無貌の少年は何を想う   作:月ノ蛇

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お気に入り、感想、評価、ありがとうございます!!
こういうのがあるのとないのとじゃあやる気が変わりますね。

やる気とネタが尽きない限り週2投稿する気がします。
頑張ります!!

これからも応援お願いします。


過去編
出会いと入学


砂漠化の進んだ街を彼はひたすらに歩いていた。

ボロボロの服を着て痩せ細って、ヘイローがチカチカと点滅しながら彼はひたすらに進んでいた。

手には唯一の持ち物らしきスマホだけがあった。しかし、充電がないのか画面は暗いまま。

キヴォトスに住む人なら必ず持っているだろう銃すらも彼は持っていない。

砂嵐で前が見えなくなる中、彼は顔を覆うこともなく歩く。

 

ふと、砂嵐の向こうから二つの人影が現れる。

しかし、彼の虚な目にはうつらない。

 

「あれ〜?ホシノちゃん!こんなところに人がいるよ〜!!」

 

「本当ですね……」

 

「大丈夫〜!?」

 

その人影は砂漠の中を歩いている彼に駆け寄り、話しかける。

彼はその質問に答えることなく糸が切れたように倒れ込んだ。

少女はその彼を受け止め、困惑しながらもう一人の少女と話し合う。

 

「どうしよう。学校に連れていったほうがいいよね?」

 

「まぁ、そうでしょう。ユメ先輩、しかもその人衰弱してますよ…」

 

「ほんとだ!!いそげ〜〜!!」

 

少女たちは彼を抱えてもと来た道を帰っていく。

──────────────────────────────────

彼が目を覚ますとまず目に映るのは白い天井。

先ほどまでいた一面の砂とは違う建造物特有の形状と色。

背中に当たる感触はベッド特有の柔らかさ。ツンとした古めかしい消毒液の染み込んだ匂いは此処を保健室だと思わせる。

 

「目が覚めたんだね!!ホシノちゃーん!!この子目が覚めたよ〜!!」

 

彼の思考を遮るように一人の少女が彼の顔を覗く。

首を曲げるとこの部屋の扉の方からもう一人少女が入ってくる。

 

「そうですね…見れば分かりますよ」

 

「も〜、ツンツンしちゃって〜」

 

彼の隣にいる少女はもう一度彼に向き直す。

 

「私はユメ。このアビドスの生徒会長だよ!こっちはホシノちゃん!!」

 

「小鳥遊ホシノです」

 

「君の名前は?」

 

自らをユメと名乗った少女は彼に問いかける。

 

「……う、るか。宵闇、ウルカ」

 

「ウルカくんか〜、いい名前だね!!」

 

ウルカは辿々しくだが自分の名前を発する。

ユメはその名前を彼を肯定する。

 

「ユメ先輩…その人何も食べてないようですから今作ってきたおじや食べさせてください」

 

「はいは〜い!!」

 

ユメ先輩はホシノから手渡されたおじや入りの土鍋を手に持ち、中のおじやをスプーンで掬いウルカの口元に持ってくる。

ウルカはその唇を開きスプーンを受け入れる。

その温かさ、久しぶりに受けた優しさにウルカは涙を流す。

 

「え、大丈夫?熱かった?」

 

「いえ、嬉しく、て……ありがとう、ござい、ます」

 

ウルカのそんな様子をユメ先輩は優しい眼差しで見つめていた。

 

───────────────────────────

 

1週間ほど経った頃。

ウルカは当初より回復していた。

3日間程のユメ先輩の献身的な看病により彼は動けるようになっていた。

 

「うえ〜〜!?ウルカくん、ウチにはいってくれるの〜!?言ってはなんだけどアビドス(ここ)には9億以上の借金あるんだよ」

 

どの学校にも所属していないウルカの発言でユメ先輩は勧誘をしていた。

何度か勧誘して無理なら諦めようとしていた勧誘もなんと1回目で了承してくれた。

この1週間でこのアビドスに9億以上の借金があることは伝えていた。

 

「はい、ユメ先輩やホシノに助けられたので……借金があっても僕は此処がいいんです」

 

「ありがと〜〜」

 

「僕もできるだけ返済を頑張りますよ。こう見えて手先は器用ですから」

 

たった3人、到底払い切れる額ではない。

しかし、ユメには関係なかった。こんな借金まみれで見捨てられた学校に入ってくれること自体が嬉しいことだった。

 

その日から少しずつ彼女らの生活は変わっていった。

ユメ先輩やホシノは外にお金を稼ぎに行き、現状自衛手段の銃火器を持っていないウルカは留守番となっていた。

留守番中、ウルカはふとアビドスの校内の壊れて機能を停止した機械の修理をしていた。

 

「ただいま〜〜!!ウルカくん、今日は結構お金手に入ったよ!」

 

「…ただいま」

 

「よかったです!!あ、ユメ先輩、ホシノさん。あの、壊れてたところ直しておきました」

 

ウルカはそう言うと蛇口をひねる。壊れていていくら回してもキーキーとなり水の出ない蛇口から止めどなく水が出る。

 

「え、ほんとだ〜!!ありがと〜!!」

 

ユメ先輩は一点の曇りもない笑顔でウルカを褒める。

ホシノも少しだけ頬を綻ばせる。

 

その日からウルカは校内あちこちの壊れたところを少しずつ直し、余った部品で新たな機械を作ることが日課になった。旧校舎に多くの部品を置き、そこがウルカの作業部屋になる。

小型だが数分で機械を充電できるソーラーパネルや自動で掃除をしてくれるロボット(ル◯バ)、簡単なAI。

プログラミング部分は唯一持っていたスマホで行った。

ウルカにとっては簡単なことだ。片手間でできる。子供の頃から。

ユメ先輩はそれを見てウルカを褒めちぎった。髪の毛が擦れてしまうのかと思ってしまうほど頭を撫でられた。

ウルカはユメ先輩やホシノが喜んでくれることが嬉しかった。

 

ウルカは誰かの役に立てるからか、さらに色々と改造、製作し始めた。

ユメ先輩やホシノのために出来ることをすることが自分のやるべきこととまでウルカは考えていた。




⚪︎宵闇ウルカ 16
出身:-視聴不可-
所属:アビドス高等学校
部活:アビドス生徒会
武器:-確認不可-
特技:工作、改造、プログラミング
ヘイロー:0と1を円状にしたような形。中央に星がある。小豆色
イメージ

【挿絵表示】


あぁ^〜幸せの音がするんじゃ^〜。

過去だからね、1話目と口調が違うのも仕方がないね、うん。

かわいそうに、此処からどこまでも曇っていくんだね。
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