ルビコンわくわく傭兵ライフ   作:おーるどあっくす

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我が師…我が導きのレーザーハンドガンよ…
でも爆速チャージの暴発は勘弁な!


強化人間C4-622√5

『生ラスティカッコ良かった…!名前覚えられちゃった…!』

 

 壁越えの一件以来、622はラスティのことで頭がいっぱいらしい。彼のことを思い出しては地面を転げ回りながらキャッキャとはしゃいでいる。

 

 …時に機体を並べる戦友として、時に信念をぶつけ合う好敵手であったラスティだが、そんな彼のことを妬ましいと思ったのはこれが初めてだ。

 

『621!新しく軽量2脚の機体を組んだんだ!』

 

 軽量二脚…完全にラスティの影響を受けているけれど、彼女の実力でスティールヘイズを制御できるとは思えない。彼女の為にもなんとか説得して止めない…と?

 

『これが俺の結論…!LOADER4Answer(フォーアンサー)!』

「…!?」

 

【挿絵表示】

 

 それは、ラスティとスティールヘイズへの憧れから生まれたとは到底言い難い異形の機体。上半身に対して余りにも貧弱過ぎる下半身からは、樹大枝細ともまた違った設計思想を感じさせる。どう考えても人型兵器として成立するはずのないバランスでありながら、姿勢制御システムであるACSはこの異形の機体の自立を問題なく可能にしていた。

 

「な、なに…このきたい…?」

『この機体は偉大なる先人達が見た目を犠牲に作り上げた邪神像。姿勢安定性能と機動力の両立を追い求めた一つの答えだよ』

「そう、なんだ…?」

 

 助けてエア。まだウォッチポイントの最深部で同胞達に抱かれながら眠りについているであろう未来の友人の知恵が恋しい。頼れる先輩の性別が女の子に変わって戦友に惚れ込んでいる上に怪しい宗教にハマっていた時の対処法を、わたしはまだ知らない。

 

 622の機体説明に籠った熱意は、オルクスから感じたものと一致している。確かに頑丈なコアと高い機動力を両立しているので、ある意味彼女の安全は守られそうだけれど…結局性能より見た目で機体を組みたい!と言っていたオルクスと本当に同一人物なのか、自分の直感が不安になってきた…

 

「この機体で、ラスティと621の背中を預かるに相応しい強さになってみせるよ!」

 

 ふーん…622の中ではわたし<ラスティってこと?とりあえず、未踏領域探査の時が来たらパイルバンカーを持っていこう。別に怒ってはいない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうも、壁越えにてラスティに男のプライド(セカンダリシールド)をオーバードレールキャノンで「これで決める…!」されてしまったらしく様子のおかしい恋愛クソザコメス犬のC4-622ルクスです。精神面が身体にゴリゴリ引っ張られてるのホラー過ぎて夜もラスティのこと考えちゃうんだが。このままじゃ女の子にされちゃう!もうなってたわ。泣きそう。泣いた。

 

 強さだけではなく、見た目も大事にしたいですよねぇ~という誉を捨てて邪神像に魂を売ったり、ラスティの戦闘ログを(不本意ながら)ベイラムに売ったりして順調に猟犬ライフを送る中で現在俺は…

 

[良いジェネレータを使っているようですね、独立傭兵ルクス]

『は、はい………?』

[そのジェネレータのスペックを最大限引き出してみたい…そうは思いませんか?]

『いや…このレーザーハンドガンでも十分…』

[私、独立傭兵ケイト・マークソンも愛用しているこのKRSVならば………]

 

 強制監査妨害の完了後オールマイ…じゃなくて、ケイト・マークソンにダル絡みされてKRSVを売り付けられそうになっていた。

 尚カタフラクト、エクドロモイ戦についてはお察しの通り621とケイトに便乗してレーザーハンドガンを連射していただけなので割愛。617パイセンマジリスペクトとだけ言っておく。あんな化け物の前に突っ込めるとか本当にすごい…

 

[貴方のような味方の攻勢に乗じて追撃を与えていく方針であれば圧倒的な破壊力を誇る2段階チャージが…]

『いや、ほんと…戦闘中にチャージの使い分けなんて出来る余裕俺には…』

 

 駄目だこいつ話聞いてねえ。621に助けを求めようと視線を…あれ621さん何しt…!?

 

 

 

 

 

 …炸薬の音がBAWS第二工廠に響き渡る。

 

『621!?』〔621!?何をしている!?〕

[ど、独立傭兵レイヴン、いったい何を…?]

 

 トランスクライバーのコア背部へ直撃するスレスレに射出されたパイルバンカーの鉄杭が突きつけられている。どうやら脅しのつもりらしい。

 

「…ルクスがいやがってるの、わからない?」

 

 トゥンク…まるでナンパから助けられた気弱な少女のような気分だ。621さんスパダリかな?それはそれとしてやり方が過激過ぎるけど。

 

[…申し訳ございません、独立傭兵ルクス]

『あっ、はい…大丈夫です…』

「つぎはない、こんどやったらあてるから」

 

 次はもうちょっと穏便にお願いします…

 ケイトは困惑と動揺を隠せない様子で帰還していった。

 

〔621、未遂とはいえ僚機相手への攻撃や脅迫は今後の信用に関わる…だが、よくやった〕

「…りょうかい」

 

 それで良いのか…やっぱり激甘パパじゃん…

 

 

 

 

 

[独立傭兵レイヴン、ルクス、先日の件のお詫びとしてKRSVを左右セットで送らせて頂きました。お役立てください。また会いましょう]

 

 帰還後、ケイトから感謝の通信が…って、まだ諦めてなかったのかよ!?

 いやでもKRSVのチャージ管理がいくら難しいとはいえ621が作った隙にフルチャージを叩き込んでスタッガーを取れれば彼女の力になれるかもしれない…オーバーヒートが早くて持続的な攻撃のし辛いプラズマライフルも621が冷却の隙を作ってくれるから…

 

「…こんなあやしくてあつかいづらそうなパーツをつかうくらいなら754.000CでうってACをあたらしくしよう?」

『あっはい』

 

 扱いづらいパーツとかって話だが、最新型が負けるわけねえだろ!行くぞおおぉぁあ!!

 とまぁ冗談はともかく、オールマインドさんのKRSVリリース計画は621によって無慈悲にも阻止されてしまった!我々の計画が…

 それはそれとして金なら転生特典で過剰にあるから俺は良いよ…そもそもこの邪神像の伸び代って脚をALBAに変更する位しかないし。要するに不可能。一応レザハン使うなら腕はエフェメラでも良いけど既に負荷・積載がカツカツだし入手出来ないのも同じなんだよなぁ…

 

 

 

 

 

「…621、622、仕事だ。これは企業や解放戦線からの依頼ではない。ブリーフィングを確認しておけ」

 

 そうか…もうChapter1も最終ミッションか。Chapter1って結構長いイメージだったけど当事者になるとあっという間だな。

 

 

 

 

 

 一応、俺も第4世代強化人間ではあるわけだが、C4-622はヴェスパー3排除のブリーフィングで表記されていなかった筈だ。果たして俺はエアと交信が出来るのだろうか。側に621が居るだけで耳鳴りがするくらいなら何も見えない方が良いと思ってしまうけれど、やっぱり蚊帳の外だと寂しいよな…

 

〔621、622、準備はいいか。独立傭兵が2機で仕掛けてくるとは、封鎖機構も想定していない。行ってこい。仕事の時間だ〕

 

 そんなことを考えている内に作戦領域へ到着していたようだ。621と共に輸送ヘリから下ろされて作戦を開始する。

 

〔証拠は残すな、目撃者は全て消していけ〕

「わたしがまえにでるから、622はうらにまわってほうだいをおねがい」

『了解…!』

 

 さあ、大仕事の始まりだ。

 

「コード15 侵入者を捕捉」

「敵は…AC2機か。どこの所属だ」

「詮索は後にしろ。迎撃を開始する」

 

 621が宣言通り正面から突撃して陽動を引き受けてくれている内に水上を通って射角外から砲台へ奇襲。すかさずもう一基も破壊する。

 

「コード78 応援を要請」

「これは…!?本部と繋がりません!」

 

〔応援は来ない。殲滅しろ〕

 

 621に気を取られて砲台が破壊されていないSG達の背後から奇襲を仕掛けて殲滅完了だ。

 

〔敵部隊の殲滅を確認した。次のエリアに進め〕

「つぎはたてもののうえからよろしく」

『分かった』

 

 621がベテランの風格過ぎる…俺のハンドラー2人居ない?なんならこれから3人になる可能性もあるけど。今度は情報ログのある建物から奇襲し、先程同様に殲滅する。

 

〔見えるか、あれがウォッチポイントの制御センターだ。目標はその内部にある。侵入しろ〕

 

 次は…スッラとの戦闘か。ウォルターを傷つけない為にも頑張らないと。

 

 

「ウォッチポイントを襲撃するとは…相変わらずだな、ハンドラー・ウォルター。また犬を飼ったようだが、2匹とも殺してやろう」

 

〔貴様は…待て、背後からも狙われている〕

 

 戦闘開始と同時に横へ移動して背後からのレーザー攻撃を回避。621は被弾してしまったようだ。やっぱり3周目は初見なのかもしれない。

 

「ハンドラー・ウォルター、お前にはあとで消えてもらう。まずは猟犬からだ」

『ッ…!』

「ルクス…!」

 

〔「C1-249 独立傭兵スッラ」第1世代強化人間の生き残りだ〕

 

 着剣バズーカをイニシャルガードで対処。どうやらスッラは弱い者虐めが好きなようだ。俺から先に潰すつもりらしい。

 

[・・・・・・ ・・・ ・・・・・・ ・・・]

[・・・ ・・・・・・]

〔暗号通信…周りの機体もスッラの制御か…やれ、さもなくばお前達が死ぬことになる

 

 脚部とブースターの都合でこの機体はQB性能が低く、防御面はパルスシールド頼みだ。回り込んでくる爆導索ミサイルや背後からの狙撃には分が悪い。結局俺は全部621頼み、ひとりでは何も出来ないってことか…

 

「私がやったのは…618だったか?あれは悪くなかったが、今度の猟犬は不良在庫のようだ…」

〔…スッラ、なぜこの仕事を知っている〕

「あまり手を煩わせるな…ハンドラー・ウォルター。余計だ、その犬もな」

「622に…ちかよるな…!」

 

 ブーストキックを仕掛けるスッラへ621がスタンニードルランチャーで横槍を入れたことで事なきを得る。

 

『…ありがとう、621』

「622は後ろをおねがい、スキャンすればみつけられるはず。てきはちかづかれるとなにもできないよ」

『分かった』

 

 スキャン性能の高い頭部を持つ俺の方がステルス機体への対処に向いているのは確かだ。621の的確な指示に従って狙撃型ステルス機体へアサルトブーストで接近する。

 

[・・・ ・・・・・・]

 

 スキャンで位置を炙り出した後レーザーハンドガンを浴びせていく。

ステルス機体2機撃破、残り半分だ。621の方は…

 

「この感じは第4世代か、こちらの犬は上手く育てれば優れた猟犬になる…だがお前…危険だな、臭いで分かるぞ。死んでもらうのが上策のようだ」

〔妄言に付き合うな、621〕

「…わかってる、ウォルター」

 

 既にスッラのリペアキットを使わせたようだ。あっちは順調そうだな、俺も頑張ろう。制御センター方面に戻り、先程同様ステルス機体を…

 

「622ッ…!」

『ッ…!?』

「おい犬…お前も獲物なことを忘れたか?」

 

 爆導索が俺の機体を絡め取り、爆ぜる。621と交戦しながらだってのにいつの間に俺をロックしていたんだ…!?

 

「また1匹、お前のせいで死ぬぞ。ハンドラー・ウォルター…」

 

 動きを止めた所に着剣バズーカが着弾。通常の爆発武器に対して直撃補正に優れる弾頭が俺にトドメを…まぁ、刺すことはないんだが。

 

「グウッ…!?」

「…ちかよるなって、いわなかった?」

 

 まさしく勝利を確信した時がなんとやら…というやつだな。スッラの攻撃によって俺が死ぬことはなく、敵の目の前で悠長に構え武器で隙を晒したスッラはパイルバンカーで後ろから素敵な風穴を開けられることになった。

 持っててよかったターミナルアーマー。ラスティのようなかっこいい使い方は出来ないが、俺の実力不足を補う保険としては十分過ぎる働きだ。

 

「ハンドラー・ウォルター…その猟犬は、やめておけ…」

〔…敵ACの撃破を確認した。621、622、あとは不明機体を殲滅しろ〕

 

 

 

〔…片付いたか。奴らのことは気にするな…だが、よくやった〕

 

 手分けしてステルス機体を撃破。本当に、助けられてばっかりで情けないなぁ…

 

〔仕事に戻るぞ。センター内部へ侵入し、目標を破壊しろ〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔621、622、よくやった、仕事は終わりだ。疲弊しているだろう…帰投して休め〕

 

 大ダメージを受けた機体の応急処置を補給シェルパで済ました後、俺がレーザーハンドガンで目標を破壊する。ターミナルアーマーを使わされるまで追い込まれた俺を心配してくれているウォルターには申し訳ないが、まだ終わりじゃ無いんだよな…

 

〔これは…!?〕

 

 足元から紅い光が溢れる。

 

〔…まずい、退避しろ!〕

 

 俺たちはなす術もなくコーラルの奔流を受け入れ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …あれ?エアと交信出来るかばっかり考えてたけど交信失敗したら普通に俺致死量では?

 




◯622
身体は正直だね
ラスティには惚れてるけどメス堕ちの深刻さはG8もとい大豊娘娘オルクスの方が上とかいうバグ

◯オルクス(シンシア)
AC3機組んで完全一致する時点でお察しだが転生オルクスと同じく性能より見た目重視の機体を好む

◯邪神像

【挿絵表示】

基本的にWエツジンとナハト脚で運用されているテンプレ軽2



これで(夏休みは)全て終わり…
すまねえ、ウィンディー…あんまり、投稿できなかったな…

今後文字色とか使う可能性があるかもなので聞きたいのですが、ハーメルンは

  • 白背景で利用している
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