『捻れた終着点』から、『あまねく奇跡の始発点』へ   作:文才の無い本の虫

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――二人で居ることに意味があるんだ







New Life:日常と云うもの

 

 

 

 

 

俺達がミレニアムサイエンススクールに入学してから、一ヶ月が経った。

 

その一ヶ月で、俺とノアはミレニアムに馴染み、ユウカと軽口を叩く程度には仲が良くなった。

 

それに他の学校にも友人も何人か――中には金を使い過ぎて生活がままならなくなるペロロチキもいるが。俺は金貸しじゃないんだが?――出来た。

 

因みに、ミレニアムで入った部活はセミナー(生徒会)だ。

 

ユウカは会計、ノアは書記、俺は庶務に就任した。

 

 

「マスター、手を繋ぎましょう♪」

 

 

「む?ああ」

 

 

「・・・・・あーもうっ!!ノアとアトラ!!いちゃついて無いでさっさとセミナーに行くわよ!!」

 

 

「ユウカちゃん、集合時間まではあと12分32秒ありますからそんなに急がなくても大丈夫だと思いますよ?」

 

 

「気持ちの問題なの!!アトラ、何か言ってあげて!!」

 

 

「そこで俺に振るのは理不尽では?」

 

 

「ノアは貴方の彼女でしょ?!」

 

 

「ユウカの友達でもあるんだと思うんだが・・・・・」

 

 

そうやって騒いでいると、隣のノアがニコニコと笑いながら言う。

 

 

「ふふっ、マスターにユウカちゃん、そろそろ時間ですし行きましょうか」

 

 

「ノアが原因なんだけど?!」

 

 

「はぁ・・・・・取り敢えずセミナーに行くぞ。会長達を待たせて業務が滞ると面倒だろう?」

 

 

「そうだけど!!っていうか何時まで手を繋いでるのよ?!」

 

 

「「何時もの事では(何時もの事では無いでしょうか)?」」

 

 

「そうだったわね!!もう!!先行ってるから!!」

 

 

そう言ってユウカは歩いて行く。

 

俺達も行かなければ。

 

 

「ふふふっ、行きましょうか、マスター♪」

 

 

「ああ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――今日も、良い一日になりそうだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

from:ヒフミ

 

アトラさんへこの前のお礼に――小説を良く読むと言ってましたから――『フル・モモフレンズパニック』という小説を送りました。

『フル・モモフレンズパニック』ペロロ様が主人公の全12巻のアクション小説で・・・・・

 

――以下略――

 

どうぞ読んでみて下さい!!

 

 

「・・・・・・・・・・ヒフミ、モモトークの文章が長い。長過ぎる。軽く原稿用紙5枚はあるぞ?それとペロロ柄のダンボールで送りつけるのはやめろ。無駄に高いだろアレ。というかこのダンボール凄く重いんだが??コレ本当に本だけか??」

 

 

『あはは・・・・・ペロロ様への愛が溢れちゃいまして』

 

 

「・・・・・前、ペロロのゲリラライブがあったと聞いたが、また(・・)定期考査サボったりしていないよな??」

 

 

『ぎくっ』

 

 

「・・・・・はぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

セミナーの業務が終わり、帰宅した俺はリビングの大きいソファーに座って本を読んでいた。

 

・・・・・このヒフミから貰った『フル・モモフレンズパニック〜ペロロ軍曹の大冒険〜』、絵柄はアレ(キモイ鳥)だが、文学としては普通に面白いな。

 

隣では、ノアが寛いでいる。

 

ここ最近の日常だ。

 

 

「マスター」

 

 

「どうした?」

 

 

「ふふっ・・・・・呼んだだけです♪」

 

 

彼女はそう言って、微笑む。

 

――『向こう』に心残りが無いと言えば嘘になる

 

だが、ノアと二人で居られる事は幸せなんだと思う。

 

少し頬が緩む。

 

 

「どうしましたか?」

 

 

「いや、少し幸せを噛み締めていただけだ」

 

 

「なるほど・・・・・マスター、少し失礼しますね」

 

 

「?」

 

 

「えいっ」

 

 

可愛らしい掛け声と共にノアにソファーに押し倒される。

 

そして彼女は俺にしなだれ掛って言った。

 

 

「では、もーっと幸せを噛み締めてしまいましょう♪」

 

 

・・・・・そうだな。

 

俺は本を閉じて横に置き、ノアを抱き締める。

 

彼女の腕が首の後ろに回され、身体が密着した。

 

――温かい

 

暫くして、眠気が襲って来た。

 

 

「・・・・・少し、眠くなってきたな」

 

 

「ふふふ。今日はもう仕事もありませんし、少しお昼寝しちゃいましょう」

 

 

「ああ・・・・・おやすみ、ノア」

 

 

ノア(愛しい人)の温もりを感じながら、ゆっくりと目を閉じる。

 

――幸せとは、こういう気分なのだろう

 

 

「はい。おやすみなさい、私のマスター(愛しい人)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アトラ、お姉ちゃんが帰りましたよ・・・・・あら?」

 

 

「・・・・・」

 

 

「・・・・・すう」

 

 

「ふふふ・・・・・成程。今日はアトラと将来の義妹のために私が夕飯を作りましょうか」

 

 

『(――心配。確か、『マスターの姉はポンコツ超人』というアーカイブが残っているのですが大丈夫でしょうか)』

 

 

『(カヤちゃんは謀略とかは得意で意欲はある方なんですけど・・・・・)』

 

 

『(成程。理解しました。まともな料理が出来上がる事を祈っておきます)』

 

 

『(そうしましょう。カヤちゃんだって成長しているかもしれませんし)』

 

 

「ふむ・・・・・アトラの好きなシチューで良いですかね」

 

 

〜数十分後〜

 

 

「ええ、良い感じですね!」

 

 

『(・・・・・シチューは、赤かったでしょうか?)』

 

 

『(・・・・・白な筈です)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

――料理の匂い

 

料理の匂いで俺は目を開ける。

 

 

「・・・・・すう」

 

 

まだノアは寝ている様だ。

 

俺は起こさない様に頭だけを台所に向ける。

 

 

「ええ、良い感じですね!」

 

 

桃色のアホ毛が揺れている。

 

どうやら姉さんが夕飯を作ってくれているようだ。

 

・・・・・この匂いは、ミネストローネか?

 

いや、姉さんの事だからシチューか何かを作ろうとしていたのだろう。

 

俺は少し苦笑する。

 

――む?

 

視線を感じて、俺はノアの方を向く。

 

 

「(じーっ・・・・・)」

 

 

・・・・・何か怖いんだが??

 

 

『マスターの唐変木、です』

 

 

『(アロナちゃん、アトラが嫉妬とかに気付きづらくなっているのは私達の影響っぽいのでそこまで強く言わないほうが・・・・・)』

 

 

『――ふむ、訂正します。ノアに挨拶をすることを推奨します』

 

 

いや、挨拶ぐらいするが。

 

俺はノアの背中を軽く撫でて言った。

 

 

「ノア、おはよう」

 

 

「はい。おはようございます、マスター」

 

 

すると、俺達が起きた事に気付いた姉さんが言う。

 

 

「アトラ、ノアさん。夕飯にしましょう。今日はシチューですよ!」

 

 

「うん、わかったよ姉さん」

 

 

「お手伝いしますね、カヤさん」

 

 

「助かりますね」

 

 

俺とノアはソファーから起き上がり、台所に向かう。

 

 

「マスターが常々言っていたカヤさんの手料理・・・・・少し気になります」

 

 

「・・・・・あー、姉さんのシチューは多分赤いよ」

 

 

「はい?」

 

 

その後、俺達は姉さんの作った赤いシチュー(ミネストローネ)に舌鼓を打った。

 

・・・・・何故、姉さんは料理自体は美味いのに意に沿ったものを作れないのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









――不知火 アトラ

『ミレニアムサイエンススクール1年生』『セミナー庶務』

ちょっと素直になった。昔と同じぶっきらぼうな口調が素では無く、ぶっきらぼう8割、カヤ2割が素。アロナに言われるほどの隠れシスコン。ノア大好きなお人好し。連邦生徒会長の影法師が見出した『最高の変数』。

備考:キヴォトス内で(主にクロノスのせいで)有名。何故か少しクソボケ要素が混じっているのは中に居るポンコツAIと■■■のせい。




――不知火 カヤ

『連邦生徒会2年生』『防衛室所属』

防衛室の期待の新人。自他共に認めるブラコン。リンとはマブダチらしい(アトラに自慢していたとか)。作る料理は美味しい。だが、狙ったものを作れたことは無い。

備考:ある世界線とは異なり、クーデターなんて考えていない。この世界線の連邦生徒会長は混乱した。





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