誤解なく分かり合える人がいれば世界は?   作:天羽々斬

2 / 7
続いた。自分でもびっくり


第2話

C.E 74 5月6日

あれから3年が経った。大きな戦争が幾つかあった。みんな疲弊しきっている。なのに依然として世界は混沌に包まれている。ナチュラルとコーディネーターの対立、ブルーコスモスによるゲリラ的進行。戦争、紛争は今でもいろんなところで起きている。この3年間で様々な場所を巡ったが何処もひどい有様だった。

 

「ここもひどいな....」

 

少年は青年へと成長していた。しかしそんな成長とは裏腹に少年の顔は疲れ切っている様子であった。

 

「こんなのどうやって導けと言うんだ博士....」

 

青年はこの3年の間各地を巡り世界の情報、ナチュラル、コーディネーターについての情報を集めていった。その情報を集めていく中で自分が目指すものがいかに困難であるかを理解する。

 

「おーーい!『レイ』そんなとこでなにやってんだ!早くこっちも手伝ってくれ!」

 

「はーい、アレンさん今行きますよ。」

 

『レイ』それが今の彼の名前であった。

 

「いつもすまんな。助かるよ」

 

「いえこちらこそ食べ物も分けてもらってますし、その分は働いて返させてもらいます。」

 

そういいながら青年は瓦礫の撤去に協力している。

 

「しかしレイお前がここに着てもうどれくらいになる」

 

「もう1年くらいになりますかね。」

 

「もうそんなになるのか。早いもんだな。」

 

東アジア共和国、コウライ自治区。青年は今そこで過ごしている。

 

数時間後

 

「今日もお疲れさん。ほい、今日の分の飯だ。」

 

仕事終わり本日分の食事をもらう。

 

「ありがとうございます。」

 

「なぁレイ、お前さん何かしたいことはないのか?」

 

「急にどうしたんですか?酔ってます?」

 

「酔ってねえよ。お前くらい若ければもっといろんなことが.....」

 

「今はそんなこと言ってる暇なんてないでしょ?復興だって全然進んでないですし。」

 

「そりゃそうだが、このままじゃお前いつか壊れちまうぞ。」

 

「..............」

 

「お前が何かを抱えているのは分かる。じゃなきゃこんなとこでお前みたいな若いやつが「すみません!今日は少し疲れたので、もう勘弁してもらってもいいですか」

 

「..........」

 

「すみません。おやすみなさい。」

 

「.....おう。また明日な」

 

そう言って足早にアレンの下を去る。

 

夜の星を眺めながら自身の寝床への道を帰る。

 

「確かに僕今何やってんだろうな。このままだと博士の願いかなえることができないよ。」

 

この世界を知り自分が何もできないという無力感が襲ってきて崩れ落ちそうになる。

そこに

 

「ちょっと何ですか!?あなた達は!」

 

瓦礫の向こうから女性の声がする。

 

「あんたコーディネーターだろ?あんたらのせいで俺たちの町はこんなになっちまった。なのになんであんたらコーディネーターはまだここにいる?」

 

「ここには復興支援のために来ています。ナチュラルもコーディネーターも関係ないでしょう。」

 

「いいや、関係あるね。俺たちの家族、住む場所をめちゃくちゃにしたやつらの手なんて借りたくないね!とっととこの町から出ていけ!さもねえと痛い目見るぜ。」

 

瓦礫の向こうで女性と男達が言い争っている。くだらない。なぜこんな時でもそんな事で争っているのだろうか。なぜ手を取り合うことができないのだろうか。いっそのこと全部.....

そう考えたところで悲鳴が聞こえる。

 

「さすがに止めないとまずいか。あまり目立ちたくはないけどなぁ」

 

悲鳴が聞こえた位置まで走っていく。男が女性に掴みかかっている。

 

「はーい、ちょっとごめんなさいね」

 

そう言って掴みかかっている男の顔を殴る。

 

「ゴォッ!!」

 

男は殴られた衝撃で倒れこむ。取り巻きの男達も急な出来事に狼狽している。

 

「はい、少し失礼しますね」

 

そういって女性を持ち上げる。

 

 

「ちょっ!!あなたは何ですか」

 

「しゃべらないでください。舌嚙みますよ」

 

そう言って狼狽している男達を差し置いて颯爽とエスケープする。

 

 

「ハァ。ここまでくればもう大丈夫でしょう。」

 

「................」

 

「あの、なんか怒ってます?」

 

「いいえ!全然!急に持ち上げられてすごい速さで運ばれて気分が悪いけど助けていただきありがとうございました。」

 

「........怒ってるよね?」

 

「...............」

 

「ごめんなさい」

 

素直に謝っておこう。

 

「ハァ、いえこちらこそ危ないところを助けてもらったのに失礼でした。ごめんなさい。」

 

「「...................」」

 

「プッ......あはははは」

 

「なっ、何がおかしいんですか!」

 

「いやお互い謝ってたらおかしいなって思って」

 

「......ハァもういいです」

 

女性は何処かに行こうとする。

 

「あっ、あんまりこの時間一人でうろつくのはやめたほうがいいよ。ガラの悪い奴らがウロチョロしだす時間だしね。次からは護衛の人と一緒に来たほうがいいよ」

 

「......あなた名前は?」

 

「他人に名前を確認するときはまず自分からじゃない?」

 

「チッ、失礼しました私はカレンと言います。あなたのお名前をうかがってもよろしいでしょうか?」

 

「よろしくねカレンさん。では名乗らせてもらうね。僕の名前はレイっていうんだ以後お見知りおきを。」

 

 

 

???

 

「確かな情報何でしょうね?我々の希望がコウライ自治区にいるというのは」

 

「ハッ!自治区の人間に確認を取ったところ似ている男を見たと!」

 

軍服の男は顎に手を当てる。

 

「1年前にこの自治区付近に微弱ではあるがジャミングの反応があった。おそらくコード0が使用しているMSによるものだと思われる。」

 

「ではやはり我々の希望はここに!」

 

「可能性は高いですね。MSを出を出します。奴が出ざる負えない環境を作ります。」

 

「待っていて下さいコード0。我々の希望青き清浄なる世界実現のための鍵。」

 

 

 

---------------

 

「ッ!」

 

何か良くないものが来る!

 

「どうしたのですか?」

 

「早く逃げたほうがいい。よくないものが来る!」

 

「一体何が来るというのです?」

 

カレンがそういった瞬間。町中に警報が鳴り響く。

 

「早く!避難所に!」

 

「あなたは!」

 

「世話になってる人を迎えに行く!」

 

そう言ってレイは走り出す。

 

数分走り続けてアレンの家にたどり着く。

 

「アレンさんやばいのが来る!早くシェルターに逃げるよ!」

 

「レイか!一体何が起きてる!」

 

「分かりません!でも早く逃げないと!」

 

そう言ってアレンを引っ張って逃げ始める。

数秒後コウライ自治区に対してブルーコスモスによる攻撃が開始される。

防備に配置されていたジンが、ザウートが次々に破壊されていく。

 

「全然勝負になってないじゃないか!」

 

アレンが叫ぶ

 

「いいから逃げますよ!敵の数がこちらの防備と比較して多すぎる。一体奴ら何を考えているんだ」

 

「クソ!」

 

避難所へ走る。

 

しかし

 

「グォ」

 

「ッ!アレンさん!」

 

自分たちが走っていた前方がMSの攻撃により吹き飛ばされた。

 

「アレンさん大丈夫ですか!」

 

「俺はいい!レイお前だけでも逃げるんだ!」

 

「そんな事できるわけないでしょ!いいから逃げますよ!」

 

「無理だ俺はもう動けない!足の感覚がないんだ!」

そう言って足を見る。そこにはもう足がなかった。

 

「抱えます!僕につかまって!」

 

「やめろレイ!もういいんだ!もう十分だ!」

 

「何言ってんですか!いいから!」

 

「もういいんだ!....前の戦争で妻と娘に先立たれたんだ。もう疲れたんだ。もう楽にさせてくれ。」

 

「何言ってんだ!絶対に助けるこれ以上あんな思いをするのはたくさんだ!」

そう言ってレイはアレンを背負って走り出す。

 

「もう少しです!頑張って!」

 

「レイ俺はこの1年間お前に出会ってからすげー楽しかったんだよ」

 

「急に何の話です!!」

 

「俺にもう一人子供ができたと思ったんだよ、だからお前には生きてほしいんだよ!」

 

「だから一緒にこれからも」

 

次の瞬間後方がMSの攻撃により吹き飛んだ。

 

「クソッ!アレンさん大丈夫.......」

 

そこにはアレンの姿はなかった。あったのは焼け焦げた何かだった。

 

「もういい、もういいだろ!」

 

レイの中にある何かがキレた。

 

「ユニコーーーーーーーン!!!」

 

 

 

『そちらはコード0を発見できたか!』

 

「いえ、こちらも発見できず。いるのはコーディネーターや裏切り者のナチュラルくらいですね」

 

『コード0以外は不要だ全員皆殺しに....』

 

「なんだ急に通信系が......」

 

 

空から1機のMSが舞い降りる。そのMSは『白』だった。何物にもけがされない白亜だった。

 

「やっと見つけましたよ!コード0。さあ我々と一緒に!」

 

『何故お前たちは殺しあう。なぜ助け合わない』

 

「何です..かこれ..は頭に...直接..話かけられている?」

 

『もうお前たちは救えない。消す。』

 

「ッ!?全機コード0に攻撃を集中させなさい!」

 

ダガーがウィンダムが、30機以上のMSから一斉にビームライフルによる射撃が開始される。

だが、すべてのビームは不自然に湾曲しユニコーンに直撃しない。そしてあの時のようにユニコーンが本来の姿を現す。

 

「NT-D」

 

本来の姿を現したユニコーンはビームサーベルで敵を切り裂いていく。

 

「なんなんだよこいつは!」「たすけ.....」「うわぁぁぁ」「殺される」

 

抵抗しても無意味だった。

 

「ここまでとは.......仕方ありませんね、デストロイを出しますか」




続くかも
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。