『捻れた終着点』から、『あまねく奇跡の始発点』へ   作:文才の無い本の虫

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Vol.2「あまねく奇跡の始発点へ」
Capo:死への旅


 

 

 

 

 

あの日から一ヶ月。

 

俺は、『便利屋』やアビドスの面々に協力を要請し、■■■が俺に伝えた現象の裏付けを取った。

 

わかったことは、ノアの本体が『鍵』()に反応して、起動シーケンスに入っていること。

 

今はアロナに抑えてもらっているがもう、起動シーケンス停止は不可能。

 

アロナが『虚妄のサンクトゥム』の出現を抑えられる猶予はもう一週間もない。

 

――不知火アトラ、腹を括れ

 

 

「リン」

 

 

「何でしょうか、不知火連邦生徒会長(・・・・・・)

 

 

「各学校の生徒会を招集してくれ」

 

 

「はい?」

 

 

「このままでは、このキヴォトスは崩壊する」

 

 

俺は夜なべして作成した資料を彼女に手渡す。

 

彼女は半信半疑に資料に目を通し始める。

 

暫くして、彼女は絞り出す様に言った。

 

 

「・・・・・本当なんですね?」

 

 

「ああ。猶予はもう少ない」

 

 

「わかりました。今直ぐに招集します」

 

 

彼女は資料を持って、足早に連邦生徒会長室を出ていった。

 

俺は、傍らに立つノアに言う。

 

 

「始まったか」

 

 

「はい・・・・・何処までも一緒ですよ、マスター」

 

 

「ははは、有り難いな」

 

 

「ええ。離さないで下さいね?」

 

 

「勿論だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――歯車は、回り始める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

「――以上が概要です」

 

 

リンが説明を終了すると、各学校の生徒会が集まった大会議室はザワザワとした喧騒に包まれた。

 

俺は、手を叩いて、言う。

 

 

「よって、連邦生徒会長()の権限でキヴォトス非常対策委員を設立する。各学校はこれに所属、仮称:『虚妄のサンクトゥム』を破壊してもらいたい。これからの各学校の行動には、キヴォトスの明日が賭かっている・・・・・どうか、頼む」

 

 

暫くして、全ての学校が対策委員会への参加を表明してくれた。

 

それから、割り振りを決める会議が終わり、俺は急いでアビドス砂漠に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

「・・・・・ノア、どうだ?」

 

 

「『ウトナピシュティム』のメインシステムの掌握は完了しました。全リソースの変換はあと二時間といったところでしょうか」

 

 

「済まんな、負担を掛けてしまって」

 

 

「良いんですよ、マスター。マスターにはマスターの役割が、私には私の役割というものがあるのですから。それに、此処は『済まない』じゃなくて、『ありがとう』と言うべき場面ですよ?」

 

 

「ははは、そうだな。ありがとう、ノア」

 

 

「いえいえ・・・・・マスター、終わったら二人で少しのんびりしましょう。それぐらいなら許されると思いますから」

 

 

「ああ」

 

 

『――報告。『虚妄のサンクトゥム』出現まで、あと7,680分・・・・・約5日です』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――俺とノアに残された猶予は、少ない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









――白波 ノア

本来の世界線には、有り得ない存在。アトラという変数が出現したことで出力されたもう一つのイレギュラー。『魔王』では無く『方舟』。

備考:彼女は、幾つかの世界の記録を保有している・・・・・と世界に定義されている(・・・・・・・・・・)




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