後半、オリジナルキャラが出ます。
かなりマイペースでチートな方なので気をつけて下さい。
身体が、大地の引き寄せる力に引かれていくのを感じる。
ふとそれを知覚し、意識をすぐに覚醒させたエクシアは、すぐに周囲を確認する。
「此処はまさか、宇宙か…、しかも大気圏に突入する所か…!」
このままでは俺ならまだしも、生身の藤原刹那が大気圏の摩擦熱で死んでしまう。
藤原刹那をこの身体の中に格納させてる以上、大気圏突入に備える為、ガンダニュウム合金とサイコフレームで構成された機体と内臓されたコンデンサからGN粒子を散布し、GNフィールドを展開する。
そして、左手に持っていたGNシールドを前面に構えランドセルコンデンサーに格納した冷却用スプレッター(ドラムマガジン式冷却ガス放射器)を右手に取り、落下方向へ放散し、機体温度の上昇を抑える。更にランドセルコンデンサーに格納したGNフルシールドを展開して機体全身を覆う。
「これで準備は整った。
後は耐えてくれ藤原刹那」
祈るように呟いたエクシアは、灼熱の死界へと飛び降りた。
◆◆◆◆◆
20XX年X月X日 富山
青の黒点(あおのブラックポイント)
富山から出現したブラックポイント発生から暫くして、青の世界のZ/X達が拠点とする基地で事態は慌ただしくなった。
PM19:00 司令室
「アドミストレーターベガ!アドミストレーターポラリス!上空から未知の強大な反応を2つ確認!どちらも、最上位級ガンダムです!!」
「何だと!?」
「来たか…。」
青の世界のバトルドレス、バトルフォートレスの指揮を任されたアドミストレーターベガは、突然顕れたガンダムの存在に驚愕を抱いた。
一方、青の世界の管理官であるアドミストレーターポラリスはこの事を予測していたかの様に2つの存在を感知していた。
オペレーターが悲鳴混じりに報告を告げる。
「ガンダム!地表落下まであと6秒!4、3、2、1、衝撃、来ます!!」
地表の落下から数秒経って衝撃が司令室に響き渡り、大規模な振動で誰一人身動きが取れない。
当たりの天井の壁、その剥がれ落ちた一部が室内の機器や人員に襲いかかる。
咄嗟にベガの護衛に付いていたバトルドレスがフィールドを展開して事なきを得た。
機能が回復したモニターが二機の姿を映し出した。
その姿は、嘗て自分達を壊滅寸前まで追い込み、恐怖と絶望を植え付けた元凶の姿があった
「何故…、ガンダムが…あの時、我等が多大な犠牲を払って漸く滅ぼした筈…」
「恐らく、小笠原諸島・西之島上空で出現した灰色のブラックポイントから来た別のガンダムだろう。
だが奇妙じゃ、あの碧色に輝く粒子は一体…」
ベガは目の前に顕れたガンダムに戦慄を抱き、身を震わせる。
ベガは自分達の世界にいたガンダムとは何処か違和感を覚えた。ーアドミストレータSIDE OUTー
ーGUNDAM,S SIDE ー
時は遡り10分程前
エクシアが大気圏を漸く突破した時だった。
「大気圏を無事突破、何処か安全なエリアへ…っ!?」
ーギュルルルオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!ー
強烈無比のビームが照射される爆裂音を感知すると、咄嗟に冷却用スプレッサーを取り外し、それを足場にして跳ぶと、すぐさま全スラスターをフルスロットルでブーストジャンプした数瞬の時、巨大なビームがスプレッサーを呑み込み、目の前に通り過ぎた。
「まさか、貴様ともう一度出くわすとはな…、デビルガンダム!」
最初に見たデビルガンダムは見た目が巨大なMAだったが、全身から電子コードが触手状に変質し、やがてガンダムヘッドを形成していく。
「此処にいるのは貴様だけ…、破壊する!」
ランドセルコンデンサーから延びているフルシールドをウイング状に展開しGNソード改二式を構え、デビルガンダムに吶喊しようとしたその時だった。
エクシアの身体の各部から発光している碧色の光が漏れだし、辺り一面の空を包み込んだ。
「サイコフレームが何かと感応している?」
エクシアはサイコフレームと共振している正体を感知して理解した。
「この世界で死んで逝った命の思念と共鳴しているのか?」
ふとデビルガンダムを見てみると、何かに取り憑かれて苦しみ藻がいて風に見えた。
事実、デュアルアイからマシンオイルを血涙の流し出し、頭を抑えながら悲鳴を挙げていた。
『GUGYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
エクシアは確信した。
奴は自分と同様、死んで逝った命の取り込んでしまい、それ処理しきれず莫大な負荷が掛かって此方を襲撃出来る状態ではないのだ。
「奴もこの思念達に引き擦り込まれいるのか、俺は記憶や感情を失って余裕な量が残ってるからその分マシな方か。」
デビルガンダムとは云え、大破している今なら奴を倒す事は出来る。
しかも死した命の思念を大量に取り込んでしまって最早虫の息だ。
倒すなら今しか無い。
だが…
「身体が…動かない…っ!?」
エクシアはGNライフルを撃とうにも、人の思念体がそれを拘束しつ指一つも動かせなかった。
そのせいで身体が地表に向かって落下してしまう。
そして頭の中に直接、憎悪と怨嵯の募った絶望の嘆きが伝わって来る。
ータスケテ、シニタクナイー
ーママー!!ー
ーチクショウ!!オレタチガナニヲシタ!!ー
ームスコヲカエシテ!!ー
ーネエサン…タスケテー
ームスメヲカエセ…ー
ーカエシテヨ…オニイチャンヲカエシテヨ!!ー
ーマゴヲカエシテー
ーコロシテヤル!コロシテヤル!!ー
殺されて逝ったも者達の嘆きと怨嵯が流れ込んでゆくのを感じる。
このままでは何れ持たなくなる。
ならば!
「サイコフィールドを思念諸共GNソードに収束させ、奴に叩きつける。」
発生したサイコフィールドの力場をGNソード改二式に収束させ、思念諸共取り込まれた。
「成功した。
後はこれを奴に…ガッ!?」
その時、異変が起こった。
サイコフィールドと一緒に思念を収束させて取り込ませたGNソード改二式が不気味に脈打って形状が禍々しき変異を始めた。
直刀型の大剣だったGNソード改二式が怪しい紫の邪光を放ち、おぞましきこの世ならざる獣の様な姿を象り、総てを食い尽くさんと吠える。
「これは…、一体どうなっている。
がぁ!?ぐぅぅうううううあああああああああああああ!!!!」
GNソード改二式の突然な変貌振りに量子頭脳の処理が追い付けず茫然としていたが、突然、喪われた筈の痛覚が襲い掛かる。
「これは一体…」
右腕を見ると、変貌したGNソードが侵食を行い、自分を取り込もうしている。
「早く剥がさなければ…」
侵食された右腕を切り落とそうにも、GNソード改二式から放出された黒く変色したGN粒子が身体に纏わりつき、それを阻まれる。厚さ5mのガンダニュウム合金を切り裂くGNショートブレイド、GNロングソード、3000万℃の熱線を放つGNビームサーベル、それを拘束させたGNチェインダガーでさえ切り裂く所か、引っ掻き傷や煤すら浸けられなかった。
そうして、落下が止まる事無く、二機共々地表に叩きつけられた。
そして物語は冒頭へと戻る。
ーGUNDAM,S SIDE OUTー
アドミストレータ SIDE
ベガは総員に緊急出動(スクランブル)を要請、カタパルトデッキからメタルフォートレス、バトルドレスが出撃し、基地から飛び出ていつでも戦闘態勢が取れる様に出来る。
「各員、配置についたら命令あるまで待機せよ。
向こうが何かすれば破壊しても構わん!」
瞬間、墜落によって形成されたクレーターが光を放ち数秒間を空けて大爆発を起こした。
「ガンダム出現!!」
「出たかガンダム…!」
「矢張り細部が異なっておる。
もう一機のサイズは我等とそう変わらず、特に背中のコーンは…あれはリアクターか?」
オペレーターの悲鳴混じりな声を聞いて忌々しそうに顔を歪めるベガ、ポラリスはガンダムを観察して自分達の知っているモノと相違点を比較していた。
すると、二体の空気が静まり、数秒置いて時が経った瞬間、想像絶する光景が映し出された。
ーキュドォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!グルルルルオオオオオオオオオオン!!!!!ー
二体を中心に巨大な火柱が天を貫かんとばかりに立ち上り、辺り一帯は晴天の輝きに包まれていた。
二機は朱きプレッシャーを纏いながら構えだし、互いの眼が光り出すと同時に動いた瞬間、姿が消える。
否、消えたのではなく見えなくなったのだ。
余りの速過ぎる速度で動いている為、Z/X達ですら認識する事さえ非常に困難だった。
打撃、斬撃、銃撃、轟撃といった空気を破裂させる爆音が大気に振動し、この戦いの凄まじさを物語っている。
「…………………」
すると二体の空気が静まり、数秒置いて時が経った瞬間。
ーキュドォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!ー
二体を中心に、爆発的なまでに膨れ上がった強烈な圧迫感(プレッシャー)が周りの森林や山岳部を消し飛ばし、散らばり残った残骸の破片を飛ばしている。
「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」」
爆発的に高まった2体の闘いの気迫は母なる地球を震わせ、空虚なる宇宙をたぎらせ、遂には次元すらも揺るがせる。
二体は同時に武器を携え、一撃必滅の構えを取る。
青いガンダムは翡翠の大剣を刺突に、朱き巨大なガンダムはビームサーベルを上段に構える。
瞬間、気が付いた時には二体は鍔競り合いをしていた。
その余波に拠って時空の歪みが生じ、次元の壁に亀裂が走り、時の捻れが生まれる。
その穴から強烈な引力が発生し、二体を吸い込もうとしている。
「「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!」」
それでも二体はお互いに退く事をせず、寧ろ相手に止めを指さんと押し合っていた。
それを見ていたベガとポラリスはその光景に絶句していた。
「なんと云う力だ…。
7罪でさえあそこまでいかんというのに…………」
「………(龍の巫女から聞いていたがよもや此処までとは。)」
そして二体は時の捻れに呑み込まれ、姿を消していった。
『………………………』
青のバトルドレスとバトルフォートレスは、二体のガンダムが姿を消したのを確認して、ほっと安堵の息を吐いた。
それも所詮、束の間に過ぎなかった。
レーダーを観測していたオペレーターが空間震の反応を確認すると、驚愕の表情を顕し、ベガとポラリスに悲鳴混じりに報告した。
「アドミストレータベガ!アドミストレータポラリス!今先程、強力な時空震反応を検知しました!!
あと10秒で出現します!
8、7、6、5、4、3、2、1、来ます!!」
その言葉と同時に、空間が揺らぎ出し、再び亀裂が生まれ、巨大な穴が空いた。
それを見ていたベガとポラリスは今度は何かと緊張を隠せない。
次元の裂け目から出て来るモノが顕れ、ポラリスは呟いた。
「蒼い…、ガンダム…。」
顕れたのは、先程デビルガンダムと激闘を繰り広げていたガンダムエクシアが姿を現した。
全身の装甲が傷塗れで塗装が色褪せ、ガンダニュウム合金のGNフルシールドは飴玉の様にひしゃげ、身体の隙間からケーブルや部品が飛び出ていた。
先程のほんの一分に満たないかの以前の様な姿とは明らかに掛け離れているのは確かだ。
見るからに数年以上、休まずに戦ってきた姿をすれば、全員疑問に思うのは当然と云える。
エクシアは地上に着陸する。
突然眼の光が消え、力尽きたのか、膝から崩れ落ち、重力に従う様に上半身が倒れてそのまま動かなくなる。
ベガはこれを好機にエクシアを回収する様、バトルドレスとバトルフォートレスに命令を下した。
「各バトルドレスはあのガンダムの回収を、バトルフォートレスはもう一体の襲撃に備えて周囲の警戒を怠るな。」
ベガは今度こそ動けんとばかりにお尻から倒れ込むかの様に司令座席に身を預け、ホッと一息ついた。
ポラリスはこの騒動の事後処理を果たす為に一旦、司令室から離れる。
「ふぅ…、何処までもガンダムの因縁は我等に憑き纏うのか。
バトルドレスはガンダムを回収した後、隔離研究施設に移送、バトルフォートレスはコマンダーの現場判断に任せる。
皆すまんが私は少し休む、どうやら根を詰めすぎた。」ーだがあのガンダムだけは不思議と嫌悪感が湧かない。それ所か、随分とヒドく懐かしいモノを感じた。ー
ベガはそのまま座席のシートに身を預けたまま瞼を閉じ、眠りについた。
その頃、エクシアを運んでいたTypeシリーズは奇妙な感覚に襲われていた。
五感が異様なまでに鋭敏化し、頬が赤く紅潮し、喘いでるかの様に呼吸を荒げ、流れ出る球の汗がツウーと移動するだけで身悶えそうになるのを堪えながら運んでいく。
「はあっはあっ…、此方type-Ⅰ、隔離研究施設に到着しました…はあっ、はあっ、はあっ……、至急ゲートの開放を願います。」
type-Ⅰはオペレーターに連絡を取り、ゲート開放の許可申請を出す。
「了解、許可は降りてます。
所でtype-Ⅰ、貴女だけでなく彼女達の喘ぎ声が聞こえますが…」
「分かりません…、それよりも今はこのガンダムをドックに置かないと。」
「了解しました。
移送した後、調整の際にバイタルチェックも兼ねておきましょう。
」
「了解、帰投後に調整と原因の究明を願います。」
その後、エクシアをドックに置いて封印処置を行うと、彼女達は身体の調整を受けるも原因は不明、観測班の推測に依るとtype-シリーズが異常をキタしたのはガンダムの背中にあるリアクターから放射されている粒子が関わっているのではと結論付けた。
その後、type-シリーズは調整格納漕でバイタルチェックを行っていた。
彼女達は異常なまでに敏感になり果て体を抑えこむも、それが逆効果を促し、自分達の首を絞める羽目になった。
type-ⅠからⅩⅢは嬌声を発しながら悶え苦しんでいた。
「うぅあ……あぁ、体が…言うことを聞かない、あふぁ!!」
「ひぅっ!アヒィ!
止まらない、さっきからコレが止まらない!アハァッ!?イギィいいあ!?ヒギュウ!!?」
「うああ、あっ、あああうあああ…」
「クハああ…、イウ!?」
「アウ…アア、ヒキュゥ!?」
「ああ…、うぅ…」
「あ…ああ……」
「うきゅう…」
「ひぃ…、ひぐぅ!?」
「コレは…、一体…何?」
「………………」
「アア…、ア…、アアア…。」
「あ……う………くぁ…」
見る聞く限り、阿鼻叫喚の地獄だった。
彼女達の検査結果に因ると蒼のガンダムに付着していた粒子(変異した紫色のGN粒子)が回収する時に吸い込んだことに依り、体に変調をきたしたが判明された。
アドミストレータ達はこのガンダムの処分をどうするかホトホト困っていた。
破壊出来る事は簡単だがシャスターが目を覚ますまで、手出しは不要と言い渡されては出来ようもなかった。
otherside end
エクシアside
俺は真っ白な空間にいた。
最後に覚えているのは、藤原刹那を彼女に託して奴らと戦って、時空の狭間に呑み込まれた時だけ、ボンヤリとした意識が覚めると、いつの間にか簡素な木製の椅子に座っていた。
下を見ると、茶菓子を載せた豪華なテーブルが最初から存在したかの様に其処に有った。
身体を見てみると、嘗て失った筈の自分の懐かしい姿だった。
MR特有の擬似的な五感でなく、有機系炭素生態五感の感覚で間違いなかった。
だが、これは俺の意識が具現化したモノ、幽魂霊子体(ソウル・アストラルバディ)〈通称:霊体〉の姿だ。ふと、気配を感じて視界を前方に戻すと、現れたのは黒を基質に赤のラインを走らせ、金銀の装飾を施した西洋向きの軽鎧服を纏う男が其処に現れ、俺を見据ろえるかの様に視線を向けた。
奴と目を合わせただけで心身魂魄がバラバラになる様な激痛を覚えた。
息が出来ず、霊的神経を引きずり出されそうになる!
この男…否、コレは人では無い!
コレは神格を持った高位存在!
存在の次元が違い過ぎる!!
目の前にいるモノは全平行世界、三千大千世界を飲み込むのも朝飯前と云わんばかりに存在感を放っている。神威を放っている訳ではなく、コイツの存在感が余りにも強大過ぎる為に、視線の余波だけで物理的な攻撃を発しているのだ。
こうして目を合わし続けるだけで俺の魂を破壊し続けてる。
この侭では何時バラバラになるかわからない。
「あっ…、ああ、ぐぅ!」
悪鬼羅刹、人外畜生、天魔怪生、修羅神仏のどちらにも類(カテゴライズ)されない存在。
嫌…、『真なる神』と表するなら、コレが体現している。
今までの神話に登場する神々が塵芥の様に思える。
目の前に居るこの存在こそが神の起源だというなら納得出来る。
すると奴は、オープンフィンガーグローブを取り付けた手を、俺の額に押し当て、聞いた事の無い言語で呪文みたいなものを唱えた。
すると、その存在の手から淡い碧の光が放たれ、それが目に射し込んでくる。
あれ程魂を引き裂こうとした威圧感が徐々に薄れていくのを感じる。
奴は突然、俺の顎を持ち上げ、初めて言葉を出した。
『初めまして、我が名はメタルブレイカー。
お前の魂を少し弄らさせてもらった。
もう話しても構わん。』
俺と同じ声を持つコレ…いや、この男の言葉に俺はこう応えた。
「感謝する。
此方も、言葉を話せる様で安心した。」
――――――――――
俺達は茶菓子を飲食しながら色々と話をしていた。
『成る程、此処に至れたのはお前が“黄金の獣”と“水銀の蛇”を称する猫やミミズと衝突した事で、この■■■■にたどり着いた訳か…。』
「いきなり向こうから仕掛けて来た。
目的は俺を手に入れる様だったが、迷惑な話だ。」
『仕方あるまい、お前は唯一、我という存在にもがき苦しんだとは云え耐え抜いた稀有な存在だ。
普通なら、あの猫やミミズでも目を合わせただけで心身魂魄は散華と化している。』
あの連中でも適わないのか?
と言うことはこの男はあらゆる神話体系、下手をすればアウター神話のトップと渡り合える事に…。
『この前は、オレオレと叫んでいた三白眼のガングロ小僧が血達磨になりながら我に殴り掛かってきたな。
』
今、なんと言った?
その阿呆はコイツとマトモに拳を交わしたと言うのか?
無量大数クラスの神格なら辛うじて通じるんだろうが…
「我をを攻撃したは良いが硬すぎて自分の放った拳のパワーが跳ね返って自爆した。」
前言撤回、矢張りコイツだけが規格外なだけだった。
『云っておくが、無量大数の単位的な力なんぞ、文字通り滓にしかならん。』
お前は一体何なんだ?
その言葉を聞いて頭の中に浮かんで出た台詞が此しかなかった。
『その変わった銃剣に随分な数の魂の思念を宿しているな、ザッと見て四十億程か…』
いつの間にか、俺の右腕に取り憑いていたGNソードがあった。
相変わらず、おぞましい獣の様な姿になり果てているが、先程まで暴れていたのが嘘みたいに大人しくなっていた。
「お前程の存在を許容するこの次元は一体…」
『此処は最初に誕生した“■な■神”が■■■■に作らせた原型(アーキタイプ)の真宇宙、その基本骨格たる標準型だ。』
「つまり…、森羅万象、あらゆる概念の雛型宇宙ということか?」
「その通りだ。
此処は■■■■が作り出した宇宙、無天絶数次元の外側に位置する。
故に、この宇宙は我の力に耐えられた。」
成程…、だから他の宇宙に影響を及ぼさなかったのか、だとすれば…
「今、俺達既存生命がいる宇宙は…」
…
『アレらは神を騙る■りの人■■が、勝手に書を盗んで作った粗■劣■複■■だ。
それは、■■■■■■■■■じゃない。』
何やら奴の言ってる重要な所が文字化けて聞こえなかった。
「俺は何時本体の身体に戻れる?
俺は仲間を捜さなければならないんだが?」
『案ずるな、もう直ぐ戻れるが、今のお前を戻せば、あのデビルガンダムとの戦いと同じように何度も暴走されては堪ったものじゃない。』
突如、すぐ横の空間から次元の亀裂が走り出し、メタルブレイカーが徐に亀裂の中に手を入れ、巨大な碧い宝石の大剣を取り出した。
何も無い空間にどの神話や外道の知識に伝わる魔道にも属さない幾何学的な魔法陣を細い糸の様な光で編み込んで描いている。
眼をジッと凝らしてよく見ると、その光の正体は、文字で構築された術式だった。
この術式文字は行使する術に意味のある概念を植え付ける事で、より強力な術として昇華させている。
そして組み上がった魔法陣の術式が身体に入り込み、GNソードから伝わる怨嵯の呪いの声が消えていく。
「これは?」
俺は彼、メタルブレイカーに最もな疑問を投げ掛ける。
『それは我が真理の果てを追求して至ったもの、名を■■■■という。
それならもう暴走する事は無いだろう。』
「“■■真■(■エ■ト■■ゼ)”?」
『今はまだ知らなくてもいい、時期が来ればその銃剣が導いてくれるだろう。』
メタルブレイカーの姿が希薄になっていく。
漸く理解した。
戻るということは、俺の意識はこの次元との繋がりを失くしていく。
只でさえ高次の次元は知覚認識が不可能な宇宙、どんなに高度な知性を持つ生命でも此処にいた事の記憶は無くなってしまうのだと分かった。
『此処であった事をお前は忘れるが、また来るといい、いずれまた遭おうエクシア、いや……藤■■那。』
俺の意識はこの次元から切り離された。
エクシアside out
メタルブレイカーside
「行ったか…」
彼はエクシアが此処から去るの見届けると椅子から立ち上がって左手でフィンガースナップを鳴らすと、先程まであった茶菓子やテーブル、座っていた椅子が前触れもなく消えた。
「あの調子なら大丈夫だろう。
後は…」
腰に挿していた宝石の剣を右手で取り出し、後ろに振り返りながら何も無い場所に斬り掛かった。
カァアアーーーン
甲高い金属音を鳴らした刃先に何かがいた。
「さっきから、そのウザやかな視線で覗いてる腐れミミズ、いい加減に学習しろ。」
「おやおや、これは随分と嫌われたようで」
「お前が永劫に等しき回帰の中で何をしたのか忘れたとは言わせんぞ。」
其処には、得体の知れない雰囲気を秘めた影法師がいた。
「この一撃に耐えたということは盗んだな、我が術理を…」
「ああ、ある協力者のお陰で頂戴させて貰ったよ、いずれ我が女神の供物たるあの者も貰い受けよう。」
「やれるものならやってみろ。」
other sideout
現在 ガンダム騒動から3日後 隔離施設研究ドック
眼を開けると、俺は研究室の様な部屋で拘束されていた。
どうやら青の世界の連中に捕まってしまったようだ。
武装は勿論、ランドセルコンデンサーやフルシールドは取り外されている。
幸いなのはGNドライヴが取り外されていない事が救いだった。
此方の交渉のカードは幾らでもあるが出来るだけ温存させなければならない。
すると扉から二人の女性が姿を現した。
「起床ご苦労だった。
起きて早々に悪いのだが尋問させて貰う。
此方も何分急いでるのでな灰のガンダムよ。」
「言っておくがお前に拒否権は無い。」
此処までは予想通りだ。
奴とデビルガンダム達を倒す為には戦力を手に入れる必要がある。
よって、此処は三枚の手札を切る。
「了解した。
俺もお前達に話さなければならない事がある。」
此処からが勝負だ。
灰の世界の未来ではない、新たな可能性の世界を見つける為の…。
next Igninition PHASE04
話の中であったエクシアさんのいなくなったが数分間の彼に起きたエピソードが物語の進行状況で明らかになります。
type-シリーズは大変な事になってますが、彼がどうにかにかしてくれると思うので、善しとしましょう。
感想にメタルブレイカー様が参加するようなので好きなだけ書いて下さい。