人理修復を成し遂げたマスターはありふれた世界じゃ最強に決まっている 作:アイリエッタ・ゼロス
「....リップ、メルトからどいてやれ。ブレスト・バレーに入るぞ」
俺はメルトを押し倒しているリップにそう言った。
「あ....ご、ごめんメルト! すぐどくね!」
リップはそう言うと身体を動かしてメルトから離れた。
「まったく....相変わらず鈍臭いんだから....」
「ご、ごめんねメルト。でも、また会えたのが嬉しくて....」ポロポロ
「もう、泣くんじゃないの。相変わらず泣き虫なところは変わってないわね」
メルトはそう言いながら優しくリップの頭を撫でた。そんな二人を見ているとガウェインが
俺に近づいてきた。
「マスター。こちら、お預かりした礼装です」
そう言ってガウェインは俺にアタッシュケースを渡してきた。
「あぁ、ありがとな。....さて、じゃあ移動するか。メルト、リップそろそろ行くぞ」
俺はアタッシュケースを受け取ると二人にそう言った。
「わかったわ」
「わかりました」
二人がそう言ったので、俺達はミュウの家に向かって歩き出そうとした時....
~♪~♪~
どこからともなく軽快な音楽が流れてきた。
「この音は....」
「チッ....」
メルトは音を聞いた瞬間、アルターエゴの姿に戻り音が聞こえた方向に斬撃を飛ばした。
「BBチャンネ....! へぶっ!?」
メルトが斬撃を飛ばした場所には、音の元凶でもあるBBがおり、斬撃によって近くの木に
吹っ飛ばされた。
「さ、行くわよ」
メルトは吹っ飛ばされたBBを無視しミュウの家のほうに歩いて行った。
「....」
「....どうします、マスター」
「....そっとしておこう」
俺は吹っ飛ばされたBBを放置してミュウの家に向かった。
~~~~
「じゃあちょっと待っててくれ」
俺はリップ達にそう言うと先に家の中に入った。
「あ、先生おかえりなさい」
「おう、ただいま。レミアさん、少しいいか?」
俺はミュウの母親のレミアさんにそう言った。
「どうかしましたか?」
「ここにいる間この家の中を魔術でコーティングしてもいいか?」
「家の中を魔術で、ですか?」
「あぁ。俺の仲間、巨大な武器を持っていてな。ちょっと動くだけでも家の中を傷つけそうで
危ないんだ」
「そういう事ですか。でしたら大丈夫ですよ」
「ありがとう」
俺はそう言って床に手を置き、この家の中全体を魔力で覆った。そして床を一回殴ってみたが
床には傷一つ付かなかった。
「大丈夫だな。二人とも入ってきてくれ! あとリップは霊体化して入ってくれ!」
俺が扉に向かってそう言うと、ガウェインとトリスタンが入ってきた。
「お初にお目にかかります。サーヴァント、セイバーと申します」
「同じくサーヴァント、アーチャー。以後お見知りおきをレディ。どうでしょう、この出会いを
記念して後ほどお茶など....」
「卿よ、抜け駆けするつもりですか? ....申し訳ありませんレディ。良ければ私とも....」
「おい....未亡人ナンパすな。セイバーとランサーの王に言いつけるぞ」
俺がそう言うと二人は固まった。
「あと同僚のセイバーに言いつけても....」
「「失礼レディ、先程の言葉は無かったことに」」
俺の言葉に二人はすぐにレミアさんにそう言った。
「はぁ....」
『あの、マスター。わたし、出ても大丈夫ですか?』
『ん? あぁ、大丈夫だぞ』
俺は頭の中に聞こえたリップの言葉にそう返した。
『わかりました』
そう言うと、リップは俺の隣に現れた。
「今回のメンバーのセイバー、アーチャー、そしてアルターエゴのパッションリップだ」
「初めまして、パッションリップです」
「メルトリリスさんと同じ顔....!?」
「それに腕がかぎ爪....!」
「いや、確かにツッコむところはそうじゃろうが....」
「メルトお姉ちゃんよりもおっぱい大きいの~!」
そう言うと、ミュウはリップの胸に飛びつこうとした。俺はミュウがリップの胸に触れる前に
ミュウを捕まえた。
「ミュウ、リップの胸に触ったら危ないから」
「ダメなの?」
「ダメ。お母さんと二度と会えなくなるぞ」
「そ、それはダメなの!」
そう言うとミュウは俺の腕から離れレミアさんに抱き着いた。
「あ、ありがとうございます」
「気にすんな。....それよりも南雲、あんまリップの胸見てると横から刺されるぞ」
俺は出てきてからリップの胸に視線が止まっている南雲にそう言った。
「そ、そんなことは....!?」
「ハジメさん....?」
「ハジメ....恋人がいるのにいい度胸....」
「ハジメくん....少し外でお話ししよっか」
「ちょ、ちょっと待って!? す、水月先生! 助け....!」
南雲の叫びは届かず、白崎は南雲の首根っこを掴みシアとユエと外に出ていった。
「....ありゃ死んだか?」
「....ありえるわね」
そんな事を呟きながら、俺達は南雲達が帰って来るのを待った。