ルビコンわくわく傭兵ライフ   作:おーるどあっくす

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ベイラムの中央氷原進出が遅れる
 ↓
ベイラムの拠点獲得が遅れる
 ↓
ベイラム、一晩で燃料基地喪失(迫真)


G8オルクス√6

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G13レイヴン及びG8オルクスに伝達!

ベイラム同盟企業大豊からの依頼だ

 

作戦地点は中央氷原ヨルゲン燃料基地

当該基地はつい先日我々ベイラムの

コーラル調査拠点としたばかりだった…

それが封鎖機構の艦隊襲来で一夜にしてこの有様だ

この拠点にはコーラル調査だけでなく

我々レッドガンの補給線としても価値がある

貴様らにはこの拠点を奪還してもらいたい

 

だがこの拠点を奪還するに当たって敵は

惑星封鎖機構だけではない…

シュナイダーもこの拠点を襲撃する

計画があるという情報が入った

 

よって本作戦には貴様らに加えてG9シナノも参加する

G13レイヴン及びG8オルクス!

確実な遂行を期待する!

ーーーーーーーーーー

 

 

『1日で拠点失うとかバッカじゃねーの?』

 

 通信が切れると同時にオルクスが真顔で呟いた。正直わたしもベイラムの無能さには絶句したけれど、G8がそれ言って良いの…?

 

 とりあえず今回もオルクスと出撃出来るみたい。余計な奴も着いてきたけど。わたしとオルクスがいれば大抵のことは解決出来るんだからそれ以上の戦力は余計…むしろ邪魔。

 

 

 ベイラムが中央氷原に到着した以上オルクスがここに残る理由はもうない。この仕事が終わったらそのままシナノと一緒にレッドガンに戻ってしまう。だって今の彼は独立傭兵オルクスではなく、G8オルクスだから。

 

 本当なら今頃わたしは燃料基地を襲撃する為にオルクスに僚機申請を出している筈なのに…なんでベイラムの事情に振り回されなきゃいけないの?

 

 いっそ本気で彼を監禁してしまおうか。どうせ彼では強化人間であるわたしの力に敵わないんだから…

 

 

『無能な上層部を持つと苦労するなぁ…サクッと片付けよう、G13』

 

 

 彼の言葉で正気に戻る…わたしは今、何を考えた?

 

 彼を中央氷原まで無理矢理連れて来ておいてから言うのもおかしいけれど、今の考えは完全に一線を越えていた。そんなことをしたところで彼は幸せにはならない。わたしが欲しいのはオルクスじゃなくてオルクスが生き残る結末だ。

 

 彼が幸せなら、そこにわたしが居なくても…

 

 

 

 

 

 …良い訳なんて、無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『久しぶり、後輩。俺がいなくて寂しくなかったか?』

 

「いや、別に…」

 

『だろうね…まあ、お騒がせしてごめん』

 

「しっかりお願いしますよ…」

 

『俺のことだからどうせまたやらかすんだろうなぁ…善処はする』

 

 

 作戦領域に到着。オルクスは合流したシナノと楽しげに話している。

 

 …そこ(後輩)はわたしの場所なのに。わたしだってG13だから彼の後輩に当たるはずなのに。

 

 

 

『さて、任務開始だ。まずは基地制圧の為に予めLCと砲台を殲滅していく。LC以外にも撃破報酬はあるから、可能な限り仕留めていってくれ』

 

「了解!」

「りょうかい」

 

 

 

 

 

「コード78を…送信…」

 

《LC機体の撃破を確認、これで最後のようです》

 

 燃料基地に配備されたLCを3人で手分けして次々と撃破。今更高機動型や火力型ですらないLC相手に遅れは取らない。

 谷底のLCを片付けていたわたしは垂直射出式カタパルトで上に戻り、プラント前でオルクス達と合流。

 

『MTもほとんどやってくれたし、あとはプラント周辺を片付けてやれば制圧は完了だな』

 

 

 

 

 

「コード5!敵ACを捕捉した」

 

「システムに増援を要請 コード78」

 

 プラントの警備に当たっていたMTや、配備されている砲台をショットガンとブーストキックで一掃。ここまでで1番多く敵機倒したのはわたしだ。

 

「プラント手前なのに警備が薄くありませんか?LCが一機も配備されていないなんて…」

 

『まぁ、襲撃する側としてはありがたいんだが…』

 

《…レイヴン、遠方上空に機体反応。高速で接近しています!》

 

 

 

 

 

「コード23 現着」

 

「ウォッチポイントからの報告どおりだな」

 

 いつも通り、遠方から機影が接近。降り立ったのは逆関節の脚部を持った異形の機体、エクドロモイ。

 

「識別名「レイヴン」リスト上位、優先排除対象だ」

 

「企業所属 G8オルクスとG9シナノも排除が必要だな」

 

『…特務機体がお出ましか。俺がライフル持ちをやるから、2人は近接型を頼んだ』

 

 

 …オルクスはグレネードでわたしたちを巻き込まないように単独で動くらしい。その配慮は嬉しいけれど、わたしを選んで欲しかった。

 

 

 敵機のエネルギーパイルは直撃すればそのまま貫かれかねない脅威だが、2対1の状態で使えば相応の隙を晒すことになる。

 

「流石は封鎖機構…速い…!」

 

 シナノに向けて突撃したエクドロモイのエネルギーパイルがシナノの機体を掠める。追撃を仕掛けようと武装を振りかぶった背面へパルスブレードを突き立てた。

 あの程度の見え透いた攻撃も避けられないなんてオルクスの隣に立つ者として恥ずかしくないのかな?

 

 ショットガンとスタンニードルランチャーを撃ち込んでACS負荷限界。パルスブレードによる2連撃からのチャージリニアライフルでシナノがトドメを刺した。

 

「やはり…ただの独立傭兵…では…」

 

 

 

 

 

「コード31C 少尉が撃破されました…」

 

『戦場で指示待ちとは余裕だな…!』

 

 オルクスが両肩のグレネードキャノンを斉射したことで、もう一機も撃破されたようだ。

 

『流石はWイヤショ… SONGBIRDSや拡散バズなんかのお遊びとは格が違う…!』

 

「なんで自社製品を下げてるんですか…総長の前でそんなこと言ったらシゴかれますよ」

 

『あんな至近距離でしか当たらん文鎮を使うのは自爆を恐れないバカだけだよ』*1

 

 SONGBIRDSはミシガンとヴォルタも使っていたはずだけど…G8がそれ言って良いの…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そういえばシュナイダーもこの基地を狙ってるんだったか…燃料タンクも可能なら守っておきたいし、一度作戦開始地点に戻ろう…か?』

 

 余りにも気の抜けた雑談のせいで忘れていたがまだ終わりでは無いのだった…とは思ったが、相手は燃料タンクどころかプラントにも興味がないらしい。あの機体は…

 

 

 

 

 

「お前がレイヴンか…G8とG9まで居るとは楽しめそうだ」

 

「そんな…V.I…!?」

 

『噂をすれば文鎮を使うバカ(ロックスミス)ご本人のお出ましってことか…!』

 

 

《V.Iフロイト…ACロックスミス、来ます!》

 

 このルビコンにおける最強のAC乗りがこんな所で現れるとは…末席とはいえレッドガンの番号付き3人は脅威ということなのかな…?

 

〔フロイト、何を遊んでいるのです。貴方の目標は旧宇宙港近傍の…〕

 

「そうだったな、スネイル。そっちは第4隊長にでも回しておいてくれ」

 

 一方的に通信を切断…どうやら彼はこの燃料基地にすら関係がなかったらしい。

 

 

 

「2人と比べると見劣りするな…安い方から片付けよう」

 

「そんな気まぐれで…殺されてたまるか…!」

 

 …チャティの時を思い出した。シナノを助けるのは癪だがオルクスに恩を売ると考えよう。

 

 レーザーブレードを振るうフロイトに向けてスタンニードルランチャーを発射して横槍を入れる。

 

「…!感謝する、レイヴン」

 

 わたしに礼を伝えながらシナノがグレネードキャノンで反撃…躱した先に前もって放たれていたオルクスのグレネード斉射が直撃してACS負荷限界に達した。わたしとシナノがパルスブレードを双方向から叩き込む。

 

「なるほど、マニュアルエイムか…面白い」

 

『息ぴったりだね…案外相性いいんじゃないか?』

 

 …誠に遺憾だが、オルクスの相棒同士通じるものがあるのかもしれない。彼の作ったチャンスを逃さないという意志を感じる。オルクスに相応しいのはこんなポッと出じゃなくてわたしだけど。

 

 

『レザドロも追尾される前に纏めて叩き落としてやれば無意味…!火薬は全てを解決する…!』

 

 …言動はともかく、オルクスのお陰で最も厄介な武装であるドローンが無力化されて立ち回りやすいのは事実だ。接近戦に偏ったわたしの機体を巻き込まないように丁寧にグレネードを撃ってくれている。

 

 

「1番やり合いたいのはレイヴンなんだが…まぁ良い」

 

『次は俺って訳か…!』

 

 オルクスはグレネードを全て撃ち尽くしているため、使えるのは迎撃に不向きなリニアライフルだけだ…助けにいかないと…!

 

 

 

 

 オルクスはフロイトへリニアライフルを発射。フロイトは向かって来た彼に拡散バズーカを放つ構えに入るが…

 

『マガジンの残弾数は1発…外しはしない』

 

 チャージされたリニアライフルが発射直後の炸薬弾を撃ち抜き、連鎖的に爆発が発生。ロックスミスを自爆させる。

 

『弟が言ってたよ、逃げる奴には1発、進む奴には2発、泣きを入れればもう1発入れられるって』

 

 リロードの完了したグレネードがロックスミスに直撃。機体が吹き飛ばされていく。

 

「レッドガンの流儀に似てるな、弟も関係者か?」

 

『…?俺に弟なんていないけど?』

 

 ?????なに言ってるんだこいつと言わんばかりのトーンで返答するオルクス。じゃあそれはいったい誰の言葉なの…?

 

 

 …とりあえず、ロックスミスは自爆で拡散バズーカを、グレネードで左腕を吹き飛ばされている。

 

『この辺にしておいたらどうだ?流石にここで続けたところで俺もつまらん、今度は卑怯な手も不意打ちもなく、お互いに万全な状態でやらせてくれ』

 

「まだだ…!」

 

『そういうことなら、やろうか…!正々堂々行くぞ…!』

 

 

 

 

 

『泣きを入れたらもう1発!!!!!』

 

 …3方向からグレネードキャノン3発とスタンニードルランチャーがフロイトに直撃。

 

『知り得たか?ベイラムの主砲、オルクスを。騙して悪いが…卑怯とは言うまいな?』

 

《どう考えても卑怯ではないでしょうか?》

 

 流石にエアに同意だ。いくらオルクスのやったことでも引く…

 

 

「先輩…」

 

『妹が言ってたんだ、背中を見せた敵に追撃しない奴は馬鹿だってさ』

 

「…その妹は実在してますか?」

 

『地球で中学生やってるよ、今年受験だったかな?』

 

「地球…!?学生…!?もしかしてオルクス先輩って良い家の出身だったり…あれ?先輩って雪原で遭難してたルビコニアンじゃ…?やっぱり嘘じゃないですか!」

 

《オルクスはルビコニアンだったのですね…本当でしょうか?何が真実か分からなくなってきました…》

 

 …本当に嘘なのかな?妹のくだりはさっきの嘘とは違う声色だったような気もする…

 

 

 

 

 

『さて、ヴェスパーのエースも潰したしこの辺りで解散だな?お疲れ様、G13』

 

 

 

 

 

 …オルクスと行動出来るのはここまで。次はいつになるんだろう…

*1
ノーザーク、ブルートゥ、フロイト




◯オルクス
フロイトはレッドガンに対する脅威なので本気で完封勝利を狙った
ここまで攻めた手段を選んだのは失敗しても621が居るという保険の存在も大きい
万全の状態でやり合いたかったのは本当だが、あくまでレッドガンの安全が優先
緊張が緩んだ結果前世についてお漏らししたが、信頼は事前に落としていたので嘘ということにしておけばヨシ!

◯621
口に出さないだけでイグアス化が進んでいるような…
そのうち「わたしは…あなたがねたましい…!」とか言い出しそう
だからオルクスのダサい姿を見せる必要があったんですねー

◯フロイト
雑に扱って本当にごめんなさい
オルクスの立場的に君だけは手段を選ばずに完封して潰さないといけないんだ…

オルクスに蔑称を付けたい(他に案があれば活動報告にコメント頂けると助かります)

  • オルクズ
  • オルカス
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