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「先生!手紙が届いてますよ」
ユウカがシャーレのオフィスへと入ってくる。
手には1枚の手紙を持っている。
「ありがと〜ユウカ」
先生はその手紙を受け取り封を切る。
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連邦捜査部の先生へ
こんにちは。私はアビドス高等学校の奥空アヤネと申します。
今回はどうしても先生にお願いしたいことがありまして、こうしてお手紙を書きました。
単刀直入に言いますと、今、私たちの学校は追い詰められています。
それも、地域の暴力組織によってです。
こうなってしまった事情は複雑ですが……。
どうやら私たちの学校の校舎が狙われているようです。
今はどうにか食い止めていますが、そろそろ弾薬などの補給が底を突いてしまいます。
このままでは、暴力組織に学校を占拠されてしまいそうな状況です。
それで、今回先生にお願い出来ればと思いました。
先生、どうか私たちの力になっていただけませんか?
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「ふむ……ユウカ、あとの書類は頼んだ!!私はかわいいかわいい生徒たちを助けに行ってくるね!!」
「はあ!?先生、待って。はやっ!?」
目にも止まらぬ速さで先生は支度をしシャーレを飛び出した。
ユウカは残った書類をみて、頭を悩ませた。
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「うーむ、迷った。右も左も砂だらけ。どうしよ」
先生は今、アビドス高等学校の校舎に向かう途中で遭難していた。
「シッテムの箱も充電切れ。地図も逆さまだったし……」
先生はカバンを漁る。
中にはあと数日は持つだろう食糧しかなかった。
「あっ!!こういう時の情報屋でしょ!!電話しよ」
Prrrrrrrrrrr…Prrrrrrrrr
「もしもし。なんの用だ?先生」
「あ、『無貌』?私ねぇ、アビドスに行ってて。迷っちゃった」(´>∀<`)ゝテヘペロ
「あ?アビドス?」
「うん、そう。どうしよ?」
「知り合いでもないやつに聞くか?まぁいい、ちょっと待ってろ」
待てと言われてから数分。手持ち無沙汰に砂でお城を作っていた先生に対して声がかかる。
「今、先生にスマホに最新のアビドスの地図を入れた。アビドス高等学校までの道のりもあるからそれに従って進め」
「うお〜、本当だ!!ありがとう!!」
「はぁ、今度は迷うなよ」
電話が切れる。
先生はそのスマホの画面を見ながら呟いた。
「あ、お金とらないんだ」
その呟きは誰にも聞こえることはなかった。
先生はスマホの地図を見る。
「遠っ!?ここから数十キロあるんだけど!?」
『無貌』の作った地図には道のりで20kmと書かれていた。
それは先生の現在地をアビドス高等学校をまっすぐ結んだ直線のため、先生はどう足掻いてもこの距離を歩かなくてはならなくなった。
「うへ〜、大変だよ〜」
照りつける日差しにうんざりしながら先生は歩いていた。
時々、現存する建物の影に入ったりと休憩しているも砂地の徒歩はほとんど運動をしない先生に疲労を徐々に蓄積させていった。
「死ぬぅ〜」
休憩の時に飲みすぎたせいで一滴も残っていないペットボトルを逆さまにする。
バッグには5本ほど入っていたが全て飲み切ってしまっていた。
「ん、人がいる」
先生の後ろから声が聞こえる。
先生が振り返るとそこには自転車に乗った1人の女子生徒がいた。
「助けてください〜。飲み物が」
「ん、これを飲むといい」
少女は自転車につけていたボトルを先生に差し出す。
先生はそれを受け取り一気に流し込んだ。
ゴクゴクと喉が鳴る音がする。
「ぷはぁ〜!!生き返る!!」
先生は半分ほどまで飲んだボトルを返す。
「ん。それでなんでこんなところにいるの?」
少女はボトルを受け取るとそう尋ねた。
「あ〜、今はねアビドス高等学校に向かってて……」
先生は頭をポリポリと掻きながら答える。
「ん、私の高校だから乗せていってあげる」
少女は気前よくそう言った。
「ありがとう!!あ、私は〇〇〇〇。先生って呼んでね」
「ん、私は砂狼シロコ。よろしく先生」
「ぎゃあ〜〜!?速いぃぃぃ!!!」
その日、アビドスに1人の絶叫が響いた。
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「はぁはぁ、死ぬかと思った」
「ん、大丈夫?」
「だいじょうぶだ、問題ない」
顔は真っ青で今にも吐きそうな様子で先生はいう。
「シロコせんぱ、い?」
「誰ですか?その人?」
「まさか、誘拐!?」
「大変です!!シロコ先輩が犯罪者になっちゃった」
「ん、そんなんじゃない」
「へ?」
「え?私が説明する感じ?」
「ん」
「あぁ(呆)。私はシャーレから来た先生です!!よろしくね!!あ、充電器貸してくれる?」
「え、シャーレって」
「わぁ、手紙が届いたんですね!アヤネちゃんよかったね」
「この人が…」
3人の視線は顔を青くしながらもアイドルのように手をピースにして目元に添えている先生に向けられた。
アヤネは所持していた携帯充電器を差し出す。先生はその充電器を受け取るとシッテムの箱に突き刺す。
「あ、待って、吐きそう……オロロロロロロロロ」
「あっ!学校の前で吐かないで!!」
「アヤネちゃん!掃除ロボット連れてきてください!」
「わかってますよ」
そんな時、学校の門の方から音が聞こえる。
キャタピラの走る音と大勢の人物が歩いている音。
「大変です!ヘルメット団がきました!!」
セリカが叫ぶ。
アヤネがそれに応じる。
「ホシノ先輩呼んできます。皆さんは戦闘の準備を」
「わかったわよ」
「わかりました☆」
「ふぅ、スッキリした。これは私の出番だね☆みんな私が指示を出そうと思うけどいい?」
「ん。先生は危ないから、学校にいて」
「大切な生徒が戦ってて私が安全圏から見守るなんて先生失格だよ」
「それなら、おじさんたちの後ろにいるといいよ〜〜」
校舎の中から間延びした声が聞こえる。
ピンクの長い髪をした小柄な少女。
しかし、大きな盾を持っている。
「わかったよ!!それじゃあ、みんな頑張ろう!」
〜割愛〜
「くっそぉー!!覚えてろよ!!」
最後の1人のヘルメット団が逃げていく。
「やったあ、勝ちました☆」
「ん。先生の指示が的確だった」
「やった〜!!私たちの勝利だ!!」
「おじさん、疲れたよ〜。早く帰ろう〜」
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アビドス生徒会室。
大きな机と6脚の椅子が並んでいる。
壁にはパイプ椅子が何脚か立てかけられている。
アビドスの生徒たちはそれぞれの椅子に座り、先生は立てかけられていたパイプ椅子を出して座っている。
「疲れた〜」
ホシノと呼ばれた少女は机に突っ伏す。
他の少女たちは先程の戦闘で勝った余韻を感じている。
「勝ててよかった〜。先生のおかげですよ」
「ん、先生ありがと」
「どういたしまして。あ、そうそう。ちょっと隣の部屋使っていい?」
先生が立ち上がると生徒たちに聞く。
「いいよ〜。あそこ物置になっていたし」
「そうなんだ。それじゃあ、シャーレから持ってきた補給品そこに置いちゃうね」
先生はそういうと生徒会室から出ていく。
数分後、興奮した様子の先生が戻ってくる。
「ねぇねぇ、廊下を走っていたロボットって何!?」
「あれですか?あれはここのお掃除ロボットですよ。この校舎大きいので5人じゃ掃除しきれないんですよ」
「ん、私がくる前からあった」
「そうなんだ!!すごいね!!」
先生は鼻息を荒くしてまたロボットを見に生徒会室から出て行った。
ノノミたちはそんな先生の姿に微笑ましい笑顔を浮かべていた。
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「ごめんね。はしゃいじゃって」
「いえ。それでは改めて私たちはアビドス廃校対策委員会と言います。この度は来てくれてありがとうございます」
「いえいえ、生徒が困っていたら助けるのが先生の仕事だよ」
「それで。ここアビドスは今、廃校の危機にあります。どうか力を貸していただけないでしょうか」
アヤネが頭を下げる。
先生は落ち着いた様子で口を開いた。
「当たり前だよ!!そのために私が来たからね!!」
次回、説明会(?)
ちなみにネタバレするとアビドスの生徒は6人います。