人理修復を成し遂げたマスターはありふれた世界じゃ最強に決まっている 作:アイリエッタ・ゼロス
「それで、次の町は?」
「海上の町エリセン。ミュウの故郷だ」
俺は隣に座っているメルトにそう返した。俺達が次に向かっている場所はミュウの
故郷であるエリセンだった。何でもその近くに七大迷宮の一つ、メルジーネ海底遺跡が
あるらしい。
「近くに大迷宮もあるしそれも攻略だな」
「そ。それにしても、海上の町ね....」
そう言うと、メルトは何か考えこんだ表情をし始めた。
「どうした?」
「何でもないわ。少し考え事をしていただけよ。....それよりも立香、あなたダ・ヴィンチに
礼装送ってもらった方がいいんじゃないの?」
「礼装?」
「海なんでしょ。だったら水着の礼装あった方が良いんじゃない?」
「アレか....確かに言われてみればそうだな。エリセンに着いたらダ・ヴィンチちゃんに
連絡するか」
そう言いながら、俺は車を走らせ続けていた。
~~~~
「よし、到着っと」
一日程走らせ、俺達はエリセンの町に着いた。
「ダ・ヴィンチちゃん、こちら立香。一応次の町に着いた。送るタイミングはいつでも
大丈夫だ」
『はいはい、こちらダ・ヴィンチちゃん。準備ができたらまた連絡するよ』
「了解。あ、それとなんだが俺の水着礼装も一緒に送ってくれるか?」
『水着礼装? あぁ、アレだね。わかったよ』
ダ・ヴィンチちゃんがそう言うと通信は切れた。
「さぁて、誰が来るのやら....」
~~~~
「ママー!」
「ミュウ....! ミュウ!」
町の中に入るとミュウは自分の家に向かって走り出した。俺達が追いかけると、もう少しで
家に着くと思われる場所でミュウは母親と思われる人物に抱き着いていた。
「あの人が母親....?」
「多分な....」
「(にしても若....)」
メルトの言葉に俺はそう返した。
「(てか足怪我してんのか....?)」
俺はミュウの母親の足に巻かれている包帯を見てそう思った。
「ママ! あし! どうしたの! けがしたの!? いたいの!?」
「これは....」
「お兄ちゃん! ママを助けて! ママの足が痛いの!」
「....白崎、お前が見てやれ。とりあえず俺が家まで運ぶ。....失礼」
俺はミュウの母親にそう言うとミュウの母親を持ち上げた。
「えっ? あらら....」
俺は家のベッドまで運びベッドの上に下ろした。
「白崎」
「はい。少し失礼します」
そう言うと白崎は包帯が巻かれているところに触れて診察を始めた。
「....一先ず私の魔法で治療することはできます。ただ、後遺症なく治療するには時間を
掛けてゆっくりと癒していくのが良いと思います。それまで不便だと思いますけど、必ず
治しますから安心して下さい」
「あらあらまぁまぁ....もう歩けないと思っていましたのに....何とお礼を言えばいいか」
「良いんですよ、ミュウちゃんのお母さんなんですから」
「えっと、そういえば....皆さんは、ミュウとはどのような....」
「俺達は....」
俺はミュウと出会った時とここまで来た過程を話した。
「そうだったんですね....娘を助けていただき私の足まで治してもらって....なんとお礼を
言えばいいか....このご恩は一生かけてもお返しします。私に出来ることでしたら、
どんなことでも....」
「ミュウを助けたのは偶然が重なったことだ。そこまでしてもらう必要は....」
「なら、良い宿教えてくれる? しばらく私達ここに滞在するから」
「それでしたらこの家を使ってください。幸い、家はゆとりがありますから、皆さんの分の
部屋も空いています。エリセンに滞在中はどうか遠慮なく」
「いや、流石にそれは....」
メルトの言葉にそう返したミュウの母親にそう言ったのだが....
「それに、その方がミュウも喜びます。ね? ミュウ?」
「お兄ちゃん達、どこかに行くの?」
ミュウは俺達の方を見ながら首を傾げた。
「水月さん! せっかくですしお世話になりましょう!」
「ん、私も賛成」
ミュウの言葉と眼に魅了されたのか俺にそう言ってきた。
「....どうする?」
「まぁ、良いんじゃない?」
「あ、そう....なら、世話になるか」
メルトもそう言うので、今回はミュウの家で世話になることにした。
「すまないが、俺の仲間があと三人程来るんだが....大丈夫か?」
「えぇ、大丈夫ですよ」
「そうか。ありがとう。じゃあ、俺達は少し外させてもらう」
そう言って、俺とメルトは家の外に出た。
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「ダ・ヴィンチちゃん、送れるなら送ってくれ」
『了解! じゃ、始めるよ!』
家の裏に移動した俺とメルトはダ・ヴィンチちゃんにそう連絡した。そして俺達の前に
魔法陣が現れた。魔法陣は光り出し、光が収まると魔法陣の上に二人の人影があった。
「円卓の騎士が一人、太陽の騎士ガウェイン。参上いたしました」
「....同じく、嘆きの騎士トリスタン。....お久しぶりですマスター。....そして、
再び相見える事を嬉しく思います、メルトリリス」
「....そ」
「まさか二人が一緒に来てくれるとはな....そういや、あともう一人は....」
「彼女なら....」
ガウェインがそう言うと、魔法陣が再び光り出した。二人はそれに気づきその場から少し
距離を取ると、魔法陣の上に一人のサーヴァントが現れた。
「メルト....メルトーーー!」
「え、ちょ....!? きゃあ!?」
現れたサーヴァントはメルトに向かって一直線に突進し、メルトに抱き着いてメルトを
押し倒した。
「ちょ、ちょっと
メルトを押し倒したサーヴァント、それはメルトの妹で俺の