TRANSFORMERS Blue_Archive   作:H2O(hojo)

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秘匿されたフォーシーズンズ

リオ会長、余罪増やしてすみません
でも出したかったんです!!


秘匿されたフォートレスシティ

ミレニアム・大広間

 

ここはミレニアムの中でも特に大きな広間であり、トランスフォーマーが余裕で入れる場所である。ここにはモモイとアリスを除いたゲーム開発部、ヴェリタス、C&Cとそれぞれそこに所属するトランスフォーマーたちが一堂に会していた。

 

「…結局、会長がアリスを連れて行ったんだね」

 

「ねぇ…これって結構ヤバいんじゃない?」

 

「はい、非常事態です」

 

アリスが暴走したときに現場にいたヴェリタス一同はアリスが連れていかれたことについて、自分たちの予想以上に深刻な事態が起きていたことを実感する。

 

「では、リオ会長が部長以外を呼び出さなかったのは…」

 

「おそらく、最初からリーダーが裏切ると想定していたのだろう」

 

「ひどい!アリスちゃんを連れていった上にリーダーの事もいじめるなんて!」

 

ネル以外のC&Cメンバーもここでようやく、ネルだけをリオが呼び出した理由を理解させられる。アスナはリオの非道に珍しく怒っていた。

 

「…はあ」

 

「部長…?」

 

“ネル…?まだどこか痛む?”

 

「眼の前であいつが連れていかれるのを…あたしは、ただ見てる事しかできなかった…」

 

気落ちしているのか、ため息をついたネルを、アカネと先生は心配する。ネルはアリスが連れ去られるときに、トキ腕を固められ動けなかったことを今でも気にしていた。

 

「それは…」

 

「リーダー、気に病む必要は無い。正面から戦ったわけじゃないんだろう?」

 

「そうだよ!あんなの無効だよ!無効!」

 

「…お前らは、任務が失敗してもそんな言い訳をするのか?」

 

「「「!?」」」

 

そんなネルをC&Cたちは慰めようとするが、アイアンハイドだけは厳しくそう言い放つ。彼女よりもより戦士のメンタルをしているアイアンハイドはネルの気持ちをよく分かっているのだ。

 

「あたしを物ともしないでアリスを連れて行ったアイツ…アイツは、自分の事を“コールサインゼロフォー”って言ってた。トキっつったっけ?アカネ、知ってるか?」

 

「…そうですね。存在は、知っておりました。コールサインゼロフォー。“C&C”所属でありながらリオ会長専属のメンバー。いわば、リオ会長のボディーガード…。まさか…会長が彼女を使ってこのような事をしてくるとは…」

 

トキのことをよく知らないネルはアカネに彼女のことを尋ねる。アカネはネルのことを情報としては知っていたようだが、詳しいことはあまりよく知らなかったようだ。

 

「しかし…奇襲とはいえネルを制圧するとはな」

 

「アイツ何か変なモン使ってやがった」

 

“リオがくれた「武装」だと言ってたね”

 

ネルを制圧したトキの話を聞き、ハウンドは感心するようにそう呟く。だがネルは武装のことを思い出して歯噛みした。

 

「なあ、先生。あのチビはどうして…ヘイローを壊すなんて話をされたのに、リオについて行ったんだ?言葉の意味を理解して、納得した上でついて行っているのか?」

 

「ヘイローを壊されると死ぬんだったな、そういえば」

 

「なぁ…ゲームがちょっとできる程度のチビに、なんでリオはあんな事を言ったんだ?あたしだけが理解できてないのか?なぁ、教えてくれよ…一体これは何なんだ?」

 

「ネル先輩…」

 

ネルはリオにアリスの正体のことをよく知らされていなかった、ようで何故アリスが大人しく連れていかれたのか疑問に思っていた。そんな姿をミドリは遠くから見つめるのであった。

 

 

 

 

 

“とりあえず…状況を整理しよう”

 

そう言って先生はアリスの身に起きたことや、アリスの正体、そしてリオによってアリスが拉致されたことをみんなに話した。

 

「先生、アリスちゃんは…会長の言う通り、本当に…“魔王”なんでしょうか?」

 

“ミドリ…”

 

「わたし…わたし、には…よく…わからない…アリスちゃんの気持ちを、ちゃんと聞いて、お話したいよ…。アリスちゃんは、そんなんじゃないって…。“魔王”なんかじゃないって…会長を、説得したい…。わたしは…わたし達、は…」

 

「先生、私たちはどうすればいいかな?」

 

ミドリとユズは未だにアリスが“魔王”と呼ばれることが信じられないようで、先生にアリスは本当に“魔王”なのかと問いかける。ハレの他、ここに集まったメンバーも先生の指示を待っていた。

 

“・・・・・・”

 

「モモイィィィィィ!!降臨!!!!」

 

「お姉ちゃん!?」

 

「「「「「モモイ!!!!」」」」」

 

先生がみんなから指示を仰がれ対応を考えていると、どこからともなくモモイが現れる。突然モモイが現れたのを見た一同は、驚きの声をあげた。

 

“モモイ!!身体は大丈夫!?傷は?”

 

「身体なら大丈夫!ぐっすり寝たから体力も全快!そう…今の私は、棚からポーションを手に入れ、次のステージの推奨レベル以上にレベルを上げ終えた戦士…!怖い物なんて何もない、超強化女子生徒状態だよ!」

 

復活したモモイを見て先生はまず、身体の心配をする。それに対しモモイは元気いっぱいに答え、自身の万全をアピールした。

 

「おねえちゃん…お姉ちゃん…アリスちゃん…アリスちゃんが!」

 

ガシッ!!

 

「うわっ!!?なになに!?ミドリが“甘えん坊モード”になってるんだけど!?なんで!?」

 

「モモイ、アリスちゃんが…」

 

モモイが無事だったことに安堵したのか、ミドリはモモイに抱きつく。アリスの事情を知らないモモイはこの状況に困惑していた。そんなモモイを見て、ユズは今まで起こったことを一から説明するのであった。

 

 

 

 

 

「このおバカさんが!!」

 

ビクッ!!

 

「おい、落ち着けよモモイ…」 「そうだぜ、傷に障るぞ」

 

「バカたれ!!傷なんかもう治ってるよ!!正直難しいことはよく分かんないけど…!あんまり上手いこと言えないけど…でも1つだけ確かなことはあるよ!」

 

「…確かなこと?」

 

「私たちがこの事態に納得できてないって事!!正直、アリスが“魔王”だろうがなんだろうが、そんな事どうでもいいの!私はアリスとこのままお別れなんて嫌だよ!」

 

みんなから話を聞いてモモイから出た第一声を聞いたミニボットたちは、モモイを落ち着かせようとする。だが、モモイは構わず話を続ける。そして大きな声で自分の考えを真っすぐにみんなに伝えた。

 

「だが…アリスがまた暴走すればキヴォトスが滅ぶのもまた事実だぞ」

 

「知らないよそんなの!!そもそもホィーリーとブレインズだってキヴォトスに来た理由はこの惑星を支配するためでしょうが!!」

 

「「うっ!?」」

 

「私はアリスを連れ戻したい!!連れ戻しに行くよ!!みんなはどうなの!?」

 

ブレインズはモモイにアリスの暴走のことを話すが、モモイはそんなことは知らないと突き放つ。そしてここに集めっているみんなにアリスを連れ戻したくはないのかと問いかけた。

 

「そりゃあ勿論…」 「あぁ、言うまでもねぇ」 「うん、そうだね」

 

“モモイ、みんな思いは同じみたいだ。みんなで一緒にアリスを連れ戻そう”

 

「うん!!先生、みんな!!」

 

モモイの呼びかけによって、ここにアリス奪還作戦の計画が開始されるのであった。

 

 

 

 

 

アリスを取り戻すことを心に誓った一同は作戦の計画を練るべく、彼女たちの他にセミナーのユウカとノア、エンジニア部とそこに所属するトランスフォーマー、さらにはアリスにも関わりがあった副官のジャズを招集し会議を開いていた。セミナーの2人は通信での参加である。

 

“会長が、アリスを…?”

 

“うん…それで、ユウカならリオの居場所を知ってるかなと思って”

 

“最近、何か裏で進めている気配はありましたけど…。そんなコトになってしまっていたんですね…。少し、ショックです”

 

ユウカとノアはリオがアリスを連れ去ったとこにショックを受ける。彼女のことを尊敬していただけに、その衝撃は大きいようだ。その割にユウカは結構リオ相手に辛辣なことも言うのだが…。

 

「しかし、君たちの頭に付いているヘイローを壊すには相当なエネルギーが必要なはずだろ?それこそ我々の武装でも破壊は困難だ。それなりの設備がなければいけない」

 

「『何処にある?』『見当つかない』」

 

「そういえばセミナーの会長…リオに匹敵する頭脳を持っているヒマリはどうしたんだ?彼女ならリオの居場所どころか、考えていることも理解してそうなものだが…」

 

ジャズはアリスのヘイローを破壊するというリオの計画を聞いて、そのための設備が必要だと考える。そしてその後にリオに匹敵するヒマリのことを思い出し、彼女の所在を問うた。

 

「それが…部長は最近連絡が取れなくて…」

 

「あんまり表に姿を表さない人だけど、こんなに連絡が取れないのは初めてだよ」

 

「恐らく、リオはすでにヒマリを軟禁か何かして無力化を図ったと考えたほうがいいぜ。アイツはゲーム開発部の部室に来たときも合理的で用意周到だった。ヒマリが反抗することも考えて、すでに対処しているはずだ」

 

「なるほど、有り得なく無い話だ」

 

ハレとマキはジャズの質問にヒマリがもう何日も連絡がつかないと答える。そのことを聞いたホィーリーはリオと対峙した経験から、彼女はヒマリのことはすでに対処していると予測した。

 

“とりあえず、私たちはセミナー内部の情報を確認してみます。リオ会長の痕跡が残っていると思いますので。任せてください!全力を挙げて協力します!”

 

“頼むね、ユウカ”

 

「『頑張れ』『応援しています』」

 

そう言ってユウカとノアは通信を切りセミナーのデータベースを隅々まで調べるのであった。

 

 

 

 

 

それからしばらく経ち

 

“リオ会長がアリスを連れて行った先が分かりました!さらにはセミナーの予算を横領してました!!”

 

「「「「「「!!!!!」」」」」」

 

“本当にショックです…そんな事をされる方だったなんて”

 

ユウカとノアの調べにより、リオとアリスの居場所が見つかったようだ。だが、その前にユウカはとんでもない情報を口にしてみんなを驚かせる。生徒の拉致だけでは飽き足らず、予算の横領までしていたリオへのショックは計り知れないものであった。

 

“えっと、どういう事?”

 

「横領にビックリし過ぎて肝心のアリスの所在を言い忘れてるぞ」

 

“す、すみません…。セミナーのデータベースから、削除された…意図的に隠蔽されたような痕跡があるデータを調べたところ…”

 

“予算の一部に不透明な流れを発見。それを追跡することに成功しました”

 

「マジかよ」

 

アリスとリオの居場所を調べるはずが、横領という一見繋がらない言葉が出てきたため、先生はもう一度ユウカとノアに聞き返す。予想外の事態に焦っていたユウカは先生とブレインズに指摘されて、再び詳細について語り始めた。

 

“そうやって追っていった先がここです…今、画面に映します!”

 

ブゥン…

 

「おいおい…」 「随分大層なモン作ってんじゃねぇかよ…」

 

“これは…都市?”

 

ユウカがデータを追って掴んだものをモニターに映す。モニターには巨大な都市が映っており、一同をさらに驚かせた。

 

“データベース上から消去された資料を復元したところ…とある都市のデータを見つけたんです。コードネーム「エリドゥ」。リオ会長が秘密裏に建設していた…「終焉に備えるための要塞都市」だそうです”

 

「どひゃぁぁぁ!!」 「リオのヤツ何でこんなモノを…」 「・・・」

 

“一体…いつの間にこんな規模の都市を…。お金の流れを隠す事だって難しかったでしょうに…”

 

巨大な都市の名前は「要塞都市エリドゥ」。その名の通り何かしらの危機から身を守るための都市らしい。その姿を見た生徒たちもそれぞれ驚きの反応をする。ユウカは横領してまで都市を秘密裏に建設する、その執念にあきれ果てていた。

 

「あ…。そういえば先日コユキちゃんが債権の無断発行した件の…」

 

「コ~ユ~キ~!!!!」

 

「あのガキ…とんでもないことを…」

 

コユキとは今はここにいない、セミナーの黒崎コユキである。彼女はミレニアムきっての問題児であり、勝手に債権を無断で大量発行した後、豪華客船に逃げ込んでC&Cに取っ捕まっている。

 

「しかし…どうしてこんなバカデカい都市なんか作ったんだ?話が見えてこないぞ」

 

「“名もなき神々の王女”、“キヴォトスに終焉をもたらす魔王”…リオが言っていた言葉だ」

 

「つまり、本来暴走したあの時のアリスに対抗するためにあの都市を作ったというわけか」

 

ハウンドたちは何故リオがエリドゥを建造したのかが、理解できないようだ。しかし、リオの話を聞いていたホィーリーはアリスのことを“魔王”として恐れていたことを知っているので、何のために建設されたのかピンときたようだ。

 

“アリスは、「エリドゥ」の中心部にあるタワーに連れて行かれた可能性が高いわ”

 

「そこに…アリスが…」

 

“「エリドゥ」の座標をお伝えしますね”

 

そしてアリスは「要塞都市エリドゥ」の中心に鎮座するタワーにいることがわかる。モモイはユウカの言葉を聞いてモニターに映るタワーをじっと見つめた。

 

“それともう一つ。オートボットの皆さんにお伝えしなければいけないことが…”

 

「ん?何だね?」

 

“実は…エリドゥに大量のスコルポノックの残骸が運び込まれている痕跡が確認されました…”

 

「「「「!!!!」」」」

 

「エリドゥ」の座標をみんなに送った後、ノアは申し訳なさそうにオートボットたちに話を切り出す。そしてその内容はアビドスに転がっているスコルポノックの死骸をリオが集めているという話であった。

 

「つまりアレか?会長サマは俺たちのまがい物を作ろうとしてるってわけか、アァン!!」

 

「トランスフォーミウムの製造はトランスフォーミウムの摘出を新素材開発部が成功してすぐに、連邦生徒会主導でオートボットとディセプティコン共同で禁止の声明を出したはずだ」

 

「アレができてカイザーのクソったれ共が変な動きをし始めやがったからな…」

 

ノアの話を聞いてアイアンハイドやサイドスワイプ、ハウンドは怒りを露わにする。それもそのはずで、トランスフォーミウムを巡って悲劇が起こりかねないと判断した各陣営がトランスフォーミウムの収集および製造を禁止したにも関わらず、人造トランスフォーマー製造の動きをリオが見せたからである。

 

“申し訳ありません。皆さんを失望させてしまいました”

 

「いや、この件は君のせいじゃないだろう。ノアが謝る必要はないさ」

 

「『元気出せ!!』」

 

“皆さんのお心遣い…感謝します”

 

アイアンハイドたちの反応を見てノアは申し訳なくなって目を伏せる。そんなノアを見て、ジャズとビーは彼女を元気づけて、少しだけ持ち直すのであった。

 

「しかしこれでますます、“エリドゥ”に行かなきゃいけなくなってしまったな」

 

「アリスは絶対…」 「俺たちの手で助けるんだ…!!」

 

今までずっと周りが難しい話をしているので黙っていたツインズは、ノアの話を聞いて改めてアリス奪還に向けての決意を固めるのであった。

 

 

 

 

 

「エリドゥの座標は確認できたけど、問題は潜入方法だね。会長ならきっと、対侵入者用の防御システムを構築してるだろうから」

 

「何の準備もなく接近すれば間違いなく返り討ちになってしまうだろう」

 

「じゃ、じゃあどうすればいいの!?」 「近づくことも難しいなんて…」

 

一方のエンジニアチームはエリドゥの座標をノアから貰った後、エリドゥの防御力を推測しながら、潜入の方法を探っていた。ウタハとキューの推測によれば容易に近づくことは困難らしく、モモイとミドリはそれを聞いて恐れ慄いた。

 

「ですが、それはあくまで正面から接近した場合でしょう」

 

「私たちエンジニア部は別のルートを知ってるんだ」

 

“別のルート?”

 

「都市建造の人手だけなら調月リオのドローンで事足りるがね、資材となると話は変わる。無から有は作れんからね」

 

「ミレニアム自治区の郊外には、輸送用の無人列車がたくさんある。都市建造の資材をミレニアムから運んでいたと仮定するのなら、その路線のどれかがエリドゥと繋がってる可能性が高い」

 

しかしホイルジャックはその後に、正面から接近した場合という言葉を付け加える。さらにはエンジニア部としてミレニアムで活躍してきた経験から、ウタハは無人鉄道を辿っていけばエリドゥに潜入することが可能であろうと結論づけた。

 

「じゃあ、路線さえ分かれば…!」

 

「エリドゥに辿り着けるだろうな」

 

「で、でも路線はいっぱいありますよね…?一体、どうやって探せばいいんですか!?」

 

「その辺りは我々に任せたまえ。エンジニア部と共に我々がしっかりサポートしようじゃないか」

 

モモイはウタハたちの言葉を聞いてエリドゥ潜入に希望を抱く。そして、ミドリが路線を見つけられるか心配していたのを、キューがサポートすると自信を持って宣言した。

 

“ウタハ、私たちはリオと戦う事になるよ。それなのに…”

 

「どうして協力するのかって?決まってるさ。リオ会長は、勝手にエンジニア部最大の発明品を奪っていったからね」

 

「最大の発明品…?」

 

「まぁこんな事を言っているがね、友達を助けたいと素直に言えないから光の剣を持っていかれたのを口実にしているだけなのだよ。許してやってくれたまえよ、諸君」

 

「ちょっと、キュー」

 

バシバシ…

 

先生は自分たちとは関係ないウタハが何故この作戦に協力するのか疑問に思い、彼女に問いかける。ウタハ先生の問いに対し、光の剣を奪われたと答えるが、キューは良かれと思って彼女の本心を口走ってしまう。キューの暴露にウタハは恥ずかしがって、彼の身体をバシバシと叩くのであった。

 

「コホン…というわけで、私たちエンジニア部も手伝うよ」

 

「うん…」 「えへん!お任せください!」

 

「資材搬入用の電車だろうからね」 「正直、ビークルモードになれば電車に搭乗するのは余裕ですね」

 

エンジニア部とキューとホイルジャックの作戦への正式参加が決まった。

 

 

 

 

 

“次はどうやってアリスを連れ戻すかだね…?”

 

「ええ。要塞都市と呼ぶくらいですから…リオ会長には万全の備えがあるのでしょう」

 

「都市のセキュリティはもちろん、防御システムもかなりのレベルだと思うよ」

 

アリスの居場所や、そこまで向かう手段も見つかったが、一同はアリスをどうやって連れ戻すかを考えていた。アカネやウタハの見立てでは万全に対策を練られているだろうとのことである。

 

「それに…要塞都市をどうにかしても、まだ問題が残ってる」

 

“そうだね…要塞都市はおまけにすぎない”

 

「強力な武装を装着しているリオの護衛の飛鳥馬トキ…。そして、恐らく俺たち用の対策で出てくるであろう人造トランスフォーマーだな」

 

さらに要塞都市の防衛設備を突破したところで、待ち構えているのはネルを軽々と捻ったトキと、まだ見ぬ人造トランスフォーマーである。リオから言わせれば防衛設備なのそれらのおまけに過ぎないだろうと一同は感じていた。

 

「・・・・・・」

 

「あの時の…彼女の動き…まるで…”チートプレイヤー“みたいだったね…」

 

「あたしらに必要なのは作戦だな」

 

「「「「「・・・」」」」」

 

“ネルが作戦って言った!?”

 

ネルたちはトキと対峙したときのことを思い出し、彼女のことを“チートプレイヤー”評する。そして、ネルは1人で考えて何かを悟ったのか、作戦が必要だと言い出し一同を驚かせた。

 

「ね、ネル先輩。大丈夫?熱とかない?」 「もしかして、大怪我をした反動で…?」

 

「お前らがあたしのことを普段どう思ってるのかがよぉ~くわかったよ」

 

「「ひぃ~!!」」

 

ネルが突然おかしくなったと思ったのかモモイとミドリはネルを心配そうに見つめる。ネルはそれを見て自分が普段どう思われているのかを理解させられるのであった。

 

「…任務モードの部長だ」

 

「そうそう!仕事モードになった部長はと~っても真面目なんだから!」

 

「ふふっ、実はそうなんです」

 

「誰かさんと同じだな」

 

「「あぁ!?」」

 

みんなが驚くなかC&Cのメンバーだけは任務モードのネルを見て、いつも通りであると説明する。アイアンハイドも同じ性質なのをいいことにハウンドは彼を茶化すと、二人分の怒声が返ってくるのであった。

 

「ともかく、俺たちが乗り込むのは要はリオの庭、こちらの動きは全て彼女に筒抜けになると思ったほうがいい」

 

「なんで、余計な事考えず突っ込むのが最適解なわけだが、そのためには…陽動作戦が必要だとあたしは考える」

 

“陽動作戦…?”

 

リオ自ら建造した要塞都市エリドゥのことは、無論彼女なら全て把握しているだろうとジャズは言う。ネルはリオの目を掻い潜るために陽動作戦が必要であると述べた。

 

「この作戦の勝利条件はアリスの救出だ。あたしらが正面から突っ込んでトキや人造トランスフォーマーとやらの相手をしてやる。その隙にお前らがチビを救えばいいってわけだ」

 

「まぁそれが一番確実だろうな」

 

「でもネル先輩、大丈夫ですか?相手はあの“チートプレイヤー”だし…」

 

「あっ!?あたしを誰だと思ってやがる!?あいつには一杯食わされたからな。次会ったらやり返してやるって決めてんだよ。あとはそれを実行するだけだ」

 

ネルの考えはC&Cで正面から突っ込んでいき、戦力をC&Cに注力させることで、その隙にアリスを救出するという作戦である。心配するモモイをよそにネルはトキへのリベンジに燃えていた。

 

「分かった、従おう」

 

「うんうん!私たちに任せて♪」

 

「ふふっ、精一杯頑張りますね」

 

C&Cの他のメンバーもネルに賛同し、彼女たちの役割が決まった。

 

「俺たちは例の人造トランスフォーマーの対処だな」

 

「切り刻んでやるよ」

 

「本物のトランスフォーマーの力を見せつけてやるよ」

 

C&Cがトキならば、アイアンハイド達の相手は人造トランスフォーマーである。彼らもまだ見ぬ人造トランスフォーマーの打倒に燃えていた。

 

「後方から潜入するのはゲーム開発部、エンジニア部、俺、ビー、スキッズ、マッドフラップ、キューにホイルジャックと先生でいいか?流石にリオも何かしら俺たちのほうへ差し向けて来る可能性もあるからな。念には念を入れておこう」

 

“ホィーリーとブレインズはどうする?”

 

「俺たちは今回はヴェリタスと一緒に後方支援に回るぜ」

 

「スキッズにマッドフラップ…アイツらのことは頼んだぜ」

 

「あぁ」 「必ずアリスを連れて帰るぜ」

 

コツンッ…

 

ジャズは潜入するメンバーを確認すると、先生はホィーリーとブレインズはどうするのかと尋ねる。今回彼らはヴェリタスとともに後方で支援することを選び、ツインズにゲーム開発部とアリスを託し、彼らと拳を交わすのであった。

 

「ハッキングの腕が鳴るぜ!!」

 

「完璧にやり遂げてみせます」

 

「だからアリスちゃんを頼んだよ」

 

最後にヴェリタスが後方支援として防衛システムのハッキングをすることが決まり、作戦の計画は完了した。

 

 

 

 

 

「正直ここまで大事になるとは思わなかったんでオプティマスには何も言ってなかったんだが…今からでも呼ぶか?」

 

「確かにな。トランスフォーミウムの採取とそれを素材とした機器の製造は明確な違反だ。俺は呼ぶのはアリだと思うぜ」

 

「『百人力』『楽勝』」

 

作戦会議が粗方終わったあと、オートボットはジャズを中心に集まる。そこでアイアンハイドがオプティマスを呼ぶかどうかを提案し、サイドスワイプやビーが彼の提案に賛成した。

 

「いや…。この問題はあくまでミレニアムの内部で調月リオが個人的に起こしている問題だ。それにオプティマスが介入したとあってはオプティマスどころかオートボットの立場を悪くしかねない。オプティマス・プライムが指揮して作戦を遂行したのならそれは、俺たちが個人的に集まってやってるものではなく、オートボットの軍事行動になってしまうからな」

 

「むむむ…難しい立場になっちまったもんだな。というかお前も連邦生徒会所属でオートボットの副官だろ?大丈夫なのかよ」

 

「何と悲しいことに、俺のことを副官だと知ってるヤツは殆どいないんだな、これが。みんな俺のことを学校を跨いで女子生徒をナンパしてる変なヤツだと思ってるらしくてね。副官だってこともお前らしか知らねぇよ、ハハハ…」

 

「何が功を奏すかわからんもんだな…」

 

だが、副官であるジャズがオプティマスの参戦に待ったをかける。彼はオプティマスが参戦することによってオートボットがミレニアムのいざこざに勝手に介入したことに対する批判や反感を考慮したのだ。それを聞いたハウンドはジャズ自身も副官であり連邦生徒会所属であることを指摘したが、ジャズは日ごろの行いから自分がオートボットの重職であることなど誰も想像できないと、悲しそうに答えるのであった。

 

「まぁ、しょうがねぇがオプティマス抜きでやるとするか」

 

「これだけ数が揃ってるんだ。俺たちだけでも何とかなるだろうぜ」

 

「そうだな」 「大丈夫だろ」

 

結局オプティマス・プライムの参戦を見送る形で、作戦を開始することが決まった。

 

 

 

 

 

「よし、じゃあこれで行こっか!」

 

“うん”

 

「勝手に家出したアリスを取り戻す!!」

 

“作戦開始!!”

 

「「「「「おー!!!」」」」」

 

モモイの言葉と先生の合図と共に作戦が開始された。

 

 

 

 

 

「おい、オプティマスがいないんだからお前がお約束のアレをやるのが役目だろ」

 

「あ、あぁ…そうだな」

 

「しっかりしろよ、副官殿!!今はお前がオートボットの指揮官だぞ!!」

 

「それじゃあ改めて…。オートボット、出動!!!」

 

ギゴガゴゴ!!!

 

ジャズの号令と共にオートボットたちはトランスフォームしてビークルモードへと変形し、生徒たちを乗せる。そして一同は要塞都市エリドゥへと向かうのであった。

 

さあ、戦いだ!!!




でも正直リオがディセプティコンと協力なんてしないと思うので...

会長はアビ・エシュフ、アヴァンギャルド君見るに量産するタイプじゃなくて、ハイスペックなのを一体作るタイプなので人造トランスフォーマーは一体だけで、ソイツにスペックを盛りまくります。

つまり、素体は一番強い人造トランスフォーマーです。
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