死滅回游の一般泳者   作:モチゴメ

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序章
第1話 死滅回游初日



 

11月 1日 天気:曇り

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 今日から日記をつけていく。

 今日だけで色々なことがありすぎたので、自分の中で整理する意味もある。

 細かい誤字脱字や文脈がおかしくなっている点もあるだろうけど、そこはまぁ、追々修正ということで。

 

 

 一番大きかったことから記そう。

 

 まず、死滅回游というものに巻き込まれた。

 長くて分かり辛い総則(別途記載)によると、要は人を殺さないと自分が死ぬデスゲームらしい。

 現在注目しておきたいのは、以下の3つ。

 

 5、(ポイント)とは管理者(ゲームマスター)によって

   泳者(プレイヤー)の生命に懸けられた価値を指し

   原則術師5点、非術師1点とする。

 

 6、泳者は自身に懸けられた点を除いた

   100得点(ポイント)を消費することで管理者と交渉し

   死滅回游に総則(ルール)を1つ追加できる。

 

 8、参加または点取得後、十九日以内に

   得点の変動が見られない場合、

   その泳者からは術式を剥奪する。

 

 総則6の「100点を消費したルール追加」で色々と出来そうな気がするけど、そこは追々かな。

 総則8の「術式の剥奪」、これがどこかキナ臭い。額面通りに、その術式?が使えなくなるだけなら良いけど、ただでさえ分からないことだらけなんだ。万が一芋づる式で呪力(後述)も扱えなくなったら、生存率がダダ下がりしそうだ。もし後者に引っ掛かれば、ほぼほぼ死ぬと考えておこう。

 ちなみに、術師は呪術(後述)の使える者、非術師は使えない者を指すらしい。術式がなくても術師みたいなので、ちょっとややこしい。

 

 

 次に、呪術について。

 回游のスタートとほぼ同時に与えられて困惑したけど、どうやら本物らしい。

 正直オカルトの類いは信じてなかったけど、これならUMAとか宇宙人、幽霊とかもいるのかもしれない。 色々な人に聞いてみたけどいないらしい。現実は非情。(追記:△日)

 話が逸れた。

 水みたいな謎エネルギー(呪力と言うらしい)を身体に纏うと、オリンピック選手もかくやという動きが出来た。

 他のプレイヤーに攻撃された時も、これを纏うのと纏わないとで全然違った。

 殺し合いという環境下では、さっき書いた通り生命線になると思う。しっかり調べておきたい。

 なんとなくだけど、これは色々なことが出来る気がする。実際、最初は部分的だったのが全体的に纏うことが出来たし、周囲に撒き散らしたり、HUNTER×HUNTERの念みたいに形作ったり

 長くなりそうなのでカット、総則と同様これも別途記載

 研究ノートでも作ろうか?

 

 とりあえず、ある程度は使えるようになったので良しとする。

 実際、襲い掛かってきたプレイヤーも撃退することが出来た。年季がありそうだったから色々と教えてほしかったけど、命には代えられないのでやむを得ず断念。

 コツは掴んできたので、次は聞き出したいところ。

 

 特に聞きたいのは、あの黒い雷について。

 あの感覚を例えるなら、ポケモンの「急所に当たった!」だろうか。術式とはまた違いそうだ。

 何とか対処できたのも、あれを最初に決められたのが大きかったと思う。

 あれを決めてから呪力の扱いやすさがまるで違った上、自分がまるで世界の主人公になったかのような全能感を感じた。要検証したいところ。

 

 

 最後に、なぜか電気や水道が生きていること。

 発電所とか水道局とか破壊されてそうなものだけど、奇跡的に無事だったということかな?

 冷蔵庫や暖房、トイレに風呂まで使えたのはありがたかった。

 どこかしらで漏電とかしそうで怖いけど、使えるなら遠慮なく使うことにする。何かあれば、まぁその時はその時だ。

 

 とはいえ、上記したような施設がいつ機能停止するかも分からない。

 バッテリーの充電だとか、ペットボトルに貯水するだとかは入念にしておこう。

 

 

 だいたいそんなところかな。

 何かあれば追記するということで、今日はもう休もう。

 

 


 

「こんなところかな…」

 

 一人の男がノートパソコンと向き合い、日記を打ち込んでいく。

 

 真っ先に語るべきは、その美貌。

 黄金比を思わせるその甘い顔立ちは、右目下の泣きボクロもあり男女の垣根を問わず目を引く事だろう。

 髪先だけをアイスブルーに染めたウルフカットからは、しかし派手な見た目に反して何故か穏やかな印象を受ける。

 両耳に付けた簡素なピアスもまた、どこか気さくな雰囲気と細やかな色気を醸し出す。

 そしてそれらの要素は互いに相乗し合い、男に一つの芸術品のような魅力を与えていた。

 

「保存して、と……んんーっ」

 

 日記を書き終え、男が大きく伸びをした。

 

「っぷう」

 

 そして脱力。

 ただそれだけの動作であっても、この男が行うだけで魔性の魅力を纏っていた。

 

 そんなことは露知らず、男は眉を顰める。

 呪術に死滅回游、そして人同士の殺し合い。

 平時ならにわかに信じがたいものの、今日の一連で流石に理解できていた。

 そして昨夜ニュースで流れてきた渋谷のテロ。

 途中までしか知らないが、なんとなくこれにも関わりがあるのではと男は勘を働かせる。

 

 これは本物で、現実だ。

 ならどうするべきか。

 

「…まぁーじでどうしよう」

 

 そうぼやき、この先の展望に頭を悩ませて端正な顔立ちを歪ませる。

 

「今やるべきこと…特に思いつかないな。好戦的な奴もいた訳だし、ひとまずは生きのびることを仮で目標にしておくか…?」

 

 ハァと一つ嘆息し、とりあえず風呂でも入るかと特に痒くもない後頭部を掻きながら、男は席を立つのだった。

 

 死滅回游(しめつかいゆう)泳者(プレイヤー) 

 化野(あだしの)三希(みつき) 所持得点(しょじポイント) 6点 

 




化野(あだしの)三希(みつき)
_覚醒型の泳者。
 名前に基づいて好きな数字は3。
 好きな食べ物は魚の刺し身。


2/25追記
容姿についての情報を追加、及び一部文章を修正。

2025/11/26追記
一部文章を修正。

話が短いけど短期間で出るのと、話が長いけど長期間かかるのとどっちが良い?

  • 短くても良いのでバンバン出してほしい
  • 長い方が良いので時間かけて書いてほしい
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