衛宮セイギ。広いキヴォトスの中でも唯一の、ヘイロー持ち男子生徒。その類稀な戦闘能力で不良を懲らしめて回る変わった少年、と言うのが周囲の俺に対する評価である。俺にとっては正直どうでもいいが、幼馴染達は憤慨している。そんな俺はシャーレから出た後、うちに帰るため元気よく闊歩していたのだが。
──うわー、またいるよ。
明らかに好意的でない大人達。当然の如く武装している。
──あいつらも飽きないよなあ。
あいつら、というのはすぐそこにいるカイザーPMCの奴らとゲマトリアのことだ。そりゃただ一人ヘイローを持ってる男子なんだから、興味が沸くのも分かる。だがこうまでして手に入れようとするか?
まあそれはさておき。
俺は隠蔽魔術を起動、奴らのすぐ横を通り抜ける。最初こそ律儀に応戦していたが、途中からめんどくさくなってきたためこの手を使っている。魔力消費こそそれなりにあるが、あいつらと交戦するはめになるよりマシである。半端に強いからほんとにめんどくさい。弾薬ももったいない。だからスルー一択だ。
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家に入り、自室の机の上の手記をめくる。その中には、『サーヴァント』、『英霊』、『宝具』。この世界ではまず耳にしない語が並んでいた。そう。俺、衛宮セイギは転生者。それも二度目の。前世はfgo。藤丸立花と共にカルデアのマスターとして人理修復に勤しんだ。ちなみに死因は人王ゲーティアを食い止めて特異点崩壊に巻き込まれ死んだ。あいつ異聞体大丈夫かな。さらにその前世はいたって普通の人間だった。fgoとブルアカとその他諸々をこよなく愛していた、ただの人間。なぜ二度も転生したのか、それは俺にも分からない。それでもこうやって必死に生きている。どうだ!俺は今生きているぞ!
......ドマイナーなモノマネはさておき。前世に思いをはせていたところでインターホンが鳴り響いた。
──はいはーい。
「やあ。」
──……護衛は?
「すぐそこにいるけど、家には近づかないよう言ってある。安心してくれていいよ。」
――ならいいです。お茶出すので少し待っててください、"セイア先輩"。
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「すまないね。」
──構いません。
「さて、早速話し合おうじゃないか。──未来のことを。」
──……まず、この後、先生はアビドスの救援要請を受け同所に向かう。
「そこでカイザーと対決するのだったね。」
──恐らく、俺も同行することになるでしょう。ですが、アビドスにはあの先輩達がいる。それが俺の知る未来にどう影響するか……。
「それでいいさ。」
――俺も、最善は尽くします。
「うん、そうしてくれ。」
――時に、セイア先輩。
「何だい?」
――エデン条約の前に、白州アズサが転校してきたら、教えてください。俺が、守ります。
「……ふふ、嬉しいことを言ってくれるじゃないか。じゃあ、よろしく頼むよ。」
所々おかしいのは許してください媒体違うので。