人理修復を成し遂げたマスターはありふれた世界じゃ最強に決まっている   作:アイリエッタ・ゼロス

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ベヒモスと悪意の炎

「(マジでRPGと似てるな....)」

 俺はオルクス大迷宮を歩きながらそう考えていた。遠征先であるオルクス大迷宮は

 辺りに鉱石の様なものが埋まっておりRPGの洞窟のような感じだった。俺は隊列の

 一番後ろにおり、前衛ではガキどもが小型のモンスターと戦っていた。

 

「(ま、この辺は殺意が少ないモンスターばっかだな....それにしても....)」

 俺は周囲にある鉱石を見てあることを考えていた。

 

「(鉱石にはそれなりに魔力がある。それに迷宮自体にも魔力が循環している。ここなら

 召喚も成功するか....?)」

 俺は昨日、失敗した召喚の事を考えこの迷宮だったら成功するのではないかと考えた。

 

「(だが、こんな所でするわけにもいかんしな....個人行動取れればいいんだが....)」

 そう考えながら、俺はメルド達の後をついて行った。

 

「(ま、そもそも召喚に応じてくれるかもわからんか....)」

 

 ~~~~

 

「(にしても暇だな....)」

 迷宮を歩きながら俺はそう思っていた。敵はガキどもか騎士団の連中が倒すため、俺は

 ただ歩いているだけだった。

 

「(ちょっとは戦うか....)」

 そう思いながら俺は空中にルーンを描いた。そして、壁に同化している魔物に向かって

 ルーンを飛ばした。ルーンは炎の球に変わり、魔物は炎に包まれて消滅した。その様子を

 見て全員が俺の方を見た。

 

「....何だよ」

「いや....水月、今詠唱をしたか?」

「詠唱? そんなもんしてねぇよ。そもそも詠唱の必要のない魔術だし」

 そう言うと、全員が驚愕といった表情になった。

 

「詠唱無しで魔法だと!?」

「あぁ。てか、戦場で無駄なよそ見すんな」

 そう言いながら、俺は再びルーンを描きこちらに近づこうとした魔物を倒した。

 

「ほれ、魔物来てんぞ」

「っ! 全員戦闘態勢!」

 メルドはそう言って、全員に指示を出し始めた。しばらくすると出てきた魔物は全て

 倒された。

 

「....ん? 何だアレ」

 戦闘が終わり、俺は壁に突き刺さっているデカい鉱石が目に入った。

 

「あぁ、アレはグランツ鉱石だな。あれほどの大きさはかなり珍しいな」

「へぇ....」

「綺麗....」

「っ! だったら俺達で回収しようぜ!」

 すると、突然檜山がそんな事を言って鉱石を回収するために動き出した。

 

「お、おい! 安全確認もまだなんだぞ!」

「(あーあ....こういうときって大体嫌なことが起こる....)」

 そんな事を考えている間に、檜山は鉱石に辿り着き鉱石に触れた。その瞬間、鉱石から

 魔法陣が展開された。

 

「やーっぱトラップだよな....」

 そんなことを呟くと、魔法陣は広がっていき辺り一帯を光で飲み込んだ。そして光が

 収まると俺達はどこかに転移させられていた。

 

「(転移系のトラップか....ならこういう時は大体モンスターハウスなのが定番だな)」

 俺は冷静に周囲を見ながらそう考えていた。すると、出口に繋がる階段の方に無数の小さな

 魔法陣が、その方向と反対の方向に巨大な魔法陣が現れた。小さな魔法陣には骸骨の様な

 魔物が現れ、巨大な魔法陣からは猛獣の様な巨大な魔物が現れた。

 

「まさか....ベヒモス、なのか....」

 すると、メルドから呻くような声が聞こえてきた。

 

『グルァァァ!』

「(うるせ....)」

 俺は耳を塞ぎながらそう思った。

 

「アラン! 生徒達を率いてトラウムソルジャーを突破しろ! カイル、イヴァン、ベイル! 

 全力で障壁を張れ! ヤツを食い止めるぞ! 光輝、お前達は早く階段へ向かえ!」

 すると、咆哮で正気が戻ったのかメルドは全員に指示を出し始めた。

 

「待って下さいメルドさん! 俺達もやります! あの恐竜みたいなヤツが一番ヤバイでしょう! 

 俺達も....!」

「馬鹿野郎! あれが本当にベヒモスなら今のお前達では無理だ! ヤツは六十五階層の魔物! 

 かつて最強と言わしめた冒険者をして歯が立たなかった化け物だ! さっさと行け! 私は

 お前達を死なせるわけにはいかないんだ!」

「でも!」

「(何で指示に従わないかねぇ....どう考えてもメルドの指示は正しいだろ)」

 そう考えながら俺は周囲を見た。騎士の連中はガキどもを守るために最善の動きを取ろうと

 しているが、ガキどもはパニック状態になっており隊列がめちゃくちゃになっていた。そして

 ガキどもが階段に向かって逃げている時、一人のガキが他のガキに突き飛ばされ転倒して

 しまった。その隙を逃さなかったのか、骸骨の魔物は転倒したガキに向かって剣を

 振り下ろそうとした。

 

「(ったく、世話の焼ける....!)」

 そう思いながら、俺は地面を蹴って骸骨の魔物に一瞬で近づき天井に向かって蹴り飛ばした。

 

「早く前に行け。脚は止めんな。敵の動きはとろい。冷静に見れば攻撃ぐらいは避けれる」

「っ、は、はい!」

 転倒したガキにそう言うと、ガキは立ち上がって前に走り出した。

 

「さて....まずは道を開くか」

 俺は空中に五つのルーンを描き、骸骨の魔物に向かって飛ばした。ルールは様々な属性の

 攻撃に変わり、骸骨の魔物を倒した。

 

「ガキども足を止めんな! 一点集中で包囲を突破しろ!」

 俺はそう叫びながらデカブツの方を見た。

 

「(俺の仕事は決まったな)」

 そう思いながら、俺はメルドのいる所まで移動した。

 

「おいメルド、交代だ。あのデカブツは俺がやる」

「本気で言ってるのか!? 奴は最強と言われた魔物の一体だぞ!」

「だからどうした。どう考えてもお前等じゃ手に余るだろ。なら、今ここで最高戦力の

 俺がやる方が死ぬ人数は少なくて済むだろ」

「だが....!」

「....お前もチームのリーダーだったら、何を優先すべきかわかるだろ」

「っ! ....そう、だな」

 俺の言葉に、メルドは苦い顔をしながらそう言った。

 

「すまない....ここを頼めるか」

「あぁ、任せとけ」

「頼む....! ....全員後退だ! 水月にここは任せる!」

「そんなっ! メルドさん! いくら何でも....!」

「今できる最善の策だ! 文句なら後で聞いてやる!」

 そう言って、メルドは天之河を抱えて後退していった。

 

「さて、邪魔はいなくなったな....」

 そう呟き、俺は魔物を睨んだ。

 

「さぁ、やろうか。ベヒモスとやら」

 すると、ベヒモスは俺に向かって突進してきた。

 

「おいおい、テメェも天之河と同じタイプかよ....」

 俺はそう呟き、片手でベヒモスの牙を掴み突進を止めた。

 

「オラッ!」

 そしてもう片方の手でベヒモスを殴り飛ばした。ベヒモスは後方に吹っ飛び倒れたが、

 すぐに立ち上がり角にエネルギーを溜めていた。

 

「そうはさせるかっての!」

 俺はルーンを描き、角に向かってルーンを飛ばした。ルーンは風の刃になりベヒモスの

 角を真っ二つに斬った。ベヒモスは雄たけびを上げダメージを受けたようだったが、

 まだまだ体力が有り余っているのか再び俺に突進しようとしていた。

 

「まぁまぁタフだな。ま、そろそろ終わりにしよう。クレス!」

 俺がそう叫ぶと、俺の手元にクレスが現れた。

 

『おうおう! 一発目のルーレットか! テンション上がるぜぇ!』

「わかったから早くしろ」

『トゥルルルルル! "7"!』

「7か....ま、上々だな」

 そう言いながら、俺は巨大な戦斧に姿を変えたクレスを掴んだ。そして戦斧を構え、俺は

 真っ直ぐにベヒモスを睨みつけた。すると、その睨みにベヒモスは怯えたのか一瞬動きが

 止まった。俺はその隙を逃さず、ベヒモスの頭上に跳んだ。

 

「終わりだ」

 俺はそう呟き、魔力を込めた戦斧をベヒモスに叩きこんだ。戦斧はベヒモスの頭を割り、

 大量の血しぶきが飛んできた。

 

「あーあ....最悪....」

 俺は飛んできた血しぶきを浴びながらそう呟いた。

 

「(ま、倒せたから良いか....)」

「水月先生!」

 すると、砂煙だらけの南雲がこっちに走ってきた。

 

「早くこっちへ! もうすぐ橋が崩れます! 僕が錬成で足場を作るので!」

「あぁ、わかっ....」

 そう言って南雲の方に向かおうとした時、背後で何かが動く音が聞こえた。背後を見ると、

 頭を割ったはずのベヒモスが立ち上がろうとしていた。

 

「コイツ....!」

「(頭かち割ってまだ動くか!)」

 俺はベヒモスの異常性に驚きながら、再び戦斧を構えて今度こそとどめを刺そうとすると、

 背後から無数の魔法がベヒモスに向かって放たれた。

 

「二人とも! 今のうちにこっちに走れ!」

「南雲! 走るぞ!」

「はい!」

 そう言って、俺と南雲は急いで階段の方に向かった。だが....

 

「うわぁぁ!?」

「南雲!?」

 突如無数の魔法の中から炎の魔法が軌道を変えて南雲に直撃した。南雲は後方に吹っ飛び、

 奈落に落ちようとしていた。俺は南雲を助けようと走り出そうとしたのだが....

 

「南雲くん!」

 それよりも先に白崎が南雲のもとに行き、南雲を抱きしめながら奈落に落ちていった。

 

「あんのバカ....! メルド! ガキども連れてさっさと逃げろ! 俺は二人を追いかける!」

 そう叫んで俺は二人が落ちていった場所と同じ場所から奈落に飛び降りた。

 

 

 

 

 

樹海編登場のサーヴァントは.... Aフラン太歳ボイジャー Bジャンヌ三姉妹 Cエウロペテノチモリアーティ(老) Dアルキャスオベロン村正 Eノッブ沖田龍馬 Fセイバーオルタ邪ンヌマリーオルタ Gアビーナーサリーメドゥーサ(槍) Hクリームヒルトブリュンヒルデオリオン Iイリヤクロ美遊 J ステンノエウリュアレメドゥーサ(騎) K アルトリア(剣)(槍)(術)

  • A 娘(?)息子(?)弟チーム
  • B ジャンヌ三姉妹チーム
  • C 水月の家族(?)チーム
  • D 躍動+村正チーム
  • E 日本史有名偉人チーム
  • F オルタチーム
  • G 素直な子供チーム
  • H カルデア面白夫婦チーム
  • I プリズマチーム
  • J ゴルゴン三姉妹チーム
  • K アルトリア三人衆チーム
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