人理修復を成し遂げたマスターはありふれた世界じゃ最強に決まっている 作:アイリエッタ・ゼロス
白崎side
迷宮を攻略してから一週間程が立った。現在、私はスカサハさんとランサーさんと修行を
しているシアちゃんと先生の治療をしていた。この一週間、二人は時間がある時は常に修行を
しており、シアちゃんは悲鳴を上げながら修行を受けていた。先生もかなり苦しそうに
していたがシアちゃん程は傷を負っていなかった。
「はい、これで大丈夫だよ」
「ありがとうございますぅ....」
「すまねぇな白崎」
「いえ! ....それよりも、先生まだやるんですか」
私は立ち上がって武器を手にしている先生を見てそう聞いた。
「あぁ。これでも向こうにいた頃よりだいぶ短い方だからな」
「これで短いって....感覚壊れてますよ....」
「そうか? ....ま、こんなもんでへばってたら世界を救うなんて出来なかったからな」
そう言いながら、先生はスカサハさんのもとに歩いて行った。
「....凄いですね、水月さん」
「うん....」
「(先生....私達が思っているよりも、ずっと凄い人生を生きていたんだろうな....)」
そんなことを思いながら、私は先生の戦いを見ていた。
~~~~
メルトside
「はい、これで完了です!」
「....アナタ、本当にチートね」
「ふっふっふ....! アナタやパッションリップ達のデータはこまめにキューブにして保存して
いましたからね! まぁ、まさか使う機会があるとは思っていませんでしたが....というか、
アナタも大概チートなんですよ....」
私はBBとともに宿の一室におり、私の姿は最終再臨の姿になっていた。そうなったのも、BBが
誰にも言わずこっそり作っていたキューブを私の霊基に組み込んだからである。
「感謝してくださいよ? わたしのおかげで! 素材無しに再臨できたんですから!」
「はいはい....」
「むぅ....相変わらずわたしに対して塩対応ですねぇ....」
「アナタにはこれぐらいで十分よ」
そう言いながら、私はランサーに姿を変えた。そして、私は部屋から出ようとした。すると....
「....メルトリリス」
突然BBが真剣そうな声色で私の名前を呼んだ。
「....何よ」
「彼は....センパイは、アナタが死んでから一度闇に飲まれました。もう一度アナタが死んで
しまうのを見れば、今度こそ戻って来れないでしょう。だから、絶対に死なないでください」
そう言ったBBの目は、今まで見たことがないくらい真剣な目だった。
「そんな事、アナタに言われるまでもないわよ....それよりも、闇に飲まれたって....」
「それは....わたしの口からは言えません。きっと、センパイも話したがらないでしょう。
もしも知りたいのなら、センパイの方から言うのを待ってあげてください。こればかりは、
いくらアナタのお願いでもそう簡単には話さないでしょう」
「....そう。わかったわ」
そう言って、私は部屋から出た。
「(あのBBがあそこまで真剣に言うなんて....相当の事なのね)」
そんなことを考えながら私は立香を迎えに行った。
~~~~
「ねぇ、立香」
「どうしたメルト?」
「BBから、アナタが闇に落ちたって聞いたんだけど....どういう事?」
その日の夜、私は立香の膝の上に座っている時にそう聞いた。すると、立香は表情が固まった。
「BBから....詳しく聞いたか?」
「いいえ。闇に落ちたってだけだけど....」
「そうか....悪いメルト。その話は、出来たら聞かないでくれると助かる」
そう言いながら、立香は私の身体を抱きしめてきた。その時の抱きしめる力は、いつもよりも
強く感じた。
「(よほど聞かれたくないことなのね....)」
「....わかったわ。でも、いつか聞かせてちょうだい」
「....あぁ。覚悟が決まったら話すよ....」
そう言って、その日はこれ以上何も起こらず眠りに就いた。
~次の日~
「じゃあ、俺達はここでお別れって事で」
次の日の朝、BB達四騎の身体は光り出していた。
「あぁ。四人ともありがとな」
「気にするなマスター」
「そうっすよ。俺等の仲でしょ」
「またねマスター」
「それじゃあセンパイ! またカルデアで!」
そう言って、四人は光の粒子となって消えた。
「....さてと、俺達も明日になったら次の迷宮に進むとするか。取り敢えず、必要なものは
全員買いに行っておけよ」
そう言うと、立香は一人で何処かに歩いて行った。
「僕も少し買いに行くものがあるんで」
南雲もそう言うと何処かに歩いて行った。そしてこの場に残ったのは私と三人の女子だった。
「....アナタ達は行かないの?」
「そうですねぇ....あ、折角ですしみんなで服買いに行きませんか?」
「良いかも....」
「はい! みんなで行きましょう!」
「そ。なら、私は宿にいるわ」
そう言って宿に戻ろうとした時、私のパーカーの袖を白崎が掴んだ。
「メルトリリスさんも一緒に行きませんか?」
「私も? アナタ達三人で行きなさいよ」
「三人では前にも行った。私は、メルトリリスがどういう服を選ぶか気になる....」
「確かに....メルトリリスさんのセンス良さそうですもんね!」
「....ふーん。なら、少しは付き合ってあげるわ」
「じゃあ早速行きましょう!」
そうして、私は三人の買い出しに付き合う事になった。
~~~~
「....アナタ達、いつもこんなのに絡まれているの?」
ショッピングをした後、私達は町の男達に絡まれた。といってもカツアゲなどではなく、
やれ恋人になれ、やれ奴隷になれ、やれ妻になれと土下座をしてくるバカ達だった。そんな
バカ達は私にも言い寄って来たので、全員蹴り飛ばして転がっている連中を見ていた。
「まぁ....」
「はぁ....だったら二度と言い寄って来ないぐらいに叩きのめしておきなさい」
そう言って、私はこの場から離れた。