ランク1 オルクス√
レッドガン部隊と共にガリア多重ダムを襲撃したわたしは、次の仕事として武装採掘艦ストライダーの破壊を受けている。
ハンドラー曰く名を売るチャンスで、そいつを潰せばアーキバスから「買い」?が入るらしい。よく分からないが、ハンドラーの望みに従えば間違いはないはずだ。
[メインシステム 戦闘モード起動]
〔ミッション開始…目標が既に襲われている…!?〕
ハンドラーも想定外のようだが、シュナイダーがわたしの他にも傭兵を雇っていたのだろうか?
これでは名を売るチャンスがなくなってしまい、ハンドラーの望みに応えられない。
ストライダーの砲台、確かアイボール?が爆発。
「なっなんだ…このACは!?」
「うっ狼狽えるな!我々はコーラルの戦士…!」
中央からストライダーがへし折れ始め…強い光と共に爆散した。
『まぁ…アスレチック程度には楽しめたか…こちら独立傭兵オルクス、ミッション達成。帰投を…いや…』
独立傭兵オルクスと名乗ったACが紅い光を散らす噴射炎と共にわたしの前に降り立つ。
『帰投は取り消しだ、少し寄り道してから帰るよ』
独立傭兵オルクスが駆るのは白を基調とした軽量二脚のAC。多少砂塵が付着していることを除けば、その機体には傷も汚れも見当たらない。両腕にハンドガン、右背部はバズーカで、左背部はブレードだろうか?
〔独立傭兵オルクスだと…!?ランク1が何故ここに…!〕
『貴方がハンドラー・ウォルターか…貴方の猟犬は腕が良いらしいな…少し遊ばせて貰うぞ』
敵機はハンドガンをこちらへ向け、ウェポンハンガーで左腕の武装を入れ替えた。どうやらやる気らしい。
アサルトブーストで敵機が接近してからレーザー刃を形成。ダガーのような青い刀身がわたしの機体に傷をつける。
〔待て…クソっ…!621 格上の相手だ 撤退しろ!〕
撤退の指示に従おうとしても高速で回り込まれては逃げられない。
〔射程を活かせ 近づかせるな!621!〕
アサルトライフルを発射しながら回避に集中していくが敵機が速すぎる。FCSによる照準追従が追いついていない上に、逃げる事もままならない。
『なるほど…』
敵機はまだレーザーダガーしか使っていない。完全に遊ばれている。急接近してのダガーを後方にクイックブーストして回避。
『見切ってきたか…これならどうだ?』
敵機の刀身が向きを変え刺突攻撃で回避後のわたしに追撃。切り払いによって更なる追撃を受ける。
〔621!〕
このままではハンドラーから与えられた意味も果たせないままに死ぬ…?
…それは嫌だ。まだ死ねない…!
「ーーーーーッ!!」
パルスブレードをチャージして展開。声にならない咆哮と共に加速しながら斬りかかる。
それでも届かない。
ブレードと地面の間を縫うような姿勢から薙ぎ払われたダガーに一閃された。
ACS負荷限界によって動きが止まる。
『…!…君、名前は?』
追撃が来ない…?独立傭兵オルクスはこちらに向き直り名前を問う。まだ「開封」されたばかりでうまく回らない舌と口を動かし名乗る。
「れい…ゔん…」
『レイヴン、か…いきなり襲いかかって悪かったな、付き合ってもらった分の報酬と修理費は支払っておこう』
………?
〔何が目的だ…?〕
『将来有望な新米傭兵への投資だ。その翼が君たちをどこへ運ぶのか…それを見届けたい』
独立傭兵オルクスがこちらに背を向け、アサルトブーストの体勢に入る。
『次の目標は壁越えだろう?迷惑料として俺が話を通しておく』
それだけ言い残すと、独立傭兵オルクスは飛び去っていった。
〔…行ったようだな〕
ハンドラーは安堵からかため息をついている。
〔奴の言葉を信じるならばランク1からの推薦…
そうでなくともランク1に一矢報いた以上
アーキバスからも「買い」は入るだろう…〕
わたしのパルスブレードは届いていた。背部のウェポンハンガーに対してではあるが確かに傷をつけていたのだ。
〔背景はこちらで洗っておく 621 お前は戻って休め〕
独立傭兵オルクスの落としていった長銃身ハンドガンを拾い上げ、わたしは帰還する。
「戻ったか…621」
ハンドラーからの問いに対して頷く。
「お前が戦った独立傭兵オルクスについてデータをまとめておいた」
ーーーーーーーーーー
[ RANK 》01/S
オルクス
AC//アンギラス
コーラル反応再検出の後に頭角を表した独立傭兵
オルクスは傭兵登録を維持するために最低限の
依頼のみを受け続けている謎に満ちた存在である
血を吐くような努力の積み重ねに裏付けられた
その実力は真人間でありながら他の追随を許さない
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「奴を手に入れた勢力がコーラルを巡る争いに勝つと言われるほどの傭兵だが…今回の戦いぶりを見るに眉唾では無さそうだな」
ランク1 オルクス…最後の一撃を除けばカメラに捉える事も出来なかったが、あれも相手の方が無理に突っ込んできた結果であってわたしの実力とは言い難い。そもそも相手はレーザーダガー以外の武装を一度も使っていない。
「621…奴と戦って何か感じたか?」
…わたしは戦うための機能以外が死んだ旧世代型強化人間だ。
でも…
「かち…たい…」
あれに勝たない限り、わたしはきっと与えられた意味を果たせない。
「…悔しいのか…621」
悔しい…ウォルターが言うのならきっとそうなのだろう。
「その感情はお前の人生を取り戻す一歩になるだろう…今感じたことは大切にしておけ」
「は…い…!」
目が覚めたら知らない天井と見慣れた機体。風呂場で転倒して頭をぶつけた俺はAC6の世界に転生していた。
傭兵ライセンスに書かれた名前はオルクス。これが俺のルビコンでの名義らしい。よく見たらCOAMすごいな…ゲーム内で稼いだ分がそのまま入っているのか。アリーナランクは--/F。
せっかくAC世界に転生したのならACに乗りたい!という訳でシミュレーターで特訓。最初は歩くのもままならなかったし、時間を忘れて特訓した結果鼻血が止まらなくなったり口から血を吐いたりしたものだが、自分がこの機体をモノにしていく感覚にのめり込んでいった。
そんなこんなでオールマインドに手配してもらった依頼を手当たり次第こなして実践経験を積んでいくうちに実力も認められていき…
気がつくと俺はフロイトを追い越してアリーナのランク1に躍り出ていた。
確かに俺はランク1になった。だが、この世界にはまだ上がいる…621だ。
621と戦いたい。621を越えたい。
幸い俺には十分過ぎるほどの資産がある。ランク1位が手当たり次第に依頼を受けていれば621が来る前にルビコンの均衡が崩れてしまう為、傭兵ライセンスの有効期限が切れない程度に依頼を受ける方向性に切り替え空いた時間を訓練に費やしながら621の密航を待つ。
621と関わる機会を増やすためにオールマインドのリリース計画に参加。「向こう側」にも少し興味はあるからちょうど良い。
オールマインドからの依頼をこなしながら時間を潰していると、ついに時は来た。ストライダー破壊をC兵器達の代わりに破壊してこいという依頼がオールマインドから来たのだ。
つまりストライダーの護衛にやってきた621と戦うことが出来る。
アイボールに着剣バズーカを撃ち込み、ストライダーを破壊。爆発に巻き込まれないように降下しつつオールマインドに作戦完了を報告…
見つけた。オールマインドに「寄り道」をしていくと伝え、621の前に降り立つ。本命の戦いはまだ先だが、ここで一度顔合わせを…?
…621の機体、デフォルトのローダー4じゃないか?
もしかして1周目?つまり俺は初心者から獲物を奪った挙句初心者狩りを仕掛けようとしているのか…?
…ここでオリチャー発動!強キャラ的な雰囲気で少し舐めプします。具体的にはダガー縛りでほどほどに殴った後「この傭兵には可能性がある…」「見届けようというのね…」のレスバ最強アセンで撤退する。
流石というべきか、621は雑に振り回したダガーに対応をし始めたので、2段目や3段目も交えながら攻撃を続けていく。そういえば621はこのミッションでストライダー、あるいはC兵器群の撃破という実績を得て壁越えに臨むんだよな?…少し花を持たせてやるべきか。
追い詰められた621は凄まじい気迫と共にパルスブレードで反撃に移ってきた。ブレードにウェポンハンガーのハンドガンを掠らせつつレーザーダガーで反撃。
ハンドガンをパージしつつお詫びを用意する旨を伝えて撤退し、オールマインドのツテを借りてアーキバスに621を売り出す。
ランク1のお墨付きだぞ!俺の顔を立てないと分かってるよな?こちらにはヴェスパーの8人や16人纏めてボコれる力があるんだぞ!
スネイルも快諾してくれたようで何よりだ。
…このまま謎多き先輩キャラを演じて621は俺が育てた方面に持っていくか。途中で死なれたりしたら悲しいし。
[新着メッセージ 1件]
『やあレイヴン、オルクスだ』
『報酬兼お詫びとして500,000を振り込んでおいたから確認をしておいてくれ』
『それと、壁越えに参加出来るように話を通しておいた。最大の障壁はジャガーノートだ…俺からは垂直プラズマミサイルの購入をおすすめしておくよ』
◯621
駄目な方向に脳を焼かれた
◯身体は闘争を求めるオルクス
初対面でボコってきた後500,000を貢いで先輩面してくるやべーやつ
理由なき強さ?強くなりたいとか勝ちたいが理由じゃ駄目なのか?
◯ANGELS/アンギラス
【挿絵表示】
ハンドガンでスタッガーさせてダガー→コーラルAA→ダガーで仕留める王道の構成
右肩は自由枠
◯オールマインド
金では動かない最強の彼を唯一動かせるのが我々…
とニチャニチャしながらアリーナの説明文を書いている
オルクスに蔑称を付けたい(他に案があれば活動報告にコメント頂けると助かります)
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オルクズ
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オルカス