人理修復を成し遂げたマスターはありふれた世界じゃ最強に決まっている   作:アイリエッタ・ゼロス

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覚醒の時

「....いちゃつくのは良いが、周りを警戒してからしろよ? 気づかない間に魔物に

 グサッ、じゃ笑えねぇからな?」

「はい....」

「ごめんなさい....」

 あの後、二人に止められた俺は二人を正座させそう言った。

 

「まぁ説教はこれで良いか....それよりも、これ見ろよ」

 俺はそう言って、二人の前に鉱石を置いた。

 

「先生、これは?」

「さっき外に出た時に見つけた鉱石だ。この鉱石から出ている水、飲むと体力が回復した。

 それにこの水、ダメージを与えた魔物にぶっかけたら傷が治った」

「っ!? それ本当ですか!」

「あぁ。試しに舐めてみろ。毒見はしてある」

 そう言うと、二人は鉱石から出ている水を舐めた。

 

「っ! 本当だ....何だか、身体が楽に」

「私も....」

「これがあれば白崎が魔力切れを起こしても大丈夫になったな。南雲、適当に鉱石で

 バケツかコップを作れ。これがあった下に水溜りの様に水が溜まっていたからな。それも

 回収する」

「わかりました」

 そう言って南雲は適当な鉱石からバケツとコップを作り出した。すると、南雲は何かを

 思いついた表情をした。

 

「あの、水月先生」

「何だ?」

「この水があれば、僕達魔物の肉を食べれないですか?」

「....お前、凄い事言うな」

 俺は南雲の言葉に唖然とした。

 

「でも、確かにこの水があれば魔物のお肉を食べた時にも身体が崩れるのも防げるかも。

 先生もさっき魔物にかけたら治ったって言いましたし」

「お前もか白崎....」

 白崎も南雲に同調したため、俺は頭を押さえた。

 

「正直分の悪いギャンブルだぞ。それでもやるって言うのか?」

「はい」

「生きるためにも、必要だと思います」

「....はぁ。わかった。だったら南雲、食器一式とナイフ、後フライパン作っとけ。白崎は

 俺が渡したルーンの中から火が出るやつを丸く並べとけ」

 そう言って、俺は水と外で散らかっている魔物の内数体を拠点まで持ってきた。

 

 ~一時間後~

 

「さて、一先ず調理はできたが....」

「おぉ....!」

「先生、料理上手なんですね」

「まぁな」

 魔物の皮を剝ぎ、血抜きをし、ルーン魔術で多少の浄化をし、フライパンで焼いた肉が

 俺達の前にあった。

 

「....取り敢えず、まずは俺が毒見をしてからだ。その後にお前等が食う。良いな?」

「「はい」」

「よし。....じゃあいただきます」

 そう言って、俺は焼いた魔物の肉を食った。

 

「....どうですか?」

「....先生?」

「....まぁ、多少臭みはあるが肉って感じだな」

 俺は食ったが特に身体に異常が出ているような感じが無かった。

 

「そ、そうですか....てことは毒が消えた....?」

「どうなんだろ....?」

「まぁ俺の身体が変ってのはあるかもな....取り敢えず、やばいと思ったら吐き出せ。それか

 水を飲め。俺も魔術でどうにかするつもりだ」

「わかりました」

「じゃあ....」

「「いただきます」」

 そう言って二人は魔物の肉を食べた。

 

「どうだ?」

「確かに臭みがありますけど....」

「ちょっと固いお肉ってぐらいで....」

 そう話していた時、異変は突然起こった。

 

「「アァァァ!?」」

 二人の身体からは血が噴き出し、身体が砕け始めていた。

 

「っ!? お前ら水飲め!」

 そう言いながら俺は癒しの意味を持つルーンを二人に描いた。だが、それでも砕けるのと

 相殺はできなかった。

 

「だったら、相殺できるまで!」

 

 ~数十分後~

 

「と、止まった....」

「い、生きてるね私達....」

「はぁ、はぁ....腕が疲れた....」

 南雲と白崎の身体の崩壊はどうにか止まった。だが、二人の姿は食う前とではずいぶん

 風変わりした。髪の色は白くなり、背は伸び大人っぽくなったというのがあっていた。

 

「何だか食べる前とは随分変わっちゃったね」

「うん。それにこの腕の線なんだろ....」

 そう言いながら、南雲はステータスを開いた。そこに書かれていたのは....

 

 =======================================

 

 南雲ハジメ 17歳 男 レベル:8

 天職:錬成師

 

 筋力:100

 体力:300

 耐性:100

 敏捷:200

 魔力:300

 魔耐:300

 技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査]・魔力操作・胃酸強化・纏雷・言語理解

 

 =======================================

 

「何じゃこりゃ!?」

「滅茶苦茶ステータス上がってるじゃねぇか!」

「てことは....」

 南雲のステータスを見て白崎もステータスを開いた。

 

 =======================================

 

 白崎香織 17歳 女 レベル:10

 天職:治癒師

 

 筋力:80

 体力:220

 耐性:120

 敏捷:190

 魔力:420

 魔耐:420

 技能:回復魔法[+回復効果上昇][+回復速度上昇][+イメージ補強力上昇]・光属性適正・

 高速魔力回復・纏雷・胃酸強化・魔力操作・言語理解

 

 =======================================

 

「ステータスが上がってる....」

「おいおい、魔物の肉ヤバすぎるだろ....」

 俺はそう呟きながら自分のステータスを開いた。

 

 =======================================

 

 水月 立香 22歳 男 レベル:? 

 天職:マスター

 

 筋力:C++

 耐久:C+

 敏捷:D+

 魔力:D

 幸運:C

 

 技能:英霊の加護・幻霊の加護・神霊の加護・召喚術・ルーン魔術・槍術・剣術・弓術・

 体術・砲術・物理体制・魔法体制・毒耐性・精神耐性・状態異常耐性・第六感・魔力操作・

 縮地・魔力感知・気配感知・威圧・言語理解

 

 ========================================

 

「俺は変わってないんかい!」

 俺は自分のステータスプレートを思わず地面に投げつけた。

 

「ま、まぁ個人差があると思いますよ....」

「慰めんでいいわ!」

「で、でも! 魔物を食べたらステータスが上がるって言うのは分かりましたね!」

「あぁ。てなると、外の奴も捌くか....お前らまだ食えるか?」

「「はい!」」

「わかった。じゃあ少し捌いてくる」

 

 ~~~~

 

 あの後、外にあった魔物のほとんどを三人で食べた。俺は一切ステータスが上がらなかったが

 二人のステータスはあれから大体三倍程度上がった。そして白崎は眠りに就き南雲は例の

 武器を作っていた。

 

「っ、出来た!」

「おぉ、完成したか」

 そう言った南雲の手には拳銃があった。

 

「はい! 後はこれを実戦で使えるか....」

「そうだな」

「あの、水月先生。お願いがあるんですが、良いですか?」

「お願い?」

「僕を強くしてください」

 俺は南雲からの言葉に意外と思った。

 

「....随分急だな」

「前から思っていたんです。いつまでも水月先生や白崎さんに頼りっぱなしで良いのかって。

 少なくとも、自分の身ぐらい自分で守りたいって思ったんです。....それに、今の僕には

 守りたい物ができたんです」

 そう言いながら、南雲は眠っている白崎の方を見た。

 

「だから、大切なものを守れる力を僕に教えてください」

 南雲はそう言うと、俺に頭を下げてきた。

 

「(愛する人のため、か....)」

「....わかった。俺が教えれるべきことは教える。ただ、先に言っておく。教えたからと

 言って絶対に守れる力が得られる保証は無い。それでも良いか?」

「それでも、お願いします」

「そうか。なら明日からやるぞ。今日のところはもう寝ろ」

「わかりました。じゃあ、おやすみなさい」

 そう言って横になると、南雲はすぐに寝てしまった。

 

「....南雲、お前は俺みたいに失うんじゃねぇぞ」

 そう呟きながら、俺は首にかけているネックレスの飾りを強く握った。

 

 

 

 

 

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