追記
タイトルを変更しました
「…なんだか大所帯になったなぁオイ」
「新鋭機の配備も行われましたからね、上層部は司令と我々に期待しているようです」
「そりゃ打ち上げられたばっかりの船だらけ、使える奴らが死にまくったせいで経験のない船員で構成された艦隊だからな。その上主力兵器は出来たばっかりと来たもんだ…」
前線に突っ込ませる気ならマゼランくらい寄越せと言いたいが、自分達は比較的前線に近い補給拠点の構築とその防衛が任務らしい。コロンブス級とサラミス級を接続することで何もない宇宙で補給拠点の出来上がりというわけだ。
「何はともあれ現場の声を聞くとするか、何か報告は?」
「ジムに問題があるようです、別途配備された機体に関しては今のところ問題は無いようですが」
「あぁジムか…あれは粗製乱造品だからな…」
MSを内部に収めるコロンブス級へと移動しつつ、耳の痛い話を聞く。回せるだけの予備機を回してもらったのだが、やはり状態は良いとは言えないらしい。
「戦時だからな、数を揃えるために無理をしたらしい」
「ボールまで大量生産されてますからね、なりふり構っていませんよ」
部品の精度が悪いとか、ジェネレータの出力に個体ごとのムラがあるとか、兎に角色々だ。補給拠点を任されるにあたって拡充された整備班でもキツいものがある、どうしようもないと言えばそうなのだが。
「その別枠で来たらしい新鋭機も気になるしな、役に立ってくれそうか?」
「聞くところによるとフルスペックのジムだそうです、頼りになるのは確かかと」
格納庫側面のハッチを開いているために加圧されていない格納庫には複数機のMSが収められており、そのどれもが人の手によって整備を受けていた。
「整備班長は居るか、話を聞きたい」
「こちらに!」
呼びかけに答えた男性はMSの装甲を蹴り、すぐさま近寄って来た。大量のMSを相手に格闘しているようで、明らかに疲れているのが見てとれた。
「忙しいところで呼び付けてすまない。単刀直入に言えば入って来たジムや新鋭機は使えそうか、武装も含めて頭数に入れて良いのか聞きたい」
「ジム12機のうち3機は信用なりません、明らかに調子の悪い部品がざっと50はある。ビーム兵器とやらは多少マシですが最悪エネルギーの補給が間に合いません、既存のマシンガンも用意しておいた方が良いかと」
「マシンガンに関しては手配を急いでおく、それで?」
「4機入って来たジム・コマンドはマトモに動きます、一機予備機に回しますがジム三個小隊の隊長機辺りに使えますね。そんでもってあのスナイパーⅡとやらなんですが…」
「どうだ?」
「下手すると一番強いですねアイツは、武装を考えると後方支援になりますが…自衛は出来ます」
「ボールと共に編成するのが上手く収まるか。部隊編成の意見に加えさせてもらう、助かった」
使える戦力が多いのは良いことだ、というか見たことのある機体が配備されたのには非常に驚いた。戦争後半に生産された高性能なジム達が艦隊に加わってくれるのであればジオン軍ともある程度戦えるかもしれない、結局のところ性能と数なのだ。
「補給拠点化についてはどうだ、なんとかなりそうか?」
「元はMSなんて載せる想定をしていない輸送艦と巡洋艦ですよ、かなり無理はありますが出来ないとは言いません。ですが…」
「なんだ?」
「コロンブスとサラミスを繋げた場合、マトモな回避も何も出来なくなります」
「…あぁ、確かにそうだな」
船を停止させておく必要があるため動き始めるのに時間がかかり、敵の奇襲を受けて成すすべなく撃沈されるサラミスとコロンブスの姿が脳裏に浮かぶ。なんか何処かで見たことあるなと思いつつ、何か良い策を練るために使えそうな機材を探した。
「分けて運用するわけには行かないのか?」
「サラミスの艦底部では推進剤の補給と弾薬の補充を行いますが、問題はサラミス側に複数のMS部隊の消費量を賄うほどの物資が無いことです」
「だからコロンブスと繋げてるのか」
「コロンブス級はMSを30…いや、無理をすれば50は積めるペイロードがあります。ですがMSの輸送は出来ても運用には適応出来ないので…」
「サラミス艦底部の運用設備とセットで動かす必要があると」
そう簡単に解決策が出るわけが無い、これは困った。しかしMSを超える大きさのMA、モビルアーマーなんてものが飛び交う戦場では動かない艦船など良い的だろう。
「補給拠点にするわけだから後方配置にはなる筈だ、一応切り離しが迅速に行えるよう作業用のボールを割り当てるよう編成を考えておく」
「自走できなくなったMSの回収にも使いたいんですが、纏まった数を貰えたりしませんか?」
「予備機がある、武装は降ろしていいなら回せるぞ」
「頼みます、確実に大忙しになるでしょうから手は多い方がいい」
艦隊の目標はソロモン、MS以外の新兵器も投入される。鬼が出るか蛇が出るか、あの化け物はどちらかというと鬼に該当するだろうか?
ジム系列機が嫌いな男の子はあんまり居ない。
評価やお気に入り登録、感想などなど沢山頂いてびっくりです。
残り数話となりますが一年戦争集結までお付き合いください。