ルビコンわくわく傭兵ライフ   作:おーるどあっくす

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そういえばラスティは壁越えで621と対面出来なかったんですよね…


RLFアクス√6

「621、仕事だ。ルビコン解放戦線から依頼が来ている」

 

 ルビコン解放戦線から届いた捕虜救出依頼は、歪んでしまったオルクスとの関係を修正するにはもってこいの仕事だ。当然、受けない理由はない。

 

 

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アクスのオペレーターを勤めているソフィーです

…独立傭兵レイヴン

貴方に引き受けてもらいたい作戦があります

 

作戦内容は虜囚となった戦士たちの救出

私達はヘリ単騎突入による奪還を決行します

救出対象の同志は私達にとっての重要人物も含む4名

 

独立傭兵レイヴン、アクスを…助けて下さい

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 ………は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「尋問は終了だ、大人しくしてろ」

 

 尋問…というか普通に拷問を終えた俺は捕虜の収容室に蹴り入れられる。

 

 壁の防衛に無事失敗した俺は仲間を逃す為ラスティ相手に殿を務めてから離脱…したのは良いんだが、消耗した状態でベイラム部隊とカチ合った結果リトルツィイー、メッサム、サムドルマヤン達の捕虜トリオに仲間入りという訳だ。

 

 

 全身が痛い…ベイラムは暴力しか能がないのか?コーラル浴びたおかげか痛みが鎮まるのは早いんだが、痛いもんは痛いんだよな…指折られるのとか。とはいえ、殴られたときに唇切れたら血が止まらないもんだから拷問官の方がビビってて笑いを堪えるのに必死だった。

 

 情報が欲しいんなら五花海かナイルでも連れてきて欲しいものだ。彼らならスマートに情報を吐かせてくれるだろう。どちらにせよ俺は記憶喪失だから井戸の場所なんてBAWS第2工廠しか知らないのだが。

 

 まぁ…俺が過剰に暴力を振るわれることについては正直納得がいく。なんてったって俺は実質的にG4であるヴォルタを殺した訳だ。相応に恨みを買っていることだろう。

 

 

 

 

 

 ソフィーはきっと俺のことを心配しているのだろう。気に病んでないと良いんだが…あんなに止められたルビコン神拳も使ってしまったし、ACに乗るのやめろとか言われるかもな。

 

 よく考えてみたら俺、ACに乗る必要性なんてあったっけ…?あくまで倉庫に置かれてみたACに乗ってみたいって所から始まって、思ったより動けたからこのまま乗り続けて…

 

 …そうだ、俺には背景が無い。アクス君の身体を借りてただ生きているだけだ。解放戦線の皆のように、ルビコンの為に戦っている訳でもなく、AC6の世界に転生したのだからACっぽいことをやりたいというだけだ。

 

 ACはもう十分満喫しただろう。これ以上ソフィーに迷惑と心配をかけるよりも、AC乗りなんてやめて普通のルビコニアンとして生きたほうが彼女の為になるはずだ。

 

 どうせ俺がいてもいなくても壁は落ちた。この世界において俺はあくまでも外野の存在。みっともない我が儘はこのくらいにしておいて、ルビコンの行く末は621の選択に身を委ねてしまった方がいいのかもしれない。

 

 

 

 

 

 …いくらなんでも弱気になり過ぎたか。ここまで言っておいてなんだが、とりあえず拷問は痛いとか怖いで済みそうだから今の所は良いんだ。そんな捕らえて1日で殺すってことはないだろうし。

 

 

 

 

 

 最大の問題は…

 

 

 

 

 

「全ては…消えゆく余燼に過ぎない…」

 

 

 

 

 

 …俺とドルマヤンが同室(貞操の危機)ということだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔ミッション開始だ、ルビコン解放戦線の輸送ヘリを護衛しろ〕

 

「独立傭兵レイヴン、作戦への助力感謝…」

 

「ごたくはいいからオルク…アクスのところにはやくむかって」

 

「えっ…?いや、ルートを崩す訳には…」

 

 そんな悠長なことをしているうちにオルクスが死んだらどうするつもり?わたしが居ないと成立しない作戦なのに立場分かってるの?別にわたしはオルクスさえ助けられれば他はどうでも良いのだけれど。

 

「もういい、せんこうするからアクスのちてんだけおしえて」

 

「し、C地点で帥父ドルマヤンと共に…」

 

「わかった」

 

 面倒な…さっさと全員潰そう。

 

 

 

「敵襲!ACが1機と…解放戦線のヘリ!」

 

「お仲間を助けに来ッ!?」

 

 

 重量逆関節の跳躍力を活かしてMT共や輸送機の待機地点を渡り、動き出す前に両肩の水平プラズマミサイルで処理。

 

「A地点到達、着陸準備。同志ツィイーの救出を開始する」

 

〔621、周辺の安全を…既に確保し終えたようだな〕

 

 ルビコン解放戦線の連中がリトル・ツィイーの救出にかかる時には、既に大半のMTを片付け終えた。

 

「助けにきて…くれたんだね…」

 

「待たせてすまない、ツィイー」

 

「大丈夫さ…生きてる。ちょっと休んで…またやり返そう」

 

 話が長い…早くして。

 

 

 

「レイヴン、次の地点に向かう。引き続き護衛を頼む」

 

 どうせB地点の捕虜は死んでいるんだから飛ばしてさっさとC地点に向かって欲しいとは思うが、流石にそれを口にするほど不謹慎ではない。

 

 わたしの脚がちゃんと動けば、オルクスが再教育センターからわたしを助けてくれたように単騎でC地点に乗り込んで彼を助けられるのに…

 

 作戦には直接関係しないが、万全を期して崖上の4脚MTを撃破。ほとんど八つ当たりのようなものだ。

 

 

 

「B地点降下、同志メッサムを救出する。レイヴン、周辺を警戒してくれ」

 

 わたしが先行して全て片付けたから、しばらくの間作戦領域に敵機は不在の筈だ。オルクスの居るC地点で待機する。

 

 

「なんだと…!?同志メッサムを…収容した…間に合わなかったようだ」

 

「畜生…!メッサム…」

 

 

「最後の地点に向かう…引き続き、護衛を頼む」

 

 …やっとオルクスの番だ。彼を抜きにしても帥父が1番最後とは…前回捕虜救出に参加した時といい、よほど煙たがられているようだ。

 

 

〔コーラルの「井戸」はルビコニアンの生命線だ。口を割らなかった結果だろう〕

 

 メッサムとやらは高潔なルビコニアンだったようだ。どうでもいいが。

 

 

 

「C地点到達、同志…帥父ドルマヤン及びアクスを救出する。これで最後だ、頼むぞ独立傭兵レイヴン」

 

 …オルクスが捕虜になってからまだそれほど長い時間が経った訳ではない。だから…

 

「同志ドルマヤン及びアクスの救出を確認」

 

「オルクス、ぶじ?」

 

『わりと元気だよ…あとアクスです…』

 

 声に覇気はないけれど、名前を訂正する余裕があるなら大丈夫だろう。

 

 

「帥父…ご無事で良かった「コーラルよ ルビコンと共にあれ」」

 

「その警句の…何を知っているというのだ…?全ては…消えゆく余燼に過ぎない…」

 

「…目標を達成、これより本機は作戦領域を離脱する」

 

 ドルマヤンは相変わらず耄碌しているらしい。ドルマヤンの重要度がもっと高ければオルクスをここまで待たせずに済んだはずなのに…

 

 

 

 

 

〔621、新たな敵影を確認した〕

 

「あれは…レッドガン部隊のAC!」

 

 前方からG2ナイルの率いるMT部隊が接近。恨みはないけれど、オルクスを守る為に死んでもらおう。

 

 

「捕虜奪還に単騎で護衛とは…その蛮勇は認めるが…通らんよ、それはな」

 

「…G2ナイル。レッドガンの副長、そしてミシガンの参謀だ。手強いぞ」

 

「強行突破はむしろ危険…レイヴン、離脱ルートの確保を頼む」

 

 

 輸送ヘリ諸共MTをアサルトアーマーで一掃。ナイルの機体は長銃身の火力型リニアライフルとミサイルで固められている重量機の為、接近戦を仕掛ければ脅威は大きく減る。

 

 

「ただの蛮勇ではなかったようだが…あえて弱者に付くのは感傷か」

 

 

 思想ばかりで実力の伴わない他の連中は兎も角、オルクスは弱者なんかじゃない…!ショットガン斉射とブーストキックをひたすら繰り返して壁に押し付ける。

 

 

「なるほど…ミシガンが興味を持つわけだ…」

 

〔G2ナイルの撃破を確認…よくやった、621〕

 

 …一方的に攻撃を喰らい続けたディープダウンが機能を停止。オルクスを乗せたヘリも無傷で完全勝利と言えるだろう。

 

 

「これ以上の追撃はなさそうか…独立傭兵レイヴン 協力に感謝する」

 

〔護衛対象の作戦領域離脱を確認。ミッション完了だ〕

 

〔「レイヴン」…意思の表象…だが全ては…消えゆく余燼に過ぎないのだ〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …オルクスの救出からしばらくが経ち、エアとも再会したわたしはオルクスの住んでいる解放戦線の拠点を訪れることになった。前回の捕虜救出を引き受ける条件として、オルクスと会うことを求めていたからだ。

 

 こうして直接会ってゆっくり話せば、きっとオルクスに謝ってあるべき関係に戻れるはず。そうしたら、今度こそルビコンの解放者として彼の隣に…

 

「かわいい〜!」

 

 突然何者かに抱き上げられる。声色からして敵意はないみたいだけど、わたしだけでなくエアも反応出来ないなんて…!

 

「見ない顔だけどどこの子?もしかして貴方が独立傭兵レイヴン?こんなちっちゃくてかわいい子………うぉっ…でっか…!?半分分けてくれない?」

 

『ソフィー…その子困ってるから…持ち上げて質問攻めにするのはその辺に…』

 

「あっ、ごめんね…」

 

 この顔はいいけど出るとこ出てない女がオルクスのオペレーターをやっているソフィーか…少なくとも女性としての魅力では勝った。身長は再手術すれば伸びるはずだし…!

 

 

『ソフィーが悪かったね、君が独立傭兵レイヴンで合ってる?』

 

「うん…あなたがオル…アクス?」

 

『やっと名前を呼んでくれたな…あぁ、俺がアクスだ。前回は助けてくれてありがとう』

 

「そういうしごとだから…あと、おせんしがいではごめんなさい…もうこんなことはしません」

 

 

 

 いつもわたしが助けられる側だったから、彼から真っ直ぐに感謝を伝えられるのはこそばゆい。それでも、ちゃんと彼に謝ることは出来た。

 

『独立傭兵ってそういうものだろうし、気にしてないよ。それ以上に君には恩があるからね』

 

 許して貰うことが出来た。これで、また彼と一緒に…

 

 

 

 

 

『そもそも君と戦うことはもうないだろうから、そんなに気に病まなくていいよ』

 

 

 

 

 

 …は?え?

 

 

『なん…で…?』

 

 

『ソフィーと相談して、裏方に戻ることになったんだ。物資輸送とかジャンク回収で今後もACには乗るし護衛を雇うこともあるかもしれないけれど、君ほどの大物を雇うことは少ないだろうな…』

 

 

 もう…オルクスと一緒に…戦えない…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アクス」

「ルビコンの脅威となり得た者」

 

「かつてのお前も…あの声を見たのだろう」

「かつて私がそうだったように…」

 

「声と袂を分かちし者よ…」

 

「我々の警句には続きがある」

 

「「コーラルよ ルビコンと共にあれ」」

「「コーラルよ ルビコンの内にあれ」」

「「その賽は 投げるべからず」」

 

「…コーラルを解き放ってはならん」

「そこを越えれば…人間世界の悲惨が待つ…」

 

 

 

 

 

 ルビコンの脅威となり得た者…声と袂を分かちし者…

 

 ドルマヤンの言葉を信じるのならば、アクスはCパルス変異波形との「交信」を経験していたらしい。

 

 そしてなんらかの事情があって、コーラルリリースを取り巻くドルマヤンとセリア、あるいはレイヴンの火√の621とエアのように離れることになったのだろう。

 

 ルビコンの脅威…アクスの人となりを聞く限り、彼はコーラルを使うことに躊躇はないし、コーラルを焼くことも許容しないと思う。それならば一体何が…?

 

 

 

 

 

『…ソフィー、変なこと聞くけどさ…俺って昔、幻聴とかイマジナリーフレンドとか居た?』

 

「本当に変な質問だね…そういえば独り言の多い時期があったような…」

 

 

 

 

 

「思い出した!たしかシンシアとか呼んでた気がする!」

 

 




◯ソフィー
アクスが戦場から離れて嬉しい

◯ラスティ
彼は我々の戦友となり得るかもしれない

◯フラットウェル
彼を再び戦場に引き摺り出さなくては

◯ドルマヤン
境遇はかつての私に、雰囲気はセリアに似ている…

◯621
わたしからまたオルクスを奪うのか?

◯アクス
ACにも乗れるしソフィーの意志も尊重できる!
お互いに良い妥協点を見つけたぞ!

◯シンシア
これまでCパルス変異波形オルクスと呼称していた1,2周目のオルクス
エア、セリアと同じく女性人格
細かいことは長くなるので活動報告で書きました

戦わないで欲しいソフィー
   vs
戦友にしたいラスティとフラットウェル(頭空力)
   vs
自分とセリアを重ねているドルマヤン
   vs
煽り倒された挙句ヴォルタも殺されたイグアス
   vs
戦場というアクスとの縁を失った621
   vs
ソフィーの意思を尊重したいアクス

なんだこれ地獄か?

「アクス!いくら憧れているからって帥父に身体を売るなんてダメだよ!」
(次回より抜粋)

オルクスに蔑称を付けたい(他に案があれば活動報告にコメント頂けると助かります)

  • オルクズ
  • オルカス
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