ひろがるスカイ!プリキュア2〜ウバウダー星雲の黒き雲とスカイランドの晴れ渡るソラ達!〜ヒーローガールVS【全ての空を覆う者】無空の鳳凰スカイゼロ!!!〜 作:カイトGT
「ガハッ」
確かな感触が拳に伝わる中、彼はお腹を抑えてその場に跪きます。
「クラウンダーク様!」
主人のピンチにお爺ちゃん雲が割って入り、私の前に巨大な暗雲を作り上げました。
「セキウン...、僕はまだキュアスカイを倒してない...!」
「クラウンダーク様! しかし貴方がやられてしまっては我らウバウダー星雲も終わってしまうのです! ここは撤退を!」
「ぐぅ...!」
「それに貴方様はまだ生まれたばかりの存在! ここで倒さなくともいずれは奴を超える力を得ます! だからその時まで力を蓄えましょうぞ! やれ! ウバウダー達よ!」
私の周りに大量のウバウダーが召喚されて足止めを喰らってしまいます。
「くっ! 流石にこの数は...!」
絶望の2文字が頭の中に浮かんできますが、私はましろさんのことを思い出して自分を奮い立たせます!
(ましろさん...もう一度会いたい!)
私は大量に現れるウバウダー達に拳を突きつけてこう叫ぶのでした。
「ヒーローの出番です!」
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「きゃあ!!!」
クラウンダークとの戦闘でかなり疲弊してしまっていた私はウバウダー相手にも苦戦を強いられてしまいます。
「ま...まだまだぁ!!!」
私はスカイパンチを連発してどんどんウバウダーを浄化していきます。
しかし...。
「ガハッ!」
だんだんと力が全身から抜けていきます。
それに先ほどまで晴れ渡っていた空が今や曇り空を超えて冷たい雨を降らせています。
(冷たい...体が冷えます...)
確実に戦う気力が減っていますが、それでも私はヒーローです。
倒れるわけにはいきません。
そう、ましろさんに再会すると誓ったばかりではありませんか! 諦める訳にはいかないのです!
(なんのこれしき! 私はヒーローガール! 絶対に倒れません!)
目の前に映る無数のウバウダー達を睨みつけながら力の入らない拳を振るい続ける。
1匹、また1匹とウバウダーを倒しながら着実に足を進める私!
「はああああああ!!!!」
蒼き英雄はどんなピンチになっても諦めない!
そう! たとえ力尽きて倒れてしまいそうになっても私は...!
⭐️
私は膝を地べたにつき肩で息をつきながらも霧散に散りゆく暗黒の雲の残骸を見てこう呟いていました。
「...勝っ...た?」
途中まで本当に勝てないと思っていた私でしたが、ここまで頑張って良かったと自然に笑顔になります。
「見てくれていましたか? ましろさん...」
私はほっとしながらも体を引きずってましろさんの家へと向かいます。
シャララ隊長はヨヨさんのいるましろさんの家に向かっているはずだからです。
「...もう少し」
私はやっとの思いでましろさんの家へと辿り着きました。
...、そこはあの日みた光景と同じ物が広がっていました。
たとえ町がボロボロになっていたとしても、ここだけは犯されておらず良かったと安堵しながらドアを開きます。
「ましろさん...、どこですか?」
私が声を上げても誰も返事をしてくれません。
それどころか人の気配すらありません。
「まさか...!」
私は先ほどの安堵も忘れて家の中を調べてみますが、やはり誰もいませんでした。
「...そんな! うっ」
再び絶望の心の中を支配されそうになった私は心と体の疲労もありその場で眠るように倒れてしまうのでした...。