人理修復を成し遂げたマスターはありふれた世界じゃ最強に決まっている 作:アイリエッタ・ゼロス
奈落に落ちながら、俺は自分の身体にルーンを描いた。すると、俺の身体は風を纏い
かなりの速度で奈落に落ちていた。そして目視で白崎と南雲が落ちているのが見える
ところまで到達した。
「おい白崎!」
「水月先生....!?」
「手伸ばせ! 早くしろ!」
俺がそう叫ぶと、白崎は俺に向かって手を伸ばした。俺はどうにか腕を掴み、自分の方に
二人を引き寄せた。
「絶対俺の腕を離すなよ! クレス! ルーレット回せ!」
俺がそう叫ぶと、手元にクレスが現れた。
『OKOK! トゥルルルルル! "1"!』
クレスは刀に姿を変え、俺は刀を壁に突き刺した。刀は壁を斬り裂いていくが、その速度は
どんどん遅くなっていき、最終的に刀は壁を斬り裂くのが止まり俺達は空中に浮いていた。
「何とか止まったか....」
「(底がかなり近いな....)」
俺は下を見てそう思った。
「白崎、このまま降りるからしっかり掴まってろ」
「は、はい!」
そう言って、俺はクレスを壁から抜き地面に向かって落ちた。そして空中で体勢を整えて
地面に着地した。
「怪我無く落ちれたな....」
そう呟き俺は周囲の壁に向かってルーンを飛ばした。飛ばした場所は松明のような炎が
灯り、辺りを照らし始めた。
「白崎、俺が周囲を警戒する。その間に南雲の治療をしろ」
「わかりました!」
そう言うと、白崎は地面に自分が羽織っていたマントを置きその上に南雲を寝かせ治療を
始めた。
「(さて、後は....)」
俺は近くの鉱石を砕き、魔除けのルーンを描き白崎の周りにばら撒いた。
「(今のうちに周囲の敵を片付ける....)」
俺はそう考え、この周囲にいる魔物を倒しに向かった。
~一時間後~
「(これだけ倒せばしばらくは安全だな....)」
そう思いながら、俺は白崎のいる場所に戻った。戻ると白崎は肩で息をしており、かなり
疲れているようだった。
「白崎」
「水月先生....」
「南雲は」
「今できる最大限の魔法は使いました....傷は何とか塞がったんですけど、目が覚める様子が
なくて....」
「そうか。....一先ずよくやった」
そう言って俺は白崎の隣に座った。
「水月先生も回復を....」
そう言って白崎は俺に回復魔法を使おうとした。
「止めとけ。お前魔力ほぼ無いだろ。それに特にダメージを受けてないから大丈夫だ」
「わ、わかりました....」
「さて....白崎、お前何でこんな事をした」
俺は真面目な声で白崎にそう聞いた。
「こんな事、ですか....?」
「あぁ。南雲を追って奈落に落ちた....あの時お前が南雲を助けようとしたのは分かる。だが、
どう見ても自殺行為に等しい」
「それは....」
「今回は偶然俺も一緒に落ちたから怪我無く済んだ。だが、もしも俺がいなかったら?
あのまま落ちて頭でも打ったら二人ともそこで死んでいる....あの高さだしな。仮に落ちる時に
大丈夫だったとしても迷宮の魔物に殺されてる。さっきの時間だけで俺は百体以上の魔物を
倒した。手負いの南雲に戦闘職じゃない白崎、二人だったらもって数分ってところだ。
....こんなにもリスクがあるのにお前は南雲を助けるために奈落に飛び降りた。どうしてだ?」
「....したんです」
すると、白崎は持っている杖を握りしめながらこう言ってきた。
「約束、したんです。南雲くんと」
「....約束?」
「....この遠征の前日の夜、南雲くんと話をして、その時に私が南雲くんを守るって
約束したんです」
「....だから助けるために奈落に飛び降りた、か」
「....はい」
「どれだけの深さがあるかわからない。下に何があるかもわからない。お前、自分が死ぬかも
しれないって思わなかったのか?」
「それ、は....」
俺の言葉に白崎は言葉を詰まらせたが、すぐにこう答えてきた。
「確かに死ぬかもしれないって思いました....でも、ここで何もしないのは嫌だ、目の前で
大切な人が死ぬのを見ているだけなんて嫌だって思って....気づいたら身体が動いてたんです」
「....」
俺はその言葉を聞き少し考えた。そして、俺は白崎にこう聞いた。
「....じゃあなんだ。お前は南雲のためにだったらその命を賭けられるのか?」
すると、白崎は俺の目を真っ直ぐ見てきた。
「はい」
「....そうか」
そう言ったので、俺は白崎の首に手を置いた。
「じゃあもし、南雲を助けるためにお前の命が必要だってなったら、その命捨てられるか?」
「....はい」
「....死ぬのが怖くないのか?」
「....怖いです。でも、大切な人が目の前で死んでいくのはもっと怖いんです。だから、
私の命で南雲くんが助かるんだったら、この命南雲くんにあげる覚悟です」
そう言った白崎の目に迷いは無く、覚悟のこもった眼をしていた。俺はその眼を見て白崎の
首から自分の手を離した。
「(口だけの覚悟じゃない、か....)」
俺はそう思い、白崎に頭を下げた。
「....試すような真似をしてすまなかった」
「あ、頭を上げてください先生!」
「いや、俺はお前の覚悟を疑った。....それほどの覚悟を持っているとは正直思って
いなかった」
「先生....」
「白崎、きっとその覚悟はお前に力をくれるはずだ。だから、その覚悟を絶対に無くすなよ」
「は、はい!」
「いい返事だ。....さ、今は休んでおけ。見張りは俺がしておいてやる」
そう言って俺は立ち上がった。そしてここから離れようとした時....
「せ、先生! 南雲くんと私を助けてくれてありがとうございます!」
白崎は俺に向かってそう言ってきた。
「その言葉、地上に戻ってからまた聞かせてくれ」
そう言って俺は歩き始めた。
「(驚いたな。白崎のあの眼、昔の俺とそっくりだ....)」
俺はそう考えながら笑みを浮かべていた。
樹海編登場のサーヴァントは.... Bジャンヌ三姉妹 Dアルキャスオベロン村正 Eノッブ沖田龍馬 Fセイバーオルタ邪ンヌマリーオルタ Kアルトリア(剣)(槍)(術) 一回目の投票の上位5位から
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