『捻れた終着点』から、『あまねく奇跡の始発点』へ 作:文才の無い本の虫
――ん、アトラ
「“・・・・・ねえ、ユウカ。”」
「・・・・・なんでしょうか、先生」
「“どうにかアビドス高等学校の前まで辿り着いたのは良いんだけどさ・・・・・なんで
「そんなの!此方が!!聞きたいですよ!!」
眼の前にはヘルメットを着けた子達が四人。
アビドスの生徒では無さそうだ。
「私達はヘルメット団!!」
「おら、金目の物を出しやがれ!!」
「ぶっ殺すぞ!!」
「おらあ!!」
・・・・・何というか、女の子が言っちゃいけない感じの台詞だらけだ。
ユウカがヘルメットを着けたている子達に応戦するために二丁の
「先生は何時ものバリアを張って私の後ろから出ないでくださいね!!」
「“了解!!でも、ユウカも気を付けて!!”」
《バリア、展開します》
ユウカはバリアが展開されたのを見て頷き、前に向き直った。
「はい、先生!!さあ、不良達!!かかって来なさいっ!!」
“・・・・・。”
ここで一言。
「“・・・・・ユウカが可愛くてカッコ良すぎる。”」
「先生?!戦闘中に何を言ってるんですかぁ?!・・・・・全くもう!!他の生徒にそんな事言っちゃ駄目ですよ!!」
「姉御!!あいつらいちゃついてますよ?!」
「羨ま・・・・・ケッ、ぶっ殺すぞォ!!」
「「「おおー!!」」」
「う、嘘だろ・・・・・」
「こんな奴一人に・・・・・」
「ふん、ノアとアトラのコンビに比べたら
・・・・・それから暫くして、ユウカはヘルメット団を倒した。
「“ユウカ、お疲れ様。”」
・・・・・?
車の走行音が聞こえる。
聞こえて来る方向を見ると、先程までユウカが戦っていたヘルメット団のロゴ。
「あれは・・・・・ヘルメット団の増援?!」
ガチャリ、と後ろから音がして振り向くと、校門からピンク色の髪の少女が出て来た。
「・・・・・うへー、面倒な状況になっちゃってるみたいだね〜」
あの制服、資料で見覚えがある。
ユウカが聞く。
「貴女は?」
「“・・・・・もしかしてアビドス高等学校の?”」
「うん、正解だよ〜。私は小鳥遊ホシノ。此処の対策委員会の委員長なんだけど・・・・・お話は後だね〜お客さんが来ちゃった」
ずらりとヘルメット団が並ぶ。
一目で先程よりも圧倒的に量が多い事がわかる。
「うーん、ちょっと手間取りそうだねぇ・・・・・うん?」
横に来たピンク色の髪の少女――ホシノが何かに気付いて首を傾げた。
これは・・・・・。
「“バイクの排気音?・・・・・まさか?!”」
「え?!嘘でしょ?!」
ユウカも驚いている。
あり得ないとは思うけど、前もこんな事があったような・・・・・。
「姉御!!向こうからバイクが!!」
「ああ゛?バイクだと?・・・・・気に入らねえなあ!!お前ら、先にそのいけ好かないバイクを壊しちまいな!!」
「「「「おお!!」」」」
ヘルメット団が排気音が聞こえて来る方向に向く。
見えてきたのは、青と白のサイドカー付きのバイク。
それと二人分のヘイロー。
「“・・・・・ユウカ、あのバイクって。”」
「・・・・・私は、あの色のバイクを乗り回す二人組なんて彼等しか思い付きません」
「うへー、二人には今から来る人達を知ってるの〜?」
「“あ、うん・・・・・頼りになる子達だよ。”」
もうバイクは目と鼻の先。
ヘルメット団が銃を撃ち始める。
当たってない?
「姉御!!弾が当たりません!!」
「なに?!」
「つ、突っ込んで来ます!!」
「避けろ!!轢かれるぞ!!」
「うわああ?!」
バイクが何人かを弾き飛ばして進む。
「置き土産だ」
そのバイクを運転している少年が何かを放り投げる。
あれは・・・・・グレネード?
――ドーン!!
「「「あばばばば?!!」」」
「姉御?!」
瞬間、何人かの不良が吹き飛んだ。
爆音で痺れてる?
凶悪過ぎないかな、あのグレード。
「ふふふっ、がら空きですよ」
更にバイクに乗っていた少女によって何人かのヘルメット団が倒された。
そうして出来た間を通って、あの時の様にバイクが
そのサイドカーから、白髪の少女が降りて言う。
「お久しぶりです、先生。ユウカちゃん、大丈夫ですか?」
「ええ・・・・・で、ノア。なんで此処に?」
「マスターとのデート中です♪」
「あ、そう。何時ものことね」
「先生、詳しい話は・・・・・」
――ドーンッ!!
背後で爆発音。
バイクに乗っていた少年が・・・・・
「らあっ!!」
「ぐわー?!」
「弾が当たってないのか?!」
『――宣言。私が居る限り、そんなへなちょこな弾丸は、マスターに当たりません』
「ていっ!!」
「うわあー?!」
「せーのっ!!」
「「「ぎゃあああ!!」」」
・・・・・既視感。
あの時の連邦生徒会長の様に彼――アトラが台風の目となって、ヘルメット団達が次々と空を舞う。
それを見て、白髪の少女――ノアは言った。
「・・・・・マスターが戻って来てからにしましょうか」
「“あ、はい。”」
・・・・・?
(“何かアロナに似た声が聞こえた気がする。”)
◇◇◇◇◇
「ふう・・・・・」
『――戦闘行動を終了。お疲れ様でした、マスター』
「ああ。アロナ、ありがとう」
『マスター、なでなでを所望します』
アロナが言う。
――アロナは可愛いな
俺はアロナの頭を軽く撫でて言う。
「ははは、残りは後でな」
『――至福』
・・・・・それにしても、あのスタングレネード凶悪過ぎないか??
帰ったらレポートに纏めとくか。
すると、アロナが右を向いた。
『――報告。3時方向から、自転車が接近中』
俺も右を向く。
向こうから、見覚えのあるロードバイクが走って来て、近くでブレーキ音を立てて止まった。
ロードバイクから降りた少女は、俺を見て、少し驚いた様に言った。
「・・・・・貴方は?」
――シロコ・・・・・久し振り、ではないか
「・・・・・はじめまして。俺は不知火アトラ。君は?」
「ん、砂狼シロコ。よろしく・・・・・アトラ
・・・・・先輩?
「俺は同年代な筈だが?」
「ん、何と無くしっくり来るから、先輩」
「は??」
――それが、俺と『此方の』彼女とのファーストコンタクトだった
・・・・・いや、可笑しいだろ。