TRANSFORMERS Blue_Archive   作:H2O(hojo)

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三作目の原題『Dark of The Moon』にミカのイメージとして星を掛け合わせて『Dark of The Star』です。


Dark of The Star

トリニティ総合学園・早朝

 

「…チームⅣ、到着」

 

「特に変わった様子は無し、警戒も予想通り」

 

「チームⅤ、チームⅥ、チームⅧ、全て準備完了とのことです」

 

「ターゲットの位置は確認済み。予定通り作戦を開始する。総員前へ」

 

トリニティの校門のうちの1つに集まっているのは、アズサと同じようにガスマスクを着けて武装したアリウスの一団である。彼女たちは予定通り、桐藤ナギサのヘイローを破壊しに来たようである。

 

 

 

 

 

セーフハウス

 

「ふぅ…」

 

コンコンコン…

 

「紅茶でしたらもう結構です」

 

ギィィィィ…バタン

 

こんな時間にも関わらずナギサはセーフルームで紅茶を飲んでいる。するとドアを誰かがノックしたが、彼女はノックした相手を紅茶を持って来た従者だと思っているらしい。

 

「…?」

 

「…可哀想に、眠れないのですね」

 

「っ!?」

 

コツコツ…

 

「それもそうですよね、正義実現委員会がほとんど傍らにいない状態…不安にもなりますよね、ナギサさん?」

 

しかし、部屋の中に入ってきたのはナギサにとって予想外の人物であった。そう、ハナコである。ハナコは入って来て早々ナギサに軽い嫌味を言う。

 

「う、浦和ハナコさん…!?あなたがどうして、ここに…!?」

 

「それはこのセーフハウスをどうやって知ったのか、という意味ですか?それはもちろん、全て把握しているからですよ。合計87個のセーフハウス、そしてそのローテーションまで…ふふっ♡」

 

「…!?」

 

「変則的な運用もおおよそ把握してます。例えば…今のように心から不安な時は、ここの秘密の屋根裏部屋に隠れるということも♡」

 

「なっ…!」

 

ナギサはこの場所にハナコが現れたことが信じられないようで、あり得ないものを見たような反応をする。そんな彼女にハナコは自分がセーフハウスのことを全て把握していると言って、恐れおののかせるのであった。

 

カチャ…

 

「動くな」

 

「…!」

 

「あぁ、もちろんここまでの間に警護の方々は全員片付けさせていただきました。もちろんあの珍妙な執事さんも。だからこそこうやって堂々来たわけですが」

 

そしてナギサの背後に回って銃を向けているのはガスマスクを被っているアズサである。ハナコはナギサが何か言いたそうにしていたので、護衛を全て片付けたと教えてあげるのであった。

 

「白洲アズサさん、浦和ハナコさん…まさか…!“裏切り者”はひとりではなく、ふたり…!?」

 

「…ふふっ、単純な思考回路ですねぇ♡私もアズサちゃんも、ただの駒に過ぎませんよ。指揮官は別にいます」

 

「…!!それは、誰ですか…!」

 

この場に来たのがハナコだけではなくアズサまでいたことで、ナギサの予想は完全に外れたため心中は混乱の極みである。そしてダメ押しにハナコは2人だけではないと言い出したため、ナギサは眩暈がしてきた。

 

「そのお話の前にナギサさん…ここまでやる必要、ありましたか?」

 

「・・・」

 

「補習授業部のことです。ナギサさんの心労は、よく分かります。ですがこうして“シャーレ”まで動員して、何もここまでやる必要は無かったのではありませんか?」

 

「それは…」

 

だがその前にハナコはナギサの仕打ちに対して、やりすぎではないかと言い始める。それにナギサは何も答えられない。ナギサもこのやり方には色々思うところはあるようである。

 

「最初から怪しかった私や、アズサちゃんは仕方ありません。ですが…ヒフミちゃんとコハルちゃんに対しては、あんまりだと思いませんか?」

 

「・・・」

 

「特にヒフミちゃんは…ナギサさんと、仲が良かったじゃないですか。どうしてこんなことをしてしまったのですか?ヒフミちゃんがどれだけ傷ついてしまうのか、考えなかったのですか?」

 

「・・・。…そう、ですね。ヒフミさんには悪い事をしたかもしれません…」

 

ハナコは自分やアズサは仕方がないにしても、ただ正実の中で一番成績の悪かったコハルや、仲の良いはずのヒフミに対する仕打ちに納得いっていないようである。ヒフミの名前を出されたことにより、ナギサは言いよどむと、悪い事をしてしまったと打ち明けた。

 

「ですが、後悔はしていません。全ては大義のため。確かに彼女との間柄だけは、守れればと思っていましたが…私は…」

 

「…ふふっ♡ではあらためて私たちの指揮官からナギサさんへ、メッセージをお伝えしますね」

 

「な、なにを…」

 

「“あはは…えっと、それなりに楽しかったですよ。ナギサ様とのお友達ごっこ”…とのことです♡」

 

「…っ!?ま、まさか、ということは…!?」

 

ズダダダダダダ!!!

 

ここにきてもナギサはまだヒフミへの友情に未練があるようである。ハナコはそんなナギサの心情を汲み取って、彼女が一番傷つくであろう言葉を彼女に向けて呟いた。そしてその後アズサが彼女に発砲し、ナギサは意識を手放した。

 

 

 

 

 

トリニティ・某校舎前

 

「目標を確保。近距離で5.56mm弾が丸々一弾倉分当てたから、1時間くらいはこのまま気を失っているはず」

 

「ナギサ様…お労しや」

 

「これもアリウスから彼女を守るためだ。すまない」

 

「どこか別の隠れ家に彼女を運んでくださいね♡」

 

「承知いたしました。二度の失態は許されませんので…」

 

アズサはナギサを抱えてセーフルームを出ると、コグマンを叩き起こして彼女を託す。コグマンは珍しくナギサの様相を悲しみながら、彼女をどこかへ運ぶのであった。

 

「ふふっ♡ではアズサちゃん、ここからは敵の誘導をお願いできますか?」

 

「了解。これで、まだどこかにいる“本当のトリニティの裏切り者”に嘘の情報が流れるはず…?そのハナコの仮説通りであれば、確かにアリウスも襲撃を急ぐに違いない」

 

「はい。私たちの推測通りなら、まだ分かっていないこともいくつかあるものの…。まだはっきりとした証拠は無い状態ですが…“本当の裏切り者”については、個人的にはほぼ確信がありますし」

 

ハナコはアズサに敵の誘導をお願いして、作戦を次の段階へと進める。先にこちらからナギサを確保することによって、トリニティの本当の裏切り者をあぶり出そうという魂胆である。

 

「ところで、さっきの最後のあのセリフ、必要だった?」

 

「あぁ、あれはヒフミちゃんの頑張りの分、勝手な仕返しと言います…ちょっとくらいはショックを受けてもらおうかと。まあ全てが終われば、すぐに誤解は解けるでしょう」

 

「・・・」

 

アズサは例の“お友達ごっこ”のことをハナコに言う必要があったのかと尋ねる。すると彼女はヒフミのために仕返しをしたと言うが、アズサはそんなハナコを呆れた目で見ていた。

 

「ところでアズサちゃん、アリウスの兵力はどれくらいか分かりますか?正確に言うと、ひとりでどれくらい持つかを把握したいのですが」

 

「詳細は分からない。けど備えは随分前からしてきたから、どれほどの相手だったとしてもかなり時間は稼げるはず。このために毎晩、学園の周辺にトラップやら塹壕やらを作っておいたから。そこに誘導しつつ、ゲリラ戦で時間を稼ぐ。じゃあ、一旦ここで。後でまた、合流地点で会おう」

 

「はい、また後ほど!」

 

タッタッタッタ…

 

ハナコは気を取り直して、アズサ1人でどれだけ足止めできるのかを尋ねる。それにアズサは随分前からこの襲撃に備えて色々準備をしてきたと答え、自身に満ちた表情を浮かべた。そして2人は一旦別れるのであった。

 

 

 

 

 

ナギサがいたセーフハウス

 

「セーフハウスを発見!ターゲットは見当たりません!」

 

「先客があったか。あの情報が本当だったとはな。周辺を捜索しろ!できるだけ静かに!合流するはずの“スパイ”はどこだ!?あいつを早く探せ!」

 

“こちらチームⅣ、奇襲に遭遇!”

 

「何っ!?」

 

アリウス兵はナギサのセーフハウスに入るが、当然彼女の姿はない。アリウスの指揮官はそこまでは想定内らしかったが、突如無線から奇襲の連絡を受けて驚いていた。

 

“「スパイ」です!「スパイ」が裏切りました!”

 

“うわあぁぁっ!?“

 

「“スパイ”が裏切っただと!?な、何が起きているんだ!!」

 

“裏切り、それ以上でもそれ以下でもない”

 

「!?」

 

そしてその無線の相手が戦っている相手が“スパイ”であるアズサだとわかると、アリウスの指揮官はさらに驚きうろたえてしまった。アズサは今、アリウスを引きつけるためゲリラ戦で彼女たちと戦っているのである。

 

“目標は私が先に貰った”

 

「な、何故だ!どうしてそんなことを…!」

 

“早く終わらせて、試験を受けなきゃいけないから”

 

「…え?」

 

アズサはアリウスの指揮官に対し、挑発めいた言葉を投げかける。しかし、指揮官のほうはその挑発に乗る余裕もなく、何故そんなことをしたのかと返すことしかできない。そんな指揮官の問いにアズサは試験を受けるためと答え、彼女は意味が分からず、間の抜けた声を出すのであった。

 

“ちなみにもう正義実現委員会に報告は届いてる、逃げるなら今のうち”

 

ピッ

 

「・・・」

 

「…退却しますか?」

 

「いや、ブラフだ。情報が正しければ、正義実現委員会は絶対に動かないはず。気にすることはない、行け!」

 

「「「「了解」」」」

 

アズサは最後に正実に報告したとアリウスを脅迫して通信を切った。しかしアリウスの指揮官はすぐに冷静さを取り戻し、この情報がブラフと判断し、そのまま作戦を続行した。

 

 

 

 

 

トリニティ合宿所

 

「こちらです!ターゲットを連れたまま、この建物に入るのを確認しました!」

 

「なるほど…ここに陣地を築いたということか、白洲アズサめ」

 

「中に通じる入り口は二か所のみ!その内の一か所はバリケードで塞がれています!」

 

「開いている入り口は一つ…いや、そっちは罠だ。塞がれたバリケードを爆発させて、そちらから侵入せよ!」

 

アリウス兵はアズサにおびき寄せられて、合宿所まで集まってくる。彼女は合宿所には入り口を二つ用意してあり、その一方をバリケードで塞ぐが、指揮官は不自然に開いているほうを罠だと感じ、バリケードが敷いてあるほうに進むのであった。

 

「騒ぎになりそうですが、大丈夫でしょうか?」

 

「ああ、構わん。ちょうど“スクワッド”からも連絡が来た、すぐに増援部隊がトリニティ自治区に入ってくる。こうなってはもはやトリニティとの全面抗争も想定した方が良い。しかしできる限りその前に、ターゲットを回収する!行くぞ!」

 

ドカァァァァァァァァン!!!

 

1人の兵士が騒ぎになることを心配するが、指揮官は“スクワッド”とやらからの連絡で増援が来るといって、問題無いと判断する。そして彼女の命令で、アリウスの部隊はバリケードを爆破させ、内部へと侵入した。

 

「よし、突入!」

 

「だと思った」

 

「なぁっ!?」

 

ズガガガガァン!!!!

 

「ぐあぁぁっ!?」

 

アリウス兵たちが突入すると、そこにはアズサが待ち受けていた。彼女の予想通りアリウス兵たちはバリケードを爆破して突入してきたため、彼女の設置したトラップにまんまと引っかかるのであった。

 

ズダダダダダダ!!!

 

「くっ!退くな退くな!攻め入ってしまえば数がある以上、こちらが有利!」

 

ズドォォォォォォォォォン!!!

 

「なっ、こっちも!?」

 

ボカァァァァァァァァン!!!!

 

「く、クレイモアだと!?どわあぁっ!?」

 

ズガガガガガガァァァァァァァァン!!!!

 

「なんだ、ビニール袋…?いや、IED!?ぎゃあぁぁっ!!」

 

それでもアリウス兵たちは怯まず合宿所へと突入していく。しかしアズサが所々に仕掛けたトラップに見事にハマり、時間が経過していく。

 

 

 

 

 

「…手こずらせてくれたじゃないか、白洲アズサ」

 

「・・・」

 

「なるほど、だいぶ減りましたね。さすがはアズサちゃん」

 

「うん」

 

数々のトラップでアリウスを翻弄したアズサであったが、ついにそのトラップも尽きてしまう。だが彼女はハナコと合流したようである。

 

「このまま行けば行き止まり、か…ターゲットはどこだ?」

 

「隠した」

 

「…早めに吐いたほうが良い。他の部隊がこちらに向かい、今にもこの建物を包囲しようとしている。逃げても抵抗しても、どちらにせよ無意味だ」

 

「…増員?」

 

「ああ、それも部隊単位でな!」

 

アリウスの指揮官はナギサの居場所をアズサに聞くと、彼女は隠したと答える。実際にはアリウス兵が見たのは、ナギサの姿をかたどった人形のためここにはいないのだが。さらに増員がこちらに向かっていると指揮官は得意げに語るのであった。

 

「…“スクワッド”は?」

 

「“スクワッド”が来るまでも無いさ。それにどうやら、他にやることがあるみたいでね」

 

「なら問題無い」

 

スタタタタ…

 

「くっ、この期に及んで…!この先に体育館しかないのは把握済みだ!それに、これ以上トラップが無いこともな!逃がすか、追え!」

 

スタタタタ…

 

アズサはスクワッドが来ているのか聞くと、指揮官は来ていないと答える。それを聞いたアズサは問題無いと言って、体育館のほうへハナコと逃げていく。アリウス兵はそんな彼女たちを追っていくのであった。

 

 

 

 

 

体育館

 

「…なるほど、逃げたのではく待ち伏せだったと。だが、それだけか?たった四人で私たち相手に、何分耐えられると思っているのだ。こんな退路も無い場所で!」

 

ブゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!バコォォォォォォォン!!!

 

「何だ!!」

 

ギゴガゴゴ!!

 

「残念だったな。4人じゃなくて7人だよ」

 

「『かかって来やがれ!!』『クソ野郎共!!』」

 

アリウス兵たちが体育館に突撃すると、そこには補習授業部の姿があった。それを見て指揮官が四人で何ができると言った途端、体育館の壁を突き破ってホットロッドとバンブルビーが参戦するのであった。

 

「さあ、逃げられると思うなよ」

 

「ぐっ…トランスフォーマーか…」

 

「もう退路はない。お前たちは逃げられない」

 

「ですね、一先ず仕上げと行きましょうか♡」

 

前方には補習授業部たち、後方にはオートボットの2人に囲まれてアリウス兵たちは逆に囲まれてしまう。ここまでアズサ1人で相手をしていたことで、ここでようやく形勢逆転となったわけである。

 

“待ってたよ”

 

「ご存じかも分かりませんが…補習授業部の担当であり、“シャーレ”の顧問の先生です♡」

 

「殲滅戦を始める。先生、指示を」

 

“じゃあ補習授業部、行こう”

 

 

 

 

 

ズダダダダダダ!!ズダダダ!!!

 

「あうう…近づかないでください!!」

 

ズダダダ!!バキューン!!

 

「こっち来んな!!変態!!」

 

ドカァァァァァァァァン!!!

 

「うわぁぁぁぁぁ!!」 「クッソ!!コイツら弱そうなくせに…!!」

 

ヒフミとコハルはビクビクしながらも、勇気を振り絞ってアリウス兵に向かっていく。先生やハナコたちの指示によってアリウス兵たちとも優位に立ち回り、彼女たちを驚かせた。

 

ドカァァァァァァァァン!!ズダダダダダダ!!

 

「これで3人」

 

「アズサちゃん、右から2人の敵が狙っています!!」

 

「わかった」

 

ズドーン!!ズドドドドドド!!!

 

「ちっ!!」 「コイツッ!!」 「この裏切り者め!!」

 

アズサはハナコの指揮を頼りに、一騎当千の活躍を見せる。そのすばっしこい動きも相まって、アリウスは彼女に近づくことすらできない。

 

“あんまり傷つけないようにね!!”

 

ズダダダダダダ!!

 

「トランスフォーマーだろうが怯むな!!これぐらいのサイズなら勝ち目は十分にあるぞ!!」

 

ピュン!!ピュン!!ピュン!!ピュン!!

 

「『舐めすぎだぜ』『小娘共』」

 

バシュン!!ドシュン!!

 

「悪いが、君らじゃ相手にならないよ」

 

補習授業部たちの前方でアリウス兵たちを相手しているオートボットの2人に対し、先生は手加減をするように注意する。先生の言いつけをきっちり守っている2人はアリウス兵たちに余裕の戦いをするのであった。

 

 

 

 

 

「ぐぅぅ…」

 

「終わりだ」

 

「もう君たちに勝ち目はない。さっさと投降したほうが身のためだぞ」

 

「だ…誰がそんなこと…」

 

その後戦いは補習授業部たちの優勢に進み、アリウス兵たちは満身創痍となる。勝ちを確信したホットロッドは、彼女たちに降服を呼びかけるが、それに応じるつもりはないようだ。

 

「か、勝った…?ってことでいいの?」

 

「うん。彼女たちにはこれ以上継続して戦う力は残されていない」

 

「あうぅ…先生の指揮があって、本当に助かりました…」

 

コハルとヒフミは自分たちが訓練されているであろうアリウス兵に勝ったことが信じられないようである。アリウス兵を倒すために走り回っていたアズサは、ここでようやく一息ついた。

 

「…はい。では難所をひとつ乗り越えたところで、次のフェーズに移りましょうか。この後アリウスの増援部隊が到着するでしょう、ですが私たちは時間を稼ぐだけで大丈夫です。時間を稼いでいれば、正義実現委員会の部隊が来てくれます」

 

「『何人来たところで怖くねぇぜ!!』」

 

「あ、ハスミ先輩には連絡しておいた!すぐ返事来るはず!」

 

「はい、ありがとうございます♡ティーパーティーの命令下にある正義実現委員会が動けるとしたら、それはティーパーティーの身辺に問題が生じた時だけ。定期連絡とかもあるでしょうし、きっと今頃ハスミさんたちはナギサさんに何かがあったことには気づいたはず。それに合わせてコハルちゃんからの連絡…少なくとも状況を確認するために動き出すまで、そうそう時間はかからないはずです。あとは早く来てくれることを願うばかりですが…」

 

ハナコは目の前の部隊を無力化したところで作戦をまた次の段階に進めようとする。彼女はコハルにハスミに連絡させて、正実を呼び出すことで増援を倒そうとしているわけである。

 

ドカァァァァァァァァン!!

 

「「「「「!?」」」」」

 

ザッザッザッザッ…

 

「増援部隊が、こんなに早く…!?」

 

「え、えっ…?」

 

ザッザッザッザッザッザッ…

 

「数が多い、大隊単位だ。多分、アリウスの半数近くが…」

 

しかし突然大きな爆発音が響き、その後に先ほどとは比べ物にならない数のアリウス兵がなだれ込んでくる。この状況にはさすがのハナコも驚いているようである。

 

「あうぅ…!こ、これだけたくさんの方が、平然とトリニティの敷地内に…!?」

 

「まだ、正義実現委員会が動く気配が無い…?」

 

「そんなバカな!!これだけの数の兵士がいて正実が気付かないわけないだろう…」

 

これだけの数のアリウス兵がトリニティの中にいるにも関わらず、誰も気付いていないことに一同は違和感を覚える。補習授業部は一転、絶体絶命のピンチに陥ってしまった。

 

「『貴様ら!!』『かかってこい』」

 

ズドォォォォォォン!!

 

「『うわぁぁぁぁぁぁぁ』」

 

「あはっ☆トランスフォーマーって頑丈だと思ってたけど、案外脆いんだね。それとも、そっちの黄色いのが脆いだけなのかな?」

 

大勢のアリウス兵に囲まれるなか、ビーは果敢に彼女たちに立ち向かおうとする。だが、どこからともなくピンク色のオーラを纏った銃弾が、ビーにめがけて飛んできて着弾する。そのあまりの衝撃にビーは倒れこんでしまった。

 

カツカツカツカツ…

 

「正義実現委員会が動かないのは仕方ないよ。だってこの人たちはこれから、トリニティの公的な武力集団になるんだから」

 

「あぁ…やはり君なのか…。できればそうであって欲しくないと、考えないようにしていたが…」

 

“ミカ…?”

 

「やっ、久しぶり先生。また会えて嬉しいな」

 

アリウス兵の大群を率いて体育館に現れたのは、聖園ミカであった。




コグマンはそこまで強くなさそう。

ヒフミよりミカを取ったのにお目当ての「トリニティの裏切り者」がそのミカだったという...
そのせいで「あはは...」されるわ、今後も不遇な目に遭うわ...
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