『捻れた終着点』から、『あまねく奇跡の始発点』へ 作:文才の無い本の虫
Start:新しい生活、方舟
「マスター、ふぁいとです」
「えーっと、正直に(似てる理由を)言っちゃえば良いんじゃないでしょうか?此方のカヤちゃんならわかってくれると思うのですが・・・・・」
「・・・・・ああ、そうだな。正直に(俺の大切な人だと)言ってみるよ」
――数分後
「姉さん」
「どうしたんですか?・・・・・?!れ、連邦生徒会長?!」
「あ、あははは・・・・・」
「この人は俺の大切な人なんだ。姉さん、此奴を家に住まわせてあげて欲しい」
「?!(連邦生徒会長が大切な人?!まさか私が常日頃アトラ自慢をしていたからアトラの魅力に気付いてしまったのですか?!というかアトラにはノアさんが居る筈では?!ノアさん、そんなに微笑ましく笑っていて大丈夫なんですか?!・・・・・は!!まさかハーレムですか?!ノアさんにアロナさん、ハルナさんやヒフミさんも・・・・・そう考えると辻褄が合います!!うーん、でもウタハはやめておいた方が・・・・・ですがノアさんが認めていると言うのなら大丈夫な筈です・・・・・大丈夫でしょうか?うんまあ、アトラを好いてくれている人を幸せにしてあげられるのは良いことです!!一気に義妹が増えることになりますが・・・・・まあ、良いでしょう。前例?知ったことではありませんね!!
「(・・・・・誤解されてますね)」
「(肯定。ですが案外合っているのでは?)」
「(そうですね。この調子だともう一夫多妻婚しか道はありませんね♪)」
◇◇◇◇◇
「うわーん!!疲れましたあー!!アトラ、癒やして下さい!!」
「まったく・・・・・ほら」
ソファーに座って、
「うーん・・・・・やっぱり君の膝枕は落ち着きますね」
「それは良かった」
レイナ
姉さんの説明は案外簡単に――誤解されている気がしてならないが――済み、レイナは家で暮らすことになった。
その後、戸籍や諸々はどうしようかと考えていた時に此方の連邦生徒会長から電話が掛かってきた。
『済みませんが
それから、俺はレイナを連れて連邦生徒会に向かい、連邦生徒会長と対面して――絶句した。
『お願いしますレイナ!!手伝って下さい!!手が足りないんです!!』
そこには、目元の隈を化粧で隠した連邦生徒会長が居た。
今にでも倒れそうな勢いだった。
『あー・・・・・エデン条約にカイザーへの対処ですか。『私』も大変ですね・・・・・』
『本当にお願いします!!給料も応分に出しますし戸籍もどうにかしましょう!!ですからお願いします!!本気で寝る時間が無いんです!!』
『そこまでですか・・・・・わかりました。良いですよ。取り敢えず週に2回、『私』の代わりに連邦生徒会長を努めましょう』
『ありがとうございます!!!!』
という訳で、レイナは週に2回程連邦生徒会長を努めている。
他にも連邦生徒会長の仕事中にリンの助っ人に入ったりもしているそうだ。
――姉さんが『連邦生徒会長が分身をした?!うーん、私も習得するべきでしょうか?』とか言ってたな・・・・・
それから、連邦生徒会に俺とノアがスカウトされたが、丁重にお断りした。
俺は今ぐらいが丁度いい。
「レイナ、
「うー・・・・・あともう少し・・・・・」
そう言ってレイナはすやすやと寝息を立て始めた。
「仕方無いな・・・・・・・・・・お疲れ様、レイナ」
――
◇◇◇◇◇
「ふう、これで終わりか」
仕事を終わらせ、アロナ――最近はセミナーの通常業務を頼んでいる――を膝に乗せた俺は一息をつく。
ここ最近で、書類仕事が終わったらアロナを撫でる事が癖になってしまった。
「はい、今日の業務はこれで終わりです。お疲れ様でした、マスター」
「ああ・・・・・最近はミレニアムプライスが近いから書類仕事が多いな」
「ええ。ウタハさんは光学迷彩を作ると言っていましたね。私達も何か出すべきでしょうか?」
俺は目を通した書類の数々を思い出す。
予算申請や意見書、施設の使用申請、etc・・・・・。
そして、『重要!!』というユウカが書いた付箋が貼られた廃部勧告の書類。
「まあ、ミレニアムプライスに出すものは追々考えれば良い。一番の問題は・・・・・ゲーム開発部だな」
「はい。部としての規定人数に達していないのと目立った成果が無いのが問題ですね。ユウカちゃんもゲーム開発部とミレニアムプライスに関しては戻って来るそうですよ」
「増えた仕事をアロナに頼む訳にもいかなかったから助かるな」
俺はアロナの方を見る。
「至福、です」
彼女は心地良さそうに目を瞑り、俺に背を預けている。
――アロナには何時も助けられている
アロナの手をこれ以上借りないようにするのは合理性に欠けるが、俺のポリシーに反する。
すると、アロナが此方を向いて、言う。
「そんなマスターが、私は大好きです。あいらゔますたー、です」
「・・・・・思考を読むのは程々にしてくれ」
「マスターが照れています」
「ふふふ、照れてますね♪」
そうしていつもの様にセミナーで過ごしていると、ノアの携帯が鳴った。
「あら?誰でしょうか?」
『もしもし?ノア、今大丈夫?』
「ユウカちゃんじゃないですか。業務は終わりましたが・・・・・どうしたんですか?」
『先生がゲーム開発部の依頼を受けたっぽいの。少し様子を見といてくれるかしら・・・・・あの子達、シャーレを巻き込んでどうするつもりなのかしら』
「ふむ・・・・・わかりました」
『本当?ありがとう。私もできるだけ早く戻るわ。じゃ、また後で』
「はい、また」
通話が切れる。
携帯をしまい、ノアが此方を向いた。
「と、いうことらしいです」
面倒事の予感がするが・・・・・。
「はぁ・・・・・ユウカの頼みだ、行くか」
「れっつごー、です」
◇◇◇◇◇
俺達がゲーム開発部と先生の
一行が入った建物を見て、ノアが言う。
「廃墟ですね」
「ああ、廃墟だな・・・・・だか、『向こう』でノアと出逢った施設と似ている気がするな」
「ふむ、どうしましょうか?」
――面倒事の予感がするな
そうやって俺達が廃墟に入るか迷っていると、俺の
「――報告。あの廃墟の地下から『方舟』と類似したシグナルを確認。マスター、面倒事の匂いがします」
『向こう』のノアと似たシグナルだと?
――危険かもしれないが、下手に刺激する方が不味いか
「・・・・・取り敢えず廃墟の周辺を警戒しながら一行が出て来るまで待とう」
「?マスターなら壁を蹴破って様子を見に行くと思ったのですが・・・・・意外です。びっくりです」
「いや、流石に急いで無ければそんな事はしないぞ?」
その時、廃墟の入口付近を見ていたノアが言う。
「あ、一行が出て来ましたよ・・・・・あら?一人増えてますね」
「・・・・・何だか聞き覚えがあるな」
――主にノアと出逢った施設の時みたいだ
「――報告。あの増えた少女:『AL-1S』がシグナルの発信源です。『方舟』と同等のスペックだと推定」
――ふむ
それを聞いて、俺は言う。
「うん。間違いなく面倒事だな」
「はい」
――レイナ
週に2回程『連邦生徒会長』を努めている。それ以外の時も連邦生徒会でヘルプに入ったりもしている為、連邦生徒会長が分身したと噂になったりもした。戸籍上は連邦生徒会長の従兄弟。相変わらずの超人スペックだが、アロナと同じ様にアトラが本体。
――アロナ
アトラの背中にぶら下がっている(セルフおんぶ、です)。省エネモード(少女モード)なので能力的には超強化版『シッテムの箱』。
――廃墟
『向こう』のキヴォトスにあった『方舟』が眠っていた施設と似ている。