TRANSFORMERS Blue_Archive   作:H2O(hojo)

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本船遂にお披露目です。


本船(へっどますたー) Fortress Maximus

トリニティ古聖堂

 

「何だ!?一体どうなっている!?」

 

「古聖堂の天井を突き破って何か出てきたと思ったら、ドラゴンの形になって飛んで行ってしまいました…」

 

「あちらの方角には確か、アビドス砂漠があります。やはり、アビドスで何かが…」

 

ヒエロニムスを討伐した後も、シスターフッドのメンバーは古聖堂の調査を行っていた。彼女たちはクインタスによって復活したアイアコンの騎士たちを古聖堂から見上げていた。そしてサクラコは彼らがアビドス砂漠へと向かっていることに気付き、何かが起きていることを感じていた。

 

「グルォォォォォォォォ!!」

 

「す、スカイリンクスさん…!?落ち着いてください!!」

 

「よせスカイリンクス!!」

 

「グラァァァァァァァ!!!」

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁ!?」

 

「ウルトラマグナスさん!!」

 

そして、彼らがアビドス砂漠へと飛び立ったと同時に、マリーと共にその場にいたスカイリンクスが正気を失い暴れ始める。ウルトラマグナスはそれを止めようと彼に近づくが、尻尾を鞭のように振り回され、吹っ飛ばされてしまった。

 

「グラァァァァァァァ!!!」

 

「スカイリンクスさん!?どこへ?」

 

「ウルルゥ゙!!呼んでいる…マトリクスが吾輩を…!!」

 

「マトリクスだって!だがアレはアビドス砂漠で消失したはずじゃ…?」

 

「ユニクロンを倒すために…13人のプライムのパワーで蘇ったのだ…。オニキス様…私も貴方に与えられた使命を果たしに参ります!!」

 

スカイリンクスは翼を広げて飛び立とうとすると、マリーにどこへ向かうのかと尋ねられる。それに彼はマトリクスが呼んでいると述べ、アイアコンの騎士と同様にアビドス砂漠へと向かおうとしていた。

 

「そうですか…どうかご無事で。必ず帰って来てくださいね」

 

「あぁ…約束しよう」

 

そう言ってスカイリンクスはアイアコンの騎士たちを追ってアビドス砂漠へと向かっていった。

 

「わ、私を吹き飛ばす必要は無かったように思えるのだが…」

 

「すみません…」

 

 

 

 

 

 

アビドス・スターハーベスト跡地

 

「じゃ、入ろっか」

 

「あの時以来だけど…中はこんな風になっていたのね」

 

『古代の遺跡のような感じかと思っていましたが、それは外側だけで中は金属の構造物ですね』

 

『これがザ・フォールンが太陽を破壊するために使用したとされる「スターハーベスト」ですか…興味深いですね』

 

一方、対策委員会の生徒たちも基地のカイザーを蹴散らして、スターハーベスト跡地へと到着する。ピラミッドの中身は古代人の墓のような作りと思いきや金属によってできており、ヒマリは何万年も前にできたはずの遺跡を興味深く見ていた。

 

 

 

 

 

その後

 

「ここかな?」

 

「当たりみたいですね♣」

 

「しっかし…よくこんな物作ったわよね」

 

『先生、トランスフォーマーの皆さん、宇宙船と思わしき物体を発見しました。すぐにこちらへ向かってください』

 

そして彼女たちが奥へと進むと、一際大きな部屋が現れる。彼女たちがその部屋へと入ると、謎の物体が中心に鎮座しており、恐らくそれが宇宙船であると理解する。

ヒマリはすぐに一同をこちらへ向かわせるのであった。

 

 

 

 

 

「ここがメインブリッジですか」

 

「確かに、本当に宇宙船みたいだねーこれ」

 

「想定よりも規模が大きいです…ざっと見積もっても、10名以上いないと動かせないかと…」

 

宇宙船のある場所へと赴いた、リン、モモカ、アユムは船の中へと入り内部を見学していた。メインブリッジには多数のモニターと機器類が並んでおり、今の自分たちの人数では動かせないとアユムは考えていた。

 

「う~ん他には…地上で管制する人員も必要かな~」

 

「それに、未知の領域が多いオーパーツでもあります…情報の解析・分析及びサポートなど…人では多いに越したことはありません」

 

『では「シャーレ」に協力を要請するのは如何でしょう?そうすればきっと多くの生徒やトランスフォーマーたちが集めれるはずです』

 

「そうですね。先生よろしくお願いします」

 

“うん。分かった。みんなを招集するね”

 

さらにモモカは宇宙戦艦を動かすには、地上でナビゲートする人員も必要だと述べる。人員が足りないと悩むアユムに対し、ヒマリはシャーレの要請で人を集めるべきだと提案する。リンはそれに賛同すると、先生に要請を頼むのであった。

 

『チーちゃん、聞こえていますか?今からと~っても忙しくなりますよ?』

 

『はぁ…私たち、全然休めてないんだけど。それも考慮しておいてくれる?』

 

『やれやれ…老体にムチャを言う…』

 

『それにしても「宇宙戦艦」、ねぇ…あの子たちが知ったら、騒がしくなりそう…』

 

先生がシャーレの名で生徒とトランスフォーマーを招集しようとしているなか、ヒマリは早速ヴェリタスの副部長であるヒマリに連絡を取る。彼女とキューはサンクトゥム攻略戦の疲れを考慮して欲しいと訴えていた。

 

 

 

 

 

スターハーベスト跡地 ウトナピシュティムの本船付近

 

「ちっちゃい…」

 

「確かに、我々が想像したより小さめですね」

 

「我々の宇宙船アスカロンよりも小さいではないか…。これじゃあ我々が乗る時はすし詰め状態だ」

 

「『船』『というより』『箱』」

 

一方、生徒たちがその大きさに驚いていた宇宙船だったが、トランスフォーマーたちはそれを小さいと感じていた。

 

「確かに、これでは宇宙を駆けるだけの推力を持っているとは言い難いな」

 

「・・・・・・」

 

「だが、あのネクサス・プライムの遺した遺産である以上、我々には想像のつかない力を持っているはずだ。だからそう落ち込むな、マックス」

 

「はい…」

 

そしてオプティマスも本船を見て、宇宙には行けないと判断する。だが、これがネクサス・プライムがマックスに託した遺産である以上、あの本船には想像もしないほどのパワーがあると言って、マックスを励ました。

 

「う~ん、私には宇宙に行けそうに見えるんだけどな~、あの船。でもトランスフォーマーのみんなが無理って言うなら、無理なのかな?」

 

「そう言えばミラージュはどうやってキヴォトスに来たんですか?」

 

「そう言えば聞いたことなかったわね。宇宙人がこんなに身近にいるのに、宇宙船を見るのはこれが初めてだし」

 

「俺たちは基本移動用のカプセルでキヴォトスに来てるぜ。宇宙船は燃料喰うからな」

 

「「「へぇ~」」」

 

彼らの話を聞いて、ノノミはミラージュにどうやってキヴォトスに来たのかと尋ねる。セリカもトランスフォーマーたちがいるのに、今まで宇宙船を一回も見たことがないことを思い出す。それにミラージュはトランスフォーマーは基本移動用のカプセルに乗って移動していると答えた。

 

 

 

 

 

その後

 

「う!」 「ちゅう~!」 「せーん!」 「かん!!」

 

「「「「ヤ~〇~ト!!!」」」」

 

「これで銀河の彼方の惑星サイバトロンに…」

 

『いや…ユニクロンがいるのは木星圏だ。この銀河系を出ることはないのじゃが…』

 

シャーレの招集に応じやって来たのは、エンジニア部とゲーム開発部であった。エンジニア部の3人とアリスは初めて見る本物の宇宙戦艦に興奮を隠せない様子であった。彼女たちはそのテンションで惑星サイバトロンに行こうとしていたが、ホイルジャックからユニクロンがいるのは木星圏だと冷静なツッコミが入った。

 

「ほら、言わんこっちゃない…」

 

「これが戦艦なのですね!古代技術の賜物でしょうか?」

 

「宇宙戦艦…古代文明…ネクサス・プライム…ふふっ、これは研究のし甲斐があるね!」

 

『むむむ…小さい割には構造が複雑だな。これは解析に時間がかかるかもしれないな』

 

そこにチヒロが到着し、想像通りの結果になったことにため息をつく。コトリとウタハはメインブリッジ内部を走り回り、装置をあれこれ見て回る。そして、ホイルジャックは本船を解析し、思ったより構造が複雑だと頭を捻っていた。

 

「私たちの研究は無駄じゃなかったんだ…!!これで、アリスのレールガンもようやく本来の役目を果たせるんだよ!」

 

「はい、時代は『宇宙RPG』です!このジャンルは最高です!」

 

「俺らの作った『ガンボイの謎』は宇宙アクションだぜ?」

 

「しっかしあのゲーム、俺らの作ったキャラがトリニティにいる『ウルトラマグナス』にそっくりなんだよな…。そのうち訴えられるかもしれん…」

 

そしてヒビキは同じ一年生のアリスと共に、そのレールガンをようやく本来の使い方ができるとはしゃいでいた。さらにはホィーリーとブレインズもメインブリッジに押しかけており、現場はカオスな状態となっていた。

 

「ちょっと!?なんでアンタらとアリスちゃんたちがこんなところにいるのよ!?」

 

「何でって…そりゃあ俺たちは『宇宙勇者』のパーティーだからな。ユニクロンっていう魔王を倒しにやって来たわけだよ」

 

「ふざけたこと言わないで!!まだリオ会長が見つかってないのよ?あの人に見つかったら何されるか分からないんだから、大人しくノアと一緒にミレニアムに居なさいって言ったでしょ?」

 

「でも『宇宙勇者』が…」

 

そしてユウカはアリスたちがメインブリッジで騒いでいるのを見つけると、何故ミレニアムから出てきたのかと彼女たちに問いただす。ユウカはまだリオのことを警戒しており、ミレニアムから外に出ることを許していなかった。

 

「この冷酷算妖怪!なんでそんなひどい事言えるのさ!」

 

「お、お姉ちゃん…それは言い過ぎ…」

 

「ま、またあだ名が…」

 

「あなた達まで…」

 

さらにモモイたちまでメインブリッジにやって来て、アリスに帰れと言うユウカに酷いあだ名を付け始める。

 

『ユウカちゃん、そのお話でいくのなら…キヴォトスのどこよりも宇宙戦艦(そこ)が安全だと思いますよ?』

 

「あれ、ノア?」

 

「よし、お前ら逃げろ~」

 

「「「「わぁ~!!」」」」

 

ミレニアムに帰れと言うユウカに対し、ノアは通信越しで宇宙戦艦のほうが安全だと言い、ゲーム開発部の間に割って入る。そして彼女がノアに気を取られている隙に、ブレインズの合図でゲーム開発部はメインブリッジを抜け出すのであった。

 

『リオ会長はあらゆるものを掌握したがりますから。それこそ、ミレニアム自治区は会長の掌の上ではないでしょうか?』

 

「そ、そうかしら…」

 

『はい。ですが、宇宙戦艦のことは流石に会長も把握できていないかと。というわけで、アリスちゃんたちを送り出しました。ユウカちゃんが面倒を見てくれるのであれば、大丈夫でしょう?』

 

「いや、急に言われても困るんだけど!?それならそうと事前に共有して!」

 

ミレニアム自治区に居るべきというユウカの主張に対し、リオは自身が会長であるミレニアムのほうが危ないと指摘する。さらには本船のほうがリオが見つけられる可能性が低くて安全だと主張し、ユウカにゲーム開発部の世話を任せると言った。

 

「ユウカ、すっかりあの子たちの母親役が板についてきてるみたいだね」

 

「はい!もう完全にアリスたちの母親と言っても過言ではないでしょう!」

 

「ユウカママ…ふふっ」

 

「そこっ!!変なこと言ってないでさっさとこの宇宙戦艦の解析を進めなさい!!時間がないのよ!?」

 

「「「はーい」」」

 

ゲーム開発部を預かることになったユウカを見て、エンジニア部の面々は彼女がすっかりゲーム開発部の母親役が板についてきたと話していた。それを聞いた本人は照れながら、エンジニア部にさっさと解析を進めるよう注意するのであった。

 

『ミレニアムのことはご心配なく。私たちに任せてください』

 

「えぇ、頼んだわよノア」

 

『それでは…』

 

「はぁ…遊びに来たわけじゃないのに、本当にもう…」

 

(((やっぱり母親じゃん…)))

 

 

 

 

 

場面は変わって再び外

 

「グルォォォォォォォォォォォォォ!!!」

 

「オイオイオイ!!何だ何だ何だぁ!!?」

 

「あれは、復活したアイアコンの騎士たちだ」

 

「たち…?ってことはアレか?アイツら合体してんのか?」

 

「その通りだ。アイアコンの騎士は総勢12人。クインタス・プライムによって一時的に蘇ったようだ」

 

ウトナピシュティムの本船の調査を続けていると、上空にドラゴンストームにトランスフォームしたアイアコンの騎士たちがやって来る。いきなり三つ首の竜の姿で現れた彼らを見たミラージュは、最初敵かと思いキャノンを向けようとしていたが、ロディマスの説明を聞きキャノンを降ろすのであった。

 

「トランスフォーム」

 

ギゴガゴゴ!!

 

「我が名はストームレイン。マトリクスの導きによりトリニティより推参した。我ら12人、アイアコンの騎士の名の下に貴方がたに加勢いたす」

 

「再び会えて嬉しいぞ、ストームレイン」

 

「ホットロッドか。いや、今はロディマス・プライムだったな。共にユニクロンを倒そうではないか」

 

「無論だとも」

 

そしてアイアコンの騎士たちはトランスフォームしてロボットモードになり地上へ降り立つ。それをロディマス・プライムが出迎え、彼らは久方ぶりの再開を喜んでいた。

 

「グルルルルルル!!」

 

「『誰!?誰なのぉ!?怖いよぉ!!』」

 

「あれは…スカイリンクス!?」

 

「吾輩も同胞として、ロディマスたちを助太刀に来た!!」

 

「あの時の龍の子か…随分と大きくなったようだな」

 

次にやって来たのは、アイアコンの騎士たちの後を追って来た、スカイリンクスであった。彼もアイアコンの騎士同様、ロディマスたちを助けるために、アビドス砂漠に来たのである。

 

「オプティマス。あの船の解析の結果が出たぞ。と言っても、まだ一部じゃがな」

 

「そうか、キュー。では早速その解析結果を聞かせてくれ」

 

「ウトナピシュティムの本船は一見簡単な作りに見えるが、その隠された内部構造は複雑だ。製作者がただの船に見せようとしているという意図を感じる。おそらくこの状態は仮の姿で、真の姿が存在するんじゃろう」

 

「やはりか…」

 

アイアコンの騎士たちとスカイリンクスがこの場に集ったところで、キューがウトナピシュティムの本船の解析が一部終わったのでこちらにやって来る。彼の解析ではウトナピシュティムの本船の今の姿は仮の姿であり、真の姿が隠されてるようである。

 

「良かったなちびっ子!!あんなショボいのがお前のボディじゃなくてよ」

 

「ちびっ子じゃない!!僕はヘッドマスターのマックスだ!!ネクサス・プライムが僕の為に遺してくれたボディなんだぞ!!ショボいって言うな!!」

 

「まぁまぁ、落ち着け。ミラージュ、お前も言葉は選べ」

 

「サーセン」

 

その報告を聞いてミラージュは彼なりにマックスを励ますものの、本人を怒らせてしまう。このままだとケンカになりそうだったので、ロディマスが間に入り2人を宥めるのであった。

 

「あれが君のボディだと分かっている以上、あれの本来の性能を引き出すカギは君だマックス」

 

「うむ、恐らくそのためのギミックがあるはずじゃが…それは今解析中じゃ」

 

「せめてヘッドオンする穴が見つかればなぁ…」

 

「穴か…。確かヘッドマスターという種族は頭部とそれ以外で躯体が別れているとサイバトロンの教科書で読んだことがあるな」

 

「『不思議な生き物』」

 

オプティマスとキューはマックスこそが本船の真の姿を発揮するための鍵だと述べる。マックスはヘッドオンするための穴が見つかればと悔やみ、それを聞いたコンボイとビーはヘッドマスターという種族の特性を再確認した。

 

『メインシステムの解析も終わったぜぇ~』

 

「だ、誰だお前たちは!!」

 

『彼ら2人は元ディセプティコンのホィーリーとブレインズです。今はミレニアムでゲーム開発部のペットとして暮らしています』

 

「ペット…我々もRABBIT小隊の娘にそう思われているんだろうか…」

 

キューとオプティマスたちの間の会話に通信で割って入ったホィーリーは、いきなり現れたことで一同に警戒感を抱かせる。彼らは脱退したとはいえ元ディセプティコンのため、警戒されるのは仕方のないことであった。

 

『解析して分かった結果はあの爺さん言う通り、コイツは宇宙を航行できるようなブツじゃねぇってことだ。そもそも宇宙に行けるだけの推進力はねぇ』

 

『えぇ、さらにはその機能の75%を論理演算装置として使用しています。さらには武器も何一つ搭載していません』

 

『まぁ当然これは単なるこの姿ではの話、真の姿とやらの性能は今のところ未知数だな。起動してみねぇと分かんねぇや』

 

『ですが起動するのも中々難しそうです。起動するには大量の電力が必要ですが、その電力を調達するためには、キヴォトス中の電力を一か所に集めなければならないでしょう』

 

「そうか…」

 

ホィーリーとブレインズとヒマリはメインシステム周りを解析した結果、キューと同じ結論を出す。さらには武器も搭載しておらず、機能の75%を論理演算機能に使用しているため宇宙戦艦ですら怪しいと考えていた。そしてこの宇宙戦艦のメインシステムを起動させるのにも、キヴォトス中の電力エネルギーが必要だと言い、一同の表情は露骨に暗くなっていくのであった。

 

 

 

 

 

ウトナピシュティムの本船・メインブリッジ

 

“これ何だろう…?”

 

「これですか…?確かに不可解ですね。何かをはめ込む穴でしょうか…?」

 

「これがあのマックスというヘッドマスターが言っていたヘッドオン用の穴ですか…?」

 

「にしては小さくない?こんなの収まるのなんてタブレット端末くらいがいいところでしょ」

 

一方オプティマスたちが報告を聞いているなか、先生と連邦生徒会の面々はメインエンジンがあると思わしき部分を訪れていた。そこで先生はその場に似つかわしくない、謎のはめ込み穴を発見する。リンはこれをヘッドオンするようの穴かと一度は考えたが、あまりに小さいためモモカにその線を否定された。

 

“タブレット端末…ってまさか…”

 

「シッテムの箱?」

 

「あぁ~確かに、そういえばコイツも連邦生徒会長が持ってた『オーパーツ』だもんね」

 

「大きさもちょうどいいように見えますね…」

 

「カチッといってみる、先生?」

 

そしてモモカのタブレット端末という言葉に、先生は自分が手に持つシッテムの箱の存在に気付く。他のメンバーもそれに気づき、皆一様にタブレット端末がハマりそうなくぼみを見つめるのであった。

 

“じゃ、じゃあ行きます…”

 

先生は、例のくぼみにタブレットをはめ込んだ。

 

『オールスパークを検知しました。ウトナピシュティムの本船、フォートレス・マキシマスmode第一段階に移行します』

 

「おっ…当たりみたいだよ。やったじゃん先生」

 

“うん…あまり実感がないけれど…”

 

すると艦内に謎のアナウンスが響き、フォートレス・マキシマスmodeに移行するとアナウンスする。だがそれ以外に動きはなく、先生には実感が湧いてこなかった。

 

 

 

 

 

「「「「「・・・・・・」」」」」

 

一方シッテムの箱をウトナピシュティムの本船にセットした瞬間に外にいた者たちは、本船から「ガコン!!」という音が聞こえ、その音を確かめるべく、皆が本船を見つめていた。

 

「なぁ、あの船のあそこらへんってあんなに出っ張ってたか?」

 

「いや、記憶に無い。75%が演算能力に割り振られているとはいえ一応は飛べるんだ、あんな非合理的な形になるわけはないさ」

 

「だよなぁ…なんでだ?アンテナか?」

 

「アンテナはあんな場所には無いと思うが…」

 

本船は上部の中心部が盛り上がり、ハッチのようなものが現われていた。それを見たミラージュたちはあれが何なのか考えてみるが、答えは出なかった。

 

「・・・・・」

 

「どうしたマックス?」

 

「あそこだ…」

 

「何?」

 

「あそこにヘッドオンするんだ。ネクサス・プライムがそう僕に言っている」

 

「何だと!?」

 

そしてそれと同時にマックスの様子がおかしくなり、本船へと向かい始める。さらにはネクサス・プライムが呼んでいると言って、オプティマスの言葉を無視して本船へと近づいていくのであった。

 

「マックス、トランスフォーム!!」

 

ギゴガゴゴ!!

 

「ヘッドオン!!」

 

「ヘッドオンした!!やはりあれはヘッドオンするための場所だったのか…!!」

 

マックスはトランスフォームすると、突如現れた本船のハッチへとヘッドオンしようとする。それを見たオプティマスはあれが、マックスの言う通りヘッドオンするための場所であると理解した。

 

『鍵のヘッドオンを確認しました。これより、フォートレス・マキシマスへのトランスフォームを開始します』

 

「「「「え?」」」」

 

ギゴガゴゴ!!

 

「ちょ、ちょっと何今のアナウンス?」

 

「フォートレスマキシマスへのトランスフォームと言っていましたね」

 

「ま、まさか…この船、トランスフォームするのでは…?」

 

“まだ私たちが中にいるのに!?”

 

船内で、アナウンスを聞いた先生たちは、いきなりのトランスフォーム宣言に驚いていた。

 

「ちょちょちょちょ!!どんどん周りが変形し出してるんだけど!!」

 

「わ、私たち大丈夫ですよね!?」

 

「それよりも、明らかにあの大きさに収まる質量を越えています。一体どうなっているんでしょうか…?」

 

そして、船内はどんどんと拡張を続けていきその姿を変えていく。彼女たちは一か所に固まって、ただその様子を見守るしかなかった。

 

ギゴガゴゴ!!

 

『変形完了、ウトナピシュティムの本船、フォートレス・マキシマスへとトランスフォーム完了しました』

 

「「「「「・・・・・・」」」」」

 

その場に現れたのは全長135m×23m×13mの倍以上の大きさになり、宇宙戦艦のような姿になったウトナピシュティムの本船の真の姿、フォートレス・マキシマスであった。その姿に、一同は驚くしかなかった。

 

マックスとヘッドオンした本船は真の姿へとトランスフォームしたのである。

 

 

 

 

 

フォートレス・マキシマスが顕現した時、わずかに残ったケイのメモリがアリスに向かって語り掛ける。

 

「現在、キヴォトスに顕現しているアレは、私の認知領域に存在しない敵…。ユニクロンは、『名もなき神』や『忘れられた神々』であろうと知ることのない不可解な存在」

 

「ですが、一つだけ言えるのは…アレは、本来私たちの所有物である『アトラ・ハーシスの箱舟』の能力をコピーしているという事」

 

「そして…王女よ、あなたはご存知ないでしょうが、今あなたが立っているオーパーツは…遠い昔、私たちの敵が箱舟に対抗すべくネクサス・プライムの技術を使って生み出した対箱舟用の『決戦兵器』なのです」

 

「王女よ…あなたは今、自身の脅威である「天敵」に乗っているのです」

 

「貴方が私を拒絶したことは理解しています。私の存在を否定したことも」

 

「ですが…私はあなたを『本来の存在理由』に導くために存在しております」

 

「あなたが死ぬことを望みません」

 

「早く、このウトナピシュティムから…離れてください。この兵器は、起動した瞬間…『名もなき神々の王女』…あなたに牙を剥くでしょう」

 

「本船は既に戦艦モードになってしまいました。早くしないと、あなたを破壊してしまうでしょう。だから、早く逃げてください」

 

「これは警告ではなく…私の願いです」




流石に2kmは大きすぎるので、大体全長300mくらいです。
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