TRANSFORMERS Blue_Archive 作:H2O(hojo)
ちょっとそろそろプロローグと1章をリメイクしようかなと思います。大体最初に見てくれるのはプロローグなので...。
セイアの夢の中
「…それでは次の議題を」
「そういうこった!」
「異論は無い…が、その前に確認しておきたいことがある」
(・・・)
先生と会った後に眠りに落ちたセイアは再び明晰夢の中を彷徨っていた。そしてそこから聞こえる声は全員男性の声であり、何やら怪しい会話をしていた。
「マエストロ、何か気になることが?」
ギギギ…ギギギギギ…!!
「・・・」
(…彼らは…まさか…!?)
「ベアトリーチェに質問がある」
「…はい、何でしょう?」
(ゲマトリア…!?)
セイアが視ている光景は、何とゲマトリアが一堂に会している場面であった。それに気づいたセイアは、初めて見るゲマトリアの姿に驚くのであった。
「要請によって、私は自身の力を貴下に貸したのは覚えているな?戒律を守護せし者たちを複製して、そちらの計画に付き合わせた件だ」
「ええ、とても感謝していますよ、マエストロ。おかげさまで、私はさらに大きな力を得ることができました」
「私は貴下がそれを利用する事を許可した覚えはない。そも、私の作品をそのように使うことは許可していないはずだ」
「あの現象はあなたの所有物ではないはずですよ、マエストロ」
マエストロはどうやら、例の“ユスティナ聖徒会”をベアトリーチェに貸していたようでそれを本来とは違う使い方をされたことを彼女に抗議している。だがしかし、“ユスティナ聖徒会”はあくまで旧トリニティの選ばれた者が使役できる存在であり、ベアトリーチェはそれをマエストロに指摘した。
「…不躾だな。私は所有権を主張しているわけではない、それは…」
「不躾?よくもまぁ…私にそんな口を」
「まぁまぁ…お二人とも落ち着いてください。事を荒立てないでくださいよ」
「そういうこった!」
そしてマエストロがベアトリーチェに対して不躾と言ったところで、2人は一触即発の状態になる。そんな2人を見かねたゴルコンダとデカルコマニーが何とかそれを宥めるのであった。
「…失礼しました。マエストロはきっと、普遍的な現象を通じて独創的な解釈をすることは、自分なりの表現方法だと考えているのでしょう」
ギギギギ…
「・・・」
「しかし、それはマダムの立場では別段考慮する必要が無い部分かもしれません。私たちは皆、この世界を解釈する方法が違いますから」
ゴルコンダは2人の喧嘩を止めるべく、2人のスタンスについて説明する。マエストロもベアトリーチェも各々違うスタンスで行動しており、それが互いに相容れない態度になっているのである。
「つまり、私がマエストロの武器を勝手に奪ったことが気に食わない、ということですよね?」
「…貴下が行うのは芸術ではない。そこには美学も何もなく、ただ兵器を生み出すだけの行為だ」
「ええ、そうです。何か問題でも?」
「「・・・」」
だがゴルコンダの努力も虚しく、2人は彼を無視して再び言い争いを始める。結局2人はどこまで行っても相いれないのだと、周りは認識するのであった。
「それに、あなただけではありません。私は黒服が提供した技術力も、ゴルコンダが解釈したテクストも、カイザーから“研究目的”で買ったあの4体もそのように使っています」
「・・・」 「・・・」
「私はあなたたちの芸術に興味はありません。“ゲマトリア”の一員になる時から主張してきた話だと思いますが」
「クックックッ…その通り。それはそれで良いのではと、私はそう思っています。仲間同士で争う必要はないかと」
さらにベアトリーチェは黒服やゴルコンダが提供した技術や、カイザーから研究目的の名目で買い取ったディセプティコンたちも利用していると言い切り、その場に微妙な空気が流れ始める。だが黒服は彼女の言う事を肯定し、仲間同士で争う事態を避けるのであった。
「彼女はキヴォトスに自分だけの領地を確保しています。私たちの計画に最も必要な存在ですから」
「アリウス自治区ですね。あそこのすべての生徒と学園を自分の支配下に置くなんて、確かにそれは偉業です」
(…!!)
「黒服のアビドスは残念でしたが…おっと、失礼。皮肉を言っているつもりではありません」
「ククッ…お気になさらず。たしかに惜しかったですが…あの先生の存在は私の計算に入ってなかったので」
ベアトリーチェがアリウス自治区を支配しているという言葉を聞いて、セイアは驚愕する。どうやら黒服がアビドスを狙っていたのも、自分たちの領地を手に入れるためだったようだが、その野望は以前先生とその仲間たちによって阻止されている。
「“シャーレ”。例のあの者ですね。私たちの敵対者」
「そういうこった!」
(…!!)
「いいえ。あの者とは敵対してはいけません。むしろ私たちの仲間に引き入れたほうが良いでしょう」
「私としても大変気に入っている。あの者は、私たちの理解者になってくれるかもしれない」
「私はまだ判断を保留していますが…もしベアトリーチェのように私たちの一員になってくれるのなら…」
ゲマトリアの中でベアトリーチェとデカルコマニーは先生に対して敵意を抱いているが、その他の3人は味方に引き入れようとしているようである。
「愚かで怠惰な思考ですね。“シャーレ”の先生は必ず排除しなければなりません」
「・・・」 「・・・」 「・・・」
「説明が必要なようですね。ええ、せっかくですので一つずつ順を追っていきましょうか」
しかし、そんな3人の態度をベアトリーチェは愚かで傲慢だと吐き捨てる。ベアトリーチェは先生が自分たちにとってどれほど邪魔な存在か分かっていない彼らに対し、説明し始めた。
「聖園ミカがアリウス自治区を訪れて以降、彼女に多くの事を手伝っていただきました」
(…ミカ?)
「そう…いわば聖園ミカは私にインスピレーションを与えてくれる…ミューズとでも言いましょうか。“エデン条約”を利用して太古の威厳を確保するというアイデアも、予知夢の大天使を真っ先に処分すべきだという判断も、彼女のおかげで実現できたのです」
(・・・)
「預言者だなんて厄介な存在はさっさと排除するに限りますからね。珍しい技術を提供してくれたデカルコマニー…いえ、ゴルコンダに感謝します」
「そういうこった!」
事の始まりはミカがアリウス自治区を訪れたことにあるようである。ベアトリーチェはミカの主張を聞きつつそれを計画に取り入れセイア殺害を企てていたようである。そして彼女を殺すために作られた“ヘイロー破壊爆弾”はデカルコマニーとゴルコンダが製作したもののようだ。
「私はテクストを提供しただけで、それを形にしたのはマダムですよ。それに、むしろその技術がマダムの足を引っ張っていませんでしたか?」
「ええ…ですが、生贄の身体に予め植えておいた防御システムのおかげで助かりました。感謝します、黒服」
「…クックックッ。無名の司祭たちの技術が役に立ってよかったです」
だがヘイロー破壊爆弾は当然セイア専用の爆弾ではなく、使用するアリウススクワッドたちにも効果を発揮する。実際にアズサによってアツコとサオリに使用され、彼女たちは重症を負ったものの、ベアトリーチェは黒服から提供された技術によって保険をかけていたようで彼女たちは一命を取り留めていた。
「そして、聖園ミカが最後にくれたインスピレーションが…まさに“シャーレ”の先生についてのことでした。彼女が先生をトリニティに招待したので、私はその存在について認識し、考察できたのです」
“私がアリウス自治区をターゲットにしたのは、純粋にそこが秘匿された場所であるからで、それ以上の意味はありませんでした。「トリニティ」や「ゲヘナ」それらに向けられた怒りと憎悪など…私にとってはどうでもいいこと“
”「憎悪」は子供たちを統制するための手段に過ぎず、「エデン条約」は守護者の力を得るための方法に過ぎず、「スクワッド」は使い捨ての道具でしかない。聖園ミカが先生をトリニティに連れてこなかったら、私もあの者の事など歯牙にもかけなかったでしょう。ですが…あの活躍をこの目で見てしまった…“
「アレが介入すると、私の持っているすべての意味が変わってしまいます。あの者は危険です」
ベアトリーチェはミカが先生をトリニティへと連れてきたことで起こった、数々の科学変化を見て彼を危険な存在であると捉える。彼女は強大な力を持つトランスフォーマーたちよりも、先生を危険視していた。
「そこで気付いたのです。私の計画を果たすためには、真っ先に“先生”を消さなければならないということに」
「まさに“アンタゴニスト”ですね…」
「ふむ…」
ベアトリーチェは自分の計画を成功させるために何としてでも先生を始末したいようである。しかしそれを聞いた他のメンバーは先生が味方になる可能性を捨てきれないようで、彼女の主張を不満そうに聞いているのであった。
「彼らは…このキヴォトスに飛来した金属生命体たちは脅威として見ていないのですか?オプティマス・プライム、彼はまさしくコミックのヒーローのような存在です」
「どのような危機に陥ろうとも、それを乗り越え勝利する…。私は彼のことも危険視するべきだと思いますが…」
「フッ…あの者たちは所詮子供用のおもちゃ…彼女たちにいいように使われるだけの道具に過ぎません。我々“大人”の相手ではありません」
「「・・・」」
黒服はベアトリーチェに、先生たちとは別にトランスフォーマーたちのことを脅威だと思っていないのかと尋ねる。ゴルコンダも黒服の考えに同意しているようで、特にオプティマス・プライムのことを危険視しているようである。しかし、ベアトリーチェは彼らのことを子供の都合よく使われるだけのおもちゃだといって、彼らの心配を一蹴した。
「私の決定が気に入らないようですが…どうせ私たちは各々の目的を追求するだけの存在。あなた方に私を妨害する権利はないでしょう」
「…ええ、そのような権利はありません。思うままになさってください、ベアトリーチェ」
ギギギ…
「・・・」
「・・・」
不満そうな顔をしている他のメンバーにベアトリーチェは、所詮ゲマトリアは自らの目的を果たすために集まった組織であり、他人を妨害する権利は無いと主張する。それに対し黒服はその通りだと肯定するが、他のメンバー、特にマエストロは未だ不満気味であった。
「しかし、あなたの計画というものが何なのか、私たちに具体的に教えてくれたことはありませんでした。マダム、あなたはアリウス自治区で何をしているのですか?」
「祭壇を用意しています」
「祭壇…?」
「あなたがアビドスでしようとしていた事と本質的には変わりません。ただ、私は契約をするつもりはないですが」
「ほう、契約の代わりに儀式ですか…本来その二つは変わらないと考えることもできますが…それを実行する上で、先生の存在が必ず邪魔になると?」
ゲマトリアという組織の構造上の問題なのかベアトリーチェの性分なのか分からないが、彼女はこれまで彼らに自らの計画を話したことはなかったようで、黒服はこれを機会に彼女の意図を探ろうとする。それを聞いたベアトリーチェは祭壇を用意していると言って、本質的には黒服と同じことをしようとしていると語った。そして、彼女の行う儀式には先生が邪魔のようである。
「ええ、そうです…既に手は打ってあります。“スクワッド”が先生を処理してくれることでしょう」
(…!!!)
「…なるほど、スクワッドですか」
「廃棄しようとしていた消耗品ですが、先生を殺せば許す機会を与えると伝えました。彼女たちにとっては断ることができない提案ですから」
(い、いけない…!先生が…危険…!)
どうやらベアトリーチェはアリウススクワッドに先生の抹殺を命じているようである。それを聞いたセイアはその事実に戦慄していた。
(うっ…!!)
「…どうやら、ネズミが潜り込んでいるようですね」
「…!!」
「ここに?ここには我々以外誰も…」
セイアが先生の危機を知ったと同時に、どうやらベアトリーチェのほうも彼女がこの会議を覗き見していることに気付いたようだ。しかし、他のメンバーはそれに気づくことはなく、ただ唖然としていた。
「少々話し過ぎたようです。私はこれで帰るとします」
カツカツカツ…
「「「・・・」」」
カツカツカツ…
トリニティ総合学園・セイアの部屋
「…はぁ、はぁ、はぁ…はぁ…」
(先ほどの光景は…一体…)
「うっ…うぅ…ゲホ、ゲホゲホ…!」
(アリウス自治区は、既にゲマトリアに支配されていた…!?)
「ゲホ、ゲホッ…」
明晰夢から目を覚ましたセイアは、息も絶え絶えになり顔も真っ青になっていた。衝撃の事実を知った彼女は、せき込み恐怖に苛まれていた。
(…体が、言う事を効かない。意識が…でも…)
(アリウスの生徒たちの「教育」も、自治区の位置を今まで見つけられなかったのも…あの正体不明の技術も…ヘイローを壊す爆弾も…すべて…ゲマトリアと関係があるとしたら…すべて辻褄が合う…)
(「スクワッド」が先生を追っているのであれば…先生が危険だ…早く誰かに知らせねば…)
(彼女たちは既に一度先生を攻撃している…恐らく、このキヴォトスで最も危険な存在…)
セイアは先ほどの明晰夢でだいぶ体力を消費しており、意識が朦朧とし、身体も自由に動かないようである。だがそれでも彼女は、先生に危機が迫っていることを誰かに知らせようと必死であった。
(…ヘイローを壊す爆弾)
(私の命が狙われて…エデン条約が決裂して…みんなが怪我をして…先生が危険にさらされたのも…すべて…)
(そのすべての…始点があるとしたら…それは…)
ガチャ…
「えっと…その、こんにちは。セイアちゃん…」
明晰夢の内容に苦しむセイアの前に現れたのは、かつて彼女を殺そうとしたミカであった。彼女は気まずそうに恐る恐る、部屋に彼女がいるか確認しながら入って来た。
「ミカ…」
「う、うん!連絡もらったから急いで来たよ。2人っきりで話したいって…セイアちゃんらしくなくて、ちょっとビックリしたけど!いつも監視している正義実現委員会の子にも、扉の外で待っててもらってるよ。だから…」
「ミカ…」
「セ、セイアちゃん…?あれ、顔色が…大丈夫?体も震えて…大丈夫?誰か呼んだ方が…」
ミカが部屋に入ってきたことに気付いたセイアは、意識を朦朧とさせながらもミカが自分に会いに来たことに気付く。ミカはセイアに呼ばれて急いでここへ来たようで、彼女に謝る機会だと期待していたが、セイアの容態を見てすぐに彼女のことを心配する。
「アリウス自治区に接触した時、“スクワッド以外で他の誰かに会ったことは?」
「えっ…アリウス…?」
「アリウス自治区には、本当に一度も行ったことがないのか?」
「えっと…あの、セイアちゃん…?」
心配するミカをよそに、セイアは先ほど夢の中で見たベアトリーチェの正体を確かめるべく、ミカにアリウス自治区の場所について質問する。これにはさしもの彼女も困惑しているようで、苦笑いを浮かべていた。
「ドレスを着た背の高い女性を見たことは?“スクワッド”について他に知っている情報は?」
「…え、えっと、セイアちゃん。何を…」
「ゲホ、ゲホッ…」
さらには夢の中で見たベアトリーチェの特徴をミカに伝えて、どうにか彼女の情報を探ろうとしていた。そんな必死な彼女を見て、ミカは様子が変だと感じ警戒感を強めていく。
「君が、アリウスに接触したことによって…」
「・・・。あ…そ、そうだよね?私のせいで…いろいろ…」
「先生が…スクワッドに狙われている…」
「…!?」
そしてセイアはミカがアリウスに接触したことについて話すと、ミカはセイアに責められると思い、気まずさから苦笑いで誤魔化そうとする。しかし、先生がアリウススクワッドに狙われているとセイアが言うと、目の色が変わった。
「…セイアちゃん、今なんて…?」
「君が、先生を連れてきたから…!」
「…!!?」
「…いや、君のせいではないな…済まない」
ミカはセイアの言っていることが突拍子もないので、すぐには理解できずもう一度聞き返す。それにセイアは彼女が先生をトリニティに連れて来たことを起因として先生が狙われていると大声でミカに訴えるが、すぐに冷静になり彼女に謝った。
「ゲホ、ゲホゲホ…!!ゲホゲホゲホゲホ…!!」
(ああ…駄目だ。体が言うことを聞かない…)
「・・・」
(意識が…だんだん…)
セイアはミカに謝った直後、大きく何度も咳をして意識が現実から離れていく。そうして彼女は再び、夢の中へと囚われるのであった。
謎の場所
「・・・。ここは?」
セイアは意識を手放した後、謎の場所へと意識を飛ばす。いきなり見覚えの無い場所へ出たため、セイアは途方に暮れていた。
「この建築様式…まさか、アリウス自治区の…?」
「ええ…アリウスの“バリシカ”と呼ばれるところです」
「!!」
「まさかこの場所に侵入者だと…!!どうなっている!?」
そしてセイアは辺りを見渡して、今いる場所がアリウス自治区のどこかであると予想する。だが突然その場に現れた二つの影があった。1人は女の声でもう1人は年老いた男の声をしていた。
ガシッ…!!ギュゥゥゥゥゥ…!!
「うっ…!!」
「覗き見をしているネズミがいると思ったら、やはりあなたでしたか…まさかこの至聖所まで追いかけてくるなんて。夢の中だと思って油断していたのですか?預言の大天使…いえ、百合園セイア」
「ば、バカな…貴様は聖園ミカが始末したはずでは…?」
「ベアトリーチェ…そして、センチネル・プライムか…」
そしてセイアの背後に周った謎の女性は、彼女の腕を掴んで絞める。そして謎の声の正体は先ほどセイアが夢の中で見た、アリウスの領主たるベアトリーチェと、今までその姿を表に表すことのなかったセンチネル・プライムであった。
「こ、ここが…あの祭壇…」
「ええ。他のゲマトリアも訪れたことのない秘境です。光栄に思いなさい」
ギュゥゥゥゥ!!
「…!!!」
そしてセイアはこの場所が、ベアトリーチェの言っていた祭壇であると確信する。この場所はどうやら他のゲマトリアのメンバーすら訪れたことのない秘匿された場所にあるようである。セイアを祭壇に誘い出したベアトリーチェは、彼女が逃げないようにさらに腕をきつく締め付けていた。
セイアの部屋
「セ、セイアちゃん!しっかりして!!」
ユサユサ…
「誰か!!誰か人を呼んできて!!セイアちゃんが…セイアちゃんがおかしいの!!」
「は、はい!わ、わかりました!!」
いきなり意識を失ってしまったセイアを、ミカは何とか起こそうと身体を揺するが、彼女が目覚める気配はない。その状態に異常を感じたミカは控えていた正実の監視役に人を呼ぶよう伝えると、監視役は慌てて人を呼びに走った。
祭壇
(あれは…一体…視界に収めるだけでも…不吉な気配が…この祭壇は…一体…まさか、アレを呼ぶための…?)
スッ…
(彼女は…!)
例の祭壇には謎のステンドグラスが飾られており不吉な気配を放っていた。そのステンドグラスには2本の角と悪魔のような羽を携えた謎の生物の姿が描かれておりいかにも不気味な雰囲気を纏っていた。そしてその前にはアツコが十字架にかけられており、彼女自身も傷だらけであった。
(そうか、この儀式は…まさか…そんな…)
(この女は…キヴォトスに一体どんな災禍を…招こうと…)
セイアの部屋
「・・・」
「ああ…セイアちゃん、気が付いた?どうして…セイアちゃんがこんな目に…私は、どうすれば…セイアちゃん…どうしよう…」
(ミカ…私は君に…また同じことを…。すまない、ミカ…君のせいではない。これは…私が招いた失敗…先生、私の声が聞こえるなら…どうか…逃げてくれ…できるだけ遠くに…アリウス自治区から離れてくれ。そうでなければ…先生は…先生を狙う者に…先生…!!)
セイアは一度目を覚ますが、目は虚ろで息も絶え絶えである。セイアは喋れないため心の中でミカに対する謝罪と、自分の声が聞こえるのなら先生に逃げるよう訴えるのであった。
キヴォトスの某所・裏路地
ザァァァァァァァァ…
(今、セイアの声が聞こえたような)
先生が発信元不明のメールを頼りに辿り着いた街は寂れており、人の気配が感じられない。先生はセイアの声が聞こえたようで振り返るが、結局何も分からずじまいだった。
ブゥゥゥゥゥゥゥゥン…
(誰かいる…?)
“サオリ…?”
「・・・」
ギゴガゴゴ!!
「よう、また会ったな」
そして先生の背後から現れたのは…
セイアが先生の命を狙っていると言っていたアリウススクワッドのリーダーである錠前サオリと、モホークであった。
実写版のホットロッドの正式名称はホット・ロッドだと最近初めて知りました。
色彩=ユニクロンを知っているのはテラーコンだけです。
ベアトリーチェとセンチネルはそれぞれ色彩とユニクロンを別の事象だと思ってます。そしてそれはテラーコンが意図的に知らせなかったためです。