TRANSFORMERS Blue_Archive   作:H2O(hojo)

79 / 141
自分は一応実写版準拠で話を作っているので、トランスフォーマーたちにONEのような過去は無いけれど、少なくともあの2人は”兄弟”という言葉を互いに使っている以上、並の関係では無いということは表現したい。


親友

通功の古聖堂

 

“みんな、行くよっ!!”

 

「オートボット、出動!!」

 

「ディセプティコン、アタァァァァァッック!!!」

 

「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」」

 

この場に集った生徒、オートボット、ディセプティコンたちはそれぞれのリーダーたちの号令によって突撃を開始する。雨は止み、晴れ渡る空に多くの仲間たちの声が響き渡る。

 

 

 

 

 

「ウルトラマグナス…もういいだろう?投降してくれ。俺はもうお前を傷つけたくはない…」

 

「・・・」

 

「そうです…これ以上戦っても…2人とも辛いはずです。だからもうこんなことは…」

 

「貴方も、ホットロッドの親友なんだろう…?だから…」

 

この場にいる者たちが両陣営に分かれて戦い始める中、ホットロッドとウルトラマグナスは静かに対峙している。彼らの側には補習授業部のみんなもおり、親友である2人が戦うのを阻止しようと、ウルトラマグナスに投降を求める。

 

「フッ…フッフッフッ…」

 

「ウルトラマグナス…?」

 

「ハッハッハッハ!!」

 

「つ、ついに頭がおかしくなったのかしら…?」

 

「コハルちゃん、流石に失礼ですよ…?」

 

しかしウルトラマグナスはこのような状況にも関わらず、唐突に笑いだす。それを見た一同は当然困惑する。特にコハルなどは、彼に失礼な考えが浮かぶ始末である。

 

「はぁ…私の負けだ、君たち」

 

「ウルトラマグナス…」

 

「君たちのその仲間を想う強さ、この目でしっかりと見せてもらった。なるほど…卑しくも他人の惑星に土足で踏み入った我々なぞ、かなうはずもない」

 

「じゃ、じゃあ…」

 

ウルトラマグナスはひとしきり笑うと、ホットロッドと補習授業部の前で自身の敗北を認める。さらには自分たちエリートガードの所業を悪しきものであると認める。

 

「だが!!」

 

ビシッ…!!

 

「な、何だよ…」

 

「俺はまだホットロッド、お前には負けていない!!」

 

「お、お前…!!この後に及んで何言ってんだ!?」

 

そしてウルトラマグナスはホットロッドを指さすと、以前の一戦のことを持ち出して負けていないと言い出す。それを聞いたホットロッドは友人の言葉に動揺を隠せない。

 

「ここは昔のように一対一の、男の勝負をしようではないか!!お前が勝ったら大人しく投降してやろう!!」

 

「お前…俺がぶん殴ったせいで、どこか回路でもやったのか…?」

 

「ウルトラマグナスさんって本当はああいうタイプだったんですね…」

 

「暑苦しい…」

 

「うふふ♡せ・い・しゅ・ん…ですね♡」

 

ウルトラマグナスはどうやら、ホットロッドと昔のように一対一の勝負をしたいようである。それを聞いたホットロッドはますます戸惑い、補習授業部のみんなも彼の豹変ぶりに思い思いの感想を呟くのであった。

 

「こんなものは邪魔だっ!!」

 

ヒュッ…ガシャァン!!

 

「は、ハンマーを捨てた…!!」

 

「男同士の勝負に、武器など無粋だ。ここは素手で勝負だホットロッド!!」

 

「わかった!!わ~かった!!やってやる…!!勝負だ、マグナス!!」

 

「ハッハッハッ!!よしっ!!ようやくやる気になったな!!」

 

ウルトラマグナスはホットロッドと戦うに際し、ハンマーを投げ捨てる。そして拳を構えてホットロッドに向かい合うと、ホットロッドのほうもようやく折れて拳を構え始めた。

 

「ホットロッドさん!!頑張ってください!!」

 

「負けるな!!」

 

「が、頑張って…」

 

「さぁ…2人ともあるがままの姿をさらけ出してください♡」

 

2人の対決を前に補習授業部のみんなはホットロッドのことを応援しだす。1人だけ意味の分からないことを言っているのがいるが、これも彼女なりの応援なのである。

 

「さぁいくぞ、ホットロッド!!」

 

「みんなに応援されてるんだ…!!お前を倒してみせる!!」

 

ガシャン!!

 

「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」

 

2人の数万年振りの青春が、今蘇る…!!

 

 

 

 

 

ドカァァァァァァァァン!!

 

「真ん中は開けた、私たちは西の方を」

 

「了解!」

 

「…私も手伝います」

 

「ハスミさん…!」

 

一方その頃、先生の号令によって通功の古聖堂に突入した風紀委員会一同は、ユスティナ聖徒会やアリウス兵たちを蹴散らしていた。そしてその最中にハスミを含む正義実現委員会が彼女たちの元へ集い、面識のあるチナツは彼女の協力を喜んだ。

 

「チナツさん、こうして肩を並べるのはあの時以来ですね」

 

「いひひひひっ…」

 

「い゛っ、正義実現委員長まで…」

 

「分かった、よろしく」

 

さらにハスミだけでなくツルギもその場に現れると、その顔を見てイオリは顔を引きつらせる。一方ヒナはツルギの言っていることが何となくわかるようで、彼女の協力を友好的に受け入れた。

 

「やあやあ、風紀委員会ちゃん。私たちも手伝うよ~」

 

「アビドスの副会長…!」

 

「おっとっとー、寂しいなあ。“ホシノ”だよ。この間会ったことだし、覚えてくれるとおじさんは嬉しい!」

 

「そういうホシノ先輩だって“風紀委員会ちゃん”って呼んでるじゃん。ちゃんと名前覚えてる?」

 

「いやいやまさか、えーっとんーと…」

 

さらにアビドス対策委員会もその場に加わり、ヒナはホシノの登場に驚く。だがホシノの方はいつものだらけきった様子で、相変わらずセリカに突っ込まれていた。

 

「…おしゃべりはここまで」

 

ガチャ…

 

「行こう」

 

「「「「「了解っ!」」」」」

 

ヒナは緊張感のない会話を続けるホシノを見て、おしゃべりを止めさせる。そして銃を構えて、先生の代わりに戦闘開始の指示を出した。

 

 

 

 

 

「おーおー、あれがゲヘナの風紀委員会、空崎ヒナか。小せぇが、強そうじゃねぇか」

 

「当たり前だ、お前のところのチビとは違うんだよ」

 

「あぁ!?」

 

「あぁん!?」

 

バシンッ!!ドシンッ!!

 

「「他人をダシに喧嘩するんじゃない!!」」

 

一方のオートボットとディセプティコンたちであるが、アイアンハイドとサウンドウェーブがヒナとネルの事でメンチを切り始める。それを見たジャズとショックウェーブは、2人の頭を殴ってそれを止めさせる。

 

「みんな見てろ!!このミラージュ様が大活躍するところをな!!」

 

「まったく、オートボット共は品が無いな」

 

「『自分たち』『昔』『俺にしたことを』『思い出せ!!』」

 

「ふんっ!!お前も似たようなもんだろうが!!」

 

ミラージュはアイアンハイドに殴られた後でも相変わらずのテンションでシャッターを呆れさせる。それを聞いたビーは昔のことを持ち出してシャッターとドロップキックを批判するが、ドロップキック曰くビーも同じようなものだそうである。

 

「ハイハイ…そんじゃあ皆さん行きますよ」

 

「命令するつもりかっ!?軍事用でもない貴様らオートボットが我ら誇り高きディセプティコンに!!」

 

「お前らに正義の心がありゃあ、俺たちも戦わずに済んだんだがね」

 

ズドォォォォォォォォォォォォォン!!!

 

「「突撃ィィィィィィ!!!」」

 

ジャズとサウンドウェーブはセンチネルと対峙している2人の代わりに、指示を出そうとしている。しかし、2人とも互いに歩調を合わせるつもりなどなく、結局いがみ合いながらエリートガードたちとの戦いを始めるのであった。

 

 

 

 

 

ズドドドドドドドドド!!ドカァァァァァァァァン!!

 

「クソッ!!オートボットとディセプティコンが手を組むとは…!!」

 

ズドォォォォォォォォォン!!

 

「「「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」

 

「スペースブリッジの柱も破壊されるとは…」

 

ズドドドドドドドドド!!ボカァァァァァァァァァン!!

 

「我らは故郷のサイバトロンにも帰れず、ここで死んでいくというのか…?」

 

エリートガードたちはオートボットとディセプティコンが手を組むという、有り得ない事態に困惑していた。さらにはスペースブリッジの柱も破壊され、自分たちの敗北と故郷であるサイバトロン星に帰れずキヴォトスで朽ちていく姿が脳裏に思い浮かんでいた。

 

 

 

 

 

「・・・」 「・・・」 「・・・」 “・・・”

 

通功の古聖堂に集った者たちが戦いを始めるなか、リーダーたちはその場を動かない。そしてその近くにいるのは、指揮をある程度生徒たちに任せ彼らの結末を見届けるためにこの場に残った先生のみである。

 

「よくもスペースブリッジの柱を破壊してくれたなメガトロン…貴様はサイバトロン星を荒廃させるだけでは飽き足らず、故郷そのものまでも滅ぼすのか…!!」

 

「貴様こそよくもサイバトロン星に残るディセプティコンたちを犬のように使ってくれたな?その代償は死をもって償わせてやるぞ、センチネル・プライム…!!」

 

「その憎たらしい顔、かつてのあの男を思い出す…!!己自身の強さのみを信じ、傲慢にも堕ちていったあの男のことをな…!!」

 

「お前もヤツと同じように惨たらしく殺してやろう…!!」

 

センチネルはスペースブリッジの柱を壊し、サイバトロン星に待機する援軍を来させなくしたメガトロンに怒り心頭である。だがメガトロンのほうもディセプティコンを捕虜にし、首輪を付けたうえで使役したセンチネルのことが許せないようである。そしてセンチネルはメガトロンの顔をみて彼の師であるザ・フォールンのことを思い出すと、メガトロンはセンチネルをそのザ・フォールンと同じように殺してやると宣言した。

 

「師よ、貴方の負けだ」

 

「いいや、儂はまだ負けてはいないぞ、オプティマス。お前たちを倒し、儂は我が種族を救うのだ!!」

 

ガシャン!!

 

「・・・」

 

「儂の前に2人揃って現れるとはな…!!いい機会だ、2人まとめてここで始末してくれるぞ!!」

 

オプティマスはこれが最後のチャンスと思い、センチネルを説得しようと試みる。しかし、センチネルは負けを認めることはなく、むしろ2人を始末できると得意げになっていた。

 

「フッ…ここまで来てまだヤツを引き留めようとするとは相も変わらず甘い男だ、プライムよ。だから貴様はダメなのだ!!」

 

ガシャァァァァァァァァァン!!

 

「我が師よさらば…!!」

 

ガチャ…!!

 

「勝負だ小僧共ぉ!!」

 

「「「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」」

 

“・・・”

 

そんなオプティマスにメガトロンは甘いと批判する。メガトロンにそう言われオプティマスもとうとう覚悟を決めたようで、その片腕で斧を構え始める。そして3人はついに激突し、先生はその様子を固唾を飲んで見守っていた。

 

 

 

 

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ドゴォォォォォン!!ガキィン!!ズドォォォォォォォォォン!!

 

「はぁッ!!えぇい!!でやっ!!」

 

「喰らえッ!!」

 

ズドドドドドドドドド!!キキキキキィン!!

 

「チッ…!!盾など持ちやがって!!」

 

オプティマスはセンチネルに斧を振って襲い掛かると、センチネルはその剣でオプティマスの攻撃をいなしていく。メガトロンはその隙にバルカンを撃ち込むが、センチネルは盾でメガトロンの攻撃を防御する。

 

「ならばこれはどうだ…?」

 

ギゴガ!!キィィィィィィィィィィィン!!

 

「何ッ…!!」

 

ズドォォォォォォォォォン!!

 

「ぐぅぅぅぅ…!!」

 

ジュゥゥゥゥ…

 

「チッ…!!流石はプライムの盾だ。この程度の威力では表面を溶かしてやるのがやっとか」

 

そこでメガトロンは片腕を変形させ、今度はキャノンをセンチネルに撃ち込む。センチネルは何とかそれを盾で防ぐと、盾の表面が溶けていた。それを見てメガトロンはセンチネルの盾の強度に感心するのであった。

 

「ふぅぅぅん!!」

 

「でぇぇぇいッ!!」

 

ガキィィィィン!!ガリガリガリィ…!!

 

「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」」

 

ミシミシィ…!!バキバキバキィ…!!

 

「密着するなプライム!!俺の攻撃が当てられんだろうが!!」

 

メガトロンのキャノンを受け止めたことで膝を付いたセンチネルに、オプティマスは斧を振り下ろす。しかしセンチネルはそれを剣で受け止めて、2人は鍔迫り合いを始める。その攻防を見たメガトロンはキャノンを当てられないとオプティマスに訴えるのであった。

 

「私に構わず本気でキャノンを撃ち込めッ!!」

 

「ふざけるなッ!!俺とお前の決着が、こんなカスの“ついで”で付いていいはずが無いだろうがッ!!」

 

ガコォォォン!!ガシィィィィィィィン!!

 

「ぐっ…!!」

 

「プライムッ!!」

 

「貴様らに互いを慮るだけの余裕があると思っているのか…?この儂を甘く見ているのか!?」

 

キャノンを撃ち込むのを躊躇うメガトロンに対し、オプティマスは構わず撃ち込むよう促す。しかしメガトロンはオプティマスとの決着にこだわりがあるのか、オプティマスの提案を拒否する。そんな中センチネルはオプティマスを蹴とばすと、2人のその態度に怒りが湧いていた。

 

「甘い甘いと言っておきながら、お前はいつも俺に突っかかる!!今何が大事なのか分からないのか、D!!」

 

「黙れ!!俺は俺の好きなように生きるのだ!!俺が気に食わないといったら気に食わないのが分からんか、パックス!!」

 

「なにおぉ~!!」

 

「きっさまぁぁぁ!!」

 

メガトロンは蹴とばされたオプティマスに近寄ると、喧嘩を始める。オートボットとディセプティコンの中でも一部の人間しか知らない元の名前で互いを呼び合い、オプティマスに至っては珍しく感情をむき出しにして一人称すら変わっていた。

 

「貴様らの相手は儂だぞッ!!」

 

「「お前は黙ってろ!!」」

 

ズドォォォォォォォォォン!!ドカァァァァァァァァン!!

 

「ぐっ…!!何というパワー…」

 

2人が喧嘩を始める中、センチネルは2人に攻撃しようとするが、彼らは黙ってろと言ってセンチネルを殴り飛ばす。2人にぶん殴られたセンチネルは、後方に吹っ飛ばされてしまった。

 

「大体昔のお前は俺に迷惑をかけてばっかりだっただろうが!!だというのに真面目に気取りやがって!!あんなのに教えを乞うからそうなるのだ!!」

 

「お前がザ・フォールンの元に行って、メガトロンとかいうダサい名前でディセプティコンを継がなければ、俺もこうはならなかったんだがな!!」

 

「ダサいだとぉ~!!兄貴に向かって何だその態度はッ!!」

 

「俺はお前の弟分になったつもりはないッ!!」

 

“こ、これは…すごいな…”

 

そしてとうとうメガトロンは昔のことまで持ち出すと、オプティマスもそれに応酬し始める。さらには兄貴だ弟分だと、昔の彼らの関係性が分かることまで口走っている。それを見た先生は2人の見たこと無い姿に、ただただ困惑していた。

 

「もういい、もうたくさんだッ!!」

 

「それはこっちのセリフだ、この愚か者めがッ!!」

 

「「・・・」」

 

「行くぜ、兄弟…!!」

 

「あぁ、任せろ兄弟!!」

 

2人は最後に捨て台詞を吐くと、互いにそっぽを向く。だがそれもつかの間、2人はどうやら落ち着いたようで、互いに兄弟と呼び合いセンチネルへと向き合うのであった。

 

ギゴガゴゴ!!キィィィィィィィィィィィン!!

 

「今さらトランスフォームしたところで…!!」

 

「それっ…!!」

 

ドシィン!!

 

「なッ…!!何をしようというのだ…!!」

 

キィィィィィィィィィィィン!!

 

「それをこれから教えてやるぞ、センチネル!!」

 

再びセンチネルと戦う気になったメガトロンは、エイリアンジェットへとトランスフォームする。そしてオプティマスはメガトロンの上に乗ると、センチネルはその姿を見て困惑するのであった。

 

バシュゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

「えあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ズドォォォォォォォォォン!!

 

「なにっ…!!」

 

ガシャァァァァァァン!!

 

「ぐぉぉぉぉぉぉ…!!」

 

ドシィィィィィィィィィン!!

 

メガトロンに乗ったオプティマスは斧を構えて再び突撃を開始する。先ほどの突撃よりも勢いがついたことで威力は倍増し、センチネルを吹っ飛ばして倒れさせるまでに至った。

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

「うっ…ぐっ…!!何という威力だ。この儂に地を舐めさせようとは…!!」

 

キィィィィィィィィィィィン!!

 

「まさかッ!!」

 

「フュージョンカノンだ!!」

 

ドカァァァァァァァァァァァァァァァァン!!

 

「ぬぅぅぅぅぅぅ…!!」

 

ズドォォォォォォォォォン!!

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ…!!」

 

ガッシャァァァァァァァン!!ガランゴロン…!!

 

センチネルがオプティマスの攻撃に驚いていると、お次はメガトロンの手加減無しのフュージョンカノンが彼目掛けて飛んでくる。センチネルはフュージョンカノンを何とか盾で防ごうとするが、メガトロンの本気のフュージョンカノンの威力は凄まじく、盾を吹き飛ばされてしまった。

 

キィィィィィィィィィィィン!!

 

「よしッ!!盾を落としてやったぞ!!」

 

「畳み掛けるぞ、メガトロン!!」

 

「俺たちの力見せつけてやるぞ!!」

 

キィィィィィィィィィィィン!!

 

「はぁ…はぁ…」

 

盾を剥がしたことで、2人はセンチネルを倒すべく次の攻撃へと移る。2人を見上げるセンチネルには、焦りの表情が浮かびあがっていた。

 

キィィィィィィィィィィィン!!

 

「はぁぁぁぁぁぁ!!えあぁぁぁぁ!!」

 

バコォォォォォォォン!!

 

「ぐぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

「もう一回だッ!!」

 

ズドォォォォォォォォォン!!

 

「ぐっ…うぅぅ…」

 

ドシィン…!!

 

メガトロンに乗ったオプティマスは猛スピードでセンチネルに近づき、斧で攻撃を打ち込む。これには流石のセンチネルも一たまりもないようで、苦悶の表情で膝を突いてしまう。

 

キィィィィィィィィィィィン!!

 

「ここで終わるわけにはいかんのだ…!!」

 

ガチャ…!!ズドン!!ズドン!!ズドン!!

 

「フッ…!!そんな豆鉄砲如き、このメガトロン様に当たると思うか!!」

 

「はぁ…はぁ…!!儂は…負けるわけには…!!」

 

センチネルは飛んでいるメガトロンたちを狙おうと、銃を取り出し空へと発砲する。しかし、メガトロンにはあっけなく避けられてしまった。

 

ヒュゴォォォォォォォォォ…!!

 

「トドメを刺してやれ、プライム!!」

 

「任せろ、メガトロン!!」

 

キィィィィィィィィィィィィィィィィィン!!

 

「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

 

膝を突いて動けないセンチネルを見て、2人は最後の攻撃を仕掛け始める。

 

「儂は…儂はこんなところで…」

 

ガシィィィィィィィン!!!

 

「こんなところで負けるわけにはいかんのだ!!」

 

ジャキィィィィィィィン!!

 

「来い、お前たち!!」

 

自分に攻撃を仕掛けようとする2人に対し、センチネルは力を振り絞って立ち上がる。さらには2人の攻撃を受け止めるべく剣を構えて迎え撃つ姿勢を取る。

 

キィィィィィィィィィィィン!!バシュゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

「「終わりだ、センチネル!!」」

 

「儂は負けんぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

ドカァァァァァァァァァァァァァァァァン!!

 

3人の激突はそのあまりの衝撃で煙を巻き上げてしまい、その決着は当人たち以外すぐには分からない状態になってしまった。

 

 

 

 

 

一方その頃

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

ドシィィィィィィン…!!

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

「た、立っています!!ホットロッドさんの勝ちです!!」

 

「あぁ、正真正銘ホットロッドの勝ちだ」

 

ホットロッドはウルトラマグナスとの殴り合いを制し、見事勝利を収める。彼らの勝負をずっと見ていたヒフミとアズサは彼の勝利を見て、喜んでいた。

 

「み、見事だホットロッドよ…!!よくぞこの私を倒したな…!!私の負けだ」

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

ドシィィィィィィン…!!

 

「あぁ!!ホットロッドも倒れちゃったじゃない…」

 

「うふふ♡2人ともだし切って、ヘロヘロみたいですね♡」

 

「もう二度とお前と殴り合いは御免だ…」

 

ウルトラマグナスは自分を倒したホットロッドを賞賛するが、それと同時にホットロッドも倒れてしまう。それを見たコハルはホットロッドのことを心配するが、ハナコは何故か2人の姿に満足そうであった。

 

 

 

 

 

「オイ…気付いたか?」

 

「あぁ…俺たちを今まで縛っていた首輪の電源が切れている」

 

「俺たちはメガトロン様のおかげで晴れて自由になったってわけだ…」

 

「さてと…これからどうするかな…」

 

ディセプティコンの4人組は戦闘のドサクサに紛れて、サオリたちを置いてその場を離脱し息を潜めていた。さらにはセンチネルに逆らわないように付けられていた首輪も解除され、晴れて自由の身になったわけである。

 

ピピピ…ピピピピピ…

 

「サウンドウェーブからの通信だぜ。どうする?」

 

「一応出て話を聞こうぜ」

 

「そうだな」 「あぁ…」

 

ポチッ…

 

“こちらフレンジー”

 

「何だお前かよ…てかお前喋れたのかよ」

 

そんななか彼らの元にサウンドウェーブからの通信が入る。彼らはシャッターとドロップキック(あとスタースクリーム)に対し銃を向けたことから、通話するのに少し躊躇うが、結局通信に出ることになった。彼らはサウンドウェーブが出るものだと思っていたようだが、通信の相手はサウンドウェーブ直属の部下であるフレンジーであった。

 

“喜べお前たち。メガトロン様はお前たちのことを特別にお許しになるそうだ…”

 

「「「・・・」」」

 

「で?本題は?」

 

“この事件を仕組んだアリウス側の黒幕を始末しろとメガトロン様は仰せだ。ヤツの首を手土産に帰還すれば今までのお前たちの敵に捕まった挙句、味方を撃つという失態を許してやるとのことだ”

 

「了解した…。ディセプティコンのモホーク、ニトロゼウス、ドレッドボット、バーサーカーの4名は“アリウススクワッド”と共にこの事件の裏に潜む“彼女”を始末する、とメガトロン様にお伝えしろ」

 

“了解。健闘を祈る”

 

ブツンッ…!!

 

フレンジーはメガトロンが彼らのことを許すと伝えると、モホークはそれだけでは無いだろうと考え本題を伝えるよう彼に促す。するとフレンジーはメガトロンから彼らに下った命令を伝えると、4人を代表してモホークがメガトロンの命令を承諾し、フレンジーは検討を祈ると言って通信を切った。

 

「さてと…じゃあまずは古聖堂の地下に行くかな」

 

「アイツらも負けとわかればそっちに逃げるはずだろうしな」

 

「だがあのババアは得体が知れん…俺たちだけで倒せるかどうか分からんぞ」

 

「ゲマトリアか…」

 

通信を切った後、モホークたちはアツコがいる古聖堂の地下に行き先を定める。みんながこの戦いにのめり込んでいく最中に、彼らだけは次の戦いのことを考えていた。

 

「「「「トランスフォーム!!」」」」

 

ギゴガゴゴ!!

 

彼らはトランスフォームして闇へと消えた。

 

 

 

 

 

「リーダー…」 「サオリさん…」

 

「もうユスティナ聖徒会はまともに動作してない。ETOが2つになった時点で、戒律は意味を無くしつつある…あの4人もこのドサクサに紛れて何処かに消えた…。ディセプティコンに戻ったのかもね」

 

「残った聖徒会も、アンブロジウスも、もう…」

 

「エリートガードもセンチネルもオートボットとディセプティコンに倒される寸前…。手札が無いね…私たちの負けだ」

 

一方サオリたちは時間が経つにつれ劣勢になっていく状況を見て、敗北の二文字が脳裏によぎり始める。ミサキとヒヨリがサオリに現状を説明していくなか、彼女はただ黙って2人の報告を聞いていた。

 

「サオリ…もう諦めて」

 

「ふざけるなっ!!」

 

ガシャン!!

 

「どうして、どうしてお前だけ…!!」

 

「・・・」

 

そんな中サオリ達の元に現れたアズサが、サオリに諦めるよう促す。しかしサオリはアズサの言葉を聞いて、逆に冷静さを失い怒り狂う。

 

「私たちは一緒に苦しんだ、絶望した!この灰色の世界に!全てが虚しいこの世界で、お前だけが意味を持つのか!お前だけがそんな、青空の下に残るのか!」

 

ドカァァァァァァァァン!!

 

「全てを否定してやる!お前がトリニティで学んだこと、経験したこと、気づいたこと!全て、その全てを!!全ては虚しいのだから!」

 

サオリはアズサに嫉妬や羨望に近い感情をぶちまける。自分たちと違い青空の下を歩ける彼女のことが、サオリは憎たらしくてしょうがないのである。

 

「いえ、そんなことはできません」

 

「私たちが合格したのも、そこまで頑張ったのも、無かったことにはならない!」

 

「…たとえ虚しくても、私はそこからまた足掻いてみせる」

 

ガチャ…

 

「サオリ…私は、もう負けない」

 

だがそんなサオリの怒号を前にしても、ハナコとコハルは一歩も退かずに彼女の言う事を違うと突っぱねる。そしてアズサは再びサオリに向けて銃を構え、彼女と対峙するのであった。

 

ズダダダダダダ…!!ドカァァァン!!ボカァァァァァァァァァン!!

 

「いい娘たちだな…ホットロッド」

 

「あぁ…彼女たちこそ俺がこの惑星で出会った自慢の友達さ」

 

「お前にそこまで言わせる彼女のことが…俺は少し羨ましい…」

 

「何言ってんだ、お前が一番だよ」

 

「浮気男か、お前は…」

 

補習授業部のメンバーがサオリたちと戦う中、その様子をホットロッドとウルトラマグナスの2人は地面に仰向けに倒れながら見ていた。ウルトラマグナスとしては彼女たちのその輝きが眩しいようである。

 

 

 

 

 

モクモクモクモク…

 

ガシャン!!

 

「手ごたえはあった」

 

ギゴガゴゴ!!ドシィン!!

 

「あぁ…」

 

オプティマスはメガトロンから降りて、煙が晴れるのを待つ。オプティマスの斧には手ごたえがあったようで、センチネルに勝利ことを2人は感じていた。

 

スゥゥゥゥゥ…

 

「煙が晴れるぞ」

 

ビリ…ビリビリビリィ…!!

 

「ぐ、ぐぅぅぅぅ…!!」

 

「チッ…!!まだ息があるのか…!!」

 

煙が晴れて姿を表したのは、胸に大きな傷が付いたセンチネルであった。センチネルは悶えながら、膝を突き満身創痍といったところである。それを見たメガトロンはセンチネルがまだ生きているのを見て、舌打ちをした。

 

「儂は…儂は我が種族を…プライムとして…救うのだ…」

 

「もうよせ、我が師よ。これ以上抵抗するな」

 

「黙れオプティマス!!この惑星にスパークを売った貴様なんぞに、故郷を捨てねばならぬ我らの気持ちがわかるか!!」

 

「私も故郷が消えるのは寂しい…。だからと言ってこの惑星をあの金属の星にするのは間違っている。貴方は昔、メガトロナス・プライムのやり方を憎み猛烈に批判していた。だが今の貴方のやり方はその彼と同じだ…。自らのために他者に犠牲を強いている」

 

センチネルは重症にも関わらず、まだサイバトロニアンを救うことを諦めずにいた。そんな彼を見てオプティマスは、今の彼は憎んでいたメガトロナス・プライムと同じだと言って憐みの目を彼に向けていた。

 

「儂は諦めん…!!ここで終わらせはしない!!」

 

「もういい、師弟のお別れは済んだだろう?」

 

「あぁ、やってくれメガトロン」

 

シュィィィィィィィィィィィィィン!!

 

「さらばだ…師よ」

 

苦しみ悶えながら諦めないと叫ぶセンチネルを見て、メガトロンはトドメを刺そうとする。メガトロンはオプティマスに一度確認をして、フュージョンカノンのチャージを始めた。

 

ギギギ…ギゴゴ…ギゴガゴゴ!!

 

「なにッ!!」 「コイツ…!!」 “まだ何かあるの…!?”

 

バビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

「撃て!!メガトロン!!」

 

「クッ…!!ダメだ、標準が定まらん」

 

センチネルは大型の消防車にトランスフォームすると思いきや、メガトロンに近い航空機にトランスフォームして空へと飛び立ってしまう。いきなりの空の彼方へと飛び立ってしまったため、メガトロンはフュージョンカノンの標準をセンチネルに定めることができず、センチネルを取り逃がしてしまった。

 

「今さら逃げたところで…今の貴方に何ができると言うのだ…?」

 

「地の果てに逃げようともとっ捕まえて引きずりだしてくれるぞ…!!」

 

(それに…アリウスの奥に潜む影も一緒にな…)

 

“・・・”

 

 

 

 

 

ヒュゴォォォォォォォォォ…!!

 

「まだだ…まだ終わるわけにはいかん…!!こうなっては癪だがあの女と協力するしかあるまい…」

 

ヒュゴォォォォォォォォォ…!!

 

「全ては…全ては我が種族を救うためだ…」

 

センチネル・プライムは空を飛びながら、見つからないように何処かへと向かっていった。

 

 

 

 

 

“ETOとETOの衝突…楽園を信じる者たちと、否定する者たち…”

 

“…そうか”

 

“「楽園に辿り着きし者の真実を、証明することはできるのか」。「YES」か「NO」かを強いられる、この暴力的で不可能な証明要求…”

 

“しかし先生の答えは、「それに答える必要はない」…と”

 

“強引にどちらかを取るのではなく…信じることによって、証明される楽園…その発想は無かったよ”

 

“いや。むしろ楽園というものは、そうやってずっと私たちのそばに存在していた…そう言っていたのかもしれないね?”

 

“ひどい話だ…そのようなものは証明でも何でもない”

 

“しかし…ああ。私の負けだ、先生”

 

“たとえ証明などできなくても、か…ああ、私が間違っていたとも。これは、そんなお話ではなかった”

 

“そもそも大人と勝負して勝とうだなんて、無謀な話だったかな…”

 

 

 

 

 

“大人はいつもそうやって、思いもよらない方法で勝ってしまうのだから”

 

そう言うセイアの顔には笑顔が浮かんでいた…。




正直ここで殺したっていいとも思ってました...でもただ殺すには惜しいというか、やっぱりザ・フォールンと違ってコイツなりに考えた末の暴挙なので、簡単に殺さずに報いを受けさせる必要はあると思いまして...。

つーわけでベアおば、後はお前に全部託す!!

あとこのままだとサクラコ様が可哀想あまりにも可愛そうですし。別にサクラコはセンチネルの踏み台にするためにペアにしたわけじゃないんで。


でも最終的に殺すは殺します。


そして、ヒフミのブルアカパワーに当てられて青春時代に戻った男、ウルトラマグナス。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。