TRANSFORMERS Blue_Archive 作:H2O(hojo)
サイドスワイプのスマートな感じが好きです
リベンジ序盤の滑走とか、ダークサイドムーンの対センチネル戦の動きとかが特に好き
モモイとミドリが新作ゲームの方針で対立し対戦ゲームを始めたため、アリスは外に出て新しいアイデアを探すための冒険に出ていた。
エンジニア部
「このバックパックがエデン条約の一件で壊れてしまってね。君たちにリペアーしてもらいたいんだ」
「うむ、任されたぞ」
「あぁ…ジェットファイアの命と共に預かった大事な代物だ。よろしく頼む」
「うわぁー!!司令官です!!オートボットの司令官、オプティマス・プライムです!!」
エンジニア部にジェットファイアから託されたバックパックを修理しに来ていたのはオプティマス・プライムである。ゲームでしか見たことのなかった彼を生で見ることができてアリスは大興奮である。
「あぁお嬢さん、私に何か用かな?」
「はい、アリスです!!司令官に会いに来ました!!ツインズに司令官は勇者だと教えられました!!」
「勇者…どういうことかな?」
「司令官は魔王から世界を救ったと聞きました。司令官は勇者の先輩です!!」
側で修理を見ていたアリスにオプティマスは声をかける。どうやらアリスは彼のことを勇者の先輩として認識していたらしく、親や兄を見るような目でオプティマスを見ていた。ちなみに魔王というのはザ・フォールンのことである。
「そうか、憧れてくれるのは素直に嬉しいよ」
ガシィ
「アリスでも…立派な勇者になれるのでしょうか…」
「もちろんさ。君のミレニアムでの活躍は聞いている。アイアンハイドたちと共にサウンドウェーブを追い払ってくれたそうだな」
「はい、アリスは仲間たちと力を合わせて敵を倒しました!!」
「そうだ。みんなで力を合わせれば乗り越えられない危機は無い」
オプティマス・プライムは背を屈めて、アリスに手を差し出し握手をする。その後のアリスの問いに対しオプティマスは自信を持って彼女の質問を肯定した。
「いつか、君が困っていたら私が力になろう。オートボットはいつでも君たちの味方だ」
「はい、アリスもみんなの力になれるよう頑張ります!!」
「その意気だ」
アリスはオプティマスに激励をもらい、満足気にエンジニア部を後にするのであった。
ミレニアム郊外
「あっ!アリスちゃんだ!やっほー、こんにちは~!」
「どうしてこんなところに…?」
「アリスは今冒険の旅に出ています」
ミレニアム郊外まで足を伸ばしたアリスが出会ったのはアスナとカリンである。彼女たちはアリスを見つけて2台の車から降りてきたようだ。
「ところでその服装はどうしたんですか?メイドから女子高生にジョブチェンジしたんですか?」
「いや…私も生徒だから。これが普段の恰好というか…」
「女子高生は強いジョブだとアリスは知っています!モモイもよく言っていました。そう、女子高生は寝る前にアイスクリームを食べても体重計が怖くないジョブなのだと!」
ギゴガゴゴ!!
「ほぉ~、初めて聞いたなその話」
アリスはアスナとカリンの恰好が以前見たメイド服ではなく、ミレニアムの制服であることに疑問を抱く。そして直後にモモイの言葉を思い出して強い業にジョブチェンジしたのだと勝手に解釈した。そして、その話を聞いていたハウンドは興味が湧いたのか、トランスフォームして話に加わりだした。
「あははっ、その通り!アリスちゃん鋭いね!私たちは今、ジョブチェンジして秘密のクエストを進行中なんだ!これはそのためのユニフォーム!」
「秘密のクエスト…ですか!?」
「うん!最近のゲヘナとディセプティコンの情勢が気になるって、リオ会長が言っててね~。何だっけ?何か動き?がないか調べてほしいって言われちゃって!」
「アスナ先輩、ちょっと…」
アスナはアリスの話を聞いて、彼女の設定に乗ってあげる。そしてその拍子でリオから命じられた極秘任務のことを口に出してしまい、カリンを慌てさせる。
「だから制服を着てね…通りすがりのゲヘナ生いないかな~って。見かけたら声かけよ~!って思って!」
「なるほど、アスナ先輩もクエストを受けて冒険しているのですね。アリスと同じです!」
「本当?アリスちゃんと同じだ~!おそろい!」
「さっきアカネがそれは秘密だって言ってなかったか?」
アスナとカリンが制服姿に着替えたのは、ゲヘナの生徒に近づきやすくするためのようだ。そして相変わらずアスナは秘密をアリスに話すので、ハウンドは呆れてしまった。
「あ、そうだった!アリスちゃん!さっきのは秘密だよ?」
「はい!アリス、秘密は守ります!ゲームでも、秘密を洩らすと呪いを受けたりしますから!」
「はぁ…。まぁ、アリスなら…いいか」
そしてアスナはハウンドに指摘され、ようやく極秘任務であることを思い出し、アリスに秘密だと釘を刺す。その様子を見てカリンはため息をつきながら、相手がアリスということもあり、諦めるのであった。
「あはは!アリスちゃんはいつも元気だね!」
「はい!アリスはいつも元気です!!」
「そういえばアリス、ネルがお前のことを探していたぜ」
「えっ!?チビメイド様がアリスのことをですか!?」
アスナと戯れるアリスを見て、ハウンドはネルが彼女を探していたことを思い出す。それを聞いたアリスは恐怖を感じたのかのけぞってしまった。
「会ったらよろしくね。先輩はアリスの事を本当に気に入っているみたいだから」
「あ、うぅ…」
「そろそろ時間だぞ」
「は~い、じゃあね!!バイバイ~」
ネルが気に入っていると伝えられ、アリスは複雑な顔をする。サウンドウェーブの乱入でお流れになったとはいえ、アリスにとって彼女は恐怖の対象であることに変わりはないのだ。カリンたちはそのことを伝えると足早にその場を去っていった。
その後
アリスはミレニアムの生徒たちの困りごとなどを解決して、そのお礼にお菓子を貰ったりしながら冒険を続けていく。
ミレニアムのとある広場
「さて、これで取り付けは完了した。この新武装ならば鋼鉄さえも真っ二つさ」
「礼を言うウタハ。ドリラーのときは切れ味の不足で不覚を取ったからな。あんなのに食われそうになるのは二度と御免だ」
「だがもうその心配は要らなくなる。この新武装のブレードは百鬼夜行で古来から使われていた“刀”というものを参考に作ったものだ。というより今の我々では再現不可能でね、百鬼夜行の職人に依頼して作ってもらったんだ」
ミレニアムの広場では、サイドスワイプとエンジニア部が新武装のテストをしていた。その新武装は百鬼夜行の職人技でのみ作ることができる、刀なるものを参考に作ったものである。
「今回はこのブレードを作るための道具の作成のみだったが、いつか我々だけでこの技術を確立させてみせるさ」
「楽しみにしておこう。さて、ではテストを始めるか」
「あぁー!!ニンジャです!!アリス、ニンジャを発見しました!!」
ウタハは自分たちだけでブレードを作れなかったのが悔しいのか、次は必ず自分たちだけで作ると決意する。その話も程々にサイドスワイプがテストを始めようとすると、アリスが彼らに気付いて近づいてきた。
「ニンジャ?」
「説明しましょう!!ニンジャとは百鬼夜行に伝わる、諜報集団である“忍び”のことを指します。同じく百鬼夜行に伝わる戦士である“侍”と双璧をなす存在です」
「強いのか?」
「素早い動きで敵をかく乱し、忍術や刀、クナイといった武器を使ってスマートに敵を倒すそうです!!」
サイドスワイプはニンジャと言われて、それが何なのか分からず聞き返す。それを聞いた説明好きのコトリが横から説明しだして、サイドスワイプは忍者のことを理解した。
「はい!!ニンジャは強力なジョブです!!アリスは最近ゲームで2本の刀を使って戦うニンジャを見ました!!」
「なるほど…それでサイドスワイプを見てニンジャだと思ったわけね」
「それはともかく、テストを始めようじゃないか。アリスも見ていくといい」
「はい、アリスもニンジャが動いてるところを間近で見たいです!!」
どうやらアリスは最近忍者の出るゲームに触れたようで、それでサイドスワイプを忍者と思ったようだ。その後ウタハは気を取り直してテストを開始しようとする。そして、ウタハの好意でアリスも見学することになった。
「いつでもいいぞ」
“こっちも準備OK…”
「では始めようか」
「ワクワク…」
サイドスワイプは位置につくと準備ができたと合図する。テスト用の道具を起動したヒビキも無線で返事をして、いよいよ始まるテストを前にアリスはワクワクが止まらなかった。
「始め!!」
ブゥゥゥゥン!!
“砲撃開始”
ボンッ!!ボンッ!!ボンッ!!
「今撃ったのはただの砲弾じゃない。廃棄金属を溶かして作った特大サイズの弾だ。新武装なら真っ二つにできるはずだ」
「ふっ!!」
ジャキン!!ジャキン!!ジャキン!!
サイドスワイプはウタハの合図と共に足のローラーで滑りだし、装置のほうへ向かっていく。ヒビキはサイドスワイプのタイミングに合わせて特別製の砲弾を彼目掛けて撃ち込む。そして、サイドスワイプに向かって放たれた弾を彼は難なくあしらい、弾は真っ二つとなった。
パチパチパチパチ…
「凄いです!!さすがはニンジャですね!!」
「あぁ…ニンジャがこんなことをできるのかは知らないが、凄まじい精度であることは間違いない。感服したよ」
「流石ですね!!」
「この“刀”とやらの技術を盛り込んだブレードの切れ味、なかなかに良い。キヴォトスの技術も我々の技術を凌駕するところがあると思った」
見事弾を全て切り切り落としたサイドスワイプに対し、一同は拍手を送る。一方のサイドスワイプはエンジニア部と百鬼夜行の職人で作ったブレードの切れ味に静かに驚き、感心していた。
「アリスはニンジャも仲間にしたいです!!いつかまた、一緒に戦うことがあるなら…仲間になってくれますか?」
「あぁ、もしもキヴォトスが滅ぶような危機があれば、俺たちはいつでもお前たちと共に戦うとも」
「私たちも」 「一緒に戦うから…」 「忘れないでくださいね!!」
「はい!!みんなアリスの仲間です!!」
アリスの冒険はまだまだ続く…
さらにその後
「見つけた、チビ」
「随分と走り回ったがようやく見つけたな」
「野生のチビメイド様が現れました!」
「あぁん?誰が野生のチビだ!?」
アリスがミレニアムを冒険していると、ネルとアイアンハイドにエンカウントした。カリンの言っていた通り、どうやらアリスを探していたようだ。そしてアリスは以前と同じようにチビメイド様とネルを呼んだため、彼女は怒ってしまった。
「オイ、ちょっとツラ貸せや」
「え、ええっ!?アリスはまだ冒険の途中で…」
「ほら、さっさと行くぞ」
「う、うわぁぁあん…!?アリス、チビメイド様に捕獲されてしまいました!アリスの冒険はここまでなのでしょうか!?せめてバッドエンドになるならスチルが欲しいです!」
「コイツは一体何を言ってるんだ?」
バタンッ
ようやくアリスを見つけたネルは、彼女の腕を引っ掴んでアイアンハイドの車内に押し込もうとする。アリスは必死に抵抗するが、ネルの腕力にはかなわず車内に押し込まれてしまった。
ブロロロロ…
「んなことより、チビメイドってなんだよ!」
「…では、アリスは何と呼べばいいのですか?」
「先輩でいいだろ、普通に。アスナには先輩付けて呼んでんだから。ほら、ネル先輩って呼べよ」
「そういうのってパワハラってやつなんじゃねぇの?」
ネルは相変わらずチビメイド様という呼び名に不満なようで、アリスにその不満をぶつける。呼び方にこだわってアリスを詰めるネルを見て、アイアンハイドはアリスが少し可哀想に見えたようだ。
「うーん…はい、わかりました!チビネル先輩」
「チビを外せよ!」
「ハハハ…こりゃ一本取られたな」
アリスはネルのことを先輩を付けて呼んだものの、チビはそのままにチビネル先輩と呼んでしまう。それを聞いてネルはさらに怒り、アイアンハイドはアリスの剛胆さに感心するのであった。
ミレニアム・ゲームセンター
“YOU LOSE”
「くっそ!また負けた!ぐああーっ!ムカつく!んだよ、その技っ!?ハメ技じゃねぇかっ!」
「ユズはハメ技もゲーム要素の1つだと言っていました!」
「あ?セコい手使ってんじゃねぇよ!?」
「う、うわぁあん!?」
ネルがアリスを連れてきた場所はゲームセンターであった。ネルはアリスにハメ技を決められて、またキレていた。
「今日こそお前にリベンジしてやるからなぁ!!前回は油断したがよぉ…今のあたしは一味違うぜ。コンボの練習をしたからな!」
「アリス、ネル先輩のその言葉…先週も聞いた覚えがあります」
「んだとゴルァ!」
どうやらネルとアリスは定期的にゲームで対戦しているようで、アリスは何度もネルから勝負を挑まれているらしい。今日もそうやってじゃれあいながらも、2人は対戦ゲームを続けるのだった。
「くそっ!?こ、この!アイアンハイドのキャノンが全っ然当たらねぇじゃねぇかよ!!」
「ネル先輩…レバガチャではコンボは繋がりません…一つ一つ丁寧に入力しないとダメです!」
「わ、わかってるっての!」
ゲーセンで対戦するだけでは飽き足らず、ゲーム開発部の部室に入り浸ってアリスと対戦に没頭することもあるらしい美甘ネルは、アリスにコンボを教わりながらなんとか彼女から1勝しようと頑張っていた。
「う、うわぁん!ね、ネル先輩のコンボが繋がりません…このままではアリスの空腹ゲージがゼロになってしまいます…」
「チッ、くそ、もっかい最初からだ!」
だが相変わらずコンボは繋がらず、時は過ぎる…
「クソッ…あとちょっとで繋がったのに」
「・・・・・・」
「ぐああ…!もう一回だ。いいよな?」
「は、はいっ!」
だがそこには、ゲームを通じて少しづつお互いの理解を深めていく2人の姿があった。
「・・・・・・」
「この!いけ!繋がれ!」
「あ、う…あの…」
「おい、ゴルァ!画面から目ぇ離すな!」
対戦開始からだいぶ時間も経った頃、ネルとアリスの元にアカネがやって来る。顔は笑っているものの、明らかに目は笑っていない。それに気づいたアリスは何とかネルに伝えようとするものの、ネルはゲームに夢中で全く気付いていない有様であった。
「あたしの華麗なコンボを…」
「どこでサボっているのかと思ったら…こんなところにいらっしゃったのですね、部長」
「うわっ!あ、アカネ!?いつの間に!?」
「アイアンハイドから聞きました。ここでアリスちゃんとゲームで対戦してると」
ネルはアカネに声を掛けられ、ようやく彼女の存在に気付く。思ってもみなかった来訪者の登場にネルはゲームを投げ出して驚いてしまった。
「私言いましたよね?今日は会長から任務の通達があるから、準備しておいてください、と」
「…あ」
「忘 れ て い た ん で す ね?」
「ち、違う!これが終わったら…」
ネルはどうやら大事な用事を忘れてゲームに打ち込んでいたようで、そのことをアカネに詰められる。アカネに詰められ、ネルは見苦しい言い訳をするしかなかった。
「はい、戻りますよネル先輩。ゲームは1日1時間。約束、しましたよね?」
「あ、ちょっと待ってくれアカネ!あと少しだけ…!」
「ダ・メ・で・す」
「はい…」
結局ネルはアカネに引きずられながら、ゲームセンターをあとにするのであった。
アリスが冒険を終える頃には、もう日が暮れていた。アリスは色々な生徒やトランスフォーマーたちと出会い、交流し仲間を増やしていく。これが彼女のミレニアムでの日常なのである。
アリスはミレニアムの平凡な日常は、アリスの平和な冒険は、これからも続いていく。
はずだった
オプティマス・プライムはアリスの目指す勇者像としては割と理想の姿だと思う
書いてて結構いいコンビになるのかも知れないと思ったぜオプアリ
ネルが「おい、ゴルァ!」って言うたび自分の頭の中のアリスが反応する(小声)