『捻れた終着点』から、『あまねく奇跡の始発点』へ 作:文才の無い本の虫
「――マスターの覚醒を確認。おはようございます、マスター」
「ああ。おはよう、アロナ・・・・・此処は?」
そう言いながら、俺は周囲を見回した。
――防衛室の机、それに立て掛けられた『
他に様々な物が浮いていたり、置いてあった。
地面は水浸しになっており――『シッテムの箱』の中の様に濡れた感触はしない――、水面には満天の星空が写っている。
――ああ、懐かしいな
すると、アロナが言う。
「――回答。此処は
「・・・・・アロナ、説明してくれている所に済まないんだが・・・・・詩的表現ではなく、簡潔に言ってくれると嬉しい」
「・・・・・要するに、マスターと
「?」
――精神世界というのはわかったが、近くの物を手に取る?
俺は首を傾げながらも、アロナに言われた通りに近くにあった物――ライオットシールドを手に取った。
『救護騎士団団長、蒼森ミネと申します。先生、貴方には救護が必要だと判断しました。これからよろしくお願いします』
『私に出来ることでしたら、何なりと』
『かしこまりました。参りましょう』
『救護騎士団・・・・・いえ、連邦捜査部です!!道を開けて下さい!!』
『たとえ何があっても、私が必ず先生をお守りしますので』
『先生が私を、少しずつ変えたのですよ』
『先生!!先生!!目を閉じてはいけません!!先生!!』
『・・・・・・・・・・・・・・・私は、先生のお陰で強くなると同時に
「・・・・・っ」
手に持ったライオットシールドを凝視する。
――確かにあった事だと、俺の中で
今、垣間見たのは、
「大丈夫ですか、マスター」
「ああ・・・・・」
アロナの言った様に、理解する。
――これら全てが、何時かの『
何時ものように俺の思考を読み取ったのか、アロナは頷く。
「肯定。此処、『
アロナは言う。
「本来なら、『この物語』
そう言って、アロナは俺に
「これは?」
「今のマスターに必要だとされるものです。気に入りませんがレイナも、世界も
「・・・・・」
――俺は・・・・・
「・・・・・見る。貸してくれ」
「わかりました」
俺は、その
『私の名前は秤アツコ。先生は・・・・・私に何を望むの?』
――そうして俺は、アリウス分校を
「アロナちゃん。今は私とマスターの時間なのですが」
『謝罪。ですが事態は急を要します。後でマスターが知れば、確実に何らかの後悔をする事になります』
「・・・・・はぁ。予定ギリギリ迄はこの島でゆっくりとしていても構いませんね?」
『もちのろん、です。些事は私が片付けておきます。マスターの休息が最優先事項です。ベアトリーチェのおままごとは、おしまいです。てめーの神に慈悲を乞え、です』
「口が悪くなってますよ」
『・・・・・反省。つい暴言を吐いてしまいました。猛反省です』
◇◇◇◇◇
あれから、数日。
――ノアとのバカンスも今日で終わりか
「ふふふ、また来れば良いんですよ。ね、マスター?」
「そうだな・・・・・」
――でも、心臓に悪いので思考を読むのは程々にしてくれると助かるな
俺がそう思っているとノアは悪戯っぽく微笑んで言う。
「前向きに検討して置きます♪」
――その笑顔は可愛いが、
「ふふっ。可愛いなんて言われちゃうと照れますね♪」
「・・・・・まあ、良いか」
『(・・・・・マスターは、ノアに甘過ぎです)』
そうして駄弁っていると、携帯が震えた。
――誰だろうか?
俺は携帯を手に取る。
画面には、ペロロのアイコンが表示されていた。
「もしもし。俺だ」
『えーっと、アトラ君・・・・・それは新手の詐欺ですか?』
「違うが?ヒフミなら判るだろ?」
『へうっ・・・・・・・・・・と、取り敢えず、時間もないので要件を手短に伝えますね』
「ああ」
『アトラ君、助けて下さい』
「わかった」
「・・・・・但し、また
『あはは・・・・・何時もお世話になってます・・・・・』
――アトラ
度々ヒフミのペロチキな部分に振り回されてる。なんのかんのと言いながらヒフミへは甘い対応を取ることが多い。そんなんだからノアが嫉妬するんだよ・・・・・。
備考:自覚症状はあるので更に手に負えない。
――ヒフミ
別の世界線よりもほんの少し逞しくなっている。恋する乙女は強いと言うやつなのだろうか・・・・・。
備考:アトラの「ヒフミなら判るだろう?」という言葉に恋する乙女してる。
――ノア
備考:ヒフミとの電話に軽く嫉妬中。
――アロナ
ふんす、ベアトリーチェごとき瞬殺です。書類を・・・・・買収する為の理由、ですか?・・・・・アリウス・・・・・マスターの為の私兵・・・・・ふむ、我ながら完璧な計画です。