TRANSFORMERS Blue_Archive   作:H2O(hojo)

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まぁ序盤くらいなら何とか...


対策委員会編 Revenge of The Fallen
荒んだ惑星


先生がキヴォトスに来てから1週間が経った。先生もキヴォトスの生活とシャーレの仕事にも慣れ始めたため、そろそろ本来の仕事である困っている生徒たちを助けるべく、シッテムの箱を起動する。

 

「おはようございます、先生!」

 

“おはよう、アロナ”

 

箱を起動するとアロナが元気よく挨拶をしてくれる。彼女はいわゆるAIではあるが、先生の大切な相棒である。

 

“1週間経ったし、生徒たちからそろそろ助けて欲しいってお願いとか来ているかな?”

 

「はい。ここ数日間、シャーレに関する噂もたくさん広まっているみたいですし、他の生徒たちから助けを求める手紙なども届いています。良い兆候です!私たちの活躍が始まるということですから!」

 

アロナはシャーレに届いたメッセージを確認すると笑顔でそう答えた。

 

 

「ですがその中に…ちょっと不穏なこんな手紙がありまして…。これは先生に一度読んでもらった方が良いかなと」

 

そして届いたものの中から一つの手紙をピックアップしてタブレットに表示する。先生はアロナから手紙を受け取り読み始めた。

 

『連邦捜査部の先生へ

 

こんにちは。私はアビドス高等学校の奥空アヤネと申します。今回どうしても先生にお願いしたいことがありまして、こうしてお手紙を書きました。

 

単刀直入に言いますと、今、私たちの学校は追い詰められています。それも、地域の暴力組織によってです。

 

こうなってしまった事情は、かなり複雑ですが…。どうやら、私たちの校舎が狙われているようです。

 

今はどうにか食い止めていますが、そろそろ弾薬などの補給が底を突いてしまいます…。このままでは、暴力組織に学校を占領されてしまいそうな状況です。

 

さらには、ここ最近になって現れた金属生命体『トランスフォーマー』の一種もその暴力組織にいるようで、私たちだけでは手に負えません。

 

それで、今回先生にお願いできればと思いました。先生どうか私たちの力になっていただけませんか?』

 

先生は手紙を読み終わるとアロナに質問する。

 

“アビドス高等学校って?”

 

「うーん、アビドス高等学校ですか…。昔はとても大きな自治区でしたけど、気候の変動で厳しい状況になってると聞きました」

 

アロナはタブレット上に現在のアビドスの航空写真を写す。そこは砂漠が広がるなかにぽつぽつと豆粒のような居住地が広がる場所であった。

 

“これは…凄いな”

 

先生はアビドスのあまりの広さとその砂漠の浸食具合に驚く。

 

「それよりも学校が暴力組織に攻撃されているなんて、ただ事ではありませんね。それにトランスフォーマーまでいるなんて」

 

“オプティマスが言うにはメガトロン率いるディセプティコンは数年前からこのキヴォトスに降り立ち、裏から暗躍をしていたらしい。その暴力組織にも手が伸びているのかもしれない”

 

そう言うと先生はおもむろに立ち上がる。

 

“アビドスへ向かおう”

 

「すぐに出発ですか!?さすが、大人の行動力!わかりました、すぐに出発しましょう!!」

 

アロナは先生の行動力に目をキラキラさせながら共にアビドスへ向かう準備にとりかかるのであった。

 

 

 

 

 

シャーレオフィス地下駐車場

 

この地下駐車場には先生のもう一人の相棒が住んでいる。

 

“おはよう、バンブルビー。今日は結構な長旅になりそうだよ”

 

「『おはようございます』『快適な』『旅をご提供いたします』」

 

彼の名前はバンブルビー。先生が移動手段のために買ったオンボロの黄色い旧型のカマロであったが、その正体は金属生命体『トランスフォーマー』である。彼は見た目も最新型にバージョンアップし気合も十分である。

 

“でもその前に、オプティマスに連絡頼むよ”

 

「『OK!!』」

 

先生は車に乗り込むと、カマロのタッチパネルを操作してオプティマスに回線を繋ぐ。先生はオプティマスプライム率いるオートボットと出会った後もこうやって密に連絡を取り合っているのである。

 

「こちらオプティマスプライム。先生どうかしたか?」

 

“おはようオプティマス。実はさっきアビドス高等学校ってところから助けて欲しいって手紙が送られてきてね。どうやら地元の暴力組織とトランスフォーマーが手を組んで学校を奪おうとしているらしいんだ”

 

「何と!ディセプティコンの奴らめ、生徒たちの居場所にまで手を出すとは…許せん!!」

 

先生の話を聞いてオプティマスは怒りにその車体を揺らす。生徒たちとの共存を願う彼にとってディセプティコンの所業は許されざる行為であった。

 

“それでオプティマスに聞きたいんだけど、君は初めて会ったときにキヴォトス各地でオートボットが活動しているって聞いたけど、アビドスにオートボットはいるのかな?”

 

「うむ。アビドスにはミラージュというオートボットが向かったはずだが、何せアビドスはこの状況で電波もロクに繋がらないのだ。もしかしたらアビドス高等学校で生徒たちと共にディセプティコンと戦っているかも知れん。もしミラージュと名乗るトランスフォーマーを見つけたら私に連絡してくれ」

 

“わかった”

 

「私もディセプティコンとの大規模衝突となれば急いで駆け付けるつもりだ。くれぐれも無理をしないでくれ、先生」

 

“うん、気を付けるよ”

 

先生はオプティマスとの通信を終わらせ、アロナ・バンブルビーと共にアビドス自治区へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

アビドスへ向かう道中

 

「そういえば先生、アビドス自治区は大きすぎて、街のど真ん中で道に迷って遭難する人がいるそうですよ!」

 

“いくらなんでもそれは誇張し過ぎじゃない?”

 

「う~ん、流石に私もそう思います」

 

「『お調子者』『鏡の…』『迷宮で…』『遭難者』」

 

先生とアロナが話しているとラジオから勝手に流れ声が聴こえてくる。どうやらビーは“お調子者のミラージュのことだからアビドスで遭難してるかも”と言いたいようだ。

 

“じゃあ、探し出してあげないとね。でも航空写真じゃ居住区自体小さそうだったし案外すぐ見つかるかもね”

 

「うふふ」“あはは”「『hahaha』」

 

楽しげな雰囲気で3人はアビドスへ向かうのであった。

 

 

 

 

 

アビドス自治区

 

“迷った…”

 

シャーレからの長旅でアビドス自治区へとたどり着いた先生一行は、その広大な居住区の真ん中で絶賛遭難中であった。

 

“2,3日学校を探して彷徨っていたら、居住区から出られなくなっちゃった…”

 

先生たちが見ていた航空写真はだいぶ縮小した状態だったものだったようで、実際の大きさを正確に把握できなかったようだ。さらに居住区と言っても、そこには人っ子一人住んでおらず電波も届かない僻地なので誰かに連絡も取れず、先生はビーに乗ってフラフラ出口を探して彷徨っていた。

 

“はぁ~”

 

先生は車を降り、ビーのボンネットに背中を預けて空を見ている。

 

“空はこんなに青いのに…”

 

「『孤立無援!!』『絶体絶命!!』」

 

“あはは…変形するパトカーより無人の街のほうが怖くなるとは思わなかったよ…”

 

先生は数日彷徨ったことと車中泊による疲労から精神的にだいぶキているようだ。さらには食料も尽きてしまい空腹で動けなくなっていた。

 

シャーーーーーーー…

 

先生がネガって空を虚ろに見つめていると、自転車の音が聞こえてきた。

 

「・・・」

 

自転車の主は死にかけの先生を見つけるとこちらへ方向転換して近づいてきた。

 

「・・・大丈夫?」

 

“た、助けて…”

 

先生は疲労と空腹に耐えながら、なんとか声を絞り出し助けを求める。

 

「あ、生きてた。車のボンネットに倒れてるから、死んでるのかと思った」

 

“お、お腹が減って動けません…助けてください…”

 

自転車に乗っていた人物は銀髪で動物のような耳を生やしており、制服を着ていた。どうやらどこかの学校の生徒のようだ。

 

「ホームレス?」

 

“実は用事があって来たんだけど、ここ…何もなくて…”

 

「ただの遭難者だったんだね」

 

先生に声を掛けた生徒は“シロコ”と名乗りここら辺の現状について説明してくれた。さらには持っていたエナジードリンクまで飲ませてもらい、先生は少しだけ元気を取り戻すことができた。

 

“ありがとう、シロコ。おかげて生き返ったよ”

 

「う、うん。それで、あなたは何でこんなところに来たの?見た通りここには何もないよ」

 

“いや、実はね…”

 

先生はシロコにここへ来た理由を説明する。自分はシャーレの先生でアビドスの奥空アヤネと言う生徒から手紙をもらってここまでやってきたということシロコに話した。

 

「あなたがシャーレの先生だったんだね。それじゃあ久しぶりのお客さんだ」

 

そう言うとシロコは再び自転車に乗る。

 

「それじゃあ私についてきて。アビドスまで案内するから」

 

先生は車に乗り込みシロコに案内されながらアビドス高等学校のある場所へと向かうのであった。

 




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