白き翼を持つガンダムと反逆したガンダムは、SEED世界で何を見るのか? 作:岡村優
監視生活を満喫したヒイロたち三人はウズミに呼び出され、アスハ邸に向かった。
「ヒイロ、どう思う?」
「俺達の処分の話かもしれないがあのお人好しのことだ何かあるかもしれん」
「ヒイロ…何故悪い方向に考えるのです?」
「何が起きるか分からんからな…覚悟だけはしておいたほうがいい。」
監視につけられた兵士に連れられ、三人をアスハ邸の一室に案内する。
「アスハ様、お三方を連れてまいりました。」
「入れ」
「失礼します。」
「君は下がって良い」
「はっ!」
部屋に入ると先客がいた。その中の一人がウズミに問う
「あのウズミ様?この子達は…」
その問いに答えたのはハサウェイだった。
「…僕たちは平和を求めてこの世界に反旗を翻すものさ。」
「…だそうだ。」
「はあ…」
「さて…本題に入られよラミアス艦長…アラスカで何があった。」
「実は…」
マリュー・ラミアス艦長は、本部にサイクロプスがあったこと、守備軍は何も伝えられていなかったこと。それで自爆したことを聞いた。
「…サイクロプス…正気ではないな…」
「それでいいのか?地球軍は…」
「痛ましいことです…」
と、三人は目を伏せた。
「それでこれか」
ウズミはテレビをつけるちょうどその痛ましい爪痕が放送されていた。それを見たリリーナが悲鳴を上げる。
「ひっ!?」
「リリーナ、辛いなら見るな。」
「すいません…」
「わかっちゃいるけどたまらんね」
というのはムウ・ラ・フラガ少佐である。
「大西洋連邦は、中立の立場を取る国々にも一層強い圧力をかけてきている。連合軍として参戦せぬ場合は敵対国とみなすとまでな。無論オーブも例外ではない。」
「奴らはオーブの力がほしいのさ!」
「ご存知のことと思うが我が国はコーディネイターを拒否しない。オーブの法と理念を守るものならば誰でも入国居住を許可する数少ない国だ。遺伝子操作の是非の問題では無い、ただコーディネイターだから、ナチュラルだからとお互いを見るそんな思想こそが一層の軋轢を産むと考えるからだ。カガリがナチュラルなのもキラくんがコーディネイターなのも当人たちがどうにもできぬただの事実でしかなかろう。」
「そうですね…」
「なのに、ただ、コーディネイターだけを敵として悪として攻撃させようとする大西洋連邦のやり方に私は同調することはできん。一体、誰と誰がなんのために戦っているのだ。」
「しかし、仰る事はわかりますが…失礼ですがそれはダダの理想論にすぎないのではありませんか?それが理想とは思っていてもやはりコーディネイターはナチュラルを見下すし、ナチュラルはコーディネイターを妬みます。それが現実です。」
「…わかっておる無論我が国とてすべてが上手く行っているわけではないが、だからと諦めてはやがて我らは本当にお互いを滅ぼし合うしかなくなるぞ。そうなってから悔やんだとてすでに遅い…それともそれが世界というのならば黙って従うか?どの道を選ぶも君たちの自由だ。その軍服が裏切らぬというのなら手も尽くそう。君等は若く力もある。見極められよ」
と、ここでヒイロが口を挟む。
「ウズミ、俺は…この星ですべきことがわかった。」
「奇遇だねヒイロ、僕もだよ。」
「どうする気かね?」
「地球軍とザフト軍を殲滅する。そうすればとりあえず戦おうとは思わんはずだ。だから二機を返せ。」
「…それが君たちの選択だというのか?」
「ああ、とりあえずはこうするしか無い、この世界にトレーズはいない、リリーナが求めた完全平和主義も実行できない。なら、戦う戦力を根絶やしにするしか無い。」
「お前ら言ってること理解してんのか?兵器なんてものは生産ラインでいくらでも作れるんだぜ?そんな非現実的な…」
「何を行っている?生産ラインも破壊するに決まっているだろう?」
「たった二機で何が出来るってんだ!」
ムウの叫びに答えたのはハサウェイだ。
「違うよ、君たちはたった二機だと言うけれど二機ともガンダムだ。不可能じゃない。それに君たちの機体はバッテリー駆動が通常だと聞いた。僕達の機体は核融合炉だ。」
これを聞いたマリューは驚いた。
「せ、戦艦クラスに搭載される原子炉をモビルスーツに!?そんな技術をどうやって…」
「そもそも俺達は他の世界又は他の星から来た、技術体系が違って当然だ。」
「な…」
「……ヒイロ、ハサウェイ、もう少し考えても良いのではありませんか?」
「そんな時間はない…早くしなければオーブが焼かれるぞ。」
「なに!?」
これには驚くしか無い
「マスドライバーとモルゲンレーテを欲して奴ら攻め込んでくるぞ。しかも主力ではなくブルーコスモスの連中が新型のガンダム3機を持って、だ。」
「なんだって!?」
「ヒイロ君、どうやってその情報を…」
と、困惑気味にウズミは問う。
「簡単だオーブの国立図書館のパソコンから地球軍の情報機密文章を盗み出したに決まっているだろう?これがそのデータだ。」
と言ってウズミにわたす。
「…ヒイロ…君ってやつは…なんてことやってるんだ。」
「安心しろ痕跡も消したし、図書館の館長には許可を取って使った。」
「………」
リリーナは頭を抱えるしかなかった。