人理修復を成し遂げたマスターはありふれた世界じゃ最強に決まっている   作:アイリエッタ・ゼロス

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ifルート書いたり書かなかったりするかも....?


嘘は己の身体を炎で焦がす(火加減調整済み)

「はぁぁぁぁぁ....」

「でっかいため息っすねパイセン....」

 大量に落ちてきた赤い剣が血の水たまりになると、そこからパイセンが現れた。

 

「どうっすか? 少しは気紛れました?」

「全く。どいつもこいつも弱すぎんのよ!」

「そりゃパイセン基準ならそうでしょうが....」

「後輩....おまえ、少し付き合いなさいよ」

 パイセンはそう言うと、俺に向かって殺気を向けてきた。

 

「良いっすけど....ちょっと後にしてくれません? こいつ等上まで送ったら相手しますから。

 先に外まで戻っといてください」

「....そう。なら、さっさとしなさいよ」

 そう言うと、パイセンは霊体化してこの場から消えた。

 

「(あとでボコされるな....)」

 そう思いながら、俺はバーサーカーの方を見た。

 

「バーサーカーもありがとな。上は片付いたか?」

「はい。と言っても、ほとんどアサシンさんが倒されましたが....」

「そうか」

 俺はそう言うと、少し離れた所で血を流しているメルドのもとに向かった。

 

「騎士団長様が随分なやられようだな」

「水月か....また、お前に助けられたな....」

「ったく、王国最強がこれじゃあ先が思いやられるぞ?」

「ははは....耳が痛いな....水月、すまないが光輝を頼む....俺はここまでみたいだからな....」

「おいおい、ここで死なれると面倒だ。お前にはまだ生きてアイツ等の面倒見てもらわねぇと」

 そう言いながら、俺はメルドに向かって癒しのルーンを飛ばした。するとメルドの四肢は元に

 戻り、流れていた血も全て止まった。

 

「こ、これは....!?」

 メルドは自分の肉体が治ったことに驚いていた。

 

「貸し一つだぞ」

 俺はそう言ってメルドから離れた。そして、今度は八重樫のもとに向かった。

 

「白崎、八重樫の治療は終わったか?」

「はい」

「そうか。八重樫、普通に動けそうか?」

「え、えっと....まだ動けそうにないです....」

「わかった」

 俺はそう言って八重樫をお姫様抱っこした。

 

「ちょ....!? 水月先生!?」///

「外出るまで大人しくしとけよ。さっさと出ねぇと面倒だからな」

 そう言って俺は自分が開けた天井の穴を見た。すると....

 

「水月先生! 雫から離れろ!」

 天之河がフラフラになりながらも立ち上がり、俺に剣を向けてきた。

 

「....何の真似だ?」

「彼女は既に戦意を喪失していた! 殺す必要はなかったはずだ! 水月先生がしたことは

 許されることじゃない! 香織も早く離れるんだ! その人は人殺しだ!」

「立香、あれが勇者?」

「ん? そうだぞ」

「あれが勇者、ねぇ....ただのアホじゃなくて?」

 俺の言葉にメルトはそう言った。

 

「まぁ間違ってねぇな」

「あんなくだらない連中に私は付き合う気はないわよ」

「俺だって付き合う気ねぇわ」

「待ってくれ! 何がくだらないって言うんだ! その人は無抵抗の人を殺した....!」

「....嘘をつきましたね」

 天之河がそう叫んでくると、突然横から清姫の声が聞こえた。そして、天之河の身体が炎に

 包まれた。

 

「アァァァァ!?」

「わたくしの前で嘘をつくなんて許せませんね....」

 清姫はそう言いながら天之河の方を睨んでいた。

 

「....殺すなよ?」

「ちゃんと加減はしていますわ」

「(どうだか....)」

 俺は地面に倒れた天之河の見てそう思った。

 

「....あ、そうだ。バーサーカー、一つ頼まれてくれないか?」

「何でしょうか?」

「今からコイツ等に質問をする。もし噓をついてたら教えてくれ」

「お安い御用ですわ」

「助かるよ。....さて、お前等。今回は偶然が重なってお前等を助けに来た。このまま全員を

 助けてやるのも俺にとっては造作もねぇ。だが....その前に俺の質問に答えろ。この質問に

 正直に答えた奴は助けてやる」

「し、質問ですか....?」

 俺の言葉に谷口がそう聞いてきた。

 

「あぁ。南雲が奈落に落ちた原因を作った魔法を撃った奴、そいつをあぶり出す」

 俺がそう言うと、ガキどもの表情がこわばった。

 

「あれは明らかに狙って撃たれたものだ。軌道を見る感じ、な。何、正直に答えれば何も

 起きねぇよ。ただまぁ....嘘をついた瞬間、そこのボロ雑巾の様になる。あと、答えないって

 言うのなら自力で帰ることになる。まぁつまり、お前等に拒否権はねぇ。さっさと聞いていく

 からぱっぱと答えろ。まずは....檜山、南雲が落ちる原因になった魔法を撃ったのはお前か?」

 俺は明らかに動揺していた檜山に向かってそう聞いた。

 

「お、俺は....俺はそんなことやってねぇ!」

「嘘ですね」

 檜山が嘘を言った瞬間、檜山の身体は炎に包まれた。

 

「あ、あちぃ!? あちぃよぉぉ!?」

「人の話、なーんも聞いてねぇな....」

 俺は地面を転がる檜山を見てそう呟いた。実のところ、俺は犯人は檜山だと確信していた。

 理由は二つ。一つは白崎からの予想を聞いていたから、そしてもう一つは俺のさっきの質問で

 明らかに動揺していたのが見えたからだ。

 

「白崎、お前の予想通りだったな」

「そうですね....」

 白崎はゴミでも見るような目で檜山を見ていた。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ先生! 檜山が本当にそんな事を....!」

「やったから燃えてんだよ。じゃあ永山、お前南雲を落とす魔法を撃ったか?」

「お、俺はそんな事をしていない!」

 永山がそう叫ぶと、永山の身体は炎に包まれなかった。

 

「な? 本当の事を言ったからお前は燃えていない。じゃあそこで燃えてる奴は? 本当の事を

 言わなかったから燃えてる。理解したか?」

「じゃ、じゃあ本当に檜山が....」

「ち、違う....! 俺は南雲に向かって火球なんて....!」

 すると、身体を悶えさながら檜山がそう叫んだ。

 

「誰が南雲を落とした魔法が火球なんて言った? あの時、それに気づけたのは近くにいた俺と

 受けた南雲、それと撃った本人しか分からないはずだが?」

「っ!?」

「あーあ....自分から墓穴掘ったな。さて白崎、コイツどうすんだ?」

 俺は目が死んでいる白崎にそう聞いた。すると、白崎は檜山の方に歩いて行った。そして、

 白崎は杖に魔力を溜めて檜山に向けた。

 

「お、おい白崎! 待ってくれ! お、俺が悪かった! だから命だけは....!」

「....」

 檜山の命乞いを聞いていたのか聞いていなかったのかは分からないが、白崎は檜山に向かって

 魔法を放った。だが、その魔法は檜山の背後に着弾した。

 

「....良いのか?」

「こんな奴殺して私が穢れたら、ハジメくんが悲しんじゃいますから」

 俺が白崎にそう聞くと、白崎は少しすっきりした表情でそう言った。

 

「そうかい。じゃ、やることやったしそろそろ戻るか。白崎、重力魔法でそいつ等上まで

 連れてこい。俺は先に行ってるぞ」

 そう言って、俺は地面を蹴って空中に跳んだ。

 

「八重樫、舌噛むなよ」

「は、はい!」

 八重樫はそう言うと俺にしっかりと抱き着いてきた。

 

 

 

 

 

 

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