にしてるんだけどねぇ~」
「まだ自治区の生徒には知られていませんが…時間の問題かと思います、ニヤ様」
「そうねぇ…」
“つまり現状、クズノハを見つける手立ては無いと…?”
「はい…残念ながら」
今は百花繚乱が活動停止にしているようだが、それが自治区の人間に明るみに出るのも時間の問題だとニヤとカホは嘆く。ともかく、現状クズノハを見つける手立ては無く、セイアはがっかりしていた。
「…でも、全く方法が無いわけじゃないかも~?」
「ニヤ様…?」
「先生は、キヴォトスに現れた“色彩”という現象…ソレに攻撃された生徒を助ける方法が欲しいのでしょう?そうねぇ…大変な事だし、大事な生徒さんだもの。うんうん、分かりますわぁ~」
「私もそれには同意しますが…一体、どのように…?」
「おっほん。それはねぇ~、私に良い考えがありますので…しばしお待ちを♪にゃははっ」
ニヤの良い考えとは一体何なのか…
二つ目のターニングポイントはビースト覚醒。公開日に観に行ってその翌日辺りに某掲示板にてブルアカとトランスフォーマーのクロススレを建てました。
そしたら何か伸びた...。SSを書いてくれる人が現れた...。
で、それに感化されて小説の投稿を始めた次第です。
そしてここまで続けているのは「僕が一番このクロスを上手く扱えるんだ」的な意地です。
というわけで、キヴォトスの生徒たちとトランスフォーマーたちと先生の総力戦の始まりです。