TRANSFORMERS Blue_Archive   作:H2O(hojo)

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はい、遂にです。
トランスフォーマーは地球及びキヴォトス側が彼らのことをそう呼んでいるのであってトランスフォーマー自体は自分たちのことをサイバトロニアンと呼ぶらしい(ONEの一問一答)


届かない向こう側

通功の古聖堂

 

ズドドドドドドドドド…!!

 

「ドレッズもやられたか…」

 

ブォン…

 

“お呼びでしょうか?センチネル・プライム”

 

「例の先生がトリニティの学園内へと逃れた。ドレッズもしくじったようだ」

 

“・・・”

 

通功の古聖堂にてオートボットを迎え撃つセンチネルだったが、ドレッズに付けていた首輪の反応が消えたことで彼らが任務失敗したことを察する。センチネルは先生を何としても仕留めるべく、ウルトラマグナスと通信を繋げた。

 

「前線は第二陣のおかげで、優勢になっている。儂がわざわざここにいる必要はない」

 

“では、後方へ下がるのですか?”

 

「ああ。スペースブリッジの柱は私が守る。代わりにお前はシャーレの先生を必ず仕留めるのだ…!!あの男だけは生かしておいてはいかん…!!」

 

“はっ、仰せのままに”

 

ディセプティコンの捕虜を投入したことにより余裕が出て来たセンチネルは、一度後方へ下がる判断を下す。そして、ウルトラマグナスに自身に変わって先生を殺すよう命じるのであった。

 

 

 

 

 

アズサを探していたヒフミだったが、そこに一通のメッセージが彼女の元へと届く。アズサからのメッセージには座標と時間、そして動物の名前が書かれており、ヒフミはその情報で思い当たる場所へと向かった。

 

トリニティの大橋

 

「アズサちゃん…?アズサちゃん、私です。どこにいるんですか…?アズサちゃん…答えてください、アズサちゃん…!」

 

カツカツカツカツ…

 

「アズサ、ちゃん…?」

 

「…ヒフミ」

 

例の場所へと辿り着いたヒフミは必死にアズサの名前を叫ぶ。するとアズサが前方から現れるが、布を纏って姿が見えないようにしておりヒフミを困惑させた。

 

「アズサちゃん、今までどこに…学園は今、大騒ぎで…。それどころか、キヴォトスが大変なことに…」

 

「…うん、知ってる」

 

「アズサちゃん…?」

 

「…これを、誰かが止めなくちゃいけない」

 

「それは、どういう…どうしてそんな顔で…」

 

ヒフミはアズサを見つけると今までどこにいたのかと問いかけ、彼女のことを心配する。ヒフミのその心配をアズサは少し冷たい態度を取りつつ、アリウススクワッドが起こした惨劇を止めると決意をヒフミへ伝える。

 

「アズサちゃん…?」

 

スッ…スッ…

 

「来ないで!!」

 

「…!!」

 

「・・・」

 

いつもと様子の違うアズサを見て、ヒフミは彼女に近づこうとするが、アズサはそれを拒否する。ヒフミはアズサに拒否されたことにショックを受け、その場に立ち尽くしてしまった。

 

「…ありがとう、ヒフミ。でもここまでだ。ここから先は来ちゃいけない。ここから先は、私の居場所。ヒフミみたいな善良な人は、これ以上来ちゃいけないんだ」

 

「あ、アズサちゃん…?何の、何のお話ですか…?私じゃ、何がダメなんですか…?」

 

「…平凡で優しいヒフミには、似合わない話だよ」

 

アズサは自分を連れ戻そうとするヒフミに礼を言うが、それでも彼女の元へ歩み寄ることはせず線引きをする。それを聞いたヒフミはアズサに自分の何が足りないのかと問うが、アズサは彼女は平凡だと言ってどうあってもヒフミを寄せ付けない。

 

「アズサちゃん、私は…!」

 

「“人殺し”」

 

「…!」

 

「…人殺しになった私は、もう友達ではいられないだろう?」

 

何度言っても諦めてくれないヒフミを、アズサは“人殺し”という言葉を出して制止させる。人殺しはキヴォトスでは禁忌であり忌むべきものであるとヒフミも理解しているため、その言葉を聞いた彼女はたじろいでしまった。

 

「あ、アズサちゃん…?だって、だってアズサちゃんはそんな…」

 

「私のせいだ。私のせいでみんなが傷ついて…先生が撃たれた」

 

「でも、あの謎のトランスフォーマーはセンチネル・プライムが…」

 

「センチネル・プライムはアリウスにも来ていたはずだ。初めて彼を見たとき、似たような人物をアリウスで見たことを思い出した。でもそれを…私は誰にも打ち明けなかった」

 

「そ、それは結果論で…」

 

ヒフミはアズサを人殺しではないと否定しようとするが、彼女はこの惨劇は自分のせいだと言い出す。しかし大元の原因はアリウスだけではなくセンチネルの裏切りもあるとヒフミは指摘するが、アリウスに居たときに見かけたセンチネルらしき人を、周りに打ち明けることをしなかった自分のせいだと言い出した。

 

「正義実現委員会、ティーパーティー、シスターフッド、それにゲヘナの人たちも…セイアが昏睡状態になったのも、学園がここまで破壊されたのも…キヴォトスが戦場になってしまったのも全部、私のせいだ」

 

「アズサちゃん…」

 

「ヒフミ、それにハナコとコハル。このままじゃみんなまで危険になる」

 

「そ、それは、アズサちゃんのせいではありません…それは…」

 

通功の古聖堂にミサイルが撃ち込まれ多くの人が傷つき、キヴォトスがトランスフォーマーたちの戦場になってしまったのは自分のせいだとアズサは思っているようである。そしてアズサは補習授業部のみんなに危険が及ぶと言って、再びヒフミから離れようとする。

 

「だ、大丈夫です。せ、先生は…先生もきっと、すぐに目が覚めるはず、ですし…センチネル・プライムだってホットロッドさんの仲間たちが何とかしてくれるはず、ですから…!」

 

「ヒフミ。そんなハッピーエンドは…この世界には無いんだ」

 

「・・・」

 

自分を突き放そうとするアズサを、ヒフミは楽観的な主張で必死に引き留める。しかしアズサはそんなハッピーエンドは怒らないと言って、ヒフミの主張を退けた。

 

「今から私はサオリのヘイローを“壊しに”行く。そうすれば…少なくとも私たちの敵は消える。そうすれば後はトランスフォーマーたちがセンチネル・プライムを仕留めてくれるはず…」

 

「ま、待ってください、方法…方法なら、きっと…!」

 

ガサゴソ…

 

「私はこれから、人を殺す。彼らと同じく、それが当たり前の場所で、それが当たり前だと教わり、それが当たり前みたいに動けるように訓練された存在…。それが、本当の私」

 

そしてアズサはサオリのヘイローを壊すとヒフミに宣言する。それにヒフミは他の方法を提案するが、アズサの意志は固くガスマスクを被って自分の生い立ちを話し、ヒフミたちとは違うと示した。

 

「ホットロッドたちは私たちと違う種族だ。それにこの星の人間を殺さないように細心の注意を払っていた。でも私は違う。同じ種族を、自らの手で私は殺そうとしている。こんな私が、ヒフミと同じ世界になんていられない」

 

「アズサ、ちゃん…?」

 

アズサは自分をホットロッドたちオートボットと比較して、同じ人殺しでも自分は違うと言う。そして、そんな自分はヒフミと同じ世界にはいられないとヒフミに冷たく述べるのであった。

 

“…ヒフミ。私を友達だと思ってくれてありがとう”

 

“「アズサちゃん」って呼んでくれてありがとう”

 

“可愛いぬいぐるみをくれて、ありがとう”

 

“海に連れていってありがとう。楽しい思い出をくれてありがとう”

 

“可愛いものが、綺麗なものが、知らないものがあるって教えてくれてありがとう”

 

“補習授業部での毎日…あんなに素敵な日々を過ごして、たくさんの事が学べて良かった”

 

アズサはヒフミにこれまでのことを思い出し、沢山の礼を伝える。アズサにとってヒフミたちと過ごした日々はかけがえのない思い出だったのである。

 

「学ぶことは本当に楽しいことだった…これまでの時間は、死んでも忘れない。少しでも、補習授業部の生徒でいられて良かった…」

 

タッタッタッタ…

 

「ありがとう、ヒフミ。さよなら」

 

タッタッタッタ…

 

「アズサちゃん…。ダメです、待って、待ってください…きっと、他に方法が…せ、先生が、ホットロッドさんたちが…」

 

最後にアズサは補習授業部のみんなと共に過ごした時間を死んでも忘れないと言って、その場を立ち去る。そして最後に振り返りありがとうとさようならを言ってアズサは姿を消した。

 

「だって…だって、まだ…“次はみんなで一緒に海に行こう”って、約束したじゃないですか…まだ一緒に、ペロロ様の冒険アニメだって、見れてないじゃないですか…」

 

ストン…

 

「い、行かないでください…アズサちゃん…ダメです、行かないで…待ってくださいアズサちゃん…」

 

グググ…

 

「アズサちゃんっ!!!」

 

去り行くアズサを、ヒフミはただ大声で止めることしかできない。ヒフミはショックのあまり地べたに座り込み、拳を握ってアズサの名を呼ぶことしかできなかった。

 

 

 

 

 

ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン…

 

「・・・」

 

「・・・」

 

タッタッタッタ…

 

トリニティの大橋から離れるアズサとすれ違うトレーラートラックが一台…。

 

 

 

 

 

ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン…ギゴガゴゴ!!

 

「ヒフミ!!ここにいたのか!!」

 

「うっ…ぐすっ…アズサちゃん…」

 

「アズサがどうした!?」

 

「アズサちゃんが…私たちにさよならって…。この事態を解決するためにアリウスのサオリって人のヘイローを破壊するって…」

 

ヒフミがアズサと別れた後、トリニティを探し回ったホットロッドがようやく彼女を見つける。ヒフミの様子を見たホットロッドはアズサのことを尋ねると、ヒフミはアズサが先ほど述べたことをホットロッドに伝えた。

 

「アイツそこまで思い詰めて…」

 

「私は…アズサちゃんを引き留めることができませんでした…ただアズサちゃんが離れていくのを見てることしか…うっ、ぐす…」

 

「とにかくここは危ない。一旦学園に戻ろうヒフミ」

 

「う、うぅ…はい…」

 

アズサの決意をヒフミから聞いたホットロッドは、彼女の思い詰めように少し驚く。そして泣いているヒフミを介抱し、一度学園に戻ろうとする。

 

ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン…

 

「ほら、道路の真ん中に座ってたら他の車の邪魔だぜ」

 

「は、はい…」

 

キィィ…

 

「すみませーん。今どきますからー」

 

ホットロッドは車のエンジン音が聞こえたので、ヒフミを立ち上がらせようとする。そして、道路を塞いでいる2人を見てその車は止まってしまったため、ホットロッドは咄嗟に運転手に謝った。

 

ギゴガギゴゴ…!!

 

「…っ!!」

 

ガチャ!!

 

「ホットロッドさん…どうしました?」

 

「俺の仲間にあんな車種の奴はいない。ディセプティコンはあんな車はスキャンしない…」

 

「それって…」

 

「俺たちの敵だ」

 

しかしその車はトランスフォームし始めたため、ホットロッドは警戒感を露わにする。ホットロッドはそのトレーラートラックの車種を見て、オートボットでもディセプティコンでもないと判断したのである。

 

ギゴガゴゴ…!!

 

「流石の判断力だな、ホットロッド」

 

「は?」

 

「お前とこうして会うのは何万年振りだろうか…」

 

「お、お知り合いですか…?」

 

そのトレーラーは変形すると、ホットロッドに親しげに話かける。今は夜のため顔は見えずらいのだが、ホットロッドは彼の声を聞いただけでその正体が誰か察しがついたようだ。

 

「ウルトラ…マグナス…」

 

「そうだ。私だ、ホットロッド」

 

「ウルトラマグナスって…ホットロッドさんが話してくれた…親友って言ってた、ウルトラマグナスさんですか?」

 

「今でも私を親友だと思ってくれているのか…」

 

そこにいたのはかつての親友。共に正義の道を歩もうと誓い合った、唯一無二の存在。現オートボット惑星防衛部隊副官ウルトラマグナス。

 

「当たり前だろう!!お前のことをこの数万年忘れたことは無かった!!」

 

「嬉しいな…私は二度と君には会えないと思っていたよ」

 

「・・・」

 

「俺もあの戦争でお前が死んだかもしれないと思っていた…」

 

2人はサイバトロン星での戦争の時に離れ離れになってから、数万年振りにようやく再開したのである。2人は互いに二度と会えるとは思っておらず、言葉の端々から嬉しさが滲み出ていた。

 

しかし…

 

「だが、君とこんな形で再開したくはなかったよ…」

 

ガシィン!!ギゴゴ!!ガシィ!!

 

「あぁ…そうだな。お前のそういう真っすぐなところが、俺は好きだったんだよ」

 

ギゴゴ!!ガシャン!!

 

「私も、君のその明るく気さくな性格に何度も助けられた…」

 

ウルトラマグナスはこんな形で再開したくなかったと言いながら、背中に携えたマグナスハンマーを展開し構える。対するホットロッドも彼の意志を汲み取って、腕を変形させウルトラマグナスへと向ける。

 

「私はセンチネル・プライムに“シャーレの先生”を殺すよう命じられた。その使命を全うすべく、私は立ちふさがる者は誰であろうと粉砕する」

 

「や、やめてください2人とも!!2人は親友なんですよね!?だったら戦うことはないじゃないですか!?何で2人とも戦おうとするんですか!?」

 

「たとえ親友同士であっても我らは今や敵同士。オプティマスとメガトロンはかつて親友だった、そして今戦っているセンチネルとオプティマスは師弟であった。立場や主張が違う以上、たとえ親友であろうと戦うしかない…」

 

「そ、そんな…」

 

ウルトラマグナスは自分の使命をはっきりとホットロッドへ伝える。先ほど親友であったアズサと別れてしまったヒフミは、戦おうとする2人を必死で止めようとするが、マグナスはオプティマスとメガトロンとセンチネルを例に出し、自分たちもそれに倣うと答える。

 

「いくぞ、マグナス!!」

 

「来い、ホットロッド!!」

 

ガシィィィィン!!

 

「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」」

 

「何で…!?どうして、こんな悲しいことばかり起こるんですか!?こんなの…こんなのあんまりです!!」

 

そして遂に、ホットロッドとウルトラマグナスは激突する。その様子を側で見ているヒフミはこの悲しすぎる現実に嘆き悲しむのであった。

 

 

 

 

 

「はぁぁあぁぁぁぁぁ!!」

 

ドゴォォォォォォォォン!!

 

「相変わらずの威力だな、お前のハンマーは!!」

 

ドキュン!!バシュ!!バシュ!!

 

「ふんっ!!」

 

ズドドド!!ドドドドドド!!

 

ウルトラマグナスはハンマーをホットロッド目掛けて振り回し、ホットロッドはそれを避けていく。そしてホットロッドはキャノン砲を撃ち込むが、マグナスはそれをハンマーで撃ち落とす。

 

ズキューン!!ズドドドドドドドドド!!

 

「くっ…」

 

バシィィィン!!ドカァァァァァァァァン!!

 

「うっ…」

 

パシパシパシィ…!!

 

「・・・」

 

「・・・」

 

ホットロッドは中距離での銃撃でウルトラマグナスを寄せ付けない。一方のマグナスはハンマーを盾にしたり、キャノンを撃ち落としたりしながらじりじりと距離を詰めていく。大橋のコンクリートが細かくなって2人の周りに舞い上がり、戦いの激しさを物語っていた。

 

ガチャ!!

 

「くっ!!」

 

「タイムバブル!!」

 

ブォォォォォォォン…

 

「俺のタイムバブルを察知してすかさず防御を固めたか。やるな、マグナス!!」

 

ズガァン!!ズダダダダダダ!!

 

「だが、俺もあの時とは違うぞ!!」

 

ウルトラマグナスはタイムバブルの発動を察知して、咄嗟にハンマーを前に構える。だがホットロッドはそれにも構わず、タイムバブルを発射しありったけの銃弾を撃ち込んだ。

 

パァン!!ズガガガガガガァァァァァァァァァァン!!!

 

「うぅっ…なんて威力…!!」

 

ブゥゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

「流石だ、ホットロッド。昔の君とは比べ物にならないほど強くなっている」

 

「何というタフネス…!!その強靭さは相変わらずか…!!」

 

ホットロッドがバブルを解除すると、ウルトラマグナスは激しい炎と煙に包まれる。しかし、彼はハンマーを振るって煙を吹き飛ばすし、未だ健在であるとホットロッドに示した。

 

ガシャン!!

 

「今度はこちらから行くぞ!!」

 

バシュゥゥゥゥゥゥゥン…!!

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「何てスピード…!!」

 

バコォォォォォォォン!!

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ガシャァァァァァァァァァン!!ドシャァァァァァァン!!

 

タイムバブルを耐えきったウルトラマグナスは、今度は自分が攻める番だとハンマーを振り上げる。そしてその大きめの身体とハンマーを携えているにも関わらず、ありえないスピードでホットロッドとの距離を詰める。そしてハンマーをホットロッドに打ち付けると、彼は大きく後方へと吹っ飛んでしまった。

 

ガシャ…

 

「くっ…うぅぅぅ…」

 

「ホットロッドさん!?大丈夫ですか!?」

 

「あ、あぁ…マグナスハンマー、恐るべき威力だ」

 

ガシン…ガシン…ガシン…

 

「私の渾身の一振りを耐えきるか、ホットロッド…」

 

吹っ飛ばされたホットロッドにヒフミは心配して駆け寄る。彼はウルトラマグナスのハンマーの威力をモロに喰らって、その威力に戦慄する。一方のマグナスも渾身の一撃を耐えたホットロッドを褒めたたえるのであった。

 

ガシャン!!

 

「折角だから聞きたいことがある」

 

「何だ?」

 

「センチネル・プライムは何故キヴォトスを支配しようとしている?昔の彼はそのような男ではなかったはずだ」

 

「・・・」

 

ホットロッドは立ち上がると、ウルトラマグナスに質問を始める。ウルトラマグナスのほうはそれを拒否せず、律儀に答えようとする。ホットロッドの聞きたいこととはセンチネルの目的であり、それはヒフミも気になっていたことであった。

 

「我が種族を救うためだ…」

 

「それはセンチネル・プライムが言っていたのは聞いた。俺が知りたいのはその理由だ。我が故郷に、一体何が起こっている?」

 

「サイバトロン星は約1か月後に跡形も無く消え去る」

 

「はっ?」 「えっ?」

 

ウルトラマグナスはセンチネルと同じくサイバトロニアンを救うために、キヴォトスに攻め込んだと言うが、それはホットロッドもセンチネル自身の発言から知っていた。その詳細を知りたがるホットロッドに、ウルトラマグナスはサイバトロン星が滅びるという衝撃的な事実を突きつけた。

 

「太古の昔に語られた厄災…星を喰らう化け物…ユニクロンが1か月後に襲来し、我が故郷は滅び去る」

 

「どうにか…みんなで力を合わせれば、どうにかならないんですか?」

 

「そ、そうだぜ…こんな所で殺し合いなんかしてないで、みんなでサイバトロン星に行って力を合わせれば…」

 

「無理だ」

 

「「…!!」」

 

さらにウルトラマグナスはユニクロンのことを2人に明かすと、2人はみんなで力を合わせて危機を乗り越えようと提案する。しかしその提案は速攻で却下されてしまい、2人は驚いてしまった。

 

「む、無理って…」

 

「ユニクロンの襲来に気付いたのは今から1か月前。それから我々もありとあらゆる手を尽くした。その結果分かったことは、たとえエリートガードとオートボットとディセプティコンが力を合わせようと、ユニクロンは打ち倒せないということだ」

 

「そ、そんな…」

 

「故に我々はサイバトロン星に代わって、オールスパークがあるというこの星を第二のサイバトロン星とすべく、ここに来た」

 

ウルトラマグナスたちエリートガードも色々と手を尽くしていたが、それも全て無駄だったようである。そして、センチネルに従い、キヴォトスを第二のサイバトロン星にすべくエリートガードは攻めてきたのである。

 

「この星に住む者たちを虐げてもか?」

 

「恨まれるのも覚悟の上だ。我々が種族を存続させるにはそれ以外には道は無い」

 

「そうか…だが俺にとってこの星は第二の故郷だ。それにこの娘たちだって、俺の大切な仲間だ。俺はこの星を守るために戦う」

 

「ならば我らはもはや親友ではなく、倒すべき宿敵だ」

 

ガシャン!!

 

「ああ、その通りだ」

 

ホットロッドはウルトラマグナスにキヴォトスの人間たちを虐げてでも目的を果たすのかと聞かれ、それ以外に道は無いと答える。それを聞いたホットロッドはキヴォトスは第二の故郷であり、それを守るために戦うと言って彼と完全に決別する姿勢を見せた。

 

ガチャ…!!

 

「最後に一つだけ言わせてくれ」

 

「奇遇だな、私も君に言いたいことがある」

 

「「今まで親友でいてくれてありがとう」」

 

「…っ!!」

 

2人は互いに武器を構えると、最後に何か言いたそうに互いを見つめる。そして2人が放った言葉は偶然にも同じであった。そして、アズサがヒフミにかけた言葉とも同じだったのである。

 

「行くぞウルトラマグナスぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

「こいホットロッドぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」

 

ズドォォォォォォォォォォォォォン!!!

 

「うっ…ぐすっ…こんなのって…こんなの…」

 

そして再び2人は激突する。先ほどまでとは比べ物にならない気迫を見て、ヒフミは2人はもう親友には戻れないと悟り、1人悲しみに暮れるのであった。

 

ギリギリギリギリギリィィィィ…!!

 

「ぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

「離せ…ホットロッド!!」

 

ギリギリギリギリィィィィィィ!!!

 

「離すもんかぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「そぉぉぉぉぉぉらあぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ブゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!

 

「うわっ!!」

 

ホットロッドはウルトラマグナスのハンマーを封じるべく、彼のハンマーを掴む。対するウルトラマグナスはホットロッドを引き離すべく、思いっきりハンマーを振り回す。そしてホットロッドはウルトラマグナスのバカ力によって、引き離されてしまった。

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

バシュゥゥゥゥゥゥゥン!!!

 

「打たせるか…!!」

 

ドシュゥゥゥン!!ボカァァァァァァァァァン!!

 

「ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ…」

 

ギゴガゴゴ!!ブゥゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

後ろに倒れたホットロッドに、ウルトラマグナスはハンマーを振り上げて向かっていく。しかし、ホットロッドは咄嗟にキャノンを彼に向けてぶっ放し、彼の動きを止めた。そしてその隙にトランスフォームして、ビークルモードでウルトラマグナスに突っ込んでいく。

 

ブゥゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ガシャァァァァァァァァァン!!

 

「がぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ギゴガゴゴ!!

 

「うらぁぁ!!」

 

ドゴォォォン!!バコォォォォォォォン!!ガシャァァン!!

 

ホットロッドはウルトラマグナスに激突すると、彼はその衝撃によって倒れ込む。その直後にホットロッドはロボットモードにトランスフォームすると、ウルトラマグナスのハンマーを蹴っ飛ばす。

 

ギギギギギ…

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!そらっ!!」

 

バコォォォォォォォン!!

 

「ちくしょう…」

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

ホットロッドに馬乗りになられたウルトラマグナスは、ホットロッドを蹴り飛ばす。この時点で互いに銃弾は打ち尽くし、得物を取る余裕はない。2人の表情に疲れが見え始め、勝負は殴り合いの終盤戦へと移る。

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

バコォォォォォォォン!!ドゴォォォォォン!!

 

「あぁぁぁぁ!!!」

 

ドゴォォォォォン!!

 

「えぁぁぁぁ!!!」

 

ズガァァァァァン!!

 

ホットロッドとウルトラマグナスは殴り合い、互いにボディを傷つけあう。2人とも残り少ない力を振り絞り、渾身の力を込める。

 

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥン…

 

「しまっ…!!」

 

「終わりだホットロッドぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

ズガァァァァァァァァン!!!

 

「がはっ…!!」

 

ドシィィィィィィン!!

 

「ホットロッドさん!!」

 

そしてホットロッドの攻撃が空を切ると、ウルトラマグナスは腹に全力の一撃を叩き込む。それをモロに喰らったホットロッドは倒れ伏してしまった。

 

「う…ぐぅぅぅぅ…」

 

バタンッ!!

 

「ホットロッドさん!?起きてください!!ホットロッドさん!?ダメです倒れたら!!」

 

「・・・」

 

ホットロッドはウルトラマグナスの一撃に悶絶し、遂に気絶してしまう。ヒフミは必死に声を掛けて彼を起こそうとするが、彼女の声は届かない。

 

ズシィン…ズシィン…

 

「はぁ…はぁ…」

 

ガチャ…

 

「はっ!?」

 

「よく戦ったなホットロッド…。君にここまで苦戦させられるとは思わなかった」

 

「ウルトラ…マグナス」

 

ブゥゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

そしてウルトラマグナスは落としたハンマーを拾い上げ、ヒフミとホットロッドの元へ近付く。そして彼の健闘を称えると、ハンマーを思い切り振りかぶった。

 

「やめてください!!」

 

「そこをどくんだ、小さき者よ。君も巻き込まれて死んでしまうぞ」

 

「どきません!!」

 

「・・・」

 

しかし、ヒフミがホットロッドの前に立ちふさがったことで、ウルトラマグナスはハンマーを振り下ろすのを止める。彼はヒフミにその場から離れるよう警告するが、ヒフミは頑なにどこうとせず、彼は困った顔をした。

 

「どうして殺そうとするんですか!?大切な親友じゃないんですか!?こんなの…こんなのあんまりです!!」

 

「さっきも言った通り、今や我らは袂を分かった敵同士だ。それに親友だからと言って、見逃してはセンチネル・プライムやエリートガードたちに申し訳が立たんのだ!!」

 

「貴方の考えとか、センチネル・プライムの目的とは…そういう事は平凡な私には分かりません!!」

 

(バカな…この私が小さきこの星の民に気おされている…!!)

 

「でも、あなたが苦しそうな顔をしているのは分かります!!本当は貴方だってこんなことはしたくないはずです!!」

 

ヒフミは親友であるホットロッドを殺そうとするウルトラマグナスを非難する。しかし、マグナスはセンチネルやエリートガードに申し訳が立たないとして彼を殺そうとするが、ヒフミの気迫に気おされ動きを止めてしまう。

 

「はぁ…はぁ…ホットロッドさんは貴方との思い出をとっても楽しそうに私たちに話してくれました」

 

「・・・」

 

「それなのに…敵同士だからって傷つけあって…そして最後には殺すだなんて…そんなの悲しすぎます!!」

 

「私は…」

 

(私はこのような熱き情熱を持つ生命体が住まう星を…征服しようとしているのか…?私たちがやろうとしていることは…本当に正しいのか…?)

 

ヒフミはウルトラマグナスにホットロッドが彼のことを話していたことを明かすと、彼は言えなくなってしまった。そしてその後のヒフミのあまりに真っすぐな眼を見て、ウルトラマグナスの心には自分のやっていることへの疑念が生まれ始める。

 

ガシャン!!

 

「…?」

 

「お前のその勇気に免じて、命だけは助けてやる…」

 

「それじゃあ…」

 

「だが私は我が種族を救うという使命を捨てるつもりはない。次に私の前に現れるのなら…次は殺す」

 

(しかし…たとえ間違っているとしても…私はこれ以外にいい考えは思いつかん…。間違っているとしても進む他ないのだ…!!)

 

ウルトラマグナスはヒフミのその勇気に免じて、ホットロッドの命を助けると言う。それを聞いたヒフミの表情が少し晴れるが、彼は自分の使命を捨てたわけではないと言ってヒフミに釘を刺した。そしてウルトラマグナスは思い詰めた表情をしながら、その場を後にした。

 

「・・・」

 

「・・・」

 

気絶したホットロッドを見つめながらヒフミはまた、涙を流すのであった。




同じ親友とのアレコレなら一緒にやったほうがお得ですから...
正直ホットロッドのほうを曇らすつもりだったけどヒフミのほうが曇ってる...。
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