TRANSFORMERS Blue_Archive   作:H2O(hojo)

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割と4章とアビドス3章とかのラスボスは決まる中、未だ一向に出しどころが見当たらない奴が1人います。
クインテッサ星人(実写)です。正直ベアおばとキャラ被る。


アリウス自治区

トリニティ某所・アリウス自治区へと繋がる扉前

 

「ホットロッド、そんなところでうずくまって泣いているヒマは無いぞ!!さぁ立つんだ!!」

 

「ウルトラマグナス…何故ここに…!?」

 

「話せば長くなるので詳細は省くが、私はオプティマス・プライム司令官に君を助けるよう頼まれたのだ」

 

「オプティマス・プライムが…」

 

「そうだ、ホットロッドの親友としてこれまでの事は水に流し、このキヴォトスを救うために戦って欲しいと司令官直々に仰られた。私は今度こそ正義を貫くべく、君の元へ馳せ参じたのだ」

 

ホットロッドの元へ参上したウルトラマグナスは、その場でうずくまって泣いている彼に立つよう激励する。ホットロッドは捕虜としてオートボットに監禁されているはずの彼が何故ここに居るのか尋ねると、オプティマス・プライム直々にホットロッドを助けるよう命じられたと答えた。

 

「君は誰かを救えなかったのかもしれない、約束を果たせなかったのかもしれない、守りたい人を守れなかったのかもしれない」

 

「そうだ…俺は何もできなかった。だからもう…」

 

「だがそれは君1人だったときの話だ」

 

「・・・!?」

 

ウルトラマグナスはホットロッドが自責の念に駆られているのを見抜いて、彼に言葉をかけ始める。ホットロッドはその言葉でさらに自分を責め始めようとするが、ウルトラマグナスの一言でハッと何かを思い出す。

 

「君の…いやここからは私たちのだな。私たちの戦いはまだこれからだ。何を諦める必要がある?何を嘆いているのだ?」

 

「あ、あぁ…そうだ…そうだな」

 

「それに昔から、それこそ初めて会って互いに友となったときから言っているだろう」

 

顔を上げたホットロッドに、ウルトラマグナスはさらに言葉をかける。ホットロッドは彼に励まされたことによって、徐々に立ち直り始めていた。

 

「私たちが2人一緒なら…」

 

「最強…か。そうだ…そうだったな」

 

「そうだ。私たちが2人揃えば…2人で力を合わせれば乗り越えられない事は何もない!!」

 

「あぁ…そうだ。その通りだ。俺たちがあの星で共に過ごしていた時から随分と時間が経ってそんな当たり前なことさえも忘れてしまっていた…」

 

そしてウルトラマグナスは昔2人でサイバトロン星で過ごしていたときによく口にしていた言葉を述べると、ホットロッドはその事を思い出す。そしてようやくホットロッドは、ウルトラマグナスの賢明な説得によって復活を果たすのであった。

 

「さぁ、行くぞホットロッド」

 

「あぁ、俺たちの力、見せつけてやろうぜ!!」

 

「「俺たちが2人いれば最強だ!!」」

 

 

 

 

 

23:55 扉が閉じるまであと5分

 

「ここの扉が閉じるまで後5分…急がないと」

 

「ま…待て…待ってくれ…」

 

「ん?君は例のアリウス分校の兵士じゃないか?」

 

「その扉を通る前に伝えることがある…」

 

アリウス自治区へと繋がる扉が閉まるまであと5分と迫るなか、2人が扉に入ろうとすると、まだ意識の残っていたアリウス兵が彼らに声をかける。どうやら彼女は2人に伝えることがあるようで、彼らを呼び止めたようだ。

 

「伝えたいこと?君たちが俺たちにか?」

 

「私たちは、“彼女”に“スクワッド”を始末するよう命じられた。しかし、聖園ミカに邪魔され命令を遂行することは叶わなかった。我々はアリウス自治区に戻っても“スクワッド”と同じく“彼女”に始末されるだろう…」

 

「「・・・」」

 

「もう他人に…大人に振り回されるのはたくさんだ。だから、全部壊してくれ…。大人もアリウスも何もかも…」

 

敵であるはずのアリウス兵が伝えたいことがあると言って来たことに疑問を感じつつも、彼らはアリウス兵の言葉に耳を傾ける。彼女たちはスクワッドを始末し損ねたため、アリウス自治区に戻っても始末される運命なのである。なので、彼らに自分たちを苦しめてきたアリウスを壊してくれと頼んでいた。

 

「し、しかし…」

 

「戦う理由が欲しいか?ならばくれてやる。お前たちが探している例の金属生命体は“彼女”と共にこのアリウス自治区の奥に潜んでいる。これでどうだ…?」

 

「センチネル・プライムがアリウス自治区にいるということか!?」

 

「さっき“スクワッド”と一緒にいた例の四人組も“彼女”と“センチネル”を追っているはずだ。だが彼らだけでは足りない…。“彼女”は自身の野望を叶えるために、強力な手駒を用意している。“シャーレの先生”が居ようがいまいが関係ない…“彼女”の野望は達成寸前だ」

 

彼女の頼みを聞いて戸惑う2人に対し、アリウス兵はセンチネル・プライムがアリウス自治区に潜んでいるという情報を彼らに話す。さらには、ベアトリーチェが強力な手駒を用意していることも示唆し、彼女の目的が達成寸前であることも伝えた。

 

「大事な事を俺たちに教えてくれてありがとう。彼女の野望は必ず俺たちで止めてみせる」

 

「あぁ、任せてくれ」

 

「「トランスフォーム!!」」

 

ギゴガゴゴ!!ブゥゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

アリウス兵から大事な情報を受け取ったホットロッドとウルトラマグナスは彼女に礼を言うと、扉が閉じる前に自治区へ向かうべくトランスフォームして先を急いだ。

 

「頼んだぞ…最強の2人…」

 

 

 

 

 

アリウス自治区

 

先生とスクワッドたちは少し休憩しており、先生は座って眠りについていた。

 

“…先生、私の声が届いているかい…?”

 

“私の声が届いているのなら…どうか…耳を傾けてくれ…”

 

“私は今、夢でも現実でもない狭間の世界に閉じ込められている…。いつまで此処に留まれるのか、定かではない。時間があまり残されていない…先生に、今の状況を伝えなければ…”

 

眠っている先生の夢の中で、彼に言葉をかけているのはセイアである。彼女はどうやら夢と現実の狭間とやらにいるようで、何とか先生に今の状況を伝えようとしていた。

 

“私は…過ちを犯してしまった…”

 

“私は夢の中でゲマトリア…彼らの会議を識ってしまった…”

 

“アリウス自治区を支配しているベアトリーチェは、バシリカで儀式を行おうとしている…”

 

“その儀式の果てに…キヴォトスは終焉を迎えるだろう…”

 

そして彼女は先生から止められていたにも関わらず、ゲマトリアに接触してしまったことを先生に明かす。さらに彼らの会議でベアトリーチェが言っていた“儀式”の存在を仄めかし、それによってキヴォトスが終焉を迎えるというのである。

 

“彼女が儀式で何をしようとしているのかは依然判明していない…”

 

“だが、キヴォトスに存在しない『何か』を呼び寄せようとしているのではないかと推測される…”

 

“私は、明晰夢の中でベアトリーチェに攻撃され…儀式の向こう側にいる存在と接触してしまった…”

 

“そう…『アレ』に触れてしまったせいで、私の器が崩れ始め…そうして、私はミカを傷つけた”

 

しかしベアトリーチェと接触したものの、彼女が何を呼び寄せようとしたのかは分からなかったようである。そしてセイアはベアトリーチェによってその『何か』に接触したことにより、自らの器が崩れ始めた状態になっていた。

 

“キヴォトスの終焉に接触し、恐慌状態に陥った私はミカを責め立て…そのまま身体が崩れていって…”

 

“私はいつも…あの子を傷つけてばかりだ…”

 

“ミカは己を責め、取り返しのつかない罪を犯そうとするだろう…”

 

“そして、ベアトリーチェの儀式は、このキヴォトスを終焉へと導く切っ掛け足り得る”

 

“その過程で、アリウススクワッドのアツコは、命の花を散らすだろう”

 

セイアは『何か』に蝕まれていく最中、ミカを傷つけてしまったことをひどく後悔しているようである。そして、その『何か』を呼ぶ過程で、ベアトリーチェによってアツコの命を失うということをセイアは確信していた。

 

“私はこの、夢でも現実でもない狭間に閉じ込められているが故に…先生、あなたに届くか分からない言葉を投げかける事しかできない”

 

“ああ、そして先生…気を付けてくれ。あなたはベアトリーチェに狙われている”

 

“この問題を、全て解決することなど不可能だ”

 

“先生はもう十分に私たちのために努力してくれている。だから、全ての問題を背負おうとしないでくれ”

 

今の彼女は夢でも現実でもない狭間から先生に言葉を掛けることしかできないが、それでも彼女は先生に訴え続ける。先生はもう十分役目を果たしたと。全ての問題を背負わなくていいと。

 

“私は此処から抜け出し、ナギサと他のみんなの力を借りて、ミカを取り戻すよ”

 

“今度こそ、彼女に謝罪したいんだ”

 

“だから先生…。私の声が届いているのなら…どうか…”

 

“逃げてくれ…そしてできる限り、アリウス自治区から遠ざかってほしい”

 

“そうでなければ…先生…は…”

 

 

 

 

 

アリウス自治区

 

“(セイア…ミカ…)”

 

ガバッ…

 

「お?お目覚めだぜ」

 

「せ、先生?」

 

「…ごめん、起こした?」

 

「良い夢見れたかぁ?俺は全然だぜ…」

 

先生が目を覚ますと、アリウススクワッドとディセプティコンたちが彼の様子を伺っていた。ミサキは自分たちのせいで起こしてしまったと思い気まずそうに謝るが、バーサーカーは気にせず話しかけていた。

 

“…みんなは何をしていたの?”

 

「リーダーの様子を見てました。解熱剤が効いたみたいで、もう熱はありません。今は眠っています…」

 

「ったく…ガキは寝てろって言ったのによぉ」

 

「いつまでも休んでいるわけにはいかないから…。まだ追手は来てないから、あと30分くらいしたら出発しよう」

 

先生は自分が寝ている間に何をしていたのかとスクワッドたちに問いかけると、彼女たちはサオリの様子が心配で見ていたと答えた。寝てろと言ったにも関わらず、起きてサオリの様子を心配していた彼女にニトロゼウスは呆れていた。

 

“30分か…”

 

「うん。何か必要なものある?」

 

“みんなの話を聞かせて欲しい。とりあえず、さっきの話を続きを聞かせてくれるかな?”

 

「えっと…そ、それは…」

 

「そんな事聞いてどうするの…聞いてて楽しい話じゃないよ」

 

先生はミサキに後30分と言われると、先ほどヒヨリとミサキが話そうとしていた話を再び聞きたいとせがむ。それを聞いた2人の反応はあまり良い反応とは言えなかった。

 

「…まぁ、私が知ってる範囲でよければ話すけど。どうせ時間も余ってるし」

 

「サオリが目を覚ます前に話せよ。アイツ自分の過去とか話されるのイヤそうだし」

 

 

 

 

 

「…最初の記憶は、長年続いた内戦の終わりを宣言する「マダム」の姿。私たちは幼かったから、内戦の事も”マダム“の事も、何一つ知らなかった。ただ、そうなんだ、って漠然と受け止めていた」

 

「“マダム”は自分がアリウスの新たな生徒会長であり、主人であり、支配者だと言ってた。そうして、残っていた生徒に多くのことを教えるようになっていったの」

 

vanitas vanitatum et omnia vanitas 全ては虚しい。どこまで行こうとも、全てはただ虚しいものだ。

 

「様々な戦闘技術…そして『全ては虚しいもの』という真理…」

 

ミサキたちが語り始めたのは内戦を“マダム”、ベアトリーチェが収束させた記憶である。アリウスを掌握したベアトリーチェはその手腕によってアリウス生たちに教育を施し、自分に忠実な兵士を育てあげたのである。

 

「わ、私たちが経験する苦痛は全て“トリニティ”のせいで…“ゲヘナ”は、そもそも共存などできない存在だと教えられました…」

 

“・・・”

 

「流石の俺らでも全部オートボットのせいにはしねぇわ」

 

「けどやっぱり何も知らないガキ共はそういうのをあっさり信じちまうんだな、これが」

 

ヒヨリがベアトリーチェのトリニティとゲヘナへの憎しみを植え付けるような教育に、静かに怒りを覚える。これまで彼女たちの詳しい過去を聞いてこなかったディセプティコンたちも、ベアトリーチェの所業には引いていた。

 

「わ、私たちは、誰かを憎み嫌う“殺害の意志”を持っているから…“人殺し”と同じなのだと…。そしてこの自治区以外に、“人殺し”の居場所はない、とも…。“彼女”は、自分こそが真実を教える真の存在であり、生徒たちが従い、尊敬すべき大人なのだと言ってました…」

 

「はぁ~、100年に1回とか、惑星10個渡ったら1回くらいはいるよな、こーいうカスみたいなヤツ」

 

「それって多いの?少ないの?」

 

「お、大人の話だから…疑うことなく、受け入れてました…」

 

ベアトリーチェはアリウス生を洗脳し、自信の忠実な兵士に育て上げる教育を施していたのである。そして自信を崇めさせるような教育をしていると聞いて、ドレッドボットはカスと形容するのであった。

 

「みんなその教えに従っていました。反抗すると、怒られるから…アズサちゃんとか、姫ちゃんみたいに」

 

“・・・”

 

「ひっ…!?せ、先生!?すごい顔になってますが…!?」

 

「流石の先生様もこれにはご立腹ってか?」

 

「…言ったでしょ。楽しい話じゃないって」

 

当然彼女の教えに反抗すればそれなりの対応が待っているようで、みな従順にその教えに従っていたようだ。それを聞いた先生は、ベアトリーチェに対し許せないという顔をして、ヒヨリを怖がらせていた。

 

“…ごめんね。アツコについて教えてもらえる?アツコはどうして「姫」って呼ばれてるの?”

 

「ひ、姫ちゃんがなんでそう呼ばれているか…。えっと…お、お姫様だから…?」

 

「姫は…私たちが幼い頃からお姫様だった」

 

「やはりか…自称などでは出ないあの気品、姫と呼ぶに相応しい…」

 

「ホント…お前はアツコの話になると饒舌だよな。正直引くわー」

 

先生はヒヨリに怖い顔で怖がらせたことを謝りつつ、アツコについて尋ねる。どうやらアツコは幼い頃から“姫”と呼ばれていたようで、バーサーカーはそう言われるのも納得だと頷いていた。それを見ていたモホークは、彼女の熱く狂いに引いていた。

 

「自治区を統治していた、かつてのアリウス生徒会長の血を引いているんだって。だから“ロイヤルブラッド”って呼ばれてたみたい。アリウス自治区の会長はそれまで世襲制だったらしいから。本来なら、彼女がアリウス分校の生徒会長になるはずだった」

 

「あぁ~オプティマス・プライムと同じ感じかぁ~」

 

「確かオプティマス・プライムってオートボットとディセプティコンに分かれる前の統治者である13人のプライムの末裔で最後の生き残りなんだっけ?まぁメガトロナス・プライムは最近までキヴォトスにいたし、センチネル・プライムも実は生きてたわけだから、全然最後じゃなかったわけだが」

 

「別にオートボットもディセプティコンも今となってはだから何だって感じだぜ」

 

“は、初めて知った…”

 

アツコは世襲制であるアリウス分校の生徒会長の血を引いており、それ故にロイヤルブラッドと呼ばれていたことをミサキは語る。それを聞いたディセプティコンたちはオプティマス・プライムと同じような境遇だと述べると、先生はそのことを初めて知ったようで驚いていた。

 

「リーダーと私、ヒヨリは幼い頃から貧民街でろくでもない生活をしていたの」

 

「私の記憶の姫ちゃんは…昔から気品あふれる服を着ていました。わ、私達とは全然違って…へ、へへ…」

 

「私はリーダーにとって、姫ちゃんは羨望の的でした。…ミサキさんはあまり興味なさそうでしたけど…」

 

「…いや、私も全く興味が無いわけじゃなかったよ。ただ、表に出さなかっただけ」

 

「そ、そうだったんですか!?」 「コイツホンマ…」

 

アツコ以外の他のメンバーは貧民街出身のようで、彼女たちにとってアツコは羨望の的だったようである。ヒヨリはミサキは興味無さげだったと語るが、彼女は表に出さなかったと語りヒヨリを驚かせ、ドレッドボットを呆れさせた。

 

「姫はすごく優しかった。私みたいなものにも、手を差し伸べてくれて…」

 

「そうだ…俺が猿轡を嵌められ身体中に拘束具を付けられていた時にも、彼女は優しく接してくれたんだ。こんな俺にも、花を摘んでくれた…」

 

「あーあ、感極まってるよアイツ…」

 

「そういえばマスクを被ってなかった頃は、よく笑ってたっけ…。アツコは…私にとっても大切な人だよ」

 

そしてミサキがアツコのことを話し始めると、バーサーカーが勝手に話始めたためモホークはさらに彼の言動に呆れた。昔のミサキは興味無さげに斜に構えていただけで、彼女としてもアツコは大切な存在なのである。

 

「内戦が終わった後、姫は“彼女”の手で生贄として捧げられるらしいって噂が流れ始めた。一体どうしてなのか、私たちはよく分かってなかったけど…みんなに尊敬される貴い存在だから、選ばれたんだって思ってた」

 

「・・・」

 

「でも、リーダーはそれに納得しなかった。だから、生贄として捧げられるはずだった姫を私たちの元に連れてきた。どうやって連れてこられたのかは、分からないけど…“彼女”が素直に姫を解放するとは思えないから、リーダーと“彼女”の間で何か、約束でもしたんだと思う」

 

“・・・”

 

『姫の運命を変えたいのなら、彼女の命令に従えと…。そうすれば、姫だけでなく…他の仲間も助けてやると』

 

そしてベアトリーチェが内戦を終わらせた後、アツコが生贄にされるという噂が流れたそうで、当時彼女たちはそこまで重大だと感じていなかった。しかし、サオリだけはそれを許せなかったようで、ベアトリーチェと何かしらの契約を結んでアツコを連れてきたのである。そのことを聞いた先生はサオリと初めて出会ったときの言葉を思い出していた。

 

「そうして、姫は顔を隠して、私たちと一緒に訓練を受けるようになったの。リーダーは…私とヒヨリ、姫…そして後から合流したアズサを自ら指導した。今思い返しても、辛い記憶でしかないけど」

 

「思い出したくもないです…あの時のリーダーはすごく怖かったから…」

 

「その後、私たちは“スクワッド”と呼ばれ、アリウスの多くの任務を遂行することになった。…でも、結果的に私たちは任務を果たせなかったし、姫は約束通り“生贄”として捕まってしまったけど」

 

「・・・」

 

「…それに、私たちは元々ターゲットだった“シャーレ”の先生と一緒に、裏切り者としてアリウスに戻ってるし…本当に笑えない話だね」

 

アツコを連れて来たサオリはその後、自信の手によってスクワットを厳しい訓練で育て上げたのである。2人はそのことをあまり思い出したくは無さそうであったが、その甲斐あって彼女たちはスクワッドと呼ばれアリウスの任務を遂行してきたのである。だがそれも失敗し、今や自身は裏切り者だとミサキは自身の境遇を自嘲するのであった。

 

「面白い話をしているな」

 

「お、サオリが起きたぞ」

 

「…目が覚めたんだ。体調はどう?」

 

「動けない程じゃない…助かった」

 

「よ、よかったです…へへ…全部終わってしまったと思ってましたけど…」

 

ミサキとヒヨリが自分たちの過去を話していると、サオリが起き上がりこちらに向かってきた。先生の常備薬によってサオリは少しだけ元気を取り戻し、動けるようになったようである。

 

「そう…熱が下がってるなら大丈夫かな。でも、今が正常なコンディションじゃない事を忘れないでね」

 

「んで、どうするよ?」

 

「今から姫ちゃんを助けるんですよね…?」

 

「ああ。アリウスのバシリカに向かい、姫を救出する。最初から目標はそれだけだ」

 

ミサキは熱が下がったサオリに安心しつつも、無理をしないように釘を刺す。全員が揃ったところでモホークが改めて今後の事をサオリに聞くと、彼女は改めてアツコの救出が目標であると宣言した。

 

「バシリカにはどうやって侵入するつもり?既に私たちが自治区に潜入している事は、彼女も知っているよ」

 

「あの変な3人組だけじゃなく、“門番”だって配置してるだろうしなぁ…」

 

「ルートは既に考えてある。アリウス分校の旧校舎に向かう」

 

「きゅ、旧校舎ですか?あ、あそこは、かなり長い事放置されていた廃墟ですよ…!?しかも、お化けが出るって有名な…」

 

「お前らだってさっきまでお化け操ってたじゃねぇかよ」

 

ミサキがサオリにどうやってバシリカへ侵入するのかと尋ねると、彼女は旧校舎へと向かうと答える。それを聞いたヒヨリは既に廃墟として放置された旧校舎へ行くことに、恐れを抱いていた。

 

「そこに何があるの?」

 

「姫から聞いた話だが。かつて聖徒会がアリウス分校を建設する時、バシリカと分校をつなぐ地下回廊を作ったのだとか」

 

“聖徒会がアリウス分校を…?”

 

「…うん。その昔トリニティ連合に反対したアリウスの脱出を支援したのが、ユスティナ聖徒会。アリウスを最も糾弾した彼女らが、アリウスのトリニティ自治区脱出と再建を主導したの」

 

「不思議なもんだな」

 

サオリがアツコから聞いた話では旧校舎には聖徒会が作ったバシリカへと繋がる回廊があるようである。それを聞いて先生は不思議そうに聖徒会について尋ねると、ミサキはアリウスを糾弾していたはずの聖徒会がトリニティ離反後も支援を行っていた事実を明かした。

 

「回廊はかなり昔に作られたものだから“彼女”も見落としている可能性が高い。遠回りにはなるが、安全にバシリカまで侵入できるはずだ」

 

「んで、その回廊はどこにあるんだ?」

 

「いや…まずは回廊を探すところからだ」

 

「行き当たりばったりぃ!!」

 

“うん。でもとりあえず行ってみよう”

 

サオリはバシリカの事をベアトリーチェが知らないだろうと期待して、遠回りをすることを選択したようである。しかしサオリでさえもその回廊の場所を知らないため、ニトロゼウスからは行き当たりばったりだと指摘されるが、それしか方法が無いため一同は旧校舎へと向かうのであった。

 

「旧校舎はここからそう遠くはない。目立たないように移動するぞ」

 

 

 

 

 

アリウス自治区の某所

 

ガシャ!!ガラガラッ!!

 

「けほ、けほっ…」

 

「ぐっ…」 「うぅ…」

 

「うーん…最近ずっと部屋にいたからか、鈍ったなぁ…ロールケーキのせいかも?」

 

キョロキョロ…

 

「…まあ、でもとりあえず着いたみたい」

 

埃が舞う通路を進んできたのは、先ほどホットロッドを振り切りアリウス自治区へと突入した聖園ミカである。彼女は迫りくるアリウス兵たちをなぎ倒しながら、サオリ達を探していた。

 

「な、なんだ!?お前は誰だ!!」

 

「お、お前は!?」

 

「あはは、こんにちは☆…そうだ、ちょうどよかった!ねえねえ、アリウスのバシリカってどっち?」

 

ミカが見慣れない場所ゆえキョロキョロと辺りを見渡しながら歩いていると、前方からアリウス兵たちが現れる。彼女たちは予期せぬ侵入者に驚き、ミカに銃を向けるが当の本人は全く緊張感が無い。

 

「し、侵入者がここに!早く本体に連絡を…」

 

ドンッ!!バタン…

 

「ねえ、ダメだよ…夜中に騒いだら迷惑でしょ。そういうの、教わらなかったの?」

 

「う、撃て!!総員、攻撃!!」

 

ズダダダダダダ!!

 

「いったぁ…まあ、こうなるとは思ってたけどさ」

 

ドガガガガァァァァァァァァァァン!!

 

アリウス自治区のバシリカに役者は揃いつつあった。




先生側のTF
モホーク、ニトロゼウス、ドレッドボット、バーサーカー
ホットロッド、ウルトラマグナス+???

ベアトリーチェ側のTF
センチネル・プライム
スカージ、ナイトバード、バトルトラップ
+???

明かされていない1枠を含め基本アリウス自治区内での戦闘は彼らでの勝負になります。
ベアおば側のTFが少ないですが、ヒエロニムスとかバルバラとかいるのでバランスはいいかと。
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