ミスターシービーの場合
ミスターシービーは、食堂にて、側頭部を机に押し付ける形でうつ伏せになっていた。
Scene
トレセン学園 食堂 夕方
Actor
カツラギエース:エース
メジロラモーヌ:ラモーヌ
ミスターシービー:シービー
-エースとラモーヌ、共に頬杖を突きながら、ミスターシービーを見つめている。
-ミスターシービー、項垂れたまま微動だにしない。
エース「……なんだあれ」
ラモーヌ「干からびたシービーよ。ここ数日家に帰れてないから」
エース「あー」
エース「やっぱ寮生活が肌に合わないんだな」
ラモーヌ「そうね。最低限の調度品は貸し出されてるということだけど。やっぱり住み慣れた我が家が一番ということでしょう」
-二人、話していると、窓の外で雨が降り始める。
エース「あ。雨だ」
ラモーヌ「そういえば、雷雨になると言ってたわね。あんまり長くならないといいけど」
-瞬間、シービーが荒々しく立ち上がる。その目は虚空を見つめている。
シービー「あ、あ、あ、――」
エース「?」
シービー「ああああ雨が降る、雨が降る、雨が降る! 虹が立つ!」
エース(それ別の漫画*1じゃね?)
シービー「こうしちゃいられないっ!!」
エース「あ、シービー……」
-エースの呼びかけに目もくれず、シービー、一目散に駆け出す。
エース「……」
ラモーヌ「……」
エース「……まぁ、元気そうで何よりだ」
ラモーヌ「同感ね」
Scene
トレセン学園 エントランス付近 夕方(雨)
Actor
名も無き男A:男A
名も無き男B:男B
ミスターシービー:シービー
-Act Out-
-二人の男、正門前に立っている。
-カッパを着ているものの、激しい雷雨でその用を為せていない。
男B「お、おい。やっぱ帰った方がいいんじゃねーか!? 雨すげーことになってきたぞ!」
男A「バカ! こういう時こそ活動しなきゃならねーだろ! 雨になんか負けてたまるかよ!」
男B「いや、でもそれで体調崩したら世話ねぇ……ん?」
-男B、何かに気付く。
男A「あ? なんだどうした」
男B「いや、今なんか……そこに何かいたような」
-男Bが言った時、雷光がひらめく。
-瞬間的な光の中で、シービー、怪しげに佇みながら、彼らを見る。
-男たち、びくりと跳ね上がる。
男A,B「で、出たぁーーーーっ!!」
-男たち、一目散に逃げだす。
シービー「……ん? 今なんかいた?」
-シービー、疑問に声を漏らす。
……そして、全ての騒動が収まり、しばらくして。
トレセン学園に伝わる七不思議に――
『雨の中佇む濡れ髪女』の伝説が追加されたとか、されてないとか。