拝啓ハンドラー・ウォルター、貴方の猟犬であるレイヴンの再教育を担当しているヴェスパー部隊第9隊長のオルクスです。大変申し上げにくいのですが…
「えへ、えへへへへ…」
…レイヴン、壊しちゃいました。敬具
…俺は何か選択を間違えてしまったようですね(某魔族)
いや、何が間違ってたのかなんて明確なんだが。とりあえずどうしてそうなってしまったのかまでの経緯について遡ってみるとしよう。
遡ることアイスワーム討伐作戦。アーキバスは同時刻に惑星封鎖機構執行部隊への襲撃を仕掛けた。その襲撃目標である拠点のうち一つを任された俺はルビコン解放戦線の負担を減らす為、不自然にならない程度に機体を破壊、最低限の数を鹵獲した。
封鎖機構の兵器はどれもかなりの高性能であり、ゲーム的には欠陥兵器と言われる強襲艦やカタフラクトも一般ルビコニアンにとっては脅威だ。
俺が本気でやればこの拠点の機体を一つ残らず鹵獲出来るだろうから、ラスティはそれを恐れて俺を早めに誘ったのかもな。
本編の流れ通りにベイラム主導でアイスワームは仕留められ、アーキバスは封鎖機構の高性能機体を鹵獲。
俺たちアーキバスはベイラムの残存勢力をしばき回しながらレイヴンの切り開いたウォッチポイント・アルファを進行。
途中、輜重部門責任者にして俺の命の恩人、V.Vホーキンスさんがレイヴンによって襲撃され、補給に混乱が生じるというトラブルもあったが、俺は621がコーラルリリースに関与していないという確信を得た。
不穏分子であるV.IVラスティをレイヴンによって排除することにと成功し、技研都市に突入した。
そんな中、俺の元にスネイルからミッションが届く。その内容は、V.VIメーテルリンクとG3五花海と交戦したレイヴンへの襲撃だ。ルビコンの解放には621の協力が必要不可欠。当然ここで彼女を仕留める訳にはいかず、俺は621を追い詰め過ぎない程度に戦って機体を捨てるつもりだったのだが…
スタンニードルランチャーによる強制放電で機体制御を失った俺は脱出レバーが機能せずそのまま落下。その後、アーキバスによる技研都市調査の際に奇跡的に生存が確認され医務室送りとなる。
俺の身体は体内に血液が不足して失血死直前になると爆発的に増殖するというコーラル染みた性質を持っているらしくアーキバスの医師にはドン引きされた。俺もドン引きした。俺の骨髄はいつのまにかコーラルジェネレータになっていたのか…
そんなこんなで生き残った俺は骨折していても出来る仕事としてレイヴンの再教育をスネイルに命じられる。本来であれば即座に621とウォルターを回収してアーキバスから逃げ出すつもりだったのだが、身体の治療中にウォルターはファクトリー送りにされ、621は酷く痛めつけられていた。どちらにせよラスティの側についた以上ウォルターを助けるかは迷い所だったのだが俺は選択の権利すら失ってしまった訳だ。
再教育センター、621の独房に入る。彼女は丈の長い汚れたシャツ一枚を着せられて壁際に繋がれていた。
…声から察してはいたが、本当に子供だったのか。彼女の身体はアザだらけで、酷く消耗した顔だ。俺に尊厳を奪わせるつもりだったスネイルのクソみたいな配慮で“そういうこと”はされずに済んだのは幸運だったのかもしれない。こんな子供に酷い仕打ちを…胸糞が悪い。
まだ俺の身体が完治していない以上621を守りながら連れ出すことは出来ないが、再教育として621を嬲ったり増してや性的に傷つけるわけにもいかない。かといって再教育を実行しないと俺の立場が危うい。そこで言葉攻めを中心に再教育を行っていたのだが…
「えへ、えへへへへ…」
…俺のミスでした(某連邦生徒会長)
という訳で冒頭に戻る。いや、621にそこまで酷いこと言った覚え無いんだが!?数回協働した相手のペラッペラな暴言で心折れることある!?ここはAC世界だぞ!?
こんなのウォルターに顔向け出来ないよ…胃が痛い…
…これ、元に戻るよね?とりあえず彼女の両頬をぺちぺちと軽く叩いてみる。
「えへ…もっと…つよく…おねがいします…」
これ、本当にまずいかもしれない…完全に開けちゃいけない扉を開いてる…俺からの言葉に耐えかねて自分を守ろうとした結果苦痛を快楽に変換し始めたのか…?
『おい、正気に戻れ…ウォルターの猟犬としての誇りはどうした?』
…ウォルターの名前を出せば持ち直してくれるんじゃないか?そんな祈りを込めて彼女に優しく語りかける。頼む…届いてくれ…!
「めがさめました…わたしは…おるくすのいぬです」
…君の口から、それだけは聞きたくなかった。
『おい!それだけは捨てたら駄目だろ!』
「えへ…もっと…しつけてください…」
これは、本当に取り返しのつかないことをしてしまったんじゃないか…!?
『レイヴン、君は自由意志の表象を託されたんだろう?ウォルターの猟犬だろう?自分を強く持てよ…!』
「だから、わたしは…」
がちゃり。と音を立てて独房の扉が開く。
「おるくすのいぬです…!」
「…反抗的だった駄犬にここまで言わせるとは、貴方は再教育が向いていたようですね、オルクス」
『…第二隊長閣下』
…最悪のタイミングだ。スネイルに621の言葉を聞かれた。無意識のうちに掴んでしまっていた621の胸ぐらを離す。
「アーキバスよりもオルクス個人に忠実といった所ですが…初めてにしては上出来でしょう。駄犬、貴方をオルクスの部隊に配属します」
判断が早過ぎるだろ…屈したふりをしてるだけとか考えないのか!?
「おるくすといっしょ…こうえいです、すねいる」
「…駄犬が…閣下をつけなさい」
「わかりました、すねいるかっか」
「…良いでしょう」
…スネイルは621の配属を調整しておくと言い残すと去っていった。
確かに621の身体は自由にしてやれた。だが当の本人がこれでは意味が無いどころか状況が悪化している。一体どうすれば…621の拘束を外しながら考え込む。
フロイトとやり合わせて闘争本能を…いや、どう考えてもそれで解決する雰囲気じゃないし今の621にフロイトは興味を持つのか?
彼女の戦友であるラスティなら…いや、ウォルターの名前を出しても駄目なのに彼の言葉が響くとはとても…
拘束が外れた瞬間621は俺にぴっとりとくっついてくる。いっそ自由になる瞬間を求め俺に屈したフリをしていて、くっつくと同時に刃物や銃を突き付けてくれた方がマシだった。引き剥がそうとすると露骨に興奮しだすのでされるがままにしておく。おい、俺の呆れた視線に興奮するんじゃない…こいつ無敵か?
なんで621の心が折れたんだ?これまでの流れを見るに少なくとも彼女は2周目だ。それなら再教育センターからウォルターの手配していた機体とカーラが助けてくれることは分かっているはずだ。それが分かっているなら罵倒や暴力にももう一度耐えられると思うんだが…
いや、周回したからこそか。1周目にレイヴンの火を選んだならウォルターは死んでいることになるし、ルビコンの解放者を選んだならウォルターは自分で終わらせることになる…彼女にとって大きな存在であるウォルターが居ないと分かっているからこそ限界を迎えてしまったのかもしれない。でもそれは俺にここまで屈する理由にはならないだろう…?
待て、ウォルター以外にも621にとって大きな存在は居るじゃないか。
彼女の側に寄り添い、必死に声をかける紅い光に交信を試みる。
好感度管理ガバが引き起こす地獄
というかオルクス視点だと周回でウォルター、エアとほぼ同列に扱われているなんて気付ける訳がないんですけどね…
別に拷問しても暴力振るってもえっちなことしても621は堕ちるので再教育担当になった時点でどう足掻いても詰み
オルクスに蔑称を付けたい(他に案があれば活動報告にコメント頂けると助かります)
-
オルクズ
-
オルカス