『捻れた終着点』から、『あまねく奇跡の始発点』へ   作:文才の無い本の虫

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Eden…?:火と灰

 

 

 

 

 

 

 

 

「“皆、おめでとう!!”」

 

 

「よくやったわね!!」

 

 

「ふふっ、先生とユウカさんのおかげですね」

 

 

「あ、ありがと」

 

 

「疲れました・・・・・」

 

 

「うん、色々と大変だった・・・・・」

 

 

そうして、補習授業部は紆余曲折ありながらも退学を免れた。

 

めでたしめでたし――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――・・・・・補習授業部の皆はしっかりと、自身の力で合格を勝ち取ったのだね」

 

 

「コハルはこの後、晴れて正義実現委員会に戻れる筈だ。ハナコは、自らをさらけだせるような良き相手を、良き友を見つけられたようだね。恐らく今は、少なくとも学校を辞めようとは思ってないだろう。アズサはきっとこれからも、学びを続けられる。そしてある意味では誰よりも最前線で、真摯に努力を積み上げてきたヒフミは、今までの日常に戻れるだろうね」

 

 

「ミカは学園の監獄に幽閉された。もしかしたらもう二度と会えないかもしれない。ナギサは・・・・・予定通りにエデン条約に調印しに行くだろう」

 

 

「うん、此処まではよく出来た話だ。『彼』というイレギュラーも無く、たどり着いた一つの踏切・・・・・でもまだ、エンドロールには早すぎる」

 

 

「まだ残っているものがある、これで終幕じゃない・・・・・その事は君だってきっと分かっているだろう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全ては虚しい。どこまで行こうとも、全てはただ虚しいものだ――」

 

 

それ(Vanitas vanitatum et omnia vanitas.)を否定するために、君は来たのだろう?」

 

 

「いや、彼女(・・)を迎えに来たのかな?」

 

 

「なあ、アトラ先生(・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

それからまた、時間は流れて・・・・・エデン条約調印式の日がやって来た。

 

 

「先生・・・・・ミレニアムの私が居ても良いんでしょうか?」

 

 

「“大丈夫。ユウカは()大切な(・・・)生徒だからね。”」

 

 

「もうっ!先生!!私は政治的な意味を聞いているんですっ!!」

 

 

「“あはは・・・・・。”」

 

 

そして――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――大きな爆発音と共に()は意識を失った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『先生、何時か迎えに来てね』

 

 

『ああ・・・・・約束する』

 

 

『何回生まれ変わっても、待ってるから・・・・・ちゃんと、私をお姫様にしてね?』

 

 

『普通の生活だからな??・・・・・まあ良い。じゃあな、アツコ。皆に・・・・・よろしく頼む・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『うん・・・・・わかった。おやすみなさい・・・・・アトラ先生』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

「・・・・・アリウスの動きが早いな」

 

 

『肯定。トリニティ各所で戦闘が勃発しています』

 

 

俺は気絶させたアリウス生をコンビニで買ったガムテープで拘束しながら周りを見回す。

 

――言うなれば、火と灰に塗れた街

 

建物は崩れ、所々で火の手が上がっている。

 

 

「マスター、先を急ぎましょう」

 

 

「ああ。ヒフミが何処に居るかはわからないが、彼女なら事情を知っている筈だ」

 

 

この状況のせいで電話は使用できないから、足を使って探すしか無い。

 

――取り敢えず仕込みだけしておくか

 

俺は拘束したアリウス生徒が持っていたトランシーバーを起動させる。

 

同時に、持っていた端末の録音機能を着ける。

 

 

「アリウス・・・・・聴こえているか?()は現アリウス分校の理事長、不知火アトラだ。直ちに作戦行動を中止し、帰還せよ」

 

 

・・・・・応答なし、か。

 

俺はトランシーバーを切る。

 

 

「マスター、何をしたのですか?」

 

 

「本陣に立ち入る為の理由作りだな」

 

 

数時間前に姉さんから『アトラ、アリウス学園(・・)とは何ですか?!というか受理された学校立ち上げ及び自治区設立の書類に貴方の名前があるのですが?!』という姉電が掛かってきた・・・・・まあ、書類は受理された後に防衛室に来たらしいので、名目上はアリウスの自治権を俺が握っている状況だ。

 

その状況で(理事長)の司令を、ベアトリーチェが無視させれば、ベアトリーチェが不当にもアリウス学園の生徒達に命令している、という大義名分を作り出せる。

 

――まあ、今のタイミングで連絡したのは今回の責任をベアトリーチェに擦り付ける為でもあるが

 

 

「行こう、ノア」

 

 

「了解です」

 

 

 

 

 

――そうして、俺達は火と灰に塗れたトリニティを進んで行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アリウス・・・・・聴こえているか?私は現アリウス分校の理事長、不知火アトラだ。直ちに作戦行動を中止し、帰還せよ』

 

 

「・・・・・(アトラ?・・・・・先生?)」

 

 

「どうしたの、姫。行くよ」

 

 

「・・・・・(・・・・・わかった)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

「とにかく数が多いですね・・・・・できるだけ早く合流しないとジリ貧です」

 

 

「ああ・・・・・うん?」

 

 

前方で大きな爆発が起きる。

 

そして、人が飛ぶ。

 

 

『報告。強力な助っ人を呼びました』

 

 

そして、向こうから見覚えのある小柄な人影。

 

 

「アトラーー!!」

 

 

その人影――姉さんはアリウス生徒達を薙ぎ倒し、投げ飛ばしながらやって来た。

 

 

「アリウス学園について、どういう事か説明してもらいますからね?!」

 

 

「姉さん・・・・・仕事は?」

 

 

「放っぽって来ましたが何か?」

 

 

姉さんは桃色の髪を揺らしながら踏ん反り返って(無い胸を張って)言う。

 

 

「いや、自慢気に言うことじゃないでしょ」

 

 

「お姉ちゃんですから、弟のピンチと聞いて駆け付けない訳にはいきません」

 

 

――・・・・・姉さんには敵わないなぁ

 

俺は言う。

 

 

「頼もしいよ」

 

 

「ええ、存分に頼ってください。アトラの事ですから、どうせ今回も人助けなのでしょう?さっさと終わらせて、食事にでも行きましょう。今回の話や、旅行の話も聞きたいですしね」

 

 

すると、アロナが口を開いた。

 

 

『――報告。敵増援です』

 

 

「ふむ・・・・・アトラ、急ぎますよ。詳しくは分かりかねますが、先を急ぐのでしょう?」

 

 

「うん、姉さん」

 

 

「マスター、私も忘れないで下さいね?」

 

 

俺とノアは銃を構える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――再び、戦闘の火蓋が切って落とされる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 









――カヤ

アロナに『マスターのピンチです』と言われて急いで飛び出して来たお姉ちゃん(超人)。今回は連邦生徒会流徒手格闘術(捏造)で参戦。この先、お姉ちゃん無双です。




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