16年度の卒業生   作:Ray May

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Act.2.5 幕間
ダイワスカーレットの場合


Scene

トレセン学園 食堂 昼

 

Actor

ウオッカ:ウオッカ

ダイワスカーレット:スカーレット

サイレンススズカ:スズカ

ゴールドシップ:ゴルシ

 

-Act Out-

 

-◆◇◆-

 

ウオッカ「はぁ!?」

 

-ウオッカ、食堂にて、唐突に絶叫する。

 

ウオッカ「高速道路を走ったぁ!?」

スカーレット「みたいよ。噂だけどね」

ウオッカ「な、なんだよそれ……!! 最高にクールじゃねぇか!」

スカーレット「あんた……それマジで言ってんの?」

 

-スカーレット、呆れたように言う。ウオッカ、依然興奮している。

 

ウオッカ「だってよ! お前だって憧れたことあんだろ!? ウマ娘には踏み込めない不可侵領域……!! 誰にも邪魔されない世界で好きなだけ好きな速度で走れる!! そんなの最高に気持ちいいに決まってんだろ!!」

スカーレット「普通に走る分には車も走ってるのよ……警察に見つかったりしても洒落にならないし」

ウオッカ「だったら、見つかってもいいようにハンドル握って走ろうぜ! それならあっちも車と勘違いするだろ!」

スカーレット「しないわよ何言ってんの! 全世界の乗用車に謝りなさい! もう……」

スズカ「……」

スカーレット「? スズカ? どうしたの黙り込んで。おーい」

 

-スズカ、答えずに頭の中で考える。

 

スズカ(ハンドルを握って、ヘルメットとゴーグルを着けて……)

スズカ(車両を率いて爆走する私……)

スズカ(……アリね)

スカーレット「いやナシよ!! どうしちゃったのよアンタまで!!」

ゴルシ「よーしわかった。そこまで言うならアレだ。みんなで着火したジャケット着て高速道路走るんだ! そうすりゃ何も怖くねーだろ!」

スカーレット「ゴー●トライ●ーじゃないのよアタシたちは!! ってか見た目の問題じゃないのよ!! そもそも最初から走れないって話よ!」

ゴルシ「お堅いなぁスカーレットは」

スズカ「お堅いわねスカーレットは」

ウオッカ「お堅いぜスカーレット」

スカーレット「なにこれ!? どうなってんの!? アタシの感覚がおかしいの!?」

 

-まぁまぁ、とゴルシ、スカーレットを宥める。

 

ゴルシ「わかってる。アタシはちゃんとわかってるぜスカーレット」

スカーレット「何もわかられてる気がしないし嫌な予感しかしないんだけど」

ゴルシ「お前も盛りたいんだろ!! そのための相応しい姿になるために!!」カシャッ

スカーレット「絶妙に何言ってるかわかんないわよ! って何勝手に撮ってんのよ!!」

 

-ゴルシが携帯電話をいじり始め、その周りにウオッカとスズカも集まる。スカーレット、一人だけ画面が見えない。

 

ゴルシ「ふむ……やはり顔がイイ……どんな服でも装飾でも似合いそうだな……!!」

スカーレット「え……ちょっと待って。なんかすっごく嫌な予感がするんだけど」

ウオッカ「つっても今回のテーマはハイウェイだからな。ちゃんとライダーらしい恰好させなくちゃな……」

スカーレット「恰好!? 今恰好って言った!? ちょっと!! 変な悪戯だけは止めなさいよ!!」

スズカ「ちょっと静かにして。集中できないわ」

スカーレット「そしてアタシが怒られんの!? さすがに理不尽過ぎない!?」

 

-スカーレット、介入は不可能と見て大人しく待つ。

 

ゴルシ「よし! 出来たぞ!」

ウオッカ「ふっ……我ながら完璧な出来だぜ……」

スズカ「これなら公道でも高速でも文句なしよ」

スカーレット「えぇ、もうわかったからさっさと見せてもらっていい? 正直すっごい怖いけど」

ゴルシ「なぁに、そんな怯えるこたぁねぇ! アタシらの腕、疑ってるわけじゃねぇだろ!?」

スカーレット「そうね。今これ以上ないくらい疑ってるわ」

 

-けらけらと笑う一同。スカーレットは仏頂面をしている。

 

ゴルシ「では発表いたしましょう! 第一回! ゴルシちゃんグランプリ・イン・ザ・スカーレットハイウェイ、優勝作品は……!」

スカーレット「もうツッコむのも疲れたわ」

ゴルシ「こちらになります!!」

 

-ゴルシ、自信満々に携帯電話をスカーレットに渡す。

 

ウオッカ「見ろよ、スカーレットのあの顔……あまりの出来に絶句してるぜ……」

ゴルシ「悪いな……アタシのセンスが迸り過ぎたぜ……」

スズカ「大丈夫よ二人とも……あれは心底に嬉しがってる時の顔だわ……」

スカーレット「……アンタたちねぇ……」

 

-スカーレット、わなわなと震える。

-三人、依然としてどや顔をしている。

 

スカーレット「駄目に決まってんでしょこんなのー!!」

 

-食堂に、スカーレットの怒号が響き渡る。

 

-Scene End-

 

-◆◇◆-

 

 ……その後。

 スカーレットのいじりにいじられた加工画像が秘密裏に学園中に出回り。

 一部でコアな人気を博したとか、博してないとか。

 

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