Z/X Ignition00   作:小津之 辰世

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はじめまして、小津之 辰世です。この話はZ/Xとガンダムのクロスしたお話です。
この話のオリ主人公は観測世界(最上位次元)と呼ばれる所から転生しましたが神様(笑)は出ません。
特典も有りません。 もし、この堅苦しい話を読んで戴けるのなら何卒よろしくお願いします。



PHASE0

2001年9月11日 X時X分

アメリカ

NY近く海上近辺でジェット機と輸送機の空中ドッキング飛行という前代未聞の事例の無い無謀な行いがされていた。事の切っ掛けは、今から二時間五十分程前に遡る。

 

主人公SIDE

 

俺は須髪 柳晴、日本自衛隊空軍に所属している身で、現在アメリカ行きの飛行機■■■■■■便がテロリストにハイジャックされてしまう厄介な事態に陥った。

(まさか休暇でNYに居る恋人に会う途中でこんな事になるとはな…、怨みなんて山程買ってるが、民間人を巻き込んでまでテロとはな…。)

覚悟は決めた俺は民間人に被害を出さずにテロリスト共を殲滅するにはもう少し並んでくれなければ。

すると子供が落とした玩具が横にいた痩せた男に当たり、振り向き様に銃を構え、近付いて行く。

ちょうど良い位置に並んでくれた連中が、一般客に気を逸らした隙を俺は見逃さず、メタルコートの懐に内蔵されていた隠しナイフを、両手で取り出した勢いを付けて放ち冷たく呟いた。

 

 

「終わりだ…。」

 

 

投擲された6本のナイフは放物線を描きながら、テロリスト六人の眉間に吸い込まれ、皮膚と骨を貫き、脳まで抉り絶命させる。

あとは操縦室を占拠しているテロリストを殺れば、機体のコントロールを取り戻せると判断したその時・・・

 

 

「があ!?づぅ!!っ!」

 

 

突然、後ろから撃たれた俺は、頭から後ろへ振り向き様に狙いを定めてナイフを投げ飛ばした。

 

 

「パォっ!?」

 

 

奇声を挙げて息絶えた殺し残しの奴は、サイレンサー付きのマシンガンを持ったまま後ろめりに倒れ込みM字開脚の形で動かなくなった。

 

 

「はあ…、はあ…、くそ!油断した…。」

 

 

銃弾を受けた俺の身体は左上腕、左肩、右脇腹、中腹部、右足、左腿の計六ヶ所。

特に中腹部の傷口から血が相当出て止まらない。恐らく内蔵に致命傷を負っている!

 

余り猶予が無いと即断すると、テロリストが持っていたロングダガー、コルトガバメント、閃光手榴弾を剥ぎ取る。

予め持っていた傷の痛みを紛らわす即効性の薬を飲み込むと、すぐさま操縦室を目指した。

この薬は即効性が高い分効き目が短い為、時間切れになれば、痛みがまたぶり返してしまう。

どっちにしても急がなければならない・・・。

 

 

「こちらは公務機関の者だから心配するな、全員騒がず、静かにしろ。」

 

 

そう言い残すと俺は、急ぎながらも慎重に駆け足で操縦室に向かった。

 

 

操縦室前に来た俺は、ドアの横にジッと潜んで数回ノックを行い、サングラスを掛け、ロングダガーを右手に手錠を左手に構える。

ドアが開くと、出てくるテロリストの銃を握る手が見えた瞬間を見逃さなかった。

 

 

「っ!(ここだ!!)」

 

 

賺さず男の手を先程持っていた手錠で嵌め、瞬時に引っ張り出すと、右手に構えていたロングダガーを相手の腹に目掛けて奥深く突き刺す。

 

 

「るあっ!?あぁ…。」

 

 

死亡を確認する事も無く、瞬時に手錠を話し腰にぶら下げていた閃光手榴弾のピンを外して操縦室奥深くに投げつける。

瞬間、閃光手榴弾が発光し周囲いる存在の視界を奪う。

 

 

「くそ!なんだ・・・ぐぁああっ!!?」

 

「敵かぽちょ!!?」

 

 

奴らが怯んでいる瞬間に接近し、一人は喉元を深く抉ると同時にもう一人を股間から頭に駈けて銃弾をブチ込み命を奪った。

 

 

「はぁ・・・、はぁ・・・っ、間に合ったか。」

 

 

三人の死亡を確認すると、操縦席にいる最後の一人を後ろから回って首にロングダガーを押し付ける。

 

 

「ひい!?た・・・、助けてくれ!命だけは・・・」

 

「なら手から操縦桿を外せ、さもなければ」

 

「わ・・・わかった!」

 

 

最後の一人は操縦桿を手放すが、さり気無く右の一刺指を、左手につけている腕時計の頸動脈辺りにあるボタンを押そうとしているとを気づいた俺は、迷いなくその首を掻っ捌いた。

 

 

「があ!!絶対神(ア・ラー)よ・・・な・・ん・・・じの・・・みぼ・・・どべえ。」

 

が、事切れる直前に振り絞った男は、震える指で押しきった。

すると、操縦室の中からブザーが鳴り出した。

 

 

「やってくれたな、この狂信者が!」

 

 

すぐさま音源を特定すると、テロリストが持っていたであろう大型ボストンバッグから、そのブザーの元を見つけた。

 

 

「まさかと思うが・・・、頼むから・・・外れてくれ俺の予感・・・」

 

 

ボストンバッグから出てきたものは、この機体を木端微塵にする高性能サーモバリック爆弾だった。

操作する計器がない。しかも、解除出来ない様に、ネジの頭を捻り切って取れないようにしていた。

解除は実質不可能、男の遺体から時計に内臓していた起爆スイッチを調べたが、コレはあの爆弾のタイマーをを起動させるだけだったので余り意味がなかった。

此奴ら、何処でこんなもの・・・手にいれたんだ…。

そんじょそこらのテロリストが持っていい代物じゃない。

 

 

 

 

「最初から生きるつもりはなく、道連れにする為にこんな事を仕出かしたのか。」

 

 

 

 

しかも爆弾に刻まれたタイマーは三時間を切っていた。

 

(此の侭では民間乗客者達が危険だ!くそ!)

 

俺は、傷の最低限の手当てをして、右手で操縦桿を操作しながら、ウェストポーチから小型の端末を左手で取り出し、器用に取回して連絡回線機器に繋げる。

 

 

「今から通常回線では間に合わない。緊急特例回線でアメリカ空軍に暗号連絡でスクランブルを出す!」

 

 

端末を操作し、発端や、民間人の被害に関する事、こちらの現在の状況を知らせ、お互いに最適な合流ポイントを向かってほしいにと、アメリカに緊急信号のメールを送り出した。

十分後、連絡機器からコールが流れ、操作した。

「こちらアメリカ特務空軍コーネル中佐だ。貴官が送った信号を受信(キャッチ)し、そちらが如何云う状況かを暗号メールを見て把握した。

 

すぐ様スクランブル要請を出し、救助隊を送っている。

 

今、そちらに送った合流ポイントを君の端末に送っておいたから確認してくれ。

 

着くのは最短一時間半は掛かるが、其れまで持ち堪えてくれスガミ一尉。」

 

「了解しましたコーネル中佐。

 

直ぐに合流ポイントに向かいます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回線を切った俺は、乗客室にアナウンスを掛け、ある程度説明をすると、風向きと燃料、油圧、エンジンコンディションをチェックすると、機器を立ち上げ、目標ポイントまで機体出力速度を最大にして向かった。

一時間半以上が経過し、合流ポイントに到着してすぐ、電波を受信したブザーが鳴り出し左手でボタンを押して回線を繋げる。

 

 

「スガミ一尉、聞こえているか?」

 

「ええ…なんとか…、でも急いで下さい。

爆発までを一時間を切りました。」「分かっている。いいか?今からこちらの指示に従ってくれ。

まず遠隔操作でカーゴを降ろしてくれ、こちらが用意した輸送用飛行機とドッキングするから多少の機内の気圧が変わっても大丈夫だ。

要は飛行機の空中給油と変わらんよ、頼むぞ。」

 

「了解(ラジャー)、カーゴを降ろします。」

 

 

主人公Side end

 

 

Other side

 

 

 

それから、救援としてやってきた米空軍が開いたカーゴの入口に、複数の隊員が腰に付けていた綱を掛けて数分経つと、空軍機から炭素繊維で出来た人間一人を飲み込めるホースが射出される。、連絡が入り、回線を繋げる。

 

 

Other side end

「スガミ一尉、救助の準備は出来た。

直接で無くてもいい、後は君が、乗客達にアナウンスで呼び掛けて、カーゴに向かう様指示するんだ。」

 

「急いで…下さい。もう…三十分を切りました。」

 

 

ヤバい、徐々に視界や音が霞んできた。

血を流し過ぎて感覚も朧気になっている。

代わろうにも、正規の飛行士はとっくにテロリスト共に召されているから、今これを動かせるのは俺だけ、気を振り絞れば、以て十五分位なら耐えられる。嫌な汗を掻きながら、操縦桿を握り締める。本来、ドッキングは空中給油の為に使うものであって、この様な前代未聞の試みのドッキングは不安がある。

唯でさえ、ほんの少しでも機体の姿勢制御を崩せば、ドッキング状態の二機は確実に御陀仏だ。

今は彼らを信じるしかない。

それから五分が過ぎ、中佐から連絡が来たのを確認し端末を動かす。

「スガミ一尉、全員の救助が完了した。

操縦桿を自動操縦に切り替え、急いで君も脱出するんだ。」

 

「了解しました。…と言いたい所ですが…、どうやら、それは出来ないようです。」

 

 

「何だと?」

 

 

横の操縦席に置いてあった爆弾のカウントが急激にスピードを上げていく。

この調子だと、後三分で爆発するのは明らかだ。

 

 

「外部から…遠隔操作で設定変更されてたようです。

時間がないので…行ってください。

俺は…血を流しすぎて…口以外、全く…動けない。

乗客達を…、お願い…します。」

 

「…………済まない、スガミ一尉…」

 

 

それを皮きりに連絡は途絶え、数十秒が経過して後ろから金属が外れる音が聞こえると、ドッキングしていた軍用飛行機がはなれているのが分かる。

 

 

「生まれてこのかた27年、人生の大半が戦いだったな。」

 

 

最初の頃は拉致されて洗脳紛いな教育を施され、戦場に駆り出され、毎日が戦いの連続だった。

 

 

 

数えることが馬鹿らしく思える程血を浴びてきた。

 

 

敵味方を含め、多くの屍を踏み越え、硝煙や肉の焼ける匂いが、この身に染み付き始めたのが万を達した時か…、 そこからは数えるのを止めて殺し続けた。

老若男女を問わず、多くの人間を殺し、殺して、殺し続けた。

いつかは報いを受けると分かっていた。

 

弟や妹を人質に捕られ、生かす代わりに己の両親を殺し命じられた。

 

究極の選択を迫られ、父さんと母さんは、覚悟を決めた様に、俺に視線を合わせて頷いた。

 

 

幼い俺は震える手で拳銃を握り、涙を流しながら2人に向けた。

 

そして2人は銃口を向ける俺に、最後に呟いた。

 

 

ー生きろ、柳晴。ー

 

ー二人を、お願い。ー

 

「――ぅあああああああああああアアアアアアアア!!!!!!」

 

涙を流し、叫んだ俺は

 

ータアァ――ン、タアァ――ンー

 

 

二人に引き金を引いた。

 

 

それから俺は、拉致した奴らに従い、他者を殺して連鎖を続けてきた。

 

 

弟達を守る為に、どんな事もやって来た。

 

己の身体を差し出し、戦場で人を殺しては、家屋にある金品をサイドパックに詰め込んでは、新しい戦場に駆ける。戦いが終わると密かに抜け出して、食料を買い、それをこっそり弟達に渡す。

妹の沙羅は、明るい顔でありがとう、と言ってそれはとても美味しそうに食べていた。

一方、弟の翔(かける)は、俺に憎悪の視線を向けながらも黙々と食べていた。

 

当然か…あの時、二人を撃っていた時、翔は目を覚まし、俺が殺した瞬間を見てしまったのだから。

 

それでも、こんな俺にも救いはあった。

 

弟達を救い、血に染まりきったこの俺に温もりを与えてくれた、あの人、城島条太郎さんに感謝している。

最愛の人、真梨那を得られ、一時の幸せを感じた俺には贅沢が過ぎると思えた9年間だった。

 

爆発まで後三十五秒、もう俺の命も風前の灯だ。

 

さあ、人生の幕引き(カーテンコール)だ。死にゆく者としての最期を送ろう

「翔、沙羅、強く…生きろ。条太郎さん…、与えてくれた恩を返せず…、すみません。

真梨那…俺を…愛して…くれて……」

 

 

ーありがとうー

 

 

最期に彼女への感謝を残して俺は死んだ。

 

 

主人公Side end

 

Other Side

 

 

 

サーモバリック爆弾が彼の死と同時起爆し、一瞬で飛行機を木っ端微塵にした。

 

 

 

 

2001年9月11日

本来、乗客を乗せた■■■■■■便と呼ばれた飛行機はアメリカの■■貿易センタービルいる人々と共に砕け散る筈であった。

それは彼、須髪 柳晴と云う青年が彼等の運命を変えたからだ。

 

だが、世界は矛盾を嫌う。

 

世界は、変わってしまった歴史の狂いを修正させる為に、歴史を変えた元凶である彼を、この世界から弾き出し、数人を除いた、彼に関する総ての記憶と記録を抹消した。

 

 

■■911テロ事件と呼ばれる事象は消え、此処に新たな歴史が産まれ、後に■■■■■■便ハイジャック事件と呼ばれるようになった。

 

此は終わりではなく、これは、彼の新たな戦いの、新たな物語の幕開けの序章だったのだ。

 




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