人理修復を成し遂げたマスターはありふれた世界じゃ最強に決まっている   作:アイリエッタ・ゼロス

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改造された迷宮

「さて、メルジーネ海底遺跡はグリューエンの証と満月の導きに従えってミレディは

 言ってたな」

 エリセンに着いてから二日後、夜の海に俺はいた。そして俺の手には南雲がグリューエンで

 手に入れた攻略の証があった。俺は海の上を走りながら何度かグリューエンの証を月に

 翳していた。そして二十分程続けていると、突然月の光をグリューエンの証が吸収し始めた。

 

「お、当たったか」

 そう思ってしばらく翳していると、十分に集まったのかグリューエンの証から一本の

 光の線が海面に向かって放たれた。

 

「この先か....」

 俺はその場に止まり、空中に向かって魔法を放った。すると空中で魔法は花火の様に

 爆発した。

 

「しばらく待つか....」

 

 ~十分後~

 

「来たか」

 俺が海を見ていると、近くの海面から潜水艦が現れた。

 

「水月先生! お待たせしました!」

「おう、待ってたぞ南雲」

 潜水艦の上の部分が開くと、そこから南雲が顔を出した。さっきの爆発は南雲達が乗る

 潜水艦に俺の位置を知らせるためのものだった。俺は海の上を歩きながら潜水艦に近づき

 潜水艦の中に入った。潜水艦の中には白崎達とメルト達がいた。

 

「おっまたせ。どうにかルートを見つけた」

「そ。それで場所は?」

「この光の線が差す先だろうな。南雲、取り敢えずこの線に沿って進め」

 俺は南雲にグリューエンの証を渡し近くの椅子に座った。すると、メルトは俺の膝の上に

 座ってきた。

 

「道中は問題なかったか?」

「えぇ。多少魔物が出たけど私が全部ドレインしたわ」

「そうか。ま、こっから本番だな」

「時にマスター、七大迷宮とはどのようなものでしょうか?」

 するとガウェインが俺にそう聞いていた。

 

「解放者って奴等が創った迷宮だ。迷宮の一つ一つにコンセプトがあるらしくてな。その

 コンセプトをクリアして迷宮を攻略できれば神代魔法ってのが手に入る。まぁ難易度的に

 いえばそうだな....あのラスベガスの微小特異点をもう少し簡単にした難易度だな」

「....それでしたら、かなり難しい方では」

「そうか?」

「マスター....メルトのカジノで危うく経験値全ロスしかけたの忘れたんですか?」

「....何のことだか」

 リップの言葉に、俺は目を逸らした。

 

「そういえばそんな事もあったわね。恋人の味方ではなく北斎の味方して....」

「それは謝っただろ....その後ちゃんと詫びも入れに行ったんだから....」

「あの、水月先生。おそらく目的地に着きました」

 そんな話をしていると、南雲が俺にそう言ってきた。南雲の方を見ると、光の線は岩石で

 終わっていた。

 

「そうか。ならもう少し近づいてみてくれ」

「分かりました」

 そう言って南雲が岩石に近づくと、岩石は音を立てながら真っ二つに割れ道が現れた。

 

「この先だな....メルト、少し立つぞ」

「えぇ」

 俺がそう言うとメルトは俺の膝の上から立ち上がった。そして俺は南雲の操縦席の隣に

 向かった。

 

「南雲、一先ず前進。ただ周囲の警戒は怠るな。何が出てくるかわからん」

「はい」

 そう言って南雲が潜水艦を動かしたその時....

 

 ~♪~♪~♪~

 

 突然潜水艦の中にあの悪夢の音楽が流れ始めた。

 

「この音は....」

「あんのポンコツAI....!」

『BB~、チャンネルー!』

 そして、潜水艦のモニターに突如BBの姿が映し出された。

 

「BB....」

『はーい! 可愛い可愛い後輩を見捨てた鬼畜なセンパイにその他大勢さん。ようこそ、

 このわたしが改造した迷宮へ!』

「改造....!?」

「今改造って言いました!?」

 BBの発言に南雲と白崎は驚いているようだった。

 

『えぇ。少々わたしの事を軽んじているセンパイとメルトリリスにはきっつーいお仕置きが

 必要かと思いましてね! ここに来るのは予測できたので待っていたんですよ』

「何がきっつーいお仕置きよ。アナタの自業自得じゃない」

『ほぅ、そんなことが言えるのも今のうちですよメルトリリス。アナタ達が今から攻略する

 迷宮は、そう簡単にクリアをさせないように改造しましたから』

 そう言ったBBの眼は赤く光っていた。

 

『それに、センパイにとっては忘れることができない思い出深ーい迷宮ですよ♪』

「何っ....?」

 BBがそう言った瞬間、潜水艦は巨大な揺れに襲われた。

 

「っ、全員何かに掴まれ!」

『それでは、最深部でお待ちしていますねセ・ン・パ・イ』

 その言葉を最後にモニターからBBの姿は消え、潜水艦は水の流れに飲み込まれた。そして、

 潜水艦はどこかの地面に叩きつけられた。

 

「お前ら無事か!」

 俺は背後にいた白崎達にそう叫んだ。

 

「な、何とか無事です....」

「パッションリップさんのおかげで....」

 白崎達の方を見ると、ユエと白崎とシアはリップに抱き着いていた。そしてリップは両腕を

 潜水艦の床に突き刺して身体を固定していた。

 

「そうか、ありがとなリップ。セイバー達も....無事だな」

 俺はティオやガウェインを見てそう呟いた。

 

「さて、あんのバカは何してくれたんだか....南雲、先に外見てくるから後から来い」

 俺はそう言って潜水艦の入り口を開けて外に出た。そこに広がっていたのは....

 

「....アイツ、マジで説教だな」

 俺がメルトと運命の出会いを果たした特異点、深海電脳楽土SE.RA.PHだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                   改造特異点?

                  人理定礎値:? 

             違法改造海底遺跡SE.RA.PH

             ~ルール破りのラスボス系後輩~

 

 

 

 

 

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