TRANSFORMERS Blue_Archive   作:H2O(hojo)

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タイトルはダークサイドムーンの主題歌。
章ラストはとりあえず主題歌のタイトルにしとけばいい感じに収まる。


Iridescent

キヴォトス某所

 

ザッザッザッザッザッザッ…

 

「こ、こっちの道は初めてです…。どこに繋がっているんでしょうか…」

 

「とりあえず進んでみよう。どこだって、これから私たちが初めて歩く道だから」

 

「そうだな…俺らビークルモードで走れるけど…」

 

「バカ野郎!!こういうのは風情を楽しむもんだろうがよ!!」

 

アリウス自治区から抜け出したスクワッドたちは、廃線になった線路の上を歩いていた。今後のことを不安がるヒヨリに対し、アツコはとりあえず進んでみようと促していた。

 

「…あれ。り、リーダーは!?」

 

「あれ?」

 

「た、たしかリーダー後ろにいたはずなんですが…い、いなくなりました!?」

 

「モホークもいねぇじゃん」

 

「俺たちよりちっちぇから見失ったか!?」

 

するとここでヒヨリがサオリが居ないことに気が付く。さらにはサオリだけでなく、相棒のモホークも彼女と一緒に何処かへ消えてしまったようである。

 

「…チッ」

 

「ミサキ…?」

 

「リーダーは、モホークと一緒にどっか行ったよ…」

 

「ど、どっか行ったって、なんですか!?」

 

「私に、みんなを頼むって言い残して…勝手だよね」

 

サオリが居なくなってヒヨリが慌てふためいていると、後ろからミサキが舌打ちしながら現れる。どうやらサオリはミサキにだけ頼むと告げて、モホークと一緒に勝手に何処かへ消えたようである。

 

「リーダー…ど、どうして…」

 

「あー…あれじゃね、ああいう年齢によくある自分探しの旅ってやつ?」

 

「ずるいよサオリ。こんな風に足枷を残すなんて…。私には、重すぎる…」

 

「やっぱり7tは重いか…?」

 

「そういう意味じゃねぇよ!!」

 

サオリ失踪の理由が解らないヒヨリに、ドレッドボットは自分探しの旅に出たのではと推察する。そして、彼女たちを託されたミサキは、その重い責務に押しつぶされそうになっていた。ちなみにニトロゼウスは約7tの重量があることを、少々気にしているのである。

 

「…大丈夫、ミサキ」

 

「姫…」

 

「サオリには、もう少しだけ時間が必要なんだ。己を振り返り、自身を知る時間が。自分の命題に答えるための時間が…」

 

「やっぱり自分探しじゃねぇか。相変わらず面倒なヤツだぜ」

 

だがそんな中、アツコだけはサオリを信じているようであった。彼女には自分に課せられた命題に答えを出す時間が必要なのである。

 

「リーダーは…サオリ姉さんは、帰ってくるんでしょうか?」

 

「うん…サッちゃんは帰ってくるよ」

 

「今後、私たちだけで…生きていかないといけないんですか?」

 

「うん…いつまでもサッちゃん頼りじゃいけないからね」

 

アツコの話を聞いて、ヒヨリはサオリが帰って来るのか心配になる。さらには今後自分たちだけで生きていくことに、不安が付きまとっていた。

 

「そんな…私たちは、これからどうすればいいの…?アリウス自治区にも、トリニティにも、ゲヘナにも…私たちの居場所はない。追撃から逃れるために、街を転々とし続ける事になると思う。私たちを待ち受けているのは、そんな未来だよ…姫」

 

「うん…それでも、私たちは大丈夫」

 

「・・・」 「姫ちゃん…」

 

「えらい前向きだな…」

 

「流石だアツコ…」

 

ミサキは今の自分たちの八方塞がりの現状を嘆き絶望する。しかしアツコはそれでも大丈夫と言って、彼女たちを励ます。

 

「姫…簡単なことじゃないよ」

 

「ううん、大丈夫だよ」

 

「・・・」

 

「こんな事で弱音を吐いたら、コンクリートに咲いてる花に失礼だからね」

 

「お花だぁ~?」

 

だがミサキはアツコの励ましだけでは前向きになれないようで、彼女に簡単ではないと警告する。だがそれでもアツコはコンクリートに咲く花に失礼だと言って、自分の言い分を曲げなかった。

 

「アズサはあの時、花を見てこう言ってた。それがたとえ虚しいことであっても…抵抗し続けることを止めるべきじゃないと。アズサがやり遂げているのだから、私たちもできないわけないよ。私たちの青春は、私たちだけのものだから」

 

「「・・・」」

 

「ちゃんと見守ってくれる人もいるし…そうでしょう?」

 

「あぁ…」 「そうさな」 「まあね」

 

「はい…」 「うん…そうだね」

 

「うん、一緒に頑張ろう」

 

そう言ってアリウススクワッドは、何処かへ消えていった。

 

 

 

 

 

ブラックマーケット

 

「ククッ…。見たことの無い顔ですね。ここまで流れてきたということは、それなりの事情がおありなのでしょう」

 

「まぁね!!」 「・・・」

 

「実力さえあれば何でも構いません。さて、どんな依頼をお望みですか?簡単なもの?難しいもの?」

 

「難しいやつで…いや、どれほど不可能な依頼でも解決してみせよう。依頼料が高い任務をくれ」

 

「よろしくおねがいしゃーす!!」

 

アリウススクワッドから抜け出したサオリとモホークはブラックマーケットへとたどり着いていた。2人は日銭を稼ぐために、仕事の依頼を斡旋してもらおうとしていた。

 

(私は犯罪者だ…追われる身でもあるし、この先は辛く苦しい日々が続くだろう)

 

(しかし、その苦難の旅路の果てに…私達にも素晴らしい未来があるというのなら…)

 

「うん、訪れるよ…私達にも…最後にはハッピーエンドを迎えられる。私たちもそうだよね、サオリ」

 

薄暗かったアリウス自治区には青空が広がっていた。

 

 

 

 

 

トリニティ・聴聞会場

 

「・・・」 「・・・」 「・・・」

 

(先生…私は予知夢を視る事はもうないだろう。其れが…かの夢から抜け出すための代償だった)

 

(最後の予知夢で目撃した事…其れを、先生と議論しなければならない…)

 

(だが…其れは、もう少し未来でも良いだろうか?)

 

(今はただ…此処に集まっている、私たちの“現在”に注力したいから)

 

アリウス自治区から出たティーパーティーの3人は、約束通り聴聞会へと出席する。そしてセイアは聴聞会の様子を眺めながら満足そうに今を噛み締めるのであった。

 

(そして…私たちは…今までのように力を合わせ…努力を重ねて、その試練を乗り越えるから)

 

“それじゃあ聴聞会を始めようか”

 

先生の言葉と共に聴聞会が始まる。そしてトリニティの空もアリウス自治区と同じく青空が広がっていた。

 

Fin

 

 

 

 

 

ブラックマーケット

 

「待て、約束が違うぞ」

 

「はて、何の事でしょうか?」

 

「テメェ騙しやがったなゴルァ!!」

 

「これはなんだ?予定額の半分も入ってないぞ!!」

 

依頼を終えてブラックマーケットの幹部のところへ戻ったサオリとモホークだったが、2人は彼の所業に憤慨していた。どうやら予定されていた金額の金が振り込まれていなかったようである。

 

「先に約束を破ったのはそちらですが。こちらの契約書にも書かれておりますように、生徒は時給1000円です。ところが、あなたは中退ということを隠したじゃありませんか?だから時給500円です」

 

「中退じゃありませんー!!学校が勝手にぶっ壊れたんです~!!」

 

「同じことでしょう…」

 

「うっ…!!」

 

「そこに税金と各種費用、食費を除いたのがこの金額ですが…何か問題でも?」

 

一方幹部は約束を破ったのはそちらだと言って、学校を中退していたことを引き合いに出した。それをモホークは反論するが、幹部は聞く耳を持たなかった。

 

「ああ…それに、指名手配までされているようですが。この事実が知られたら困るのはそちらではないのですか?」

 

「「・・・」」

 

「ということで、口止め料としてさらに15%差し引かせていただきます」

 

「ま、待て…それじゃあ私の給料は…」

 

「0円ですね」

 

さらに幹部はサオリたちが指名手配されていることを指摘すると、2人は何も言えなくなってしまった。さらに彼は口止め料を15%上乗せして給料が0円になってしまった。

 

「さあ、では出口はあちらです。何か言いたいことでも?それともヴァルキューレ警察学校にでも訴えてみますか?」

 

「…いや、分かった。教訓を得たということにしよう」

 

「ったく覚えてやがれよ、クソッたれが!!」

 

コンコンコン…ガチャ

 

「し、失礼します」

 

「「?」」

 

そして幹部は出口を指さして、彼女たちに退室を促す。それに対し2人は渋々部屋を出ようとするが、その時1人の少女が部屋に入ってきたのである。

 

「あなたは…この間、依頼をした…!?」

 

「あ、はい…え、えっと…。うっかりしてしまって…」

 

「精算は済ませたはずですが」

 

「は、はい…そ、そ、そうです。その通りです…だ、だから…」

 

部屋に入ってきた少女は以前依頼したことがあるようだが、精算を済ませたはずの者が今さらここに来たことに幹部は疑問を感じているようである。

 

「ゆ、許せ…」

 

「ゆるせ?」

 

「許せません!!!!!!」

 

パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!

 

「ひ、ひいぃっ!?た、助けて!?」

 

「何だよこのイカレ女!?」

 

そしてその少女は許せないと言って、その場で発砲を始める。標準を定めず無茶苦茶な撃ち方をする少女を見て、モホークですらドン引きであった。

 

「アル様のお金を踏み倒すなんて、絶対に許せません!!!」

 

パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!ドォォォォォォォォォォォン!!!

 

「…はぁ、はぁ」

 

「あー…俺スラージ、ハルカを手伝いに来た」

 

「うおっ!!何だコイツ!!俺のお仲間…なのか?」

 

「あ、アル様が、ちゃんと挨拶して…し、しっかりと計算してくるようにって…だ、だから…」

 

少女の名前は伊草ハルカ。便利屋68の社員である。彼女は尊敬する社長であるアルの指示の元、ブラックマーケットの幹部をスナールと共に襲い掛かったのである。

 

「こ、これでしたら、ちゃんと、挨拶になりましたよね…?」

 

「・・・」 「ヤッベェ~」

 

「あ、ああっ…!?他の方がいらっしゃっていたなんて!?お、お騒がせし、た、大変失礼しました!!」

 

「…いや、別に」 「アッ…オキヅカイナク…」

 

ブラックマーケットの幹部を倒したハルカは、満足そうに辺りを見渡すとサオリ達を見つける。そして彼女は迷惑をかけてしまったと思い、彼女たちに謝るが2人はこの惨状を見てそれどころではなかった。

 

「で、では、また今度…私は爆弾を設置しに行かなければならないので…」

 

タッタッタッタッ…

 

「これが、裏世界のやり方か…」

 

「恐るべし…キヴォトス!!」

 

初めて裏世界のやり方というものを見た2人は、そのやり方に感心するのであった。

 

 

 

 

 

便利屋事務所

 

「なっ、何ですってーーーー!?」

 

「俺グリムロック、俺も混ぜて欲しかった」

 

「ご、ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…。“挨拶”ってそういうのではなかったなんて…ま、またご迷惑をかけてしまいました。し、死にましょうか?死んでもいいですか?」

 

「俺スラッグ、ハルカ死ななくていいと思う」

 

そして事務所に戻ったハルカは自分のした事を社長であるアルに説明する。またしても何も知らない陸八魔アル(16)は、ハルカのしたことを聞いて驚き絶叫する。

 

「あははははは!超ウケる!!ハルカちゃん本当に挨拶してるー」

 

「俺スワープ、挨拶は大事!!」

 

「そこ、すっごく怖そうな連中だったのに、これからどうするのー?」

 

「また騒がしくなりそう…はぁ」

 

頑張れ陸八魔アル!!負けるな陸八魔アル!!

 

 

 

 

 

エデン条約編 完




次回からカルバノグの兎編になります。
お待ちかねのアイツらの登場です。
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