IS インフィニット・ストラトス BREAKERS(改訂)   作:raludo

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第九話 仮面はもういらない

更識刀奈が初めて黒咲紅牙と出会ったのは、刀奈が楯無の名前を襲名する一年前だった。

 

当時は更識家次期当主になるための訓練や勉強で大忙しだった。紅牙との邂逅は、忙しい中で当時の現当主である彼女の母、更識鞘音(さやね)に呼び出されたことに始まる。

 

武術、学業、技能。これらの習得のために目が回るほどの忙しさの中で不意に呼びつけられ、少々不機嫌になりながらも母のもとを訪れた。

 

母がいるであろう部屋に入ると、真っ先に目についたのは無表情で虚空を見つめている青年だった。母の隣でぼさっとした感じで立っており、見た目からはただ呆けている人物にしか見えなかった。

 

「ああ、来ましたか」

 

「お母様、どうしたの?その人は?」

 

鞘音と刀奈が話し始めてもその青年は我関せずとばかりにそっぽを向いており、内心で失礼な人という評価を抱き始める。

 

「以前話したMS計画の話は覚えていますか」

 

「うん、覚えてるけど……?」

 

MS計画。正式にはMaximum Solder計画だったか。非合法な人体実験による名前の通り最強の兵士を生み出すという計画であった。確かその計画を掴んだ母が実働部隊を動かしてその研究所を取り押さえたはずだと刀奈は記憶している。

 

「その計画ですが以前話した通り、大元の研究所を潰すことによって、計画自体は破綻しました。ですが、少々イレギュラーが発生しました」

 

そして、鞘音は隣の青年に目配せをする。

 

「実は被検体の中でも一人だけ計画が成功している人物がいたのです。それが……彼です」

 

鞘音の言葉に驚きを隠せず、刀奈も青年へともう一度目を向ける。

 

色素の薄い煩雑とした黒髪に、被検体だったからだろうか、少し痩せこけっているが、顔は割と端正な顔立ちで、体つきも比較的しっかりしていた。

 

この人物があの計画の唯一の成功体。刀奈が見た資料ではMS計画の成功率は小数点を超えてゼロがいくつもつくような天文学的確率だったはずだが、よもや成功体がいるとは思っていなかった。

 

「まあ、成功体といっても限りなく失敗に近い成功だと思いますけどね。生身での対人戦闘ならずば抜けているでしょうが、ISを用いると赤子同然です」

 

厳しい言葉を述べる鞘音。ISを持ち出したらさすがに生身では太刀打ちできないだろう。それ相応の装備があったとしてもだ。

 

鞘音の言葉を聞きながら、刀奈はしげしげと青年を観察する。すると、その青年と目が合う。その目を見た途端、急な寒気に襲われた。悪寒が止まらず、冷や汗が噴き出してくる。

 

どうしてこの人はこんなにも悲しい目をしているのだろう。そう思ったところでその考えを振り払う。悲しい目をしていて当たり前ではないか。きっと彼は想像を絶するほどの苦痛を人体実験という名目で受け続けていたはずなのだ。それをどうしてと言ってしまう自分に激しく怒りを覚え、心を震わせる。

 

「ですが、我が更識家は今のところ実働部隊の人数が不足しています。よって、彼を〝影狼(かげろう)〟に配属させます」

 

「〝影狼〟に……。大丈夫でしょうか?」

 

〝影狼〟とは更識家の実働部隊の一つ。数ある部隊の中でも実戦を想定した部隊であり、汚れ役も請け負うことが多い。

 

「確かに彼は今、精神が不安定です。けれど、彼の能力を手放すのは惜しい。ですから、こちらとしても馴染めるよう配慮はするつもりです。あなたも気に掛けてあげてください。あなたは実働部隊からも教えを受けていましたね?その時だけでもいいですから」

 

思うところはある。言ってしまえば、彼をいいように利用しているのだから。彼の境遇を考えると素直に喜べない。なので、刀奈は思う。私だけは彼に優しく接しようと。刀奈にとっても人体実験の被検体と接するのは初めてだが、これもいい勉強になるだろうと思った。

 

「そういうわけで、これからよろしくね。私は更識刀奈。あなた、名前はあるかしら?」

 

「……向こうにいた時のコードネームはブラッド・ファング。……紅牙とも呼ばれていた」

 

紅牙は抑揚のない声で言う。――ブラッド・ファング。まさしく(血濡れ)の牙というところだろうか。

 

「……そう。よろしくね紅牙」

 

刀奈は精一杯の笑顔で紅牙に笑いかける。確かに精神が不安定かもしれない。でも、決して心は壊れていないと思う。心が壊れていたら、こんな風に悲しい目はしないはずだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

紅牙が来てから、半年が経った。彼には黒咲という姓がつけられた。なんでも彼がいた研究所から出てきた資料にそういった記述があったそうだ。

 

そして、肝心の彼自身の状態であるが、まあ、深刻というほどではなかった。

 

最初は刀奈自身も紅牙がうまく部隊でやっていけるか危惧していた。だが、基本的に紅牙は命令には逆らわず、従順であったため表面上は問題がなかった。だが、やはり感情を表に出さないのは問題だった。任務ならばそれでよいのだが、日常生活でもその状態というのは寂しいと刀奈は思った。なので、刀奈は他の〝影狼〟のメンバーと結託して、紅牙にあの手この手を使って感情を引き出そうと試みた。

 

結果的に言えば、成功したのだろう。紅牙はほんの少しずつではあるが、自分の考えを表すようになっていた。しかし、刀奈はそれに少しだけ違和感を覚えていた。感情を引き出すとは言ったものの、紅牙は一つ一つ思い出すような仕草をしていたのだ。まるで、何かを思い出すように。その何かは刀奈にはわからないが、きっと研究所に行く前の平和な時間の記憶を掘り起こしているのだろうと推測する。その時の感情を思い出しているのではと。

 

「……相変わらず、無茶苦茶な動きをするわね、あなた」

 

「そうか?そんなに難しいことじゃないぞ」

 

「本当、あなたって対人戦になると敵なしね」

 

「まあ、そうなるように体中を弄られたからな」

 

「こら、簡単にそういうこと言わない」

 

こんな風に通常の会話程度なら問題はなかった。この会話が通常という時点でどうかと思うが、とりあえずは大丈夫だ。それどころか、意外と紅牙は話せるクチで、プライベートで刀奈のことを特別視しないため、紅牙との会話は刀奈のストレス発散の一つとなっていた。

 

今思い返してみれば、この時ぐらいからだと思う。紅牙のことを男性として意識し始めたのは。紅牙の悲しい目は日に日に薄れていったが、治ることはなかった。それが悔しくて、何もできない自分に歯噛みした。そこでふと刀奈は気が付いた。自分が一日中紅牙のことを考えている事実に。

 

その時は、単純に紅牙の境遇に同情して、親切心が働いているだけだと思っていた。だが、紅牙に会うと、無性に意識してしまうようになってしまった。いつの間にか紅牙のあの悲しい目を何とかしたいという思いから、〝私〟が紅牙の悲しい目を何とかしたいと思うようになっていたのだ。

 

自身を特別視しないのも理由の一つだろう。立場を忘れて、素で話せる相手というのは、刀奈にとって貴重な相手だった。立場があるといってもまだ子供であるのは変わらない。その日々抑圧された自分をさらけ出せるのが、紅牙だったのだ。

 

そして、意識する。自分の心に誰が映っているのかということを。

 

そんな自身の気持ちに気が付いた刀奈は顔を真っ赤にさせながら布団、その枕に顔を押し付けて言葉にならない叫びをあげた。傍から見れば、微笑ましいことこの上ない光景だった。

 

それから、さらに半年。ちょうど刀奈が紅牙に会って一年が経とうかという時だ。

 

その日は刀奈が〝楯無〟の名前を継ぐという時だった。つまり刀奈が更識家の当主になる日だった。

 

もう、完全に自身の想いを認めてしまった刀奈は、さっそくそのことを紅牙に報告しようと探していた。

 

ここの所忙しくて、ひと月ほど顔を合わせていなかったが、やっと紅牙に会えると思い、内心喜んでいた。できることなら当主命令で紅牙を自分付きの守り刀(更識家で言う要人のボディーガード)にして、一緒に紅牙の悲しみを背負っていこうと思っていた。そうすれば、紅牙があんな悲しい目をしなくて済むと、そう考えていた。

 

だが、現実は違った。

 

紅牙は更識から出て行こうとしていたのだ。私がそれを知ったのは〝影狼〟のメンバーの一人からその話を聞いた時だ。

 

その人物は刀奈にこう言った。――早く追いかけないと大変なことになると。

 

私はなりふり構わず紅牙を探した。周りからは変な目で見られ、妹からは怯えた眼差しを向けられたが、その時は気にしなかった。紅牙を探すほうが先だと己に言い聞かせていた。

 

紅牙を見つけたのは更識本邸の玄関口だった。軽い鞄を肩に担ぎ、出て行こうとしているところで刀奈は思わず声を掛ける。――どうして出ていくのかと。

 

「刀奈、いや今はもう楯無だったか?……やれやれ、一番見つかりたくない奴に見つかってしまったな」

 

紅牙は困ったように刀奈にほんの少しだけ苦笑する。その事実が刀奈の胸を締め付ける。本能的にわかってしまったのだ。紅牙はきっと何を言っても出て行ってしまうと。

 

だが、それで諦められるはずもなく、そのあとも必死に紅牙を止めた。いなくなってほしくない。その思いが刀奈を突き動かしていた。

 

「迷惑とか、そんなこと全然ない!――いいわ、本音を言いましょう。私はあなたが好き。大好きなの。だから……だから、行かないで……!!」

 

最終手段だった。恥ずかしさもあったが、紅牙を引き留めたい一心で人生初の告白をした。顔が熱くなってくるのを感じる。でも、それでも、紅牙にはそばにいてもらいたかったのだ。そして、ようやく自分の立場が逆になっていることに気付く。紅牙の力になろうとしていた自分が、いつの間にか紅牙に支えられていたということに。そして、理解する。自分はなんて弱い女なのだろうと。支えるはずの相手に逆に支えられていた。紅牙がいなくなると聞いただけで、胸に穴が開くような喪失感。本当に情けなかった。

 

「……そうだったのか。――でも、その思いには答えられない。俺はもう行かなければならないから。それに今の俺では到底君に釣り合うとは思えないし、その資格もない。これは忠告というか意見だけど、そういう大事な相手はもっと人を選んだ方がいい。俺じゃ、君を不幸にするだけだよ。――自分で言っていて最悪だけどな」

 

その言葉がとどめだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

紅牙がいなくなってどれぐらい経ったのだろうか?一か月。いや、二か月だろうか?

 

刀奈は楯無としての責務は何とか務めていた。本当に最低限だけだが、周りが気を使ってくれているのか、仕事のスピードに関しては苦言を呈する配下はいなかった。

 

今日もいつも通り、楯無としての仕事を行い、そのまま自分の部屋へ。そして、涙をにじませる。紅牙がいなくなった後、二日に一回はこんな感じだ。

 

「本当に、本当に情けないわね……。私って、こんなに弱かったっけ?」

 

実際、自分の状態に一番驚いているのは、刀奈自身だった。確かに紅牙がいなくなって悲しかったし、辛かった。でも、まさかそれが自分をこんな状態にするとは夢にも思ってなかったのだ。

 

「いくら体が強くても、頭が良くても、女としては弱いってことなのかしらね」

 

今は楯無としての立場が己を守ってくれている。だけど、それさえなくなれば自分は――。刀奈は戦慄する。そして同時に、こんなだから紅牙に振られるわけだと妙に納得していた。

 

――お姉ちゃん、いるかな?

 

その声を、簪の声を聞いたとき、刀奈はびくっと肩を震わせた。まるで、恐れるかのように。

 

いやだ、会いたくない。今だけは会いたくない。刀奈の胸中はそれでいっぱいだった。今まで、距離を置いていた妹。その妹が自ら話しかけてきたのだから、姉としては嬉々として部屋に迎えるべきだ。

 

でも、今はだめだ。こんな姿、誰にも見せられない。

 

――ねえ、お姉ちゃんは何をしているの。

 

部屋の襖越しに簪は話しかけてくる。いつものおどおどとした口調ではなく、不機嫌そうな声だ。

 

――今のお姉ちゃんは全く怖くない。

 

刀奈は耳を塞ぎたくなる衝動に駆られたが、必死で思いとどまった。妹の言葉だ。聞いてあげなければだめだろうと姉としての心が残っていたからである。

 

――いつまでも、いつまでも……!!

 

そこで簪は思い切り襖をあけた。刀奈は驚き、涙を浮かべた瞳を丸くする。そして、パアンという、乾いた音が響いた。その音が、簪が自分の頬を張った音だとすぐには理解できなかった。

 

「いつまで腑抜けているつもり!?お姉ちゃん!!」

 

久しぶりに、いや、初めてだろうか。自身の妹のこんな怒った顔を見るのは。刀奈はぽかんと口をあけ、張られた頬に手を当てる。

 

「もう、ばかみたい!私はこんな人を怖がっていたなんて。自分自身が惨めだよ!!私が恐れていた人は実はこんなにも不甲斐ない人だったなんて」

 

普段の簪からは到底考えられない罵声。刀奈はそれに付いていけず、オロオロと子犬のように震え始めた。だが、ふと気付いた。簪の瞳も刀奈と同じく涙に濡れているのを。

 

「私が怖くて仕方なかったお姉ちゃんは何でもかんでも完璧にこなして、私なんか目じゃないほど優秀で、天才で、そんなお姉ちゃんだよ。今のお姉ちゃんなら、私は……私は……っ!!」

 

刀奈は急いで、簪の体を抱きしめる。簪もだいぶ参っていたのだろう。刀奈の胸の中で嗚咽を漏らす。

 

簪にとって、刀奈は恐怖の対象だった。なんでもできて、自分とは大違い。それが簪自身に劣等感を抱かせる結果となっていたのだろう。

 

とりあえず、安心させてあげなければ。姉として、簪をこの世界に深く入り込ませないため距離をあけていたが、今はそんなことはどうでもいい。私はこの子の姉なのだから、泣かせることだけはダメなのだと、刀奈は自分に言い聞かせる。

 

「ごめんね。簪ちゃん。私、弱っていたみたい。でも、安心して。すぐ、――すぐ元気になるから。頑張るから。だから、泣かないで。ね?」

 

簪が泣き止むまで言葉を投げかける刀奈。そして、これ以上妹との距離をあける必要もないかなと思う。簪は弱くなんかない。それは今しがた刀奈に激昂した姿を見れば一目瞭然だろう。ならば、危険だからと、突き放すことはない。要は危ないときは自分が守ってあげればいいのだ。姉として、刀奈はそう決意した。

 

そして、刀奈はこの日から仮面を被ることにした。自身の気持ちを抑え込むために〝楯無〟という仮面を。簪を安心させるために。

 

――仮面の中の〝刀奈〟は立ち上がれぬままに。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……」

 

窓から差し込む日差しが眩しく、刀奈はゆっくりと目をあける。時刻は早朝。もう少し寝ていられるが、妙にすっきりと目が覚めたため、このまま起きることにした。

 

「それにしても、懐かしい夢を見た気がするわ」

 

刀奈は自分が見た夢の内容に苦笑する。ちょうど紅牙と会ったときから愛しの簪に喝を入れられるところまでの夢だ。ずいぶんとまあ、長丁場な夢を見たものだと、刀奈は自分自身に呆れる。

 

でも、以前の自分ならば、このような夢を見ると気分が急下降し、ナーバスになっていた。だが、今の自分はその夢に対して懐かしみを覚えている。大した変化だと思う。

 

「ちゃんと紅牙と話をしたからかしらね」

 

刀奈は頬に熱が帯びるのを感じる。昨晩のあれは夢ではない。ちゃんと現実のことだったのだ。そして、刀奈はもう無理して〝楯無〟の仮面を被る必要はなくなったのだ。

 

「やっぱり、私は紅牙に対してはありのままがいい。ありのままの〝刀奈()〟を見てもらいたい」

 

それが、刀奈が立ち直れた要因の一つだ。紅牙が仮面を被った〝楯無〟ではなく、素顔の〝刀奈〟を望んだというのもあるだろうか。

 

「それに、今回は拒絶されなかった」

 

そう。刀奈の二度目の告白は断られなかった。むしろ、そのあとに更識に戻るとしても、と言ってくれた。まあ、仮の話なのは確かだが、以前に比べれば、かなりの好感触なのは明確だ。

 

「紅牙が更識に戻ってくるかもしれない。――私の傍に……ぶっ!?」

 

突然、刀奈の鼻から勢いよく赤い液体が噴出した。それを刀奈はいけない、いけないとすぐさまティッシュで拭う。何を想像したかについては彼女の名誉を尊重して言わないことにしよう。

 

「本当に清々しい気分。今ならなんでもできちゃいそう。紅牙が二人目の男性IS操縦者とわかってから、仕事が上手くいかなかったし、これから挽回しなくちゃいけないわね」

 

思えば、紅牙が二人目の男性IS操縦者とわかったときは心臓が止まる思いだった。丁度〝楯無〟の仮面に慣れてきたところだったのに、その時は思わず剥がれかけたのを覚えている。それからは紅牙のことをあまり考えないようにしていたが、まあ、意味がなかった。

 

「それにしても、紅牙が二人目ねえ。もしかしなくてもこれは偶然じゃないわよね」

 

それこそわかるのは紅牙自身か、ISの生みの親、篠ノ之束ぐらいだろう。だが、まあ、いくら紅牙でもあの天才と知り合いなわけがないだろう。となるとやはり紅牙に聞くのが一番だろうか。

 

「まあ、そのあたりの話はまた今度にしましょう。今日は入学式。新入生たちにとっては晴れ舞台になるんだから、準備しなくちゃね」

 

刀奈はいそいそと身支度を済ませ、部屋を出る。とりあえずは食堂で朝食をとろう。そう思って扉を開ければ、そこには我が従者である布仏虚の姿があった。

 

「おはようございます。まずは朝食ですか?」

 

「そうね、行くわよ虚ちゃん!」

 

刀奈は虚の手を引っ張り走り出す。今は始業時間前。別に走っても問題はないだろう。とにかく今はとても気分がいいのだ。

 

そんな様子の刀奈に何か気が付いたのか、虚は優しげな笑みを浮かべる。そして小さく呟いた。――お帰りなさい、と。

 

「え?なにか言ったかしら?」

 

「いえ、何も言っておりません。それにお嬢様、走らなくても時間には余裕がありますよ」

 

「今は走りたい気分なの。それにお嬢様はやめてっていつも言ってるでしょっ!」

 

「ふふっ、申し訳ありません、会長」

 

二人は楽しそうに食堂へと向かう。今日の空は雲一つない蒼穹。きれいでどこまでも続いていくようなその空は、まさに刀奈の心を表していた。

 

 

 

 

 




あとがき

こんにちは、raludoです。

第九話をお届けしました。実は今回も難産でした。上手く書けている自信がない……。なので、後々修正するかもしれません。

次はようやく入学してからの話です。入学するまでいつまでかかっているんだよって言う話かもしれませんがw

それでは今回はここまで

BREAKERSをご覧いただきありがとうございました。

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