『捻れた終着点』から、『あまねく奇跡の始発点』へ   作:文才の無い本の虫

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Episode3:日常の終わり、Coda

 

 

 

 

 

ガタンゴトンという振動で目を覚ます。

 

 

「・・・・・また此処か。久し振りだな、■■■(連邦生徒会長)

 

 

俺は、対面の座席に座る彼女に言う。

 

彼女――連邦生徒会長は微笑んで言った。

 

 

「――ええ、久し振りですね、アトラ。どうやら随分と面白い事になっているみたいですね。悩み位ならお姉ちゃんが聞いてあげましょうか?」

 

 

「お姉ちゃん?お前が??」

 

 

何方かと言うと手の掛かる妹――アロナの方が妹っぽいな――では?

 

 

「酷くないですか?!私、一応年上なんですけど?!」

 

 

「はぁ・・・・・まあ、お前になら話すのも悪くないか」

 

 

「はい、ノアさんのことについて悩んでるんですね?青春してますね〜」

 

 

「何も話していないのだが?」

 

 

「ずっと見守ってましたから・・・・・というか此処(境界列車)ではそれぐらいしか出来ることが無いんですよね」

 

 

「プライバシーって知っているか??」

 

 

「大丈夫ですよ。見ているのは飽く迄大雑把な所だけですから・・・・・それで、先程の悩みについてですが、別に良いと思いますよ。人を愛するのに資格は要りません。大切なのは、思いですから」

 

 

そうか。

 

確かにそうかもしれない。

 

 

「『思い』、か」

 

 

「ええ。アトラにはわかるでしょう?その『思い』が生み出す『情熱』が。それに、その『思い』は貴方の一部でしょう?」

 

 

「・・・・・ああ」

 

 

カンナの『正義』、ハルナの『美食』、俺の『偽善』。

 

どれも何かの『思い』によって生み出された『情熱』だ。

 

――この『思い』は

 

 

「ああ、■■■(連邦生徒会長)。助かった」

 

 

「それなら良かったです」

 

 

――迷いは晴れた

 

だが、■■■が俺を此処(境界列車)に呼んだということは、別の要件が在るはずだ。

 

 

「で、これが目的じゃ無いんだろう?」

 

 

「はい。では、本題に入りましょうか」

 

 

彼女がパチンッと指を弾く。

 

(シロコの時)の様にイメージが流れ込んできた。

 

 

――赤い空、黒い塔

 

 

――『虚妄のサンクトゥム』

 

 

――『方舟』の本体

 

 

――『アトラハシースの方舟』

 

 

――『鍵』は此処に

 

 

――『舵輪』『シッテムの箱』

 

 

『・・・・・愛してます、マスター』

 

 

『ああ・・・・・俺もだ。ノア、愛してる』

 

 

強い、慈愛と自己犠牲(・・・・)

 

俺とノアが光りに包まれて、消える(消滅した)

 

――直感する

 

 

「・・・・・■■■、コレは未来だな?」

 

 

「はい。貴方達の辿る未来です」

 

 

「『起こってしまう』では無く、確実に起きるんだな?」

 

 

「ええ。私が教えなくとも、貴方達ならこの答え(結果)に辿り着くでしょう」

 

 

ふむ。

 

 

「推測だが・・・・・原因は俺だな?」

 

 

「・・・・・はい」

 

 

■■■は苦しそうな表情で頷く。

 

成程な。

 

 

「わかった。このキヴォトスの為に死んでやる」

 

 

「それは・・・・・」

 

 

「元々、お前に拾われた命だ。俺はキヴォトスの平和を祈ってるし、お前もだ。なら、命の使い所は、此処しか無いだろう?」

 

 

すると、彼女は歯を食いしばった後、言った。

 

 

「・・・・・・・・・・アトラ、お願いします。このキヴォトスの為に、然るべき時に『消えて』、下さい」

 

 

「ああ。承知した」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――夢が、覚めていく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

「なあ、ノア」

 

 

「何でしょうか、マスター」

 

 

「俺が一緒に死んでくれと言ったら、付いて来てくれるか?」

 

 

「ふふっ・・・・・愚問ですね。私が付いて行くのは、貴方がマスターだからですよ?」

 

 

「そうか・・・・・ありがとう」

 

 

「そこは、『愛してる』ですよ」

 

 

「・・・・・もう少し待ってくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









――不知火 アトラ

この世界線の連邦生徒会長が偶然見つけた最高の変数にして、最大のイレギュラー。『舵輪』と『シッテムの箱』を持ち、『方舟』の主。

備考:連邦生徒会長は、この展開を望んでいなかった。だが、未来は一定の因子が揃えば、確定してしまう。




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