あれです。忙しかったです(言い訳タイム)
特にイベントとかイベントとか麻雀とか。
イベントはブルアカじゃないんですけど……
麻雀は…まぁ、うん。三麻っすね。やっぱ、運ゲーっすわ。
あんなん、配牌ゲー。緑一色狙ったら三暗刻で潰されるし…見返したら上家が国士してたし。
国士狙ったら対面も国士狙っててもろに和了られたし。
話それましたね。と言うことですんません。
次はちゃんとやります(震え声)
先生が生徒会室にあるホワイトボードの前に立ち、ホシノたちはそれぞれの椅子に座る。ホシノは隣の空いている席に持っていたぬいぐるみを置いた。
ぬいぐるみはボロボロで何度か修復を行ったことが伺える。
「さて、アビドスの事情を整理しよう」
「なんだか、会議しているみたいですね☆」
「してるみたいじゃなくてしてるの!!」
先生は手元のシッテムの箱に目を落とし、アビドスに関係する情報を確認する。
「生徒は全員で6人……6人?5人しかいないけど」
「あ、」
「先生、それは」
「ん、禁句」
「あらら」
ホシノ以外の生徒がそれぞれ不穏なことを話し出す。
ホシノはプルプルと体を震わせ大きく机を叩く。
バンッ!!
「いるから!!ウルカが、いるから!!勝手にいないみたいに言わないで!!私がまだ退学届すら貰ってないから、いるんだよ!!やめてよ……私はまだ謝ってないのに。いないといけないんだよ」
だんだん尻すぼみになっていくホシノの声。
驚き呆然としている先生と「またか」と言わんばかりの表情をするノノミたち。
ピリついた空間にホシノの弱々しい声が響く。
「………ごめん。おじさん、熱くなっちゃった。少し頭冷やしてくるね」
ホシノはぬいぐるみを持つとそのまま生徒会室を出て行った。
ホシノがいなくなった生徒会室は静寂に包まれていた。
「ん、ごめん先生」
「ホシノ先輩はその人の話になると熱くなってしまうんです」
「普段はポワポワしてるんですけどね〜☆」
「定期的にああなるから大変」
「それで、その生徒って……」
先生が質問する。
アビドス生徒を代表してアヤネが説明する。
「あ、はい。宵闇ウルカ、アビドス高等学校3年生で、唯一の男子生徒です」
「三年生…ホシノと同学年か」
「そうです。ですが、私たち誰も見たことがないので2年前にはもう来てないと思います」
「ん、唯一の男子生徒らしい」
「あれ。それじゃあ退学とかになってもおかしくないんじゃ」
普通そんなに休んでいると退学になるはずだ。
「そうなんですが、ホシノ先輩が頑なに拒むのでなってない状態です。学費もホシノ先輩が代わりに出してるらしく」
「そうなんだね…」
先生はシッテムの箱をタップする。
即座に起動し、アロナが画面に現れる。
「先生、調べましたが生徒の言うとおりです。過去3年の監視カメラなどのデータを見ましたが2年前から消息が途絶えています」
「ありがと」
ホシノはもういないであろう生徒を思っている。
キヴォトス全土の監視カメラにすら映らないのだから。
「ん、先生。ホシノ先輩なら別館にいる。宥めてあげて」
「わかってるよ。大事な生徒だしね」
先生はホシノを追うように別館へと向かった。
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アビドス高等学校別館。
周りを覆うように砂が溢れている。
しかし、その砂は入り口を避けるようになっている。
普段から誰かしらが通っている様子だ。
キィと金属の擦れる音がして扉が開く。
中は電気が通っていなく窓も半分以上砂で埋まっているため薄暗い。
扉を開けたことで室内の埃が浮かび上がる。
掃除などはされていない様子。
先生は辺りを見渡す。
一つの部屋が開いているのを見つける。
コツコツと先生の歩く音が室内に響き渡る。
先生がその部屋に向かうとまず感じるのはその明るさ。
外から見ただけだと砂に埋まり窓も埋まっているものとそうでないもので半々だった。
しかしこの部屋は全ての窓が砂に埋まらず、光を入れている。
そこにはありとあらゆる機械が所狭しと並び、その中心に3つの机と椅子が置かれていた。
機械の影響で狭く感じるが部屋は綺麗で掃除が行き届いていることがわかる。
機械はそれぞれ他の自治区で買うことができるものに酷似しているが全て改造や改良、はたまた継ぎ接いで新たな機械になっている。
「あれ、先生。なんで来たの?」
そしてその椅子に座り机に突っ伏すようにホシノがいた。
泣き腫らした目を先生に向ける。
「ちょっとね。それにしてもこの機械、すごいね」
先生は辺りを見渡しながら言う。
ホシノはそれまでの陰鬱とした様子を消し、少し明るい声色で語る。
「でしょ。全部ウルカが作ったんだよ」
「ホシノ。そのウルカって人。教えてくれない?」
先生はホシノの近くに向かい、ホシノと目線を合わせて問いかける。
ホシノは机の上に置いていたぬいぐるみを手に取り、優しく撫でると一言一言話し始める。
「ウルカはね、優しいんだよ。いつも賞金稼ぎとかで疲れた私たちを笑顔で出迎えてくれて…私たちのためにいろんなことをしてくれて…この機械たちだって私たちのアビドスがもっと便利になるようにって作ってた。まだ使ってないんだけどね。あの日々は1日1日が新鮮で楽しかった……今でも楽しいけどね」
ホシノが立ち上がり、周りの機械の一つを手に取る。
「これはね。私たちが宝探しって言って採掘に行った時にウルカが持って行ったやつ。結局よくてスクラップくらいしか手に入んなかったけど……一日中ユメ先輩とウルカと楽しんでた。何も出なくても一緒にやったのが楽しかった」
ホシノはその機械を優しく元の場所に置くと光の刺す窓へと向かう。
窓を開けてサッシに手をかける。
「ここだって、いつもウルカが作業してた。あの椅子に座って、基盤とハンダゴテで機械の製作をしてた。私も一緒に武器の手入れをしてたっけ。そこに笑顔のユメ先輩が突拍子もないことを言いに来てたっけ。私たちは呆れながらもそれについて行った。ユメ先輩が元気よく来たら私とウルカは顔を見合わせて笑ってた」
生ぬるい風がホシノと先生の頬を撫でる。
太陽が雲に隠れる。
「そんな日々が続いてくれたら………」
ホシノの目から涙が溢れる。
手やサッシ、砂地に水の跡をつける。
「あの日はラーメンを食べに行った。3人で借金返済で余ったお金でちょっと豪華にって……帰りに…帰りに……」
ホシノがえずく。
さらに多くの涙が溢れ出る。
「ユメ先輩が忘れ物をとりに行って…ウルカがその後を追って……嫌な予感がした。なんて言えばいいかわかんないけど、嫌な予感がしたんだっ!」
ホシノが先生に虚空に叫ぶように言う。
「急いでユメ先輩たちの元へ走った。そしたらそこにボロボロのユメ先輩が……私は取り乱してユメ先輩に駆け寄った。ウルカの方が、酷い傷だったのに……それに気づかないでユメ先輩だけを連れ帰った……ウルカに、ウルカに……暴言を吐いて……絶対しちゃいけなかった!!いけなかったんだよ」
サッシに置いていた手がいつのまにか強く握られる。
ギリギリと音がして血が滲む。
「私が気づいた時にはもう遅かった………何度、どこを探してもいなかった。ゲヘナだってトリニティだってDUだって探した………それでもいなかった………」
「それで、今に至るってこと?」
先生がゆっくりと言葉を紡ぐ。
「うん。でも生きてるの!!絶対!!私たちが見つけれていないだけで、絶対生きてるんだよ!!そうだよ!!それで見つけて謝るんだ、ごめんなさいって。そしてまたみんなで一緒に生きるの!!ユメ先輩も入れて。ウルカがいなかった間に後輩ができたんだって。3人だけじゃなくなったけどもう一度一緒に暮らせるよっていうんだ!!また一緒に宝探ししてラーメン食べて。借金だらけだけどみんないたら楽しいよねって……」
捲し立てるようにホシノが言葉を羅列する。夢を。希望を。幻想を。
先生はその様子を静かにじっと聞いていた。
ひと通り話しきり、ホシノは呼吸を整える。
「そうなんだね。ホシノの夢はそれなんだね」
先生は優しくホシノを抱きしめる。
そして優しく諭すように先生は話し始める。
「それなら、まずはシロコたちと話し合おう。このアビドスの現状を。私も全力で手伝うよ。アビドスの借金もそのウルカって少年を探すことも」
「ほんと?」
「うん。だって私はシャーレの先生だもん」
ホシノは先生の胸の中で号泣した。
これまで心の中に秘めていた本心を話して疲れたのだろう。
先生はホシノが泣き止むまでずっと抱きしめていた。
「先生、ごめんね。おじさん取り乱してたよ〜」
ホシノが泣き止み、先程までの飄々とした様子に戻った。
一人称も『私』から『おじさん』に戻っていた。
「全然いいよ。それじゃ、みんなの元に戻ろうか」
ホシノ、壊れてましたね。
したかったことの一つ目ができて嬉しいです。
ホシノは弱いんだよ。ユメ先輩を失ってその真似をするほどに。心の支柱がなくなったらあんなふうになると思うんですよね。ユメ先輩の真似事をして本心を隠す。風景描写がもっとうまかったら読者の心をぶち壊せたのに。もっと頑張るしかないか。